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レイになら
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部屋へと戻ったレイフォードは、まず香を焚いてからベッドに腰掛け苦しいくらいにしがみついているルカの腕を撫でた。
少しして香の効果が現れ始めたのか、僅かに緩みそれに気付いたレイフォードは腕を離させると横抱きに変え頬に口付ける。いつも明るく笑っている顔が可哀想なくらい青褪めていて、髪を撫でた手が両手で掴まれ胸元に抱き寄せられた。
「俺はルカだよな…? 南の村で一緒に住んでたばあちゃんたちが家族で、今はここが家だよな…?」
「ああ。ルカはルカで、ルカの家族は祖母君たちだけだ。ルカも祖母君たちも今はここが家だよ」
「そう、だよな……なのに、何でこんなに不安なんだ…?」
先ほどよりは落ち着いたとはいえ、ルカはまだ得体の知れない何かに怯えている。空いている手で頭を抱き寄せ額や目蓋に唇を落として宥めようとするが、緩く首を振られしがみつかれたままの手が頬に寄せられた。
「あの人と話してから、途切れ途切れだけど頭に浮かんで来るんだよ…暗い部屋の中で俺と誰かが並んで寝転んでて……でも、それがどういう状況なのかは分かんないんだ…」
「ルカ、無理に考えなくていい。今は忘れるんだ」
「忘れたい…思い出したくない…」
蒼碧の瞳が潤み目尻から涙がポロポロと零れる。その姿に胸が痛みどうにか違う事に意識を向けられないかと考えたレイフォードは、ルカの後頭部に手を添えると戦慄く唇を塞いだ。
「ん…っ」
「……今は私の事だけ考えろ」
「レイ……ッン…」
何かを言おうとするルカを遮るように更に深くし、舌を絡め取っていつもよりも激しく口内を貪った。すぐに息苦しくなったのかルカの手がレイフォードの手を離して服を掴んで来た為、少しだけ呼吸の時間を与えまた口付ける。
空いた手でルカの腰元を絞っている紐を解き、肌着の上から重ねて着ていたロングシャツのスリットから手を入れ地肌を撫でるとルカの身体がピクリと震えた。
「んん…っ」
「…ルカ、ここには不安になる事など何もない。ここにいるのは私だけだ」
「…っ…レイ…」
「大丈夫だから」
滑らかな肌の感触を確かめるように背中まで撫で上げ、ルカの頬から首筋へと軽くキスをしつつ鎖骨まで辿る。
ルカの匂いと香の匂いが混ざり合い、理性が眩みそうになるのを感じながらレイフォードはルカをベッドへと押し倒した。
(…なんだろ……これ…)
頭がフワフワして何も考えられなくて、レイフォードが触れるところが痺れるように熱くてジンジンしていた。
おかげでアイリスとの事も怖いと感じていた事も頭から抜けたが、今度は別の事で頭がいっぱいになってる。
いつの間にかベッドに寝かせられていて、服もたくし上げられ胸や腹が露わになっていた。ズボンだけはまだ履いてるけど、太腿まで捲られて今はレイフォードがアザのところに口付けている。
(…アザのとこ、ムズムズする…)
時折レイフォードからアザを見せて欲しいと言われる事があり、特に抵抗もないルカは躊躇いなく見せるのだが、毎度そこに触れられるせいで最近は敏感になっていた。
だから吸われたり舐められたりすると腹の下がぐるぐるして変な声が出そうになる。
「…レイ…、も、そこやだ…っ」
「アザが増えたな」
ふっと笑って起き上がったレイフォードが顔の横に手を付き見下ろしてくる。だがその表情はどこか真剣で、ルカは少しだけ戸惑った。
「ルカ。これ以上私に触れられたくなかったら拒否してくれないか」
「え…?」
「正直、あと少しでも触れてしまったら止まらなくなる」
「止まらなくなる…?」
レイフォードの言っている意味が分からなくて目を瞬くと今度は苦笑され肌着を下げられる。
ほぼ半裸にされた事も身体中にキスされた理由も分からないが、ルカは重ね着用のロングシャツに掛けられた手を握ると見上げて微笑んだ。
「よく分かんないけど、触りたいなら触ればいいんじゃないか? 俺は別に、レイに触られるのは嫌じゃないし」
「…ルカが思ってもいないような場所だとしてもか?」
「思ってもいない場所…」
それがどこを指しているのかは分からないが、ぶっちゃけてしまえば、この身体でレイフォードが触れてはいけない場所なんてないとルカは思っている。
だから握った手を左胸に当てると、彼が心音を感じられるよう強めに押さえてみた。
「もしレイが人の身体の中を触れるんだとしたら、俺の心臓にも触っていいって思うよ?」
「心臓に触れたら死んでしまうだろ?」
「それくらい、レイにならいいって事だよ」
レイフォードが触れた事で死んでしまったとしてもそれでも構わないと思うくらいには、ルカはレイフォードを想っている。
どのみち人間であるルカは、長命な竜族の王であるレイフォードよりも早く天寿を全うしてしまうから彼の手にかかって死ぬのも本望だった。
「触ってよ、レイ」
「……出来る限り優しくする」
「? うん」
いつだって充分優しいけど、と思いながら頷くと柔らかく微笑んだレイフォードが首筋に口付けてきた。チクリとした痛みが走り眉根が寄る。
少しだけカサついた手が再び肌着の中に入って来て、ルカは擽ったさとムズムズする感覚に眉尻を下げレイフォードの首へと腕を回した。
少しして香の効果が現れ始めたのか、僅かに緩みそれに気付いたレイフォードは腕を離させると横抱きに変え頬に口付ける。いつも明るく笑っている顔が可哀想なくらい青褪めていて、髪を撫でた手が両手で掴まれ胸元に抱き寄せられた。
「俺はルカだよな…? 南の村で一緒に住んでたばあちゃんたちが家族で、今はここが家だよな…?」
「ああ。ルカはルカで、ルカの家族は祖母君たちだけだ。ルカも祖母君たちも今はここが家だよ」
「そう、だよな……なのに、何でこんなに不安なんだ…?」
先ほどよりは落ち着いたとはいえ、ルカはまだ得体の知れない何かに怯えている。空いている手で頭を抱き寄せ額や目蓋に唇を落として宥めようとするが、緩く首を振られしがみつかれたままの手が頬に寄せられた。
「あの人と話してから、途切れ途切れだけど頭に浮かんで来るんだよ…暗い部屋の中で俺と誰かが並んで寝転んでて……でも、それがどういう状況なのかは分かんないんだ…」
「ルカ、無理に考えなくていい。今は忘れるんだ」
「忘れたい…思い出したくない…」
蒼碧の瞳が潤み目尻から涙がポロポロと零れる。その姿に胸が痛みどうにか違う事に意識を向けられないかと考えたレイフォードは、ルカの後頭部に手を添えると戦慄く唇を塞いだ。
「ん…っ」
「……今は私の事だけ考えろ」
「レイ……ッン…」
何かを言おうとするルカを遮るように更に深くし、舌を絡め取っていつもよりも激しく口内を貪った。すぐに息苦しくなったのかルカの手がレイフォードの手を離して服を掴んで来た為、少しだけ呼吸の時間を与えまた口付ける。
空いた手でルカの腰元を絞っている紐を解き、肌着の上から重ねて着ていたロングシャツのスリットから手を入れ地肌を撫でるとルカの身体がピクリと震えた。
「んん…っ」
「…ルカ、ここには不安になる事など何もない。ここにいるのは私だけだ」
「…っ…レイ…」
「大丈夫だから」
滑らかな肌の感触を確かめるように背中まで撫で上げ、ルカの頬から首筋へと軽くキスをしつつ鎖骨まで辿る。
ルカの匂いと香の匂いが混ざり合い、理性が眩みそうになるのを感じながらレイフォードはルカをベッドへと押し倒した。
(…なんだろ……これ…)
頭がフワフワして何も考えられなくて、レイフォードが触れるところが痺れるように熱くてジンジンしていた。
おかげでアイリスとの事も怖いと感じていた事も頭から抜けたが、今度は別の事で頭がいっぱいになってる。
いつの間にかベッドに寝かせられていて、服もたくし上げられ胸や腹が露わになっていた。ズボンだけはまだ履いてるけど、太腿まで捲られて今はレイフォードがアザのところに口付けている。
(…アザのとこ、ムズムズする…)
時折レイフォードからアザを見せて欲しいと言われる事があり、特に抵抗もないルカは躊躇いなく見せるのだが、毎度そこに触れられるせいで最近は敏感になっていた。
だから吸われたり舐められたりすると腹の下がぐるぐるして変な声が出そうになる。
「…レイ…、も、そこやだ…っ」
「アザが増えたな」
ふっと笑って起き上がったレイフォードが顔の横に手を付き見下ろしてくる。だがその表情はどこか真剣で、ルカは少しだけ戸惑った。
「ルカ。これ以上私に触れられたくなかったら拒否してくれないか」
「え…?」
「正直、あと少しでも触れてしまったら止まらなくなる」
「止まらなくなる…?」
レイフォードの言っている意味が分からなくて目を瞬くと今度は苦笑され肌着を下げられる。
ほぼ半裸にされた事も身体中にキスされた理由も分からないが、ルカは重ね着用のロングシャツに掛けられた手を握ると見上げて微笑んだ。
「よく分かんないけど、触りたいなら触ればいいんじゃないか? 俺は別に、レイに触られるのは嫌じゃないし」
「…ルカが思ってもいないような場所だとしてもか?」
「思ってもいない場所…」
それがどこを指しているのかは分からないが、ぶっちゃけてしまえば、この身体でレイフォードが触れてはいけない場所なんてないとルカは思っている。
だから握った手を左胸に当てると、彼が心音を感じられるよう強めに押さえてみた。
「もしレイが人の身体の中を触れるんだとしたら、俺の心臓にも触っていいって思うよ?」
「心臓に触れたら死んでしまうだろ?」
「それくらい、レイにならいいって事だよ」
レイフォードが触れた事で死んでしまったとしてもそれでも構わないと思うくらいには、ルカはレイフォードを想っている。
どのみち人間であるルカは、長命な竜族の王であるレイフォードよりも早く天寿を全うしてしまうから彼の手にかかって死ぬのも本望だった。
「触ってよ、レイ」
「……出来る限り優しくする」
「? うん」
いつだって充分優しいけど、と思いながら頷くと柔らかく微笑んだレイフォードが首筋に口付けてきた。チクリとした痛みが走り眉根が寄る。
少しだけカサついた手が再び肌着の中に入って来て、ルカは擽ったさとムズムズする感覚に眉尻を下げレイフォードの首へと腕を回した。
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