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【二十三ノ月】仕方がない
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仕事終わり、会社から詩月の家に向かった龍惺は、夕飯の席で彼から聞かされた話に頭を抱えていた。
まさか出先で偶然会い、美玖によって立川家の現状が詩月の耳に入るとは露ほどにも思っていなかったのだ。
洋司は誤魔化そうとしてくれていたらしいが、詩月が引かなかった事で龍惺が断った意味がなくなってしまった。
「あのな、何でそう簡単に引き受けてんだお前は」
「だって可哀想だよ。あんなに小さいのに家に一人なんて」
「だからって安請け合いし過ぎだ。第一、預かってる間に何かあったらどうすんだ?」
「何かって……」
「小さい子供一人とはいえ、命預かるんだからな? 美玖はまだ大人しいかもしんねぇけど、何に触って何をするか予想つかねぇんだぞ」
だからこそ詩月が困ったり悲しんだりするような事は避けたかったのに、どうして引き受けてしまったのか。
龍惺は溜め息をつき、詩月が作ったブリ大根を口にする。
当の本人は龍惺からお叱りを受けてしょんぼりしているが、今回ばかりは詩月が安易に考えすぎだ。
「……怒ってる?」
「怒ってはねぇけど、呆れてはいる」
「うぅ……」
「洋兄とはちゃんと話したのか?」
「あ、えっとね、とりあえず僕もバイトがあるから延長保育は利用してもらって、お迎えの後は美玖ちゃんのお家で立川さんが帰って来るまで一緒にいるって事は話した」
「……ふぅん…」
本当にただ親戚の子供の面倒を見る程度の話で難しい事はなさそうだが、龍惺は今度は別の部分でモヤモヤしていた。
(何で洋兄の家なんだよ)
良く良く考えれば美玖のためなのだが、子持ちのバツイチとはいえ洋司は現状フリーだ。詩月を疑っている訳ではないが、万が一にも二人の間に何かがあったら……とあらぬ妄想にまで発展しそうで、龍惺は慌てて首を振った。
しかももう一点、納得いかない事がある。
「で?」
「?」
「俺との時間は?」
「あ…! え、えっと……」
そこまでは考えていなかったのか、あからさまにしどろもどろし始めた詩月に内心でやっぱりと思っていた龍惺は、何も言わずに答えを待つ。
食事途中だが、テーブルに頬杖をついてじーっと見てると、申し訳なさそうに眉尻を下げた詩月が上目遣いで聞いてきた。
「美玖ちゃんにバイバイしたら……龍惺の部屋に行ってもいい?」
「………なら迎えに行く」
「本当?」
家に来て、ではなく行っていい? なのが詩月らしい。どのみち詩月のお願いには弱い龍惺には勝ち目はないのだ。
オマケに嬉しそうな顔を見せられてはこれ以上言う事も出来ない。
「それにしても、どうしてベビーシッターが頼めなくなったんだろう」
「元々雇ってた女に押し倒されたんだと」
「え!?」
「オマケにそいつは美玖の世話もまともにしてなかったって」
「な、何それ、酷すぎる……」
子供が好きな詩月からしてみれば、子供とか関われる仕事についておいて蔑ろにするなど許せる事ではないだろう。珍しく怒った顔をする詩月の頭を撫でて落ち着かせ、龍惺は食事を再開した。
まだ多少の怒りを残しながらも同じように箸を手にした詩月は、何を思ったか不意に龍惺の顔を見つめて頷く。
「……でも確かに立川さんって、龍惺と親戚なだけあって、背も高くてカッコイイよね。すごくモテるんだろうなぁ」
「…………」
「龍惺もモテモテだったね」
ピクリと箸を持つ龍惺の手が僅かに反応した。
詩月の事だから他意はなく、純粋にそう思ったから言っただけなのだろうが、嫉妬深く独占欲の強い龍惺は恋人が他の男の容姿を褒めただけでもヤキモチを妬いてしまう。狭量なのは致し方ない。
テーブルを見ると夕飯はまだ半分以上残っている。せっかく詩月が作ってくれた料理だ、残すつもりは毛頭ない。
箸を持っていない方の手で額を押さえた龍惺は、長く息を吐いてから詩月に視線を移し何の気なしに問い掛けた。
「この部屋、壁薄いんだっけ?」
「え? どうだろ……隣の人の物音は聞いた事ないと思うけど」
「ならいっか」
「?」
「いっぱい鳴かせてやるからな」
殊更ににっこりと微笑む龍惺に戸惑いつつも意味が分からず首を傾げていた詩月は、龍惺がズボン越しに尻を撫で奥まった場所に中指を押し込んだ事で理解し耳まで真っ赤にして固まった。
詩月から、「もう無理!」と降参の声が上がるまで細い身体を組み敷いていた龍惺は、疲れ切った詩月を寝かし付けてからリビングに移動し電話を掛けていた。
相手はもちろん、龍惺のモヤモヤの発端である洋司だ。
『……はい』
「あ、洋兄? 今時間平気か?」
『龍惺か。掛けてくると思ってたよ』
「なら話は早ぇな」
ソファに腰を下ろし溜め息混じりにそう言えば電話の向こうで洋司が苦笑した気配がした。
『本当に申し訳ない』
「アイツが決めた事だし、もう仕方ねぇよ。美玖相手じゃ遅かれ早かれこうなってただろ」
『まさか美玖があんな風に動くとは思わなかったから、少し油断した』
「子供って意外に分かってっからなぁ。詩月も詩月で頑固だし」
『出来れば安純くんにはお給料を受け取って欲しかったんだけど、キッパリと断られてしまったよ』
「まぁ、そうだろうな」
きちんと契約を交わす訳でもなく面接も履歴書も必要としない。詩月にとっては知り合いの子供の面倒を短時間見るくらいの感覚で、認識としては遊び相手になる程度のものだろう。
だからそこに賃金は発生しないし、給金も計上されない。
詩月らしいと思いながらふっと笑うと、洋司の楽しそうな声が聞こえてきた。
『龍惺は、安純くんがいいなら構わないんだな』
「あ? 何がだよ」
『俺には断固拒否だったのに、安純くんがやりたいと言えばやらせてあげるんだろう?』
「……まぁ、アイツの願いは何でも叶えてやりてぇと思ってるし」
『俺の知る龍惺は、他人になんか一ミリも興味ない男だったのになぁ……人間変わるものだ』
「詩月以外に興味ねぇのは変わってねぇよ」
『ますます安純くんはすごいなと思うよ』
それは龍惺も常々思っていた。詩月は包容力の塊で、どんな自分でも受け入れて包んでくれるほど懐が大きい。
詩月の話ばかりをしているせいか、無性に顔が見たくなりソファから立ち上がった龍惺は、寝室に入り穏やかな寝息を立てる詩月を見下ろす。
腕を伸ばして頬に掛かった髪を避けてやると小さく身動いだ。
「あんま無理はさせんなよ」
『分かってる。美玖にも、あまり我儘は言わないように伝えておくよ』
「頼んだ。あ、それと、詩月を迎えに行くから、洋兄が会社出る時に連絡してくれると助かる」
『分かった、出る時な』
「ん。じゃあ切るわ。何かあったら連絡して」
『ああ。龍惺、ありがとう』
通話終了ボタンを押し、スマホを自分が寝る側に放り投げ詩月の隣に潜り込むと、龍惺が抱き寄せる前に詩月から擦り寄ってきた。
小さく唸り声を上げ足まで絡めてくるから起きているのかと思ったが、どうやら無意識らしく龍惺は息を吐く。
腕枕をして背中を抱き寄せ身体を密着させるとようやくホッと出来た。
(こうやって触れ合ってる時が一番安心するな)
詩月の香りと温もりを感じられるほど近くにいると、嫌な事も苦しい事も悲しい事も、マイナスな気持ちは何もかも忘れられた。
どうやらそれは今も変わらないようで、こうして傍にいるとどんな状況下でも心が満たされる。
「ホント、すげぇヤツだよ。お前は」
「…ん……龍惺……」
「んー?」
「……これは…高いから、ダメ……」
「……ふ、…くく…っ……」
小さな声で名前を呼ばれため見下ろすと、寝ながらに難しい顔をした詩月がそんな寝言を言うものだから思わず笑ってしまった。
そういえば、使うのが勿体なくなるからあまり高い食材は買わないでと言っていた事を思い出し余計におかしくなる。
「なるべくたけぇのは買わねぇようにするよ」
ボトルに入った牛乳を見て途方に暮れていた詩月の姿が浮かんだ龍惺は、笑い混じりにそう囁いて眉間に寄る皺へと口付けた。
まさか出先で偶然会い、美玖によって立川家の現状が詩月の耳に入るとは露ほどにも思っていなかったのだ。
洋司は誤魔化そうとしてくれていたらしいが、詩月が引かなかった事で龍惺が断った意味がなくなってしまった。
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「だからって安請け合いし過ぎだ。第一、預かってる間に何かあったらどうすんだ?」
「何かって……」
「小さい子供一人とはいえ、命預かるんだからな? 美玖はまだ大人しいかもしんねぇけど、何に触って何をするか予想つかねぇんだぞ」
だからこそ詩月が困ったり悲しんだりするような事は避けたかったのに、どうして引き受けてしまったのか。
龍惺は溜め息をつき、詩月が作ったブリ大根を口にする。
当の本人は龍惺からお叱りを受けてしょんぼりしているが、今回ばかりは詩月が安易に考えすぎだ。
「……怒ってる?」
「怒ってはねぇけど、呆れてはいる」
「うぅ……」
「洋兄とはちゃんと話したのか?」
「あ、えっとね、とりあえず僕もバイトがあるから延長保育は利用してもらって、お迎えの後は美玖ちゃんのお家で立川さんが帰って来るまで一緒にいるって事は話した」
「……ふぅん…」
本当にただ親戚の子供の面倒を見る程度の話で難しい事はなさそうだが、龍惺は今度は別の部分でモヤモヤしていた。
(何で洋兄の家なんだよ)
良く良く考えれば美玖のためなのだが、子持ちのバツイチとはいえ洋司は現状フリーだ。詩月を疑っている訳ではないが、万が一にも二人の間に何かがあったら……とあらぬ妄想にまで発展しそうで、龍惺は慌てて首を振った。
しかももう一点、納得いかない事がある。
「で?」
「?」
「俺との時間は?」
「あ…! え、えっと……」
そこまでは考えていなかったのか、あからさまにしどろもどろし始めた詩月に内心でやっぱりと思っていた龍惺は、何も言わずに答えを待つ。
食事途中だが、テーブルに頬杖をついてじーっと見てると、申し訳なさそうに眉尻を下げた詩月が上目遣いで聞いてきた。
「美玖ちゃんにバイバイしたら……龍惺の部屋に行ってもいい?」
「………なら迎えに行く」
「本当?」
家に来て、ではなく行っていい? なのが詩月らしい。どのみち詩月のお願いには弱い龍惺には勝ち目はないのだ。
オマケに嬉しそうな顔を見せられてはこれ以上言う事も出来ない。
「それにしても、どうしてベビーシッターが頼めなくなったんだろう」
「元々雇ってた女に押し倒されたんだと」
「え!?」
「オマケにそいつは美玖の世話もまともにしてなかったって」
「な、何それ、酷すぎる……」
子供が好きな詩月からしてみれば、子供とか関われる仕事についておいて蔑ろにするなど許せる事ではないだろう。珍しく怒った顔をする詩月の頭を撫でて落ち着かせ、龍惺は食事を再開した。
まだ多少の怒りを残しながらも同じように箸を手にした詩月は、何を思ったか不意に龍惺の顔を見つめて頷く。
「……でも確かに立川さんって、龍惺と親戚なだけあって、背も高くてカッコイイよね。すごくモテるんだろうなぁ」
「…………」
「龍惺もモテモテだったね」
ピクリと箸を持つ龍惺の手が僅かに反応した。
詩月の事だから他意はなく、純粋にそう思ったから言っただけなのだろうが、嫉妬深く独占欲の強い龍惺は恋人が他の男の容姿を褒めただけでもヤキモチを妬いてしまう。狭量なのは致し方ない。
テーブルを見ると夕飯はまだ半分以上残っている。せっかく詩月が作ってくれた料理だ、残すつもりは毛頭ない。
箸を持っていない方の手で額を押さえた龍惺は、長く息を吐いてから詩月に視線を移し何の気なしに問い掛けた。
「この部屋、壁薄いんだっけ?」
「え? どうだろ……隣の人の物音は聞いた事ないと思うけど」
「ならいっか」
「?」
「いっぱい鳴かせてやるからな」
殊更ににっこりと微笑む龍惺に戸惑いつつも意味が分からず首を傾げていた詩月は、龍惺がズボン越しに尻を撫で奥まった場所に中指を押し込んだ事で理解し耳まで真っ赤にして固まった。
詩月から、「もう無理!」と降参の声が上がるまで細い身体を組み敷いていた龍惺は、疲れ切った詩月を寝かし付けてからリビングに移動し電話を掛けていた。
相手はもちろん、龍惺のモヤモヤの発端である洋司だ。
『……はい』
「あ、洋兄? 今時間平気か?」
『龍惺か。掛けてくると思ってたよ』
「なら話は早ぇな」
ソファに腰を下ろし溜め息混じりにそう言えば電話の向こうで洋司が苦笑した気配がした。
『本当に申し訳ない』
「アイツが決めた事だし、もう仕方ねぇよ。美玖相手じゃ遅かれ早かれこうなってただろ」
『まさか美玖があんな風に動くとは思わなかったから、少し油断した』
「子供って意外に分かってっからなぁ。詩月も詩月で頑固だし」
『出来れば安純くんにはお給料を受け取って欲しかったんだけど、キッパリと断られてしまったよ』
「まぁ、そうだろうな」
きちんと契約を交わす訳でもなく面接も履歴書も必要としない。詩月にとっては知り合いの子供の面倒を短時間見るくらいの感覚で、認識としては遊び相手になる程度のものだろう。
だからそこに賃金は発生しないし、給金も計上されない。
詩月らしいと思いながらふっと笑うと、洋司の楽しそうな声が聞こえてきた。
『龍惺は、安純くんがいいなら構わないんだな』
「あ? 何がだよ」
『俺には断固拒否だったのに、安純くんがやりたいと言えばやらせてあげるんだろう?』
「……まぁ、アイツの願いは何でも叶えてやりてぇと思ってるし」
『俺の知る龍惺は、他人になんか一ミリも興味ない男だったのになぁ……人間変わるものだ』
「詩月以外に興味ねぇのは変わってねぇよ」
『ますます安純くんはすごいなと思うよ』
それは龍惺も常々思っていた。詩月は包容力の塊で、どんな自分でも受け入れて包んでくれるほど懐が大きい。
詩月の話ばかりをしているせいか、無性に顔が見たくなりソファから立ち上がった龍惺は、寝室に入り穏やかな寝息を立てる詩月を見下ろす。
腕を伸ばして頬に掛かった髪を避けてやると小さく身動いだ。
「あんま無理はさせんなよ」
『分かってる。美玖にも、あまり我儘は言わないように伝えておくよ』
「頼んだ。あ、それと、詩月を迎えに行くから、洋兄が会社出る時に連絡してくれると助かる」
『分かった、出る時な』
「ん。じゃあ切るわ。何かあったら連絡して」
『ああ。龍惺、ありがとう』
通話終了ボタンを押し、スマホを自分が寝る側に放り投げ詩月の隣に潜り込むと、龍惺が抱き寄せる前に詩月から擦り寄ってきた。
小さく唸り声を上げ足まで絡めてくるから起きているのかと思ったが、どうやら無意識らしく龍惺は息を吐く。
腕枕をして背中を抱き寄せ身体を密着させるとようやくホッと出来た。
(こうやって触れ合ってる時が一番安心するな)
詩月の香りと温もりを感じられるほど近くにいると、嫌な事も苦しい事も悲しい事も、マイナスな気持ちは何もかも忘れられた。
どうやらそれは今も変わらないようで、こうして傍にいるとどんな状況下でも心が満たされる。
「ホント、すげぇヤツだよ。お前は」
「…ん……龍惺……」
「んー?」
「……これは…高いから、ダメ……」
「……ふ、…くく…っ……」
小さな声で名前を呼ばれため見下ろすと、寝ながらに難しい顔をした詩月がそんな寝言を言うものだから思わず笑ってしまった。
そういえば、使うのが勿体なくなるからあまり高い食材は買わないでと言っていた事を思い出し余計におかしくなる。
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