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【一ノ星】手伝い
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うだるような暑さの中、店外にある街路樹では蝉が鳴き行き交う人々はその煩わしさに眉を顰めている。
アスファルトの照り返しで日々最高気温が上がっている気がするのは気のせいか。
安純 詩月は行きつけの喫茶店で通りに面したガラス張りの前にあるカウンター席につき、忙しなく歩く人たちを眺めていた。
スーツ姿のサラリーマン、近くにある金融機関の銀行員、キャンバスバッグを下げた大学生っぽい青年。多種多様な職種の人間が他人の事など意に介さず擦れ違う。
(みんな忙しそう)
今日は何もする気になれなくて気晴らしに来たのに、さっきから外の光景にしか目がいかない。
この街に越して来て八年経つけれど、年々余裕をなくして働く人が増えている気がする。このご時世だし、働かないとやっていられないのかもしれないが。
「…八年、か…」
そう、あれから八年経った。
今でもたまに思い出すあの日々は、詩月の中では確かにいい思い出だ。
高校生という大人と子供の境界線にいる自分は、経験する事、与えられるもの全てが新鮮で楽しくて夢中になっていた。
髪についた桜の花弁を取る指も、花火を持ってはしゃぐ笑顔も、詩月が作った下手な料理を食べてくれた事も、雪が降る中抱き締めて温めてくれた腕も、何もかも覚えているのに。
八年経ってふっきれたと思っていたのに、あの人はいつまでも心に残り続けている。
カラン、と涼し気な音を立ててグラスの中で崩れた氷にハッとした。
また古い記憶を呼び起こして感傷に浸っていたのか。
「安純くん、お代わりはいる?」
「いえ、大丈夫です。すみません、長居してしまって」
「あら、いいのよ。安純くんがいると華やかになるんだもの。好きなだけいてくれていいわ」
「ありがとうございます」
このお店に初めて来た時の自分は相当落ち込んでいて、マスターである葛西 彩芽に随分と助けて貰ったものだ。
それ以来、心の拠り所のように少しでも嫌な事や辛い事があればここに足を運んで軽く一時間は居座るのだが、彩芽は怒るどころかむしろ勧めてくれる。一人暮らしの自分にとってこんなにも有り難い事はなかった。
「お仕事、上手くいってないの?」
「というよりも、何となく今はやる気が出なくて……」
「あら、もしかして失恋でもした?」
「あはは、それならまだ理由もハッキリしてるしいいんですけどね。もう恋人なんて何年もいませんよ」
「安純くんなら、素敵な恋愛をたくさんしてると思ったのに」
「そんな事ないです。…………彩芽さんにだから言いますけど、僕、忘れられない人がいるんですよ」
この八年考えないようにしても絶対にふとした瞬間に思い出すのだから、きっと一生忘れる事は出来ないんだろう。
別にこの先好きな人が出来なくても構わない。むしろあんな思いをしてしまうかもしれないなら、恋人なんていらないのだ。
遠くからなら、彼を想っていても誰にも咎められないだろうし。
ふわりと笑って答えた詩月に、彩芽は「まぁ」と言って口元を押さえた。その頬がほんのり染まっているのは、この話にトキメキを感じたからか、はたまた詩月の微笑みにときめいたからか。
そんな事など露とも知らない詩月は、少し錆びてしまった星のキーホルダーをカバンから取り出し指でつついた。
「星みたいに、キラキラ輝いている人でした。意地悪なのに、僕が気付かない事にも気付いてくれるような優しい人で…その人の傍にいられる事が嬉しかった」
彼と付き合うようになって増えた嫌がらせ。辛くて悲しくて苦しくて、でも必死に取り繕っていたのに彼にはすぐにバレて。
―一人で抱え込むな。俺に頼れ。お前は俺が守るから―
そんな事を言われて泣いてしまったっけ。
いつだって欲しい言葉をくれたのに、愛されていると思っていたのに、どうしてあんな事をするのか分からなかった。
「……でも、耐えられなかったんです、彼の一番が僕じゃなかった事に。彼は人気者だったから、いつか捨てられるんじゃないかって。………だから、逃げちゃいました」
「そう……何だか悲しいわね」
「別れも言わずに逃げたから、相手はきっと怒ったと思います。でもそれでいい。僕の事、怒ってもう知るかって忘れてくれるなら、それでいいんです」
「安純くん……。ケーキ食べる? 今日は私が奢っちゃう」
「え、いいんですか? じゃあモンブラン食べたいです」
「すぐに持ってくるわね」
「ありがとうございます」
気を遣わせてしまったなとも思ったが、ケーキが頂けるのは素直に嬉しい。お礼にアイスティーのお代わりでもしようかなと残りを飲んでいると、テーブルに置いていたスマホが震えた。
着信元は、詩月の五つ下であり、母方の親戚でもある汐野辺 弥生からだ。
基本的に電話ではなくSNSで済ませる弥生に不思議に思いながらも通話ボタンを押す。
「もしもし?」
『あ、しーくん? 今時間大丈夫?』
「大丈夫だよ、どうしたの?」
『あのね、明日の夜って空いてたりするかなぁ?』
「明日の夜?」
『うん。うちの家、一見さんお断りの料亭やってるでしょ? 明日手伝わなきゃいけないの忘れて予定入れちゃってて…もししーくんの手が空いてるなら代わりに入って貰えないかなって 』
「お手伝いかぁ……」
弥生の家が、江戸時代から代々続く老舗の料亭を営んでいる事は知っているし、この街に越して来てから何度か手伝った事もある。呼ばれる時は大体団体客で忙しい時か、どうしても人手が足りない時くらいだった。
もしかして今回もそうなのだろうか。
「そんなにたくさんのお客様が来るの?」
『違うの! すっごく大きな会社の社長さんが、これまた大きな会社の取引先の人と会食しに来るの! だから少しでも余裕が欲しいからってお父さんに言われてたのに…』
「うっかりしてたんだね」
『しーくんしか頼める人いないの、お願い、助けて!』
正直、あの堅苦しい雰囲気は苦手だ。
だが妹のように可愛がってる弥生にここまでお願いされたら、とてもじゃないけど断れない。
詩月は弥生に聞こえないよう溜め息をついた。
「分かった。そこまで言うなら手伝うよ」
『ほんと!? やった、しーくん大好き!』
「調子良いんだから。その代わり、また今度甘い物ご馳走してね?」
『いくらでもご馳走する! じゃあ明日17時にうちに来てくれる?』
「17時ね、了解」
『ホントにありがとう! またね!』
「はいはい、またね」
通話終了ボタンを押し天井を見上げて息を吐いた。
弥生は良くうっかりして忘れ物をしたり約束をダブらせたりする。前々からカレンダーや手帳にでもメモを取るようには言っているのにしないからこういう事になるのだ。
眉根を寄せて唸っていると、テーブルに何かが置かれる音がして彩芽に声をかけられた。
「何だか訳あり?」
「あ、すみません。待って頂いて」
「いいのいいの。これ食べて頑張ってね」
「ありがとうございます。あ、アイスティーお代わり下さい」
「はーい」
空になったグラスを受け取り軽やかな足取りで奥へと消える彩芽に小さく笑った詩月は、とりあえずはモンブランに集中しようとフォークを持ち、一口食べて幸せそうにはにかんだ。
アスファルトの照り返しで日々最高気温が上がっている気がするのは気のせいか。
安純 詩月は行きつけの喫茶店で通りに面したガラス張りの前にあるカウンター席につき、忙しなく歩く人たちを眺めていた。
スーツ姿のサラリーマン、近くにある金融機関の銀行員、キャンバスバッグを下げた大学生っぽい青年。多種多様な職種の人間が他人の事など意に介さず擦れ違う。
(みんな忙しそう)
今日は何もする気になれなくて気晴らしに来たのに、さっきから外の光景にしか目がいかない。
この街に越して来て八年経つけれど、年々余裕をなくして働く人が増えている気がする。このご時世だし、働かないとやっていられないのかもしれないが。
「…八年、か…」
そう、あれから八年経った。
今でもたまに思い出すあの日々は、詩月の中では確かにいい思い出だ。
高校生という大人と子供の境界線にいる自分は、経験する事、与えられるもの全てが新鮮で楽しくて夢中になっていた。
髪についた桜の花弁を取る指も、花火を持ってはしゃぐ笑顔も、詩月が作った下手な料理を食べてくれた事も、雪が降る中抱き締めて温めてくれた腕も、何もかも覚えているのに。
八年経ってふっきれたと思っていたのに、あの人はいつまでも心に残り続けている。
カラン、と涼し気な音を立ててグラスの中で崩れた氷にハッとした。
また古い記憶を呼び起こして感傷に浸っていたのか。
「安純くん、お代わりはいる?」
「いえ、大丈夫です。すみません、長居してしまって」
「あら、いいのよ。安純くんがいると華やかになるんだもの。好きなだけいてくれていいわ」
「ありがとうございます」
このお店に初めて来た時の自分は相当落ち込んでいて、マスターである葛西 彩芽に随分と助けて貰ったものだ。
それ以来、心の拠り所のように少しでも嫌な事や辛い事があればここに足を運んで軽く一時間は居座るのだが、彩芽は怒るどころかむしろ勧めてくれる。一人暮らしの自分にとってこんなにも有り難い事はなかった。
「お仕事、上手くいってないの?」
「というよりも、何となく今はやる気が出なくて……」
「あら、もしかして失恋でもした?」
「あはは、それならまだ理由もハッキリしてるしいいんですけどね。もう恋人なんて何年もいませんよ」
「安純くんなら、素敵な恋愛をたくさんしてると思ったのに」
「そんな事ないです。…………彩芽さんにだから言いますけど、僕、忘れられない人がいるんですよ」
この八年考えないようにしても絶対にふとした瞬間に思い出すのだから、きっと一生忘れる事は出来ないんだろう。
別にこの先好きな人が出来なくても構わない。むしろあんな思いをしてしまうかもしれないなら、恋人なんていらないのだ。
遠くからなら、彼を想っていても誰にも咎められないだろうし。
ふわりと笑って答えた詩月に、彩芽は「まぁ」と言って口元を押さえた。その頬がほんのり染まっているのは、この話にトキメキを感じたからか、はたまた詩月の微笑みにときめいたからか。
そんな事など露とも知らない詩月は、少し錆びてしまった星のキーホルダーをカバンから取り出し指でつついた。
「星みたいに、キラキラ輝いている人でした。意地悪なのに、僕が気付かない事にも気付いてくれるような優しい人で…その人の傍にいられる事が嬉しかった」
彼と付き合うようになって増えた嫌がらせ。辛くて悲しくて苦しくて、でも必死に取り繕っていたのに彼にはすぐにバレて。
―一人で抱え込むな。俺に頼れ。お前は俺が守るから―
そんな事を言われて泣いてしまったっけ。
いつだって欲しい言葉をくれたのに、愛されていると思っていたのに、どうしてあんな事をするのか分からなかった。
「……でも、耐えられなかったんです、彼の一番が僕じゃなかった事に。彼は人気者だったから、いつか捨てられるんじゃないかって。………だから、逃げちゃいました」
「そう……何だか悲しいわね」
「別れも言わずに逃げたから、相手はきっと怒ったと思います。でもそれでいい。僕の事、怒ってもう知るかって忘れてくれるなら、それでいいんです」
「安純くん……。ケーキ食べる? 今日は私が奢っちゃう」
「え、いいんですか? じゃあモンブラン食べたいです」
「すぐに持ってくるわね」
「ありがとうございます」
気を遣わせてしまったなとも思ったが、ケーキが頂けるのは素直に嬉しい。お礼にアイスティーのお代わりでもしようかなと残りを飲んでいると、テーブルに置いていたスマホが震えた。
着信元は、詩月の五つ下であり、母方の親戚でもある汐野辺 弥生からだ。
基本的に電話ではなくSNSで済ませる弥生に不思議に思いながらも通話ボタンを押す。
「もしもし?」
『あ、しーくん? 今時間大丈夫?』
「大丈夫だよ、どうしたの?」
『あのね、明日の夜って空いてたりするかなぁ?』
「明日の夜?」
『うん。うちの家、一見さんお断りの料亭やってるでしょ? 明日手伝わなきゃいけないの忘れて予定入れちゃってて…もししーくんの手が空いてるなら代わりに入って貰えないかなって 』
「お手伝いかぁ……」
弥生の家が、江戸時代から代々続く老舗の料亭を営んでいる事は知っているし、この街に越して来てから何度か手伝った事もある。呼ばれる時は大体団体客で忙しい時か、どうしても人手が足りない時くらいだった。
もしかして今回もそうなのだろうか。
「そんなにたくさんのお客様が来るの?」
『違うの! すっごく大きな会社の社長さんが、これまた大きな会社の取引先の人と会食しに来るの! だから少しでも余裕が欲しいからってお父さんに言われてたのに…』
「うっかりしてたんだね」
『しーくんしか頼める人いないの、お願い、助けて!』
正直、あの堅苦しい雰囲気は苦手だ。
だが妹のように可愛がってる弥生にここまでお願いされたら、とてもじゃないけど断れない。
詩月は弥生に聞こえないよう溜め息をついた。
「分かった。そこまで言うなら手伝うよ」
『ほんと!? やった、しーくん大好き!』
「調子良いんだから。その代わり、また今度甘い物ご馳走してね?」
『いくらでもご馳走する! じゃあ明日17時にうちに来てくれる?』
「17時ね、了解」
『ホントにありがとう! またね!』
「はいはい、またね」
通話終了ボタンを押し天井を見上げて息を吐いた。
弥生は良くうっかりして忘れ物をしたり約束をダブらせたりする。前々からカレンダーや手帳にでもメモを取るようには言っているのにしないからこういう事になるのだ。
眉根を寄せて唸っていると、テーブルに何かが置かれる音がして彩芽に声をかけられた。
「何だか訳あり?」
「あ、すみません。待って頂いて」
「いいのいいの。これ食べて頑張ってね」
「ありがとうございます。あ、アイスティーお代わり下さい」
「はーい」
空になったグラスを受け取り軽やかな足取りで奥へと消える彩芽に小さく笑った詩月は、とりあえずはモンブランに集中しようとフォークを持ち、一口食べて幸せそうにはにかんだ。
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