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第零章
第拾漆話 決戦?志賀島の戦い 後編 其の伍
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こんなところで死にたくない!
洪茶丘は必死に逃げる。
戦果を挙げ、皇帝に認められ、確固たる地位と名誉を築くはずが今はこの様
である。
何故我らより劣る異国の者に負けたのだ?
突撃しか能がない者達に!
洪茶丘は後ろを振り返る。
馬に乗った一人の倭国の兵がこちらに弓を構えている。その後ろから数十騎の騎馬が
その後を追っている。
だがこちらの馬のほうが速いため距離は離れていた。
千里馬があってよかった!
大金を出してまで買った甲斐がある。
洪茶丘は安心する。
すると馬が急に悲鳴のよう嗎き、竿立ちになる。
洪茶丘は必死にしがみつくがあまりに激しく暴れるので落馬した。
主人を振り落とした馬は何処かへ逃げてしまった。
「おい!待て!」
洪茶丘は馬を追いかけようとするが足がもつれて転ぶ。
逃げる馬は主人の事など気にせず逃げる味方をはねながら行ってしまった。
ジャリッ
砂を踏み締める音がした。
洪茶丘はヒィッと声を漏らす。
あの倭国の兵が来る。
洪茶丘は起きあがろうとするが落馬のせいか、恐怖のあまりか、腰が抜けて起き上がれない。
四つん這いで何がなんでも逃げようとした。
後ろから音がだんだんと近づいてくる。
「やめてくれ!頼む!」
洪茶丘は泣き叫ぶが音は近づく。
「頼む、命だけは助けてくれ!」
振り向くとあの倭国の兵が右手に小刀を持ち立っていた。
こちらが叫んでいても倭国の兵が首を取ろうと身体を掴む。
終わった、
覚悟を決め目を瞑る。
すると爆ぜる音が聞こえた。
目を開けて音が聞こえる方を見ると味方の軍がこちらに向かって来ている。
旗印を見ると金方慶の軍であることが分かった。
味方の兵が倭国の兵に向かって矢が次々と放たれる。
多勢に無勢と悟った倭国の兵は身体を掴んでいる手を離し、洪茶丘は倒れた。
そして倭国の兵達は馬に乗って逃げ出していた。
首を取ろうとしていた倭国の兵はこちらを睨みつけ馬に乗って去っていった。
助かった、、、
洪茶丘は安心する。
「洪茶丘様、お怪我は?」
味方の兵が近づき洪茶丘を起こす。
「遅い!」
洪茶丘は兵に怒鳴る。
「申し訳ござ、」
兵はあっと声をあげる。
「なんだ?」
洪茶丘は尋ねるが兵は下を向く。
「いえ、馬を用意させますのでこちらへ!」
「のろまな奴だ、金方慶に文句つけてやる!」
兵は気にせず洪茶丘を案内する。
兵は必死に笑いを堪えていた。
笑えば殺されるかもしれないからだ。
洪茶丘の股間のところが濡れていた。
洪茶丘は気づいていないが彼は先程の恐怖でお漏らしていた。
あとで仲間に言おう
いい笑い話になるぞ!
心の中でそう思う兵士であった。
後に洪茶丘のあの様が噂となって広がり、洪茶丘の軍での立場が小さくなったのは言うまでもない。
続
洪茶丘は必死に逃げる。
戦果を挙げ、皇帝に認められ、確固たる地位と名誉を築くはずが今はこの様
である。
何故我らより劣る異国の者に負けたのだ?
突撃しか能がない者達に!
洪茶丘は後ろを振り返る。
馬に乗った一人の倭国の兵がこちらに弓を構えている。その後ろから数十騎の騎馬が
その後を追っている。
だがこちらの馬のほうが速いため距離は離れていた。
千里馬があってよかった!
大金を出してまで買った甲斐がある。
洪茶丘は安心する。
すると馬が急に悲鳴のよう嗎き、竿立ちになる。
洪茶丘は必死にしがみつくがあまりに激しく暴れるので落馬した。
主人を振り落とした馬は何処かへ逃げてしまった。
「おい!待て!」
洪茶丘は馬を追いかけようとするが足がもつれて転ぶ。
逃げる馬は主人の事など気にせず逃げる味方をはねながら行ってしまった。
ジャリッ
砂を踏み締める音がした。
洪茶丘はヒィッと声を漏らす。
あの倭国の兵が来る。
洪茶丘は起きあがろうとするが落馬のせいか、恐怖のあまりか、腰が抜けて起き上がれない。
四つん這いで何がなんでも逃げようとした。
後ろから音がだんだんと近づいてくる。
「やめてくれ!頼む!」
洪茶丘は泣き叫ぶが音は近づく。
「頼む、命だけは助けてくれ!」
振り向くとあの倭国の兵が右手に小刀を持ち立っていた。
こちらが叫んでいても倭国の兵が首を取ろうと身体を掴む。
終わった、
覚悟を決め目を瞑る。
すると爆ぜる音が聞こえた。
目を開けて音が聞こえる方を見ると味方の軍がこちらに向かって来ている。
旗印を見ると金方慶の軍であることが分かった。
味方の兵が倭国の兵に向かって矢が次々と放たれる。
多勢に無勢と悟った倭国の兵は身体を掴んでいる手を離し、洪茶丘は倒れた。
そして倭国の兵達は馬に乗って逃げ出していた。
首を取ろうとしていた倭国の兵はこちらを睨みつけ馬に乗って去っていった。
助かった、、、
洪茶丘は安心する。
「洪茶丘様、お怪我は?」
味方の兵が近づき洪茶丘を起こす。
「遅い!」
洪茶丘は兵に怒鳴る。
「申し訳ござ、」
兵はあっと声をあげる。
「なんだ?」
洪茶丘は尋ねるが兵は下を向く。
「いえ、馬を用意させますのでこちらへ!」
「のろまな奴だ、金方慶に文句つけてやる!」
兵は気にせず洪茶丘を案内する。
兵は必死に笑いを堪えていた。
笑えば殺されるかもしれないからだ。
洪茶丘の股間のところが濡れていた。
洪茶丘は気づいていないが彼は先程の恐怖でお漏らしていた。
あとで仲間に言おう
いい笑い話になるぞ!
心の中でそう思う兵士であった。
後に洪茶丘のあの様が噂となって広がり、洪茶丘の軍での立場が小さくなったのは言うまでもない。
続
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