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自分だけのもの
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結婚式から披露宴(という名のパーティ)を終え、部屋に戻ったルカは疲れ切っていて早く眠りたかったのだが、にこにこ顔のソフィアに浴室に連れて行かれいつも以上に丁寧に全身を洗われた。
普段とは違う香油を使ったのか全身から甘めの匂いが舞い、嗅いでいると甘い物が食べたくなってくる。
しかもそのあとに着せられた服はナイトウェアとは違い、不思議な色彩の透け感あるほぼ布と言えるような物で、ソフィアの手で器用に身体に巻かれ柔らかい紐を使い腰元で留められた。
「ルカ様、お綺麗ですよ」
「何でいつものと違うんだ?」
「今日は特別な日だからです」
「結婚式したから?」
「はい」
それは理由としては分かるのだが、あとは寝るだけなのに何故服が違う必要があるのかは理解出来ない。
おまけにルカは現在、下履きを履いていなかった。
「それならこれでもいいんだけど、下履きは何で?」
「我が国では、結婚式が行われた日の夜は履かない決まりなのです」
「…何その決まり」
竜族にはおかしなしきたりがあるなとルカは眉を顰める。
下履きがないだけでこんなにも落ち着かなくなるものかと布を弄っていると、ソフィアからもうすぐレイフォードが部屋に戻ると知らされ息を吐いた。
ソフィアの言葉通りなら、きっとレイフォードだって履いていないだろう。
「じゃあレイのとこ行ってくる。おやすみ、ソフィア」
「はい。おやすみなさいませ、ルカ様」
いつからか寝る前の挨拶になったハグをして二枚扉を潜ったルカは、やはり股間部分の心許なさを感じながらもいつものようにベッドへと上がる。枕代わりのクッションを抱き寄せ顎を乗せて待っていたら、少しして扉が開きレイフォードが入ってきた。
「おかえりー」
「ただいま。……どうした?」
レイフォードはいつものナイトウェアを着ており、下履きの有無が分からずじっと見ていたら不思議そうに問い掛けられる。
「なぁ、レイ。下履きって履いてないよな?」
「? 履いているが…」
「え!? 結婚式の夜は履かない決まりじゃないのか?」
「初耳だな」
てっきり履いていないと思っていたのに、返ってきた答えにルカは目を剥いた。
王であるレイフォードが知らないのなら最初からそんなしきたりなんてなくてソフィアがルカに嘘を教えたという事になるが、いつもルカの為にと行動してくれる彼女がそんな事をするとは思えない。
でも実際ないみたいだしそれなら何でとぐるぐる考えていたら、クッションが取り上げられ顔を覗き込まれた。
「あ」
「もしかして、ルカは履いていないのか?」
「…だって…ソフィアが…」
「まぁすぐに脱がせるから、あながち間違いでもないがな」
「脱がせる…?」
レイフォードの大きな手が布が重なるところから入ってきて太腿が撫でられる。ムズムズして首を竦めたら耳元に口が寄せられ低めの声が囁いた。
「いつも脱がせて、ここに触れているだろう?」
「…っ…」
指が触れながら足の付け根まで上がり、最初から剥き出しの自身に軽く触れられルカはサッと顔を赤くした。
そんな言葉で思い出してしまう自分が恥ずかしい。
ほんの僅かな刺激だったのに反応してしまいそうで、慌ててレイフォードの手を押さえたら唇が塞がれ背中が抱き寄せられた。
「ん…っ」
舌が差し込まれ裏側から掬い上げるようになぞられぎゅっと目を瞑っていると、後ろで布の擦れるような音がして腰が楽になり肩からハラリと布が滑り落ちたのを感じた。
リップ音と共に離れた唇が今度は耳の下から首筋を辿りチクリとした痛みが走る。
「……なぁ、レイ」
「ん?」
「何でいつも肌を吸うんだ?」
触れ合うたびに僅かな痛みが走る事には気付いていて、それはレイフォードが吸っているからだというのも知っていたルカは、しかしどうしてそうするのかは分からなかった。
何か意味があるのか、いつか聞こうと思っていたから問い掛けたら、レイフォードはふっと笑って先ほど吸った場所に触れてくる。
「ルカが私のものだという印を付けているからだよ」
「俺がレイのものだっていう印…? それって、俺でも付けれる?」
「ああ。ルカ、腕を出してくれるか」
そんな素敵な意味だったのかと若干前のめりになったルカに、レイフォードが手の平を上に向けて出し促す。
目を瞬きながらもお手をするみたいに乗せたら、その手が引かれて手首の下辺りにレイフォードが唇を押し当て吸ってきた。チクリとした痛みが走り、吸われた場所には赤に紫の混じった痕がくっきりと残っている。
「これが印だ。ルカもここに唇を当てて、同じ色になるよう吸ってごらん」
「う、うん」
凄い色をしているなと思いながら見ていたら、レイフォードがそう言って長い指を自身の首の付け根へと滑らせる。
その仕草に若干ドキッとしながらも言われた通り、加減が分からないながらも吸ってはみたものの、ほんの少し赤くなっただけで教えられた通りにはならない。
「ちょっと赤くなったけど……全然違うな」
「もう少し強くていい。次は色を濃くするイメージで」
「うん」
もう一度同じ場所に口付け今度は思いっ切り強く吸ってみる。少し紫味が強いが、それでも手首に付けられたものと同じだと分かるくらいには変色しルカはそっと触れてみた。
「ついた…」
「上出来だ」
「じゃあこれは、レイが俺のものっていう印だな」
「そうだよ。私はルカだけのものだからな」
当たり前のように同意され、照れ臭いのに嬉しくなったルカはレイフォードの首に腕を回すと今度は自分から唇を触れ合わせる。啄むように数回軽いキスを繰り返したあと、首筋に頬を寄せて抱き着いたらそのままベッドに押し倒された。
背中が滑らかなシーツに沈み少しだけヒンヤリする。
レイフォードにより太腿に絡まっていた布が完全に取り払われてルカは一糸纏わぬ姿になり、さすがに恥ずかしくなって足を閉じたらクスリと笑われた。
「私のルカは可愛いな」
「んっ…」
こめかみにキスされ、大きな手が腹から胸までをゆっくりと撫で上げてきた。偶然か意図的か、指先が尖りに触れルカは息を詰める。
それから宥めるように柔く擦られもどかしい刺激に下唇を噛んだ。
「ん…ぅ…」
「ルカ」
「…っ…ん…」
レイフォードに触れられるたび下腹部が熱くなり腰から下をもぞもぞさせていると、何度も頬に押し当てられていた唇が優しく名前を呼びルカの唇を塞いできた。
肉厚な舌が口の中いっぱいに動き回る。
愛しい人から与えられる快感がいつもよりも強く感じられ、頭がふわふわしてきたルカは縋るようにレイフォードの服を掴んだ。
普段とは違う香油を使ったのか全身から甘めの匂いが舞い、嗅いでいると甘い物が食べたくなってくる。
しかもそのあとに着せられた服はナイトウェアとは違い、不思議な色彩の透け感あるほぼ布と言えるような物で、ソフィアの手で器用に身体に巻かれ柔らかい紐を使い腰元で留められた。
「ルカ様、お綺麗ですよ」
「何でいつものと違うんだ?」
「今日は特別な日だからです」
「結婚式したから?」
「はい」
それは理由としては分かるのだが、あとは寝るだけなのに何故服が違う必要があるのかは理解出来ない。
おまけにルカは現在、下履きを履いていなかった。
「それならこれでもいいんだけど、下履きは何で?」
「我が国では、結婚式が行われた日の夜は履かない決まりなのです」
「…何その決まり」
竜族にはおかしなしきたりがあるなとルカは眉を顰める。
下履きがないだけでこんなにも落ち着かなくなるものかと布を弄っていると、ソフィアからもうすぐレイフォードが部屋に戻ると知らされ息を吐いた。
ソフィアの言葉通りなら、きっとレイフォードだって履いていないだろう。
「じゃあレイのとこ行ってくる。おやすみ、ソフィア」
「はい。おやすみなさいませ、ルカ様」
いつからか寝る前の挨拶になったハグをして二枚扉を潜ったルカは、やはり股間部分の心許なさを感じながらもいつものようにベッドへと上がる。枕代わりのクッションを抱き寄せ顎を乗せて待っていたら、少しして扉が開きレイフォードが入ってきた。
「おかえりー」
「ただいま。……どうした?」
レイフォードはいつものナイトウェアを着ており、下履きの有無が分からずじっと見ていたら不思議そうに問い掛けられる。
「なぁ、レイ。下履きって履いてないよな?」
「? 履いているが…」
「え!? 結婚式の夜は履かない決まりじゃないのか?」
「初耳だな」
てっきり履いていないと思っていたのに、返ってきた答えにルカは目を剥いた。
王であるレイフォードが知らないのなら最初からそんなしきたりなんてなくてソフィアがルカに嘘を教えたという事になるが、いつもルカの為にと行動してくれる彼女がそんな事をするとは思えない。
でも実際ないみたいだしそれなら何でとぐるぐる考えていたら、クッションが取り上げられ顔を覗き込まれた。
「あ」
「もしかして、ルカは履いていないのか?」
「…だって…ソフィアが…」
「まぁすぐに脱がせるから、あながち間違いでもないがな」
「脱がせる…?」
レイフォードの大きな手が布が重なるところから入ってきて太腿が撫でられる。ムズムズして首を竦めたら耳元に口が寄せられ低めの声が囁いた。
「いつも脱がせて、ここに触れているだろう?」
「…っ…」
指が触れながら足の付け根まで上がり、最初から剥き出しの自身に軽く触れられルカはサッと顔を赤くした。
そんな言葉で思い出してしまう自分が恥ずかしい。
ほんの僅かな刺激だったのに反応してしまいそうで、慌ててレイフォードの手を押さえたら唇が塞がれ背中が抱き寄せられた。
「ん…っ」
舌が差し込まれ裏側から掬い上げるようになぞられぎゅっと目を瞑っていると、後ろで布の擦れるような音がして腰が楽になり肩からハラリと布が滑り落ちたのを感じた。
リップ音と共に離れた唇が今度は耳の下から首筋を辿りチクリとした痛みが走る。
「……なぁ、レイ」
「ん?」
「何でいつも肌を吸うんだ?」
触れ合うたびに僅かな痛みが走る事には気付いていて、それはレイフォードが吸っているからだというのも知っていたルカは、しかしどうしてそうするのかは分からなかった。
何か意味があるのか、いつか聞こうと思っていたから問い掛けたら、レイフォードはふっと笑って先ほど吸った場所に触れてくる。
「ルカが私のものだという印を付けているからだよ」
「俺がレイのものだっていう印…? それって、俺でも付けれる?」
「ああ。ルカ、腕を出してくれるか」
そんな素敵な意味だったのかと若干前のめりになったルカに、レイフォードが手の平を上に向けて出し促す。
目を瞬きながらもお手をするみたいに乗せたら、その手が引かれて手首の下辺りにレイフォードが唇を押し当て吸ってきた。チクリとした痛みが走り、吸われた場所には赤に紫の混じった痕がくっきりと残っている。
「これが印だ。ルカもここに唇を当てて、同じ色になるよう吸ってごらん」
「う、うん」
凄い色をしているなと思いながら見ていたら、レイフォードがそう言って長い指を自身の首の付け根へと滑らせる。
その仕草に若干ドキッとしながらも言われた通り、加減が分からないながらも吸ってはみたものの、ほんの少し赤くなっただけで教えられた通りにはならない。
「ちょっと赤くなったけど……全然違うな」
「もう少し強くていい。次は色を濃くするイメージで」
「うん」
もう一度同じ場所に口付け今度は思いっ切り強く吸ってみる。少し紫味が強いが、それでも手首に付けられたものと同じだと分かるくらいには変色しルカはそっと触れてみた。
「ついた…」
「上出来だ」
「じゃあこれは、レイが俺のものっていう印だな」
「そうだよ。私はルカだけのものだからな」
当たり前のように同意され、照れ臭いのに嬉しくなったルカはレイフォードの首に腕を回すと今度は自分から唇を触れ合わせる。啄むように数回軽いキスを繰り返したあと、首筋に頬を寄せて抱き着いたらそのままベッドに押し倒された。
背中が滑らかなシーツに沈み少しだけヒンヤリする。
レイフォードにより太腿に絡まっていた布が完全に取り払われてルカは一糸纏わぬ姿になり、さすがに恥ずかしくなって足を閉じたらクスリと笑われた。
「私のルカは可愛いな」
「んっ…」
こめかみにキスされ、大きな手が腹から胸までをゆっくりと撫で上げてきた。偶然か意図的か、指先が尖りに触れルカは息を詰める。
それから宥めるように柔く擦られもどかしい刺激に下唇を噛んだ。
「ん…ぅ…」
「ルカ」
「…っ…ん…」
レイフォードに触れられるたび下腹部が熱くなり腰から下をもぞもぞさせていると、何度も頬に押し当てられていた唇が優しく名前を呼びルカの唇を塞いできた。
肉厚な舌が口の中いっぱいに動き回る。
愛しい人から与えられる快感がいつもよりも強く感じられ、頭がふわふわしてきたルカは縋るようにレイフォードの服を掴んだ。
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