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【三十五ノ星】誰より優しい人
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あさみが帰ってしまい、龍惺と二人きりになった詩月は店員がカフェオレと伝票を持って来てくれた事にお礼を言うと、少し考えてから口を開いた。あの日伝えたかった事、上手く言葉に出来なかった事、拙くても全部伝えようってそう決めたから。
「立川さんに抱き締められた事を黙っていたのはごめんなさい。本当に言おうとはしてたの。でも、立川さんの事を実のお兄さんみたいに慕って、洋兄はすごいって目を輝かせてた龍惺を思うと言い出せなくて……。龍惺がすごくヤキモチ妬きなの知ってたし、僕が言う事で仲の良い二人の関係が壊れるかもしれないって考えたら……」
「バレなきゃいいって思ったか?」
「そんな事考えもしなかった。ただ二人に仲良しでいて欲しかっただけ。僕は一人っ子だから、お兄ちゃんって呼べる存在がいる龍惺が羨ましくて、だからこそ変わって欲しくないって思った」
言おうとした時に頭に過ぎるのは、二人が楽しそうに笑っている姿だった。抱き締められただけ、と言ってしまえばそれまでだが、人一倍嫉妬心と独占欲の強い龍惺である。おそらく託児所が完成する前に二度と行くなと言われていただろう。
「じゃあ、何で泣いてたんだ?」
「きっかけは美玖ちゃんの言葉かな」
「美玖?」
「美玖ちゃんね、やっぱりママが恋しいみたいで……ほら、言ったでしょ? ママになって欲しいって言われたって。あの日、僕と一緒に暮らしたい、パパと美玖ちゃんと僕と三人一緒にって言われて……応えられないって最初から分かってたのに、僕がそういう気持ちを持たせてしまったんだって考えたらどうしようもなくなって、ごめんねって気持ちでいっぱいになって……」
「…………」
「立川さんに告白された時もそう。何も出来ないのに、返せないのに、どうして僕なのって。二人を傷付ける事しか出来ないのに……」
何よりも辛いのは、美玖に何も言えなかった事だ。結局、最後の挨拶さえ出来なかった。
あんなにも懐いてくれていたのに、幼い彼女の気持ちさえ汲んでやれなくて自分はなんてひどい奴なんだろうと思った。
「結局、僕は美玖ちゃんと立川さんを悲しませて困らせただけだった。美玖ちゃんが笑って暮らせるなら、それで良かっただけなのに」
「……ごめんな」
「え?」
「お前の話ちゃんと聞かねぇで、ひどい事言った」
「……ううん、龍惺が怒るのも無理ないから」
黙っていた事は事実だし、それが最悪な形でバレてしまったのだから怒られても仕方がないと思っている。
もし逆の立場なら、詩月だって怒っているはずだから。
「怖かった…よな……?」
「……少し。だって、龍惺が僕に怒るの初めてだったから」
「だよな……」
「あ、でも今は怖くないよ?」
詩月に対して怒った事がよほどショックなのか、ガックリと項垂れる龍惺に慌ててそう言うと、テーブルの上に置いていた手に大きな手が重ねられピクリと震える。
包むように握られキュッと唇を噛んだ。
「ホント、ごめんな。お前だって言い出せなくて悩んでたのに、それを責めるとかひでぇよな」
「……龍惺は悪くないよ」
「洋兄がお前に告白したのは今だに腹立ってるけど、洋兄は洋兄なりに考えてくれてたし……少しずつ戻れるように頑張るよ」
「うん……でも、龍惺の気持ちを優先してね?」
「ああ。……仲直り、な」
「うん…!」
重ねられていた龍惺の手を両手で握り口元へ当てて頷くと、堪え切れなかった涙がポツリと落ちた。
それを見た龍惺が一瞬ギョッとしていたが、すぐに苦笑に代わり空いている方の手で目元を拭われる。
「泣き虫だな、お前」
「だって……嫌われたらどうしようって不安だったから」
「俺がお前を嫌いになるはずねぇだろ? むしろ俺の方が不安だったわ。怖がらせたし、泣かせたし。愛想尽かされたら二度と立ち直れねぇって」
「僕だってそんな事ある訳ない。……大好きだよ、龍惺。この気持ちはずっと変わらないから」
「俺も、お前を好きな気持ちは一生変わんねぇよ。もう手放すつもりねぇから、覚悟しとけ」
こんなにも色んな感情が入り乱れるのは龍惺だけだ。
ニヤリと笑った顔にいつも通りの龍惺を見た気がしてようやく心の底から安堵した詩月は、赤くなった目を細めて嬉しそうに微笑んだ。
喫茶店を出て、今日はもう仕事がないらしい龍惺の車で詩月の家に向かっていた。
冷蔵庫の中もほとんど物が入っていないため、途中でスーパーに寄り、夕飯の材料を買っていつものコインパーキングに停める。シートベルトを外して降りると今日は手を握って貰えた。
「そういや、鍵返しとかねぇとな」
「あ、そっか。じゃあ月のキーホルダー何につける?」
「星はどこにつけてんだ?」
「あれ以上傷が付くのが嫌だから、大事にしまってる」
「つけてねぇのかよ」
まるでコントのようなやり取りに、思わずといった風に吹き出した龍惺は綺麗に突っ込みを入れてくれる。つられて笑い声を上げた詩月は部屋の鍵を開けると先に龍惺を入れてから中に入った。
靴を脱いで上がった龍惺が振り向いて微笑み頭を撫でてくれる。
(もしかして、上書きしようとしてくれてる?)
四日前、駐車場では無言で腕を引かれて、玄関では怖い顔をした龍惺に怒られた。だけど今日の彼は手を繋いで並んで部屋まで来て、優しく微笑んで頭を撫でてくれる。
まるで怖かった記憶を塗り替えるような行動に詩月の胸が温かくなった。急いで靴を脱ぎリビングに向かう龍惺の背中に抱き着く。
「どした?」
「……僕ね、自分が考えてる以上に龍惺が僕の事を大切にしてくれてるんだって、今回の事で気付いたんだ」
「…………」
「鈍くてごめんね。いつもありがとう」
広い背中に顔を埋めて少しだけ涙混じりの声でそう言えば、服を握っていた左手を取られ指先に口付けられる。そのまま引かれて正面から抱き締められ唇を塞がれた。
「んっ…」
「………俺がしたくてしてんだからいいんだよ。そのまま大切にされてろ」
「僕も龍惺が大切だから、遠慮しないでね」
「何の遠慮だよ」
「いろいろ」
「いろいろねぇ……」
龍惺が詩月に与えてくれるように、詩月も龍惺に自分が出来る事をお返ししたいと思っている。それこそ大切にされる事も、甘える事も、龍惺にだってして欲しい。
そんな気持ちを込めたのだが、龍惺は少し違うように取ったらしく少しだけ含んだ笑みを浮かべた。まぁそれでもいいけれど。
ポンポン、と詩月の頭を軽く叩いた龍惺は、ジャケットを脱いでネクタイを解きながら寝室を親指で示した。
「ちょっとだけベッド借りていいか? 最近ちゃんと寝れてなくて、今かなりキてる」
「うん、いいよ。夕飯出来たら起こす?」
「ん、起こして。気ぃ遣って時間遅めにとかすんなよ。腹減って来たら作っていいから」
「分かった」
いつもそうやって釘を刺す龍惺に頷き、詩月は買って来た物を片付けるため袋を持ってキッチンに移動する。
今日のメインはピーマンの肉詰めだ。下拵えだけして、後は焼くだけ状態にしておけば龍惺の寝られる時間も増えるはず。
そう思い、必要な食材をワークトップに置きまな板と包丁を準備していると、なぜかニヤニヤしている龍惺が寝室から戻ってきた。
目を瞬いていると、昨日まで抱き締めて眠っていた龍惺のシャツが指でぶら下げられハッとして口を押さえる。
「詩月くーん? これは一体何だろうなー?」
「や、それは、えっと、その」
「俺のシャツだよな? これで何してたんだよ」
「……だ、だって……」
「だって?」
「寂しかったの! もう、洗濯するからちょうだい!」
そのままにしていたのをうっかり忘れていた自分も自分だが、変な勘繰りをする龍惺に怒ったように返せばふっと笑われる。
近付いてシャツを貰おうと手を差し出すと、逆に掴まれてベッドに連れ込まれてしまった。
「俺が寝るまで傍にいろよ」
珍しく甘えてくれる龍惺に少し驚いたものの、すぐに笑顔に代わった詩月は彼の頭を抱き寄せて頬を寄せるのだった。
「立川さんに抱き締められた事を黙っていたのはごめんなさい。本当に言おうとはしてたの。でも、立川さんの事を実のお兄さんみたいに慕って、洋兄はすごいって目を輝かせてた龍惺を思うと言い出せなくて……。龍惺がすごくヤキモチ妬きなの知ってたし、僕が言う事で仲の良い二人の関係が壊れるかもしれないって考えたら……」
「バレなきゃいいって思ったか?」
「そんな事考えもしなかった。ただ二人に仲良しでいて欲しかっただけ。僕は一人っ子だから、お兄ちゃんって呼べる存在がいる龍惺が羨ましくて、だからこそ変わって欲しくないって思った」
言おうとした時に頭に過ぎるのは、二人が楽しそうに笑っている姿だった。抱き締められただけ、と言ってしまえばそれまでだが、人一倍嫉妬心と独占欲の強い龍惺である。おそらく託児所が完成する前に二度と行くなと言われていただろう。
「じゃあ、何で泣いてたんだ?」
「きっかけは美玖ちゃんの言葉かな」
「美玖?」
「美玖ちゃんね、やっぱりママが恋しいみたいで……ほら、言ったでしょ? ママになって欲しいって言われたって。あの日、僕と一緒に暮らしたい、パパと美玖ちゃんと僕と三人一緒にって言われて……応えられないって最初から分かってたのに、僕がそういう気持ちを持たせてしまったんだって考えたらどうしようもなくなって、ごめんねって気持ちでいっぱいになって……」
「…………」
「立川さんに告白された時もそう。何も出来ないのに、返せないのに、どうして僕なのって。二人を傷付ける事しか出来ないのに……」
何よりも辛いのは、美玖に何も言えなかった事だ。結局、最後の挨拶さえ出来なかった。
あんなにも懐いてくれていたのに、幼い彼女の気持ちさえ汲んでやれなくて自分はなんてひどい奴なんだろうと思った。
「結局、僕は美玖ちゃんと立川さんを悲しませて困らせただけだった。美玖ちゃんが笑って暮らせるなら、それで良かっただけなのに」
「……ごめんな」
「え?」
「お前の話ちゃんと聞かねぇで、ひどい事言った」
「……ううん、龍惺が怒るのも無理ないから」
黙っていた事は事実だし、それが最悪な形でバレてしまったのだから怒られても仕方がないと思っている。
もし逆の立場なら、詩月だって怒っているはずだから。
「怖かった…よな……?」
「……少し。だって、龍惺が僕に怒るの初めてだったから」
「だよな……」
「あ、でも今は怖くないよ?」
詩月に対して怒った事がよほどショックなのか、ガックリと項垂れる龍惺に慌ててそう言うと、テーブルの上に置いていた手に大きな手が重ねられピクリと震える。
包むように握られキュッと唇を噛んだ。
「ホント、ごめんな。お前だって言い出せなくて悩んでたのに、それを責めるとかひでぇよな」
「……龍惺は悪くないよ」
「洋兄がお前に告白したのは今だに腹立ってるけど、洋兄は洋兄なりに考えてくれてたし……少しずつ戻れるように頑張るよ」
「うん……でも、龍惺の気持ちを優先してね?」
「ああ。……仲直り、な」
「うん…!」
重ねられていた龍惺の手を両手で握り口元へ当てて頷くと、堪え切れなかった涙がポツリと落ちた。
それを見た龍惺が一瞬ギョッとしていたが、すぐに苦笑に代わり空いている方の手で目元を拭われる。
「泣き虫だな、お前」
「だって……嫌われたらどうしようって不安だったから」
「俺がお前を嫌いになるはずねぇだろ? むしろ俺の方が不安だったわ。怖がらせたし、泣かせたし。愛想尽かされたら二度と立ち直れねぇって」
「僕だってそんな事ある訳ない。……大好きだよ、龍惺。この気持ちはずっと変わらないから」
「俺も、お前を好きな気持ちは一生変わんねぇよ。もう手放すつもりねぇから、覚悟しとけ」
こんなにも色んな感情が入り乱れるのは龍惺だけだ。
ニヤリと笑った顔にいつも通りの龍惺を見た気がしてようやく心の底から安堵した詩月は、赤くなった目を細めて嬉しそうに微笑んだ。
喫茶店を出て、今日はもう仕事がないらしい龍惺の車で詩月の家に向かっていた。
冷蔵庫の中もほとんど物が入っていないため、途中でスーパーに寄り、夕飯の材料を買っていつものコインパーキングに停める。シートベルトを外して降りると今日は手を握って貰えた。
「そういや、鍵返しとかねぇとな」
「あ、そっか。じゃあ月のキーホルダー何につける?」
「星はどこにつけてんだ?」
「あれ以上傷が付くのが嫌だから、大事にしまってる」
「つけてねぇのかよ」
まるでコントのようなやり取りに、思わずといった風に吹き出した龍惺は綺麗に突っ込みを入れてくれる。つられて笑い声を上げた詩月は部屋の鍵を開けると先に龍惺を入れてから中に入った。
靴を脱いで上がった龍惺が振り向いて微笑み頭を撫でてくれる。
(もしかして、上書きしようとしてくれてる?)
四日前、駐車場では無言で腕を引かれて、玄関では怖い顔をした龍惺に怒られた。だけど今日の彼は手を繋いで並んで部屋まで来て、優しく微笑んで頭を撫でてくれる。
まるで怖かった記憶を塗り替えるような行動に詩月の胸が温かくなった。急いで靴を脱ぎリビングに向かう龍惺の背中に抱き着く。
「どした?」
「……僕ね、自分が考えてる以上に龍惺が僕の事を大切にしてくれてるんだって、今回の事で気付いたんだ」
「…………」
「鈍くてごめんね。いつもありがとう」
広い背中に顔を埋めて少しだけ涙混じりの声でそう言えば、服を握っていた左手を取られ指先に口付けられる。そのまま引かれて正面から抱き締められ唇を塞がれた。
「んっ…」
「………俺がしたくてしてんだからいいんだよ。そのまま大切にされてろ」
「僕も龍惺が大切だから、遠慮しないでね」
「何の遠慮だよ」
「いろいろ」
「いろいろねぇ……」
龍惺が詩月に与えてくれるように、詩月も龍惺に自分が出来る事をお返ししたいと思っている。それこそ大切にされる事も、甘える事も、龍惺にだってして欲しい。
そんな気持ちを込めたのだが、龍惺は少し違うように取ったらしく少しだけ含んだ笑みを浮かべた。まぁそれでもいいけれど。
ポンポン、と詩月の頭を軽く叩いた龍惺は、ジャケットを脱いでネクタイを解きながら寝室を親指で示した。
「ちょっとだけベッド借りていいか? 最近ちゃんと寝れてなくて、今かなりキてる」
「うん、いいよ。夕飯出来たら起こす?」
「ん、起こして。気ぃ遣って時間遅めにとかすんなよ。腹減って来たら作っていいから」
「分かった」
いつもそうやって釘を刺す龍惺に頷き、詩月は買って来た物を片付けるため袋を持ってキッチンに移動する。
今日のメインはピーマンの肉詰めだ。下拵えだけして、後は焼くだけ状態にしておけば龍惺の寝られる時間も増えるはず。
そう思い、必要な食材をワークトップに置きまな板と包丁を準備していると、なぜかニヤニヤしている龍惺が寝室から戻ってきた。
目を瞬いていると、昨日まで抱き締めて眠っていた龍惺のシャツが指でぶら下げられハッとして口を押さえる。
「詩月くーん? これは一体何だろうなー?」
「や、それは、えっと、その」
「俺のシャツだよな? これで何してたんだよ」
「……だ、だって……」
「だって?」
「寂しかったの! もう、洗濯するからちょうだい!」
そのままにしていたのをうっかり忘れていた自分も自分だが、変な勘繰りをする龍惺に怒ったように返せばふっと笑われる。
近付いてシャツを貰おうと手を差し出すと、逆に掴まれてベッドに連れ込まれてしまった。
「俺が寝るまで傍にいろよ」
珍しく甘えてくれる龍惺に少し驚いたものの、すぐに笑顔に代わった詩月は彼の頭を抱き寄せて頬を寄せるのだった。
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