ソフトエロシチュエーション集

超リアル乳首シールの発明によるイメージビデオの大衆化

超リアル乳首シールの発明により、イメージビデオ業界は一新された。これまでは乳首を出すことをためらっていた女優も、このシールを貼ることでヌードではないという言い訳が立つ。作品の序盤には女優の乳首を隠すために超リアル乳首シールを貼る場面を必ず入れて、騙しているわけではないことを示した。

これにより、どのようなポーズ、シチュエーションでも女優は恥ずかしがることなく胸を出せるようになる。そうすると、次の問題は下半身であった。

局部モザイクシールが開発された。それを股間に貼り付けると、モザイク処理されたように見える。これは超リアル乳首シールよりも画期的であった。何しろモザイク処理をする必要がなくなるのだ。イメージ女優たちも、何一つさらけ出すことなく、脱ぐのと同程度のギャラを受け取ることができた。

女性の映像作品への出演へのハードルはがくんと下がった。何しろ何もかも見せている風でありながら、実質は何も見せていないに等しいのだ。成人式では男女ともに乳首シール局部シールだけの姿が正装となった。

乳首シールを開発した会社は大企業となり日本経済を支えている。社員である私は高級オーダーメイドの特注品制作の仕事で今日も忙しい。発注者の乳首の精細なデータを取り、本物と寸分違わぬように見える乳首シールを作り上げる。本物の乳首が乳首シールで完全に隠れるように、丁寧に客の乳房に貼り付けていく。

深く考えてはいけない、と毎朝自分に言い聞かす。

（完）