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秘された部分に指先が当てがわれ、僕の喉からは反射的に声が出た。窄まりの周りをつんつんとつつかれる。ねっとりとしているのはさっきの瓶のアレだろう。潤滑剤か何かかな。
無駄に知識だけある僕は、頭の片隅で冷静に分析を重ねる自分を見つけた。ちょこっとだけ笑えた。
「なに、余裕じゃん」
「ち、違っ……」
あやすような動きをしていた指が意志を持った生物のごとく動き始める。つぷっと音を立てて、蕾の中へと侵入を開始した。
「あっつ……すごい。ユアン様の中、あったかい」
そんなの言うなよ! 僕は叫びたくなった。
だが意識は男から与えられる刺激にもっていかれてしまう。ぬぷぬぷと押し入って来る指は、優しさと強引さのどちらも兼ね備えていた。内壁が勝手に収縮する。異物を締め付ける。正直違和感しかなかった。僕は荒い息を繰り返す。
「痛い?」
「痛くはない……けど」
「一旦抜こうか」
抜かれる。差し込まれる。抜かれる。差し込まれる。
「んぁっ、ヴィクト……」
「なぁに」
セレンからの贈り物はどんな効果か、じんじんと熱を持ち、異物感を和らげてくれるような感じがした。それだけならよかった。気づいた時にはもう、強い刺激でもって中をかき乱してほしいとさえ願うようになっていた。
「ねぇっ……抜かないで。もっと擦って」
「あー、効いてきたみたいだね」
こくこくと頷く。聖騎士は満足げに笑った。
「気持ちいい?」
「うん、うん……中、引っかかれるの……好きぃ……」
「ここ?」
「ぁっ」
「こっちも?」
「ひゃあん」
淫らだ。自分の口から出たものとは思えない。完全に嬌声だった。
「でもねユアン様、男のイイところはもうちょっとだけこっち側の……ほら。どう?」
「っ――」
「声も出ないか」
チカチカと星が飛んだ。怖いくらいだった。指がその一点を掠めた時、強すぎるほどにずくんと腰が疼いたのだ。未知だった。
でももう知らなかった頃には戻れない。
「……はぁっ! きもちい……ヴィクト、そこぉ……もっと……」
「っ……きもちーね? 可愛い。たくさん感じていいよ。見せて、俺に全部」
「あぁ……あぁ!」
気がつけば指が二本、三本と増えている。浅いところを責めたり、奥を責めたり、ぐぽぐぽと抜き差しをしたり、容赦がなかった。でもやっぱりあの一点を擦り上げられるとどうしようもなく感じてしまう。尿意に近いものを覚えた。僕はただただ首をのけぞらせて声にならない悲鳴を上げ、快楽に溺れるしかない。脳が痺れる。催促しているみたいで恥ずかしいのに、腰が動くのを止められなかった。両腕はとっくに膝から離れ、シーツにしがみついていた。
「ふぁっ!」
大きく喘ぐ。同時にずるりと指を抜かれ、太ももに熱く硬い何かが当たった。びっくりして視線を下げれば、天を向いて切なく揺れる自分の性器の向こうに、盛り上がったヴィクトの下半身が映る。
「ねぇ、ユアン様。俺もそろそろ……いい?」
よく見れば男の頬は紅潮し、額には汗が滲んでいた。胸が高鳴る。ヴィクトも興奮しているんだ。僕はそれが嬉しかった。
「いいっ……いいからぁ」
きて! と懇願すれば、聖騎士が自らの腰に手をかけ残りの衣服を全て取り払った。勢いよく飛び出した雄の象徴は僕のと比べ物にならないくらいに太く、猛々しい。裏筋にびきびきと血管が浮かんでいる。大きく張りだした傘はテラテラと濡れ、光っていた。
「んっ……」
どちらともなく艶めかしい吐息を零す。ヴィクトが僕の双丘の間に鈴口をぬるりと押し付けた。
欲しい。純粋にそう思った。息を詰めて、愛する人を見つめる。
「入れていい?」
必死に頷いた。
恐れや不安がないかといえば嘘だ。だけどその何倍にも膨らんだ期待があった。早くこの人とひとつになりたい。深いところで繋がりたい。
「あ……あぁ……」
先端が入った。それだけでも半端のない刺激が襲う。熱い。
ヴィクトの両手が尻たぶに添えられ、左右にぐっと割り開かれた。挿入が徐々に深さを増す。
「痛くない?」
「うんっ……でも」
ものすごい質量だ。時間をかけてなんとか根元まで飲み込むことができたが、僕の中がはちきれそうで、心もいっぱいいっぱいで、目のふちには涙が浮かんだ。
「初めてなのに頑張ってて、ほんとにいい子。ご褒美にユアン様の好きなところたくさん擦ってあげる」
「ゃんっ」
息も絶え絶えに快感をやりすごす。硬い欲望が僕の弱点を擦り、なぶる。もうだめだと思った次には男が狭い襞をかきわけ、奥を打った。肌と肌のぶつかる淫らな音がする。追い詰められていく。
「あっ、あっ、あっ、やぁ、ヴィクト、ぁんっ……あぁーっ!」
「くっ……」
二回目だ。ガクガクと体が震え、これでもかとヴィクトを締め上げる。僕のてっぺんからはとろりと密が零れたが、僕を埋める熱棒からは何も吐き出されなかった。それがひどく悲しかった。
「っ……なんで、ヴィクト……、きもちよくないの……?」
「ユアン様」
「やっぱり僕じゃだめっ? ねぇどうしたらいい? 一緒にいきたいのに……ううぅ」
無駄に知識だけある僕は、頭の片隅で冷静に分析を重ねる自分を見つけた。ちょこっとだけ笑えた。
「なに、余裕じゃん」
「ち、違っ……」
あやすような動きをしていた指が意志を持った生物のごとく動き始める。つぷっと音を立てて、蕾の中へと侵入を開始した。
「あっつ……すごい。ユアン様の中、あったかい」
そんなの言うなよ! 僕は叫びたくなった。
だが意識は男から与えられる刺激にもっていかれてしまう。ぬぷぬぷと押し入って来る指は、優しさと強引さのどちらも兼ね備えていた。内壁が勝手に収縮する。異物を締め付ける。正直違和感しかなかった。僕は荒い息を繰り返す。
「痛い?」
「痛くはない……けど」
「一旦抜こうか」
抜かれる。差し込まれる。抜かれる。差し込まれる。
「んぁっ、ヴィクト……」
「なぁに」
セレンからの贈り物はどんな効果か、じんじんと熱を持ち、異物感を和らげてくれるような感じがした。それだけならよかった。気づいた時にはもう、強い刺激でもって中をかき乱してほしいとさえ願うようになっていた。
「ねぇっ……抜かないで。もっと擦って」
「あー、効いてきたみたいだね」
こくこくと頷く。聖騎士は満足げに笑った。
「気持ちいい?」
「うん、うん……中、引っかかれるの……好きぃ……」
「ここ?」
「ぁっ」
「こっちも?」
「ひゃあん」
淫らだ。自分の口から出たものとは思えない。完全に嬌声だった。
「でもねユアン様、男のイイところはもうちょっとだけこっち側の……ほら。どう?」
「っ――」
「声も出ないか」
チカチカと星が飛んだ。怖いくらいだった。指がその一点を掠めた時、強すぎるほどにずくんと腰が疼いたのだ。未知だった。
でももう知らなかった頃には戻れない。
「……はぁっ! きもちい……ヴィクト、そこぉ……もっと……」
「っ……きもちーね? 可愛い。たくさん感じていいよ。見せて、俺に全部」
「あぁ……あぁ!」
気がつけば指が二本、三本と増えている。浅いところを責めたり、奥を責めたり、ぐぽぐぽと抜き差しをしたり、容赦がなかった。でもやっぱりあの一点を擦り上げられるとどうしようもなく感じてしまう。尿意に近いものを覚えた。僕はただただ首をのけぞらせて声にならない悲鳴を上げ、快楽に溺れるしかない。脳が痺れる。催促しているみたいで恥ずかしいのに、腰が動くのを止められなかった。両腕はとっくに膝から離れ、シーツにしがみついていた。
「ふぁっ!」
大きく喘ぐ。同時にずるりと指を抜かれ、太ももに熱く硬い何かが当たった。びっくりして視線を下げれば、天を向いて切なく揺れる自分の性器の向こうに、盛り上がったヴィクトの下半身が映る。
「ねぇ、ユアン様。俺もそろそろ……いい?」
よく見れば男の頬は紅潮し、額には汗が滲んでいた。胸が高鳴る。ヴィクトも興奮しているんだ。僕はそれが嬉しかった。
「いいっ……いいからぁ」
きて! と懇願すれば、聖騎士が自らの腰に手をかけ残りの衣服を全て取り払った。勢いよく飛び出した雄の象徴は僕のと比べ物にならないくらいに太く、猛々しい。裏筋にびきびきと血管が浮かんでいる。大きく張りだした傘はテラテラと濡れ、光っていた。
「んっ……」
どちらともなく艶めかしい吐息を零す。ヴィクトが僕の双丘の間に鈴口をぬるりと押し付けた。
欲しい。純粋にそう思った。息を詰めて、愛する人を見つめる。
「入れていい?」
必死に頷いた。
恐れや不安がないかといえば嘘だ。だけどその何倍にも膨らんだ期待があった。早くこの人とひとつになりたい。深いところで繋がりたい。
「あ……あぁ……」
先端が入った。それだけでも半端のない刺激が襲う。熱い。
ヴィクトの両手が尻たぶに添えられ、左右にぐっと割り開かれた。挿入が徐々に深さを増す。
「痛くない?」
「うんっ……でも」
ものすごい質量だ。時間をかけてなんとか根元まで飲み込むことができたが、僕の中がはちきれそうで、心もいっぱいいっぱいで、目のふちには涙が浮かんだ。
「初めてなのに頑張ってて、ほんとにいい子。ご褒美にユアン様の好きなところたくさん擦ってあげる」
「ゃんっ」
息も絶え絶えに快感をやりすごす。硬い欲望が僕の弱点を擦り、なぶる。もうだめだと思った次には男が狭い襞をかきわけ、奥を打った。肌と肌のぶつかる淫らな音がする。追い詰められていく。
「あっ、あっ、あっ、やぁ、ヴィクト、ぁんっ……あぁーっ!」
「くっ……」
二回目だ。ガクガクと体が震え、これでもかとヴィクトを締め上げる。僕のてっぺんからはとろりと密が零れたが、僕を埋める熱棒からは何も吐き出されなかった。それがひどく悲しかった。
「っ……なんで、ヴィクト……、きもちよくないの……?」
「ユアン様」
「やっぱり僕じゃだめっ? ねぇどうしたらいい? 一緒にいきたいのに……ううぅ」
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