竜王陛下の愛し子

ミヅハ

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番外編

新たなる竜王

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 今日はこのアッシェンベルグに於いて、最も厳かで壮大な儀式が行われる大切な日だ。
 城の大広間では近衛兵を始め全ての騎士が立ち並び、みな緊張した面持ちでその時を待っている。
 数段高い場所にある王族席には、現竜王であるレイフォード、竜妃であるルカが座しており、その両側には四人の子供たちが笑顔で座っていた。

「ルーウェン・ディル・アッシェンベルグ王太子殿下のご入場です」

 宰相であるナイアスの声が静かな空間に木霊し、両開きの扉が開かれ王族の正装服に身を包み豪奢なマントを羽織ったルーウェンが真剣な顔で入ってきた。その姿には既に次代の王としての品格があり、その知性も思考も魔力もレイフォードを凌ぐのではと言われているほど国民の期待値も高い。
 父に良く似た端正な顔立ちに均整の取れた体躯、家族思いで温和な性格だが決して気弱な訳ではなく、守るべき者の為なら容赦なく力を振るえる強さも持っており、貴族平民男女問わず非常にモテていた。
 ルカは愛息子の立派な姿に目を細め、生まれてからこれまでの事を思い出し少しだけ切なくなる。幼い頃はあんなにもやんちゃだったのに、成長するにつれどんどん風格を増して今では立派な王太子だ。
 そうして今日、レイフォードから王の冠を受け継ぎ正式に竜王となる。

(やば⋯泣きそう⋯)

 たくさんの子に恵まれたおかげで毎日は楽しかったものの、あっという間に大きくなってしまい寂しい気持ちと嬉しい気持ちが溢れて涙腺を刺激する。カナリアがデビュタントを迎えるまでは城にいるつもりだが、その時も瞬きの間に来そうで今すぐ子供たちを抱き締めたくなった。
 ルーウェンが階段の下まで来た事を確認したレイフォードが立ち上がり、父としてではなく王として見下ろすとルーウェンは片膝をつき頭を垂れる。

「感慨深いな」
「今日という日を迎えられたのも、陛下ならびに皆のご指導あってこそです」
「そんな事はない。全てお前の努力の賜物だよ。本当にここまでよく来てくれた」

 この日が来る事を誰よりも望み、誰よりも一番近くでルーウェンの頑張りを見てきたレイフォードだからこそ胸にくるものがある。
 階段を降り、ルーウェンの前で足を止めたレイフォードは、精霊たちを見上げて頷いた。

「〝竜王〟という冠はとても重い。この先には辛く険しい道のりが待っているが、お前なら乗り越えてくれると信じているよ」
「陛下のご期待に応えられるよう、これからも日々精進して参ります」
「どうしようもなくなったら私を頼れ。父として、いつだってお前の助けになろう」
「⋯ありがとうございます」

 ルーウェンが父としても王としてもレイフォードを尊敬している事は城の者なら全員知っている為、言葉に込められた気持ちが良く分かり温かな気持ちになる。
 腰を屈め、利き手である左手をルーウェンの額に当てたレイフォードが口の中で何かを呟くと、淡い光が広がり精霊たちがルーウェンの周りに集まり始めた。
 瞬間、ブルーグリーンの翼が広がり少しだけ金色が混じる。
 少しして精霊も離れ光が収まると、レイフォードが姿勢を正すと同時にルーウェンも立ち上がりホッと息を吐いた。

「新たなる王に祝福を」

 レイフォードの柔らかな声が告げると共に宝花が降り注ぎ、黙って見守っていた騎士たちが一気に沸き立った。ルーウェンが認められないとは思っていなかったが、無事に精霊王からの祝福を貰えてこの場にいた全員が胸を撫で下ろす。
 ふっと力なく微笑んだレイフォードは、息子の頭に手を乗せそっと撫でた。

「お前は私の誇りだよ」

 父の跡を継ぐ事を決めてからひたすらに努力を重ねてきたルーウェンが、その言葉を聞いて思わず涙を流したのは心の底から安堵したからだろう。
 レイフォードに認めて貰えた事も大きいのかもしれないが。

「⋯母様、大丈夫?」
「ん、大丈夫。ありがとう」

 目の前の光景があまりにも尊くて、ルーウェンが肩を震わせた事も相俟って涙が溢れたルカに、隣にいたレティシアが心配そうに声をかけてくれた。それに微笑んで頷き彼女の頬を撫でるとレイフォードに良く似た顔でふわりと笑う。
 レティシアは昨年デビュタントを終え、現在各国の貴族から縁談が申し込まれているが、「まだ父様と母様とみんなといる!」と言って顔合わせさえ断り続けており、レイフォードやルカも本人の意志を尊重したい為これに関しては何も言わないでいた。
 また、ルカに似た顔立ちをしているアレオスもご令嬢からの人気が高く、せめて話だけでもと打診はくるものの本人はノーとしか言わない為、彼もまだまだ家族といたいのだろう。
 二人とも甘えたで本当に可愛い。
 ティアラもカナリアもまだ幼いが、あと数年もすれば目を見瞠るほど綺麗な女性へと成長し、いずれは運命の相手を見付けるのだろう。その時が来て欲しいような来ないで欲しいような、そんな我儘を思うのも離れ難いからだ。
 いくつになっても、大切で愛しい我が子には変わりないのだから。


 戴冠式も無事に終わり、弟妹に囲まれるルーウェンを少し離れた場所で見ていたルカの隣に穏やかな顔をしたレイフォードが立つ。肩を抱かれて寄り掛かると目尻を撫でられた。

「泣いたのか」
「何か、色んな気持ちがぶわってなって⋯」
「そうだな。自分がもう竜王ではないというのは、不思議な感覚だ」
「まだ当分は補佐としてつくんだろ?」
「ああ。さすがに全てを一度に任せてしまってはあの子の負担にしかならないからな。とはいえ私が出来る事は限られるから、頑張って貰うしかないのだが」
「ルーウェンなら大丈夫だよ」
「分かっている。私も、あの子ならと思ってるよ」

 我が子だからという訳ではなく、これまでのルーウェンを見てきた上での言葉にルカはふわりと微笑む。
 肩に回された手をそっと外し、レイフォードの目の前まで移動して両手を広げれば目を瞬いた。

「レイ、今日までたくさんお疲れ様」
「ルカ⋯」
「これからはレイがやりたい事、一緒にやってこうな」

 世界を統べる王であるが故に自分の事を後回しにしてきたレイフォードである、この先は好きな事をして生きても許されるだろう。
 ふっと表情を緩めたレイフォードが腕を伸ばしてルカの腰を抱き、肩へと額を乗せ大きく息を吐いた。

「ああ」
「先は長いんだ。全部出来るよ」
「そうだな。ルカと一緒なら何だって出来そうだよ」
「まずは何したい?」

 乗せてるだけだった額をぐりぐりと擦り付けてくるレイフォードに笑いながら問い掛けると、少しの間のあと腰を抱いていた手にそっと臀部を撫でられルカはピクリと身体を震わせた。
 耳元に唇が寄せられ、低く甘く囁かれる。

「ルカを抱きたい」
「⋯っ⋯そ、れは⋯別にいつでも出来るんじゃないか⋯?」
「甘いな。私が言っているのは一晩ではなく一日中だ」
「い、一日中?」
「その日はベッドから降りられないからな」

 竜族になり、そこそこ体力はついたとはいえ行為中にまだ気を失う事もあるのに、一日中なんてルカには想像も出来ない。
 だが、時間も気にせずレイフォードといられる事はルカにとっては何よりも幸せだから、むしろ大歓迎ではある。

「何もずっと繋がっている訳ではないよ。ただ、ほとんどの時間をそうして過ごしたいという事だ」
「休憩あり?」
「もちろん。ルカに無理を強いるつもりはない」
「ならいいよ」
「本当にいいのか?」
「うん。レイだからいいよ」

 両手でレイフォードの頬を挟み口の端にキスをして言えば、目を細めた彼に抱き上げられ首筋を食まれる。いつからか忘れたけど、行為中に噛まれるようになった為そんな小さな刺激にさえ反応してしまうようになった。
 今すぐにでもベッドに連れて行って欲しいと思うくらいには身体が覚えてる。
 だけどさすがに今は良くないとレイフォードの口を押さえて首を振っていると、呆れたような声が背中から聞こえてきた。

「もー、こんな時までイチャイチャしないでよね」
「父様、また母様を独り占めしてる」
「いーなー」
「父様、私も私も」

 すっかりルカの背丈を越したレティシアが腕を組み、彼女より少しだけ高いアレオスが僅かにムッとする。ルカと目線があまり変わらないティアラと、少しだけ低いカナリアが傍まで来てレイフォードの袖を引いてねだった。
 苦笑し、ルカを下ろして片腕ずつで愛娘を抱き上げたレイフォードに二人はご満悦で両側から抱き着く姿が微笑ましい。

「母様」
「ルーウェン!」

 一歩下がりその様子を眺めていたルカは後ろから声をかけられ、パッと表情を明るくして振り返ると彼に思いっきり飛び付いた。

「即位おめでとう!」
「ありがとうございます」
「王様は大変だけど、ルーウェンは一人じゃないから。俺だってルーウェンのお母さんなんだから遠慮なく頼ってな?」
「はい。たまに甘えるかもしれません」
「いいよ、ドンと来い。ルーウェンもみんなも、いくつになったって俺とレイの可愛い子供なんだから」

 弟妹が生まれてからルーウェンはあまり甘えてくれなくて、時折ルカが無理やり抱き締めたりしていたくらい下の子優先精神が強かったが、良くズレずにここまで大きくなってくれたものだ。
 ただ、どれだけ成長しようとも甘えて来てくれるなら全力で応えたいと思っているルカは、背伸びをして手を伸ばしルーウェンの頭を撫でた。
 背もレイフォードほどではないが随分と高くなったものだ。

「父様と母様の子に生まれて、私は幸せです」
「俺も、ルーウェンのお母さんになれて幸せだよ」

 村でその日暮らしをしていた時には、こんな幸せが待っているなんて到底想像もつかなかった。レイフォードに出会わなければ、好きという気持ちも、子を産む喜びも育てる楽しみも知り得なかったのだから、彼があの時、あの村に訪れたのは決して偶然ではないのだろう。
 レイフォードも子供たちも、本当にたくさんの感情を教えてくれた。

「そろそろ解散にしよう。ルーウェン、一番最初の仕事だ。頼んだぞ」
「はい」
「私たちは先に部屋に戻ってるわ」
「行くよ、ティアラ、カナリア」
「はーい」
「父様、母様、またあとでね」
「うん」
「ああ、あとで」

 騎士たちもまだ仕事はある。近衛騎士に至ってはルーウェンの護衛となる者を選ばなければいけないのだ。
 レティシアとアレオスが下の子二人を連れて大広間をあとにするのを見送り、先ほどまでレイフォードたちが座っていた王族席まで上がったルーウェンは、一つ深呼吸をすると声を張り上げた。

「皆の献身のおかげで私はここまで来る事が出来た。本当に感謝している。まだ未熟者ではあるが、皆を支えられるようこれからも精進を重ねる故、力を貸して貰えたら有り難い」
「もちろんです、ルーウェン陛下」
「我々の心は陛下と共に御座います」
「ありがとう。皆も疲れただろう。そろそろ持ち場に戻ってくれて大丈夫だ」
『はっ』

 柔らかいがしっかりとした口調で話すルーウェンの姿にルカは引っ込んだ涙がまた出そうになる。

(カッコいいよ、ルーウェン)

 堂々とした竜王たる風格はまるでレイフォードのようだとは思ったが、それもこれからはルーウェンの当たり前の姿になっていくのだ。
 いつかの未来にはきっと、彼を一番傍で支えてくれる人が現れるだろう。
 その日が楽しみだと表情を緩めたルカは、再び隣に立ち髪を撫でてくれるレイフォードへと抱き着いた。





 FIN.


 ⟡.· ⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯ ⟡.·


 ここまで読んで下さりありがとうございました!
 このお話をもって、番外編は終了となります。

 好きな要素を詰め込んだとはいえ、試行錯誤の連続でなかなかに苦労はしました😅
 途中で作り直した話もいくつかあったので、それでも無事終わらせる事が出来て良かったです😊

 たくさんの方がお気に入り登録をして下さり、エールやいいね、感想などもたくさん頂けて本当に感謝しております🙇‍♀️

 次回作は、明日の午前9時に公開します!
 スパダリ社長×孤児の青年のお話で、とにかく甘い話が作りたいと思ったので甘いちゃラブ多めな話となります🤭
 そちらもぜひ楽しんで頂けたら嬉しいです✨

 それでは、最後までお付き合い下さり本当にありがとうございました!
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感想 41

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みんなの感想(41件)

鈴
2024.10.12
ネタバレ含む
ミヅハ
2024.10.12 ミヅハ

コメントありがとうございます🙇‍♀️

このお話も登場人物たちも、私にとっても大切で愛おしい存在なのでそう言って頂けて嬉しいです😊
悲しい過去を持つルカだからこそ、みんなから愛されて幸せになれるようにとたくさん考えたり添削したりしました。
読んで下さった皆様にもルカを可愛がって頂けて、本当に良かったねって気持ちでいっぱいです。

こちらこそ、素敵な感想をありがとうございます☺️
これからも精進して、皆様に楽しんで頂けるお話が作れるように頑張ります✨

解除
日向夏
2024.10.11 日向夏
ネタバレ含む
ミヅハ
2024.10.11 ミヅハ

コメントありがとうございます🙇‍♀️

無事完結出来ました✨
楽しく読んで頂けたならとっても嬉しいです☺️

次回作も頑張って完結まで走り抜けますので、宜しくお願いいたします🌼

解除
rico
2024.10.11 rico
ネタバレ含む
ミヅハ
2024.10.11 ミヅハ

コメントありがとうございます🙇‍♀️

皆様のおかげで無事に完結が出来ました✨
もしかしたらフラッと番外編を上げるかもしれませんが、ひとまずは終了となります😊
王族ファミリー、仲良しなのがいいですよね☺️

新作も毎日9時更新です⭐
こちらも楽しんで頂けるよう頑張ります🌼

解除

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