78 / 126
傷付けないように※
しおりを挟む
披露宴後、軽い事後処理を済ませ入浴も終えて部屋に戻ったレイフォードは、ベッドの上でクッションを抱え居心地悪く座っているルカの姿を見て目を瞬いた。
全体的に肌色が見えるくらい透け感のあるベールのような物を纏い、腰に結ばれた帯だけで留められた何ともそそられる格好をしているが、それが何を意味するのか気付いたレイフォードは内心で苦笑する。
光の加減で虹色にも見える柔らかな布は、人間にも竜族にも加工出来る素材ではない為恐らくは精霊王からの贈り物だろう。
アザ持ちだとここまでされるのかと思っていると何故かあらぬところに視線を感じ、首を傾げたら突拍子もない事を聞かれて僅かに目を見瞠った。しかもレイフォードでさえ初めて耳にする決まりがソフィア発信だと知り、彼女なりの気遣いと知りつつもルカには申し訳なさを抱く。
だが今日が初夜である以上、下履きなどはあってないようなもので、指先で僅かに触れたまだ柔らかな部分を思い浮かべるだけでレイフォードの下肢も疼いた。
お互いの所有印をつけ合い、嬉しそうに唇を触れ合わせてくるルカが堪らなく愛おしい。
レイフォードはしなやかな肢体に誘われるようにその手をルカの肌へと滑らせた。
村にいた時のルカからは草木とお日様の匂いがしていたが、城に来てからのルカはソフィアが肌や髪の手入れに使う香油の匂いを纏っていてふわりと漂ってくる事がある。
ルカならどんな匂いでも気にならないレイフォードだが、今日は焼き菓子よりもそそる匂いがして細い首筋に鼻を寄せた。
「今日のルカは一際甘い香りがするな」
「いつもと違うの使ったみたいで…んっ」
「どこもかしこも美味そうだ」
首や鎖骨周りに口付け吸い付く。指で尖りを弄りながら唇を滑らせ反対の突起まで辿り着くと口に含んだ。
「んん…ッ…」
快楽だけを与えるように指と舌で柔く甘く刺激していると、腕で目元を隠したルカが腰から下をもじもじと揺らし始めた。ちらりと見ればしっかりと屹立していて、いつもながらの素直な反応には笑みが零れてしまう。
普段ならこのまま手でしてやるのだが、せっかくの初夜なのだからと腹回りにも赤い花を散らしながら更に下がったレイフォードは、震えて蜜を零すルカの中心を深く咥え込んだ。
「…っ! や、何して…っ」
「今日はここも、たくさん可愛がってあげなければな」
「そ、そこはいい…っ、あ、待って…!」
初めて射精させた日から手では何度もして来たが口では初めての為ルカが戸惑うのも無理はない。だが今夜はルカの全身に口付けるつもりでいるレイフォードはわざと音を立てて頭を動かし始める。
ルカの手が押し退けようとしても、細い足が挟んでこようとも自分にとっては抵抗のうちに入らない。
「やぁ…あ、だめ…も、出ちゃう、から…っ」
「ん」
「はなして…や、口に…やだ…ぁ、あ…ん……ッ…んん…!」
ルカの身体が大きく跳ねたのと口の中に生温かな粘液が放たれたのはほぼ同時だった。
脈打つたびに出てくる残滓まで飲み干し、唇を拭いながら上体を起こしたレイフォードは真っ赤な顔で小刻みに震えるルカを見て微笑むと、最初に見た時よりも色味が濃くなっている気がするアザを反対の手指の背で撫でる。
「ルカ」
「……?」
「私はルカと一つになりたい。だから、ここに触れてもいいだろうか」
「ここって……っ…!?」
膝に口付けながら、怯えさせないようにルカの中心の更に奥にある窄まりに中指を触れさせるとビクリと反応し困惑気味に見上げてきた。
少しだけ口をもごもごさせたあと膝を寄せて眉尻を下げる。
「えっ、と……レイが触っちゃダメなとこはないけど…そこはさすがに汚いと思う…」
「ルカに汚いところなどない。全部綺麗だ」
「そ、そんな訳…」
実際レイフォードは本気でそう思っていて、彼なら例え全身汗に塗れていたって躊躇いなく口付けられる。
覆い被さり戸惑うルカの額に掛かる前髪をよけてやると、おずおずと両手で頬に触れたあと少しの間を開けて小さく頷いてきた。
「…よく、分かんないけど…レイが触りたいならいいよ」
その言葉と頬を撫でる小さな手を包むように自分の手を添え目を細めれば、気付いたルカが照れ笑いを浮かべて言葉を続ける。
「それに、レイに触られると気持ちいいから…」
「……ここでそういう事を言ってしまうのがルカだな」
「うん?」
「いや、何でもない」
今からまさに抱こうとしている相手にそんな事を言われ思わず苦笑してしまうも、きょとんとするルカが悪い訳ではない為首を振りサイドテーブルの引き出しから液体の入った瓶を取り出す。
未開封のそれは男同士なら絶対に必要なもので、男女問わず好きになる竜族なら誰もが持っている専用の潤滑剤だ。もちろんレイフォードも王族の嗜みとしていくつか常備はしていたのだが、ルカと出会わなければ使う事はなかっただろう。
それを手の平にたっぷりと出して指に絡め、レイフォードは入口へと指を当てゆっくりと押し込んだ。
中に塗り込むように潤滑剤を足しながら軽く抜き差しする。
「んぅ…っ」
「痛かったり、気持ち悪かったり、やめて欲しい時は言ってくれ」
「…っ…ん…」
ぎゅっと目を瞑り、レイフォードの服の胸元部分を掴んで小刻みに震えるルカを宥めるよう顔中に口付け、空いている方の手で髪を撫でながら時間を掛けて付け根まで収め様子を伺う。
真っ赤な顔で忙しなく呼吸しているが、今のところ痛みは感じていないようで安堵した。
(知識しかない以上、いつもより慎重にならなければ…)
絶対に傷付けてはいけない、痛い思いをさせてはいけない。
ふとした拍子に外れてしまいそうな箍を理性だけで押し留め、レイフォードは拡げるように指を動かし始めた。
全体的に肌色が見えるくらい透け感のあるベールのような物を纏い、腰に結ばれた帯だけで留められた何ともそそられる格好をしているが、それが何を意味するのか気付いたレイフォードは内心で苦笑する。
光の加減で虹色にも見える柔らかな布は、人間にも竜族にも加工出来る素材ではない為恐らくは精霊王からの贈り物だろう。
アザ持ちだとここまでされるのかと思っていると何故かあらぬところに視線を感じ、首を傾げたら突拍子もない事を聞かれて僅かに目を見瞠った。しかもレイフォードでさえ初めて耳にする決まりがソフィア発信だと知り、彼女なりの気遣いと知りつつもルカには申し訳なさを抱く。
だが今日が初夜である以上、下履きなどはあってないようなもので、指先で僅かに触れたまだ柔らかな部分を思い浮かべるだけでレイフォードの下肢も疼いた。
お互いの所有印をつけ合い、嬉しそうに唇を触れ合わせてくるルカが堪らなく愛おしい。
レイフォードはしなやかな肢体に誘われるようにその手をルカの肌へと滑らせた。
村にいた時のルカからは草木とお日様の匂いがしていたが、城に来てからのルカはソフィアが肌や髪の手入れに使う香油の匂いを纏っていてふわりと漂ってくる事がある。
ルカならどんな匂いでも気にならないレイフォードだが、今日は焼き菓子よりもそそる匂いがして細い首筋に鼻を寄せた。
「今日のルカは一際甘い香りがするな」
「いつもと違うの使ったみたいで…んっ」
「どこもかしこも美味そうだ」
首や鎖骨周りに口付け吸い付く。指で尖りを弄りながら唇を滑らせ反対の突起まで辿り着くと口に含んだ。
「んん…ッ…」
快楽だけを与えるように指と舌で柔く甘く刺激していると、腕で目元を隠したルカが腰から下をもじもじと揺らし始めた。ちらりと見ればしっかりと屹立していて、いつもながらの素直な反応には笑みが零れてしまう。
普段ならこのまま手でしてやるのだが、せっかくの初夜なのだからと腹回りにも赤い花を散らしながら更に下がったレイフォードは、震えて蜜を零すルカの中心を深く咥え込んだ。
「…っ! や、何して…っ」
「今日はここも、たくさん可愛がってあげなければな」
「そ、そこはいい…っ、あ、待って…!」
初めて射精させた日から手では何度もして来たが口では初めての為ルカが戸惑うのも無理はない。だが今夜はルカの全身に口付けるつもりでいるレイフォードはわざと音を立てて頭を動かし始める。
ルカの手が押し退けようとしても、細い足が挟んでこようとも自分にとっては抵抗のうちに入らない。
「やぁ…あ、だめ…も、出ちゃう、から…っ」
「ん」
「はなして…や、口に…やだ…ぁ、あ…ん……ッ…んん…!」
ルカの身体が大きく跳ねたのと口の中に生温かな粘液が放たれたのはほぼ同時だった。
脈打つたびに出てくる残滓まで飲み干し、唇を拭いながら上体を起こしたレイフォードは真っ赤な顔で小刻みに震えるルカを見て微笑むと、最初に見た時よりも色味が濃くなっている気がするアザを反対の手指の背で撫でる。
「ルカ」
「……?」
「私はルカと一つになりたい。だから、ここに触れてもいいだろうか」
「ここって……っ…!?」
膝に口付けながら、怯えさせないようにルカの中心の更に奥にある窄まりに中指を触れさせるとビクリと反応し困惑気味に見上げてきた。
少しだけ口をもごもごさせたあと膝を寄せて眉尻を下げる。
「えっ、と……レイが触っちゃダメなとこはないけど…そこはさすがに汚いと思う…」
「ルカに汚いところなどない。全部綺麗だ」
「そ、そんな訳…」
実際レイフォードは本気でそう思っていて、彼なら例え全身汗に塗れていたって躊躇いなく口付けられる。
覆い被さり戸惑うルカの額に掛かる前髪をよけてやると、おずおずと両手で頬に触れたあと少しの間を開けて小さく頷いてきた。
「…よく、分かんないけど…レイが触りたいならいいよ」
その言葉と頬を撫でる小さな手を包むように自分の手を添え目を細めれば、気付いたルカが照れ笑いを浮かべて言葉を続ける。
「それに、レイに触られると気持ちいいから…」
「……ここでそういう事を言ってしまうのがルカだな」
「うん?」
「いや、何でもない」
今からまさに抱こうとしている相手にそんな事を言われ思わず苦笑してしまうも、きょとんとするルカが悪い訳ではない為首を振りサイドテーブルの引き出しから液体の入った瓶を取り出す。
未開封のそれは男同士なら絶対に必要なもので、男女問わず好きになる竜族なら誰もが持っている専用の潤滑剤だ。もちろんレイフォードも王族の嗜みとしていくつか常備はしていたのだが、ルカと出会わなければ使う事はなかっただろう。
それを手の平にたっぷりと出して指に絡め、レイフォードは入口へと指を当てゆっくりと押し込んだ。
中に塗り込むように潤滑剤を足しながら軽く抜き差しする。
「んぅ…っ」
「痛かったり、気持ち悪かったり、やめて欲しい時は言ってくれ」
「…っ…ん…」
ぎゅっと目を瞑り、レイフォードの服の胸元部分を掴んで小刻みに震えるルカを宥めるよう顔中に口付け、空いている方の手で髪を撫でながら時間を掛けて付け根まで収め様子を伺う。
真っ赤な顔で忙しなく呼吸しているが、今のところ痛みは感じていないようで安堵した。
(知識しかない以上、いつもより慎重にならなければ…)
絶対に傷付けてはいけない、痛い思いをさせてはいけない。
ふとした拍子に外れてしまいそうな箍を理性だけで押し留め、レイフォードは拡げるように指を動かし始めた。
849
お気に入りに追加
1,878
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。
みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。
生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。
何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~
綾雅(要らない悪役令嬢1巻重版)
BL
「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ! ひでぇな」
洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。
子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えてくれない温もりをくれたのは、人間ではなくて邪神。人間に害をなすとされた破壊神は、純粋な子供に絆され、子供に名をつけて溺愛し始める。
人のフリを長く続けたが愛情を理解できなかった破壊神と、初めての愛情を貪欲に欲しがる物知らぬ子供。愛を知らぬ者同士が徐々に惹かれ合う、ひたすら甘くて切ない恋物語。
「僕ね、セティのこと大好きだよ」
【注意事項】BL、R15、性的描写あり(※印)
【重複投稿】アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ
【完結】2021/9/13
※2020/11/01 エブリスタ BLカテゴリー6位
※2021/09/09 エブリスタ、BLカテゴリー2位
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜
・話の流れが遅い
・作者が話の進行悩み過ぎてる
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
僕だけの番
五珠 izumi
BL
人族、魔人族、獣人族が住む世界。
その中の獣人族にだけ存在する番。
でも、番には滅多に出会うことはないと言われていた。
僕は鳥の獣人で、いつの日か番に出会うことを夢見ていた。だから、これまで誰も好きにならず恋もしてこなかった。
それほどまでに求めていた番に、バイト中めぐり逢えたんだけれど。
出会った番は同性で『番』を認知できない人族だった。
そのうえ、彼には恋人もいて……。
後半、少し百合要素も含みます。苦手な方はお気をつけ下さい。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
ぼくは男なのにイケメンの獣人から愛されてヤバい!!【完結】
ぬこまる
BL
竜の獣人はスパダリの超絶イケメン!主人公は女の子と間違うほどの美少年。この物語は勘違いから始まるBLです。2人の視点が交互に読めてハラハラドキドキ!面白いと思います。ぜひご覧くださいませ。感想お待ちしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる