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伸子が流星に聞く。
「本当にウィンスターが這い上がる可能性はないのかな?」
死神も頷く。
「うんうん。どんな小さな可能性も見逃さない、今までの流星のやり方とはちょ~っと違うかな?」
流星は笑う。
「フフフッ。這い上がってくるならこんな面白い事はないよな。そんなウィンスターを百夜が放っておくわけがない。」
伸子が言う。
「百夜さんとの勝負を下りてしまったら?始めから勝負しなければいいでしょ?」
「百夜は金にものを言わせて無理矢理にでもギャンブルをする。百夜は言って見ればギャンブル狂。面白ければ面白いほど勝負したがるさ。」
そして流星のスマホが鳴りまくる。
他のギャンブラーがウィンスターのあとがまに座ろうと、自分はウィンスターのように裏切ったりしないと、電話してくるのだ。
流星は、
「ウゼぇな。」
とスマホの電源を落とした。
伸子が聞く。
「いいの?」
「元々ウィンスターはものの数に入れてねぇよ。オレが非合法な金は受け取らないって知っていてウィンスターはオレを裏切ったんだ。ギャンブル自体が非合法ならさらに危ない橋を渡る必要はないわな。だからウィンスターもテレビ番組に出続けたんだ。あんなテレビで堂々と報酬を受け取ったら、オレだってそんな金は欲しくない。目立って仕方ないからな。ギャンブルするなら目立たず裏でこっそりと、だな。」
「なるほどねぇ。」
「ま、いい見せしめにもなったよ。」
死神は言う。
「今度は何を見せてくれるのかな?」
流星はあっけらかんと言う。
「オレはほとんど人生の勝者だ。死神、もうお前に見せれるものはないと思うぞ?」
「そうかな?じゃ、この会話が盗聴されてたらどうする?」
「なにっ!?」
流星はすぐに窓のカーテンを開く。
開いた瞬間、慌てて走りだす車。
流星はすぐにカメラ付きボールペンの録画ボタンを押しながら、自分の目でもナンバーを覚えた。
一方、東京都西警察署での数日前のやり取り。
後輩刑事が笹山刑事に言った。
「ま~た、その番組見てるんすか?これ以上何も出てきませんって。」
笹山が言う。
「だっておかしいだろ?初回だけ10億ものチップだぞ。」
「プロデューサーが言ってたじゃないっすか。ただの呼び水だって。他のギャンブラーを集める為のやらせ番組だったって。」
「初回以降、視聴率が取れてない事も怪しい。」
「焦ったプロデューサーがリアルマネーを賭けさせた。筋の通る話じゃないっすか。」
「何でも初回の相手は蓮華高校で元裏番はってた常勝無敗の男じゃねぇか。そして負けてもちっとも悔しがってない。」
「自分の父親と婚約者の父親の会社がスポンサーの番組っすからね。CMさえ打てれば十分だったって取り調べでも言ってたし、怪しい言い訳でもないでしょ?」
「だからこそ怪しいんじゃねぇか。一見怪しくないヤツが怪しいんだ。オレの勘が早乙女流星こそが怪しいんだって言ってんだよ。」
そして今である。盗聴の犯人は笹山単独。
死神が言う。
「死神である私の声は録音されてないけど、流星と伸子さんの他に誰かいる、とは思うかもね。そして流星、あなたはハッキリと死神と言った。」
流星はため息をついた。
「ふぅ~。死神、盗聴器はどこにある?」
「もう外したよん。」
「死神うんぬんかんぬんの話なんざ誰も信じねぇ。ちっとはマズイ話を聞かれたかもしれんが、それも問題ねぇ。ここでオレがとるべき行動は…。」
死神も頷く。
「なるほど…。」
「本当にウィンスターが這い上がる可能性はないのかな?」
死神も頷く。
「うんうん。どんな小さな可能性も見逃さない、今までの流星のやり方とはちょ~っと違うかな?」
流星は笑う。
「フフフッ。這い上がってくるならこんな面白い事はないよな。そんなウィンスターを百夜が放っておくわけがない。」
伸子が言う。
「百夜さんとの勝負を下りてしまったら?始めから勝負しなければいいでしょ?」
「百夜は金にものを言わせて無理矢理にでもギャンブルをする。百夜は言って見ればギャンブル狂。面白ければ面白いほど勝負したがるさ。」
そして流星のスマホが鳴りまくる。
他のギャンブラーがウィンスターのあとがまに座ろうと、自分はウィンスターのように裏切ったりしないと、電話してくるのだ。
流星は、
「ウゼぇな。」
とスマホの電源を落とした。
伸子が聞く。
「いいの?」
「元々ウィンスターはものの数に入れてねぇよ。オレが非合法な金は受け取らないって知っていてウィンスターはオレを裏切ったんだ。ギャンブル自体が非合法ならさらに危ない橋を渡る必要はないわな。だからウィンスターもテレビ番組に出続けたんだ。あんなテレビで堂々と報酬を受け取ったら、オレだってそんな金は欲しくない。目立って仕方ないからな。ギャンブルするなら目立たず裏でこっそりと、だな。」
「なるほどねぇ。」
「ま、いい見せしめにもなったよ。」
死神は言う。
「今度は何を見せてくれるのかな?」
流星はあっけらかんと言う。
「オレはほとんど人生の勝者だ。死神、もうお前に見せれるものはないと思うぞ?」
「そうかな?じゃ、この会話が盗聴されてたらどうする?」
「なにっ!?」
流星はすぐに窓のカーテンを開く。
開いた瞬間、慌てて走りだす車。
流星はすぐにカメラ付きボールペンの録画ボタンを押しながら、自分の目でもナンバーを覚えた。
一方、東京都西警察署での数日前のやり取り。
後輩刑事が笹山刑事に言った。
「ま~た、その番組見てるんすか?これ以上何も出てきませんって。」
笹山が言う。
「だっておかしいだろ?初回だけ10億ものチップだぞ。」
「プロデューサーが言ってたじゃないっすか。ただの呼び水だって。他のギャンブラーを集める為のやらせ番組だったって。」
「初回以降、視聴率が取れてない事も怪しい。」
「焦ったプロデューサーがリアルマネーを賭けさせた。筋の通る話じゃないっすか。」
「何でも初回の相手は蓮華高校で元裏番はってた常勝無敗の男じゃねぇか。そして負けてもちっとも悔しがってない。」
「自分の父親と婚約者の父親の会社がスポンサーの番組っすからね。CMさえ打てれば十分だったって取り調べでも言ってたし、怪しい言い訳でもないでしょ?」
「だからこそ怪しいんじゃねぇか。一見怪しくないヤツが怪しいんだ。オレの勘が早乙女流星こそが怪しいんだって言ってんだよ。」
そして今である。盗聴の犯人は笹山単独。
死神が言う。
「死神である私の声は録音されてないけど、流星と伸子さんの他に誰かいる、とは思うかもね。そして流星、あなたはハッキリと死神と言った。」
流星はため息をついた。
「ふぅ~。死神、盗聴器はどこにある?」
「もう外したよん。」
「死神うんぬんかんぬんの話なんざ誰も信じねぇ。ちっとはマズイ話を聞かれたかもしれんが、それも問題ねぇ。ここでオレがとるべき行動は…。」
死神も頷く。
「なるほど…。」
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