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本編
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「すみません。宿に仲間が止まっていると思うんですが…」
「ああ、いらっしゃい。ってお仲間かい、上がって一番奥のところとその手前だよ」
「ありがとうございます」
宿屋の女将は客が増えたと一瞬喜んだのだろう。ちょっとぶっきらぼうに返事をすると奥に行ってしまった。
それから私は言われた通りに2階の一番奥の部屋へと向かう。
「みんないる?」
とりあえず一番奥の部屋から声をかけてみる。
「ティア!ちゃんと依頼終わったんだね。こっちこっち」
ドアを開けたエミリーに引き込まれるように部屋に入る。
「ごめんなさいみんな遅くなって、ってあなた一人なの?」
「みんなは今、情報を集めてるよ。私はティアが来るだろうからお留守番なの」
「そうだったの。じゃあ、今日はこのままでもいいのかしら」
「うん。もう時間もけっこう経ってるしいいんじゃないかな。それよりあの後どうだった?」
私はエミリーに促されるまま、道中のことを話した。空を飛びながら馬車のコントロールをすることがかなり大変だったこと。門を通る際はいつもの門と違って待たされそうだったことと、カインにそれを融通してもらったことなどを話す。
「ふ~ん。カインっていつもぱっぱと人を通してるだけかと思ってたけど、結構話せる人だね」
「ええ、おかげで時間ほど待つかもしれなかったところをすぐに通してもらえたわ」
「じゃあ、今度お礼をしなくっちゃね!」
「そこはもうしてあるから気遣ってあげなくても大丈夫よ」
「さっすがティア。それで続きは?」
「その後はギルドに行ったんだけど、ハンナさんがビール1杯無料で人を集めてね…」
順を追って今日1日あったことを説明していく。その後、盗賊はアジトにまだ数人いるためリンさんが非番のメンバーを起こして討伐に出たことや、取り調べを経てもリーダー格の男は懲りていなかったことを身振りを交えながら話す。
「じゃあ、今頃は追加の依頼はリンさんのところのパーティーが受けてるんだ?」
「そのはずよ。実働部隊と売却部隊に分かれていたようね。でも、結構大所帯の盗賊団だから普段からかなりの荷物を奪っているはずよ」
「たしかにね。20人も食べて暮らすとなったら大変そう」
「同情はしないけどね。真人間になるかそのまま出てこないことを祈りましょう」
「でも、王都周辺の盗賊団なんてわたし久しぶりに聞いたよ。前はいつぐらいだったっけ?」
「5年くらい前じゃないかしら。あの頃は討伐されたかどうかは知らなかったけど、当時の一味がいた可能性もあるかもね」
少しあくびをしながら私は数年前にも盗賊団の事件があったことを思い出していた。
「あっ、ティア眠いよね。ちょっと横になる?」
「ごめんなさい、いいかしら」
「どうぞどうぞ」
エミリーにすすめられるまま、ベッドに横になる。自分で思うより疲れていたのか、横になるとすぐに眠ってしまった。
「…でさ、結局は騎士団に引き渡した時に商人さんに振り込まれるから、現状の取り分でって話したんだって」
「まあ、その辺は全く問題ないが、それにしてもまさか休むことなく一気にやってくるとはな」
「さびしかったのかも。普段は一人でいることもないし」
「はは、そうかもね」
「あんまり言って聞かれたら面倒だぞ」
みんなの声がする。何を言ってるかはほとんど頭に入ってこないけれど、どうやら戻ってきたらしい。
「んっ」
「あっ、大きい声で話しすぎたかな?」
「どうせもうすぐ食事の時間だし問題ないだろう」
目を開けるとみんながテーブルを囲んで話している。エミリーだけはベッドに腰かけている様だ。
「おはようティア」
「おはよう」
キルドにあいさつをされ、オウム返しに返す。ずいぶん寝たと思うけれどまだ頭がぼーっとしている。
体を起こしてみんなの方へ向き直ろうとするがうまくいかない。
「あ~、もうちょっとそのままでいいよ」
エミリーがゆっくりしていいというので、そのままの姿勢でみんなの会話に耳を傾ける。
「それで、護衛依頼の方は片付いたとして報酬とかはもう片付いてるのか?」
「ティアが言うにはそうみたい。カードも寝る前にここにポンと置いてたし」
「なるほどな。確かに残金も増えてるし、問題はほぼなさそうだ」
「ほぼって?」
「話を聞く限り、手間賃でそこそこ支払ったのに、面倒だからという事で依頼料の分は全部ここに入れてある」
「じゃあ、昼代とかも?」
「どうせ勝手に出したからとでも言って誤魔化す気だったんだろう」
そういう決めつけはよくないと思う。一旦は全額カードに入れて後で清算するほうが楽という考えはないのだろうか。まあ、そんな気はないけれど。
「依頼自体はティアが達成したんだから、一番取り分があるはずなのにね」
「全くだ。報奨金ぐらいは自分の財布に入れてもらわないと困る。護衛の報酬だって最初に守った時以外は俺たちは何もしてないからな」
「別にいいじゃない」
「良くない。別のパーティーと組んだ時にそちらは変に平等主義なんですねといわれるのがおちだ」
「じゃあ、組まなきゃいんじゃない?」
「ティア、まだ寝てるでしょ。合同の護衛依頼だって珍しくないんだからそういうこと言わないの」
色々考えて言っているつもりだが、あんまり頭は働いてないらしい。ここは聞くことに徹しよう。
「それで聞き込みはどうだったの?」
「そうそう、わたしもそれ気になってたんだ。ティアの話ばっかりで聞きそびれてた」
「…飯の後にするか。そろそろ時間だ」
話そうとしたカークスだったが、別の気配を感じ取ったのか話を切り上げ下に降りるように促す。渋々、エミリーも用意を始める。私はというと何も考えずに寝たせいか、髪もぼさぼさだしちょっとだけ整えてから降りる。
「ああ、ちょうど呼びに行こうかと思ってたところだよ」
下に降りると、昼間に部屋の場所を案内してくれたおばさんが料理を運んできてくれていた。
「普段は村の寄り合い所みたいなところだからたいそうなものはないけどね」
そう言って出してくれたのは、地元でとれた肉と野菜を使ったスープや炒め物だった。
「ここの料金ってどうなってるの?」
「宿代と一緒に1日単位で払っている。宿代はまとめてでもよかったんだが、いつまでいるかは分からんからな」
「そう、それじゃあ。いただきます」
用意してもらった食事を一斉に食べ始める。
「おいしい」
「ほんとだね。温かくて」
「うれしいねえ。最近は盗賊団のせいで王都からの客もめっきり減って。村の連中に食べさせても何も言わないからねえ」
「やっぱり、影響は大きいですか?」
「大きいも何も、前は3組ぐらいは毎日来てくれてたのが、ここ3週間ほどはほとんど来なくてね。村の方には出ないって話だけど、都市との分かれ道もあるからみんな寄り付かなくなって」
「それなら該当の盗賊団か知りませんが、この前王都で捕まってるのを見ましたよ」
「ほんとかい?なら、もう少し頑張らないとね」
おばさんは客足が戻ることを期待して、やる気を出してくれたようだ。変に自分たちがやりましたなんて言ったら今後の調査もしにくくなるし、このぐらいでいいだろう。カークスももういう事はないと目で合図してくるし、よかったようだ。
その後はみんなと明日の目的地について話し合いながら食事をした。先ほどの話に気を良くしたのか、おばさんがお代わりも持ってきてくれカークスとフォルトは遠慮なくいただいていた。食事も終わり、お風呂に入るように提案する。おばさんの話では湯の用意が大変な為、普段はやってないという事だったが魔法が使えるから心配いらないというと、使ってもいいと言われた。条件として他の人も使用していいとのことだが、それぐらいなら何でもないので了承した。
「ん~、最近は出先、出先でお風呂に入れるから勘違いしちゃうわね」
「ほんとほんと。まるで旅行者の気分だよ~」
エミリーと二人で湯船につかりながらまったりとする。実際、宿というのは素泊まりか食事つきが一般的で、よくて沐浴というか井戸で水浴びそれも激高な料金だ。ある程度の都市には王都みたいにサービスが充実した宿があるが、こういう村々ではまずお目にかかれない。十分に堪能した私たちはお風呂から上がる。次はカークスたちだ。使用に関してはいいといったが、順番は私たち優先だ。最初はおばさんも渋ったものの、私たちが使い終わった後はお湯を張り替えると言ったら、すぐに了承してくれた。
「3人とも空いたからお風呂どうぞ」
髪を拭きながら隣のカークスたちの部屋に入って空いたことを教える。
「ありがとうティア。じゃあ、僕らも入ろうか」
カークスたちも準備していた道具をもってお風呂へ。20分もすれば上がってくるだろうからそれまではエミリーと話をする。やがて上がったのかとなりからガヤガヤと声がする。
「カークスたちも上がったみたいね」
「そうみたいだね」
カークスたちは直ぐに私たちの部屋に来ると明日からの予定について、私たちは打ち合わせを始めた。
「ああ、いらっしゃい。ってお仲間かい、上がって一番奥のところとその手前だよ」
「ありがとうございます」
宿屋の女将は客が増えたと一瞬喜んだのだろう。ちょっとぶっきらぼうに返事をすると奥に行ってしまった。
それから私は言われた通りに2階の一番奥の部屋へと向かう。
「みんないる?」
とりあえず一番奥の部屋から声をかけてみる。
「ティア!ちゃんと依頼終わったんだね。こっちこっち」
ドアを開けたエミリーに引き込まれるように部屋に入る。
「ごめんなさいみんな遅くなって、ってあなた一人なの?」
「みんなは今、情報を集めてるよ。私はティアが来るだろうからお留守番なの」
「そうだったの。じゃあ、今日はこのままでもいいのかしら」
「うん。もう時間もけっこう経ってるしいいんじゃないかな。それよりあの後どうだった?」
私はエミリーに促されるまま、道中のことを話した。空を飛びながら馬車のコントロールをすることがかなり大変だったこと。門を通る際はいつもの門と違って待たされそうだったことと、カインにそれを融通してもらったことなどを話す。
「ふ~ん。カインっていつもぱっぱと人を通してるだけかと思ってたけど、結構話せる人だね」
「ええ、おかげで時間ほど待つかもしれなかったところをすぐに通してもらえたわ」
「じゃあ、今度お礼をしなくっちゃね!」
「そこはもうしてあるから気遣ってあげなくても大丈夫よ」
「さっすがティア。それで続きは?」
「その後はギルドに行ったんだけど、ハンナさんがビール1杯無料で人を集めてね…」
順を追って今日1日あったことを説明していく。その後、盗賊はアジトにまだ数人いるためリンさんが非番のメンバーを起こして討伐に出たことや、取り調べを経てもリーダー格の男は懲りていなかったことを身振りを交えながら話す。
「じゃあ、今頃は追加の依頼はリンさんのところのパーティーが受けてるんだ?」
「そのはずよ。実働部隊と売却部隊に分かれていたようね。でも、結構大所帯の盗賊団だから普段からかなりの荷物を奪っているはずよ」
「たしかにね。20人も食べて暮らすとなったら大変そう」
「同情はしないけどね。真人間になるかそのまま出てこないことを祈りましょう」
「でも、王都周辺の盗賊団なんてわたし久しぶりに聞いたよ。前はいつぐらいだったっけ?」
「5年くらい前じゃないかしら。あの頃は討伐されたかどうかは知らなかったけど、当時の一味がいた可能性もあるかもね」
少しあくびをしながら私は数年前にも盗賊団の事件があったことを思い出していた。
「あっ、ティア眠いよね。ちょっと横になる?」
「ごめんなさい、いいかしら」
「どうぞどうぞ」
エミリーにすすめられるまま、ベッドに横になる。自分で思うより疲れていたのか、横になるとすぐに眠ってしまった。
「…でさ、結局は騎士団に引き渡した時に商人さんに振り込まれるから、現状の取り分でって話したんだって」
「まあ、その辺は全く問題ないが、それにしてもまさか休むことなく一気にやってくるとはな」
「さびしかったのかも。普段は一人でいることもないし」
「はは、そうかもね」
「あんまり言って聞かれたら面倒だぞ」
みんなの声がする。何を言ってるかはほとんど頭に入ってこないけれど、どうやら戻ってきたらしい。
「んっ」
「あっ、大きい声で話しすぎたかな?」
「どうせもうすぐ食事の時間だし問題ないだろう」
目を開けるとみんながテーブルを囲んで話している。エミリーだけはベッドに腰かけている様だ。
「おはようティア」
「おはよう」
キルドにあいさつをされ、オウム返しに返す。ずいぶん寝たと思うけれどまだ頭がぼーっとしている。
体を起こしてみんなの方へ向き直ろうとするがうまくいかない。
「あ~、もうちょっとそのままでいいよ」
エミリーがゆっくりしていいというので、そのままの姿勢でみんなの会話に耳を傾ける。
「それで、護衛依頼の方は片付いたとして報酬とかはもう片付いてるのか?」
「ティアが言うにはそうみたい。カードも寝る前にここにポンと置いてたし」
「なるほどな。確かに残金も増えてるし、問題はほぼなさそうだ」
「ほぼって?」
「話を聞く限り、手間賃でそこそこ支払ったのに、面倒だからという事で依頼料の分は全部ここに入れてある」
「じゃあ、昼代とかも?」
「どうせ勝手に出したからとでも言って誤魔化す気だったんだろう」
そういう決めつけはよくないと思う。一旦は全額カードに入れて後で清算するほうが楽という考えはないのだろうか。まあ、そんな気はないけれど。
「依頼自体はティアが達成したんだから、一番取り分があるはずなのにね」
「全くだ。報奨金ぐらいは自分の財布に入れてもらわないと困る。護衛の報酬だって最初に守った時以外は俺たちは何もしてないからな」
「別にいいじゃない」
「良くない。別のパーティーと組んだ時にそちらは変に平等主義なんですねといわれるのがおちだ」
「じゃあ、組まなきゃいんじゃない?」
「ティア、まだ寝てるでしょ。合同の護衛依頼だって珍しくないんだからそういうこと言わないの」
色々考えて言っているつもりだが、あんまり頭は働いてないらしい。ここは聞くことに徹しよう。
「それで聞き込みはどうだったの?」
「そうそう、わたしもそれ気になってたんだ。ティアの話ばっかりで聞きそびれてた」
「…飯の後にするか。そろそろ時間だ」
話そうとしたカークスだったが、別の気配を感じ取ったのか話を切り上げ下に降りるように促す。渋々、エミリーも用意を始める。私はというと何も考えずに寝たせいか、髪もぼさぼさだしちょっとだけ整えてから降りる。
「ああ、ちょうど呼びに行こうかと思ってたところだよ」
下に降りると、昼間に部屋の場所を案内してくれたおばさんが料理を運んできてくれていた。
「普段は村の寄り合い所みたいなところだからたいそうなものはないけどね」
そう言って出してくれたのは、地元でとれた肉と野菜を使ったスープや炒め物だった。
「ここの料金ってどうなってるの?」
「宿代と一緒に1日単位で払っている。宿代はまとめてでもよかったんだが、いつまでいるかは分からんからな」
「そう、それじゃあ。いただきます」
用意してもらった食事を一斉に食べ始める。
「おいしい」
「ほんとだね。温かくて」
「うれしいねえ。最近は盗賊団のせいで王都からの客もめっきり減って。村の連中に食べさせても何も言わないからねえ」
「やっぱり、影響は大きいですか?」
「大きいも何も、前は3組ぐらいは毎日来てくれてたのが、ここ3週間ほどはほとんど来なくてね。村の方には出ないって話だけど、都市との分かれ道もあるからみんな寄り付かなくなって」
「それなら該当の盗賊団か知りませんが、この前王都で捕まってるのを見ましたよ」
「ほんとかい?なら、もう少し頑張らないとね」
おばさんは客足が戻ることを期待して、やる気を出してくれたようだ。変に自分たちがやりましたなんて言ったら今後の調査もしにくくなるし、このぐらいでいいだろう。カークスももういう事はないと目で合図してくるし、よかったようだ。
その後はみんなと明日の目的地について話し合いながら食事をした。先ほどの話に気を良くしたのか、おばさんがお代わりも持ってきてくれカークスとフォルトは遠慮なくいただいていた。食事も終わり、お風呂に入るように提案する。おばさんの話では湯の用意が大変な為、普段はやってないという事だったが魔法が使えるから心配いらないというと、使ってもいいと言われた。条件として他の人も使用していいとのことだが、それぐらいなら何でもないので了承した。
「ん~、最近は出先、出先でお風呂に入れるから勘違いしちゃうわね」
「ほんとほんと。まるで旅行者の気分だよ~」
エミリーと二人で湯船につかりながらまったりとする。実際、宿というのは素泊まりか食事つきが一般的で、よくて沐浴というか井戸で水浴びそれも激高な料金だ。ある程度の都市には王都みたいにサービスが充実した宿があるが、こういう村々ではまずお目にかかれない。十分に堪能した私たちはお風呂から上がる。次はカークスたちだ。使用に関してはいいといったが、順番は私たち優先だ。最初はおばさんも渋ったものの、私たちが使い終わった後はお湯を張り替えると言ったら、すぐに了承してくれた。
「3人とも空いたからお風呂どうぞ」
髪を拭きながら隣のカークスたちの部屋に入って空いたことを教える。
「ありがとうティア。じゃあ、僕らも入ろうか」
カークスたちも準備していた道具をもってお風呂へ。20分もすれば上がってくるだろうからそれまではエミリーと話をする。やがて上がったのかとなりからガヤガヤと声がする。
「カークスたちも上がったみたいね」
「そうみたいだね」
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