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7 リリィ
二話 城
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僕が使用人していた街に、情報交換できる酒屋があるのだけど。そこで、さっきも話したけど僕はある人から情報を得たんだ。
でも、情報を得た時はあまり信用してなかった。だって、そう言った話は信じた方が馬鹿らしいほどにゴロゴロあるからね。
しかも、情報を流してきた本人すら見たことがないっていうものだから余計に疑ったよ。
「そんな話、精霊がいるか、どうかの話と一緒だよ。君が見た事ないならもっと夢の話。そんな大それた事を公にせずに実験できないし、君が知っているなら、とおの昔に隣の国に伝わっている筈だよ」
「口だけなのは分かってる。この情報が本当なのを、私はしっかりとこの目で実験資料を見た」
見たという資料の実物はもうない。半信半疑の中で、一歩相手は引かなかった。必ず城のどこかで実験していると数日跨いでも何度も訴えかけてきた。
流石に、その熱心さにこっち側が折れたよ。否定しても、話の終わりが見えなかったからもあるけど。
「じゃあさ、僕が一ヶ月くらい帝都の城を探ってみるからさ。無かった場合はすっぱり諦めてよ」
そう言うと、相手はやっと納得して座ったかな。
変な事を引き受けたと自分なりに思うけど、僕にとっては最善の選択であり、最悪の選択をした事になる。
依頼という形で前金はもらっているし、一度受けたからには信用問題になってくるから、するしか無かった。
帝都の城もあって慎重に物事を進めたく、疑われないように帝都で下仕事して、次は流れで城の雑用として潜り込んだ。
潜り込むまでの期間のほうが長かったかな。もちろん、屋敷にいない間は二人いる事はできないから、屋敷の方は幻影か、僕に扮した精霊を置いておいたよ。
……たまにシロにバレて、怒られたけど。そういや、シロは僕が何をやっているのか、訊かなかったのかな。全てを分かっていたのか、それとも本当に分からなかったのか。
何年一緒でも何を考えているのか、さっぱりだよ。
とにかく、僕は城に潜り込む事ができた。
「リリィさん、あちらのゴミを回収してきてもらえるかしら」
「はーい、わかりました」
同じ下働きの先輩に言われて、袋を持って部屋に行こうとした丁度曲がり角で人とぶつかったんだ。
相手が僕よりも大きくて屈強だったから、僕の方が弾き飛ばされて、滑るように尻餅をついた。
「いった」
「だっ、大丈夫かい? 怪我はない」
すぐに骨ばった手が差し伸べられた。金髪で蒼瞳を持った顔がいい人。背が高くて、ひとめ見ただけで女の人が好きそうだなって思ったよ。
そうそう、その時ぶつかったのがレソンハルヤって人……全然名前が違うって? 細かい事は気にしない。
うん? ハルって呼べばいいの、それがいいや。じゃあ、今日からそう呼ぶよ。
僕はハルって人に手助けされて起き上がろうとした時に、サエグサが窓ガラスを割って飛び入ってきた。
びっくりしたよ。何度も身につけた事がある黒い服装で入ってきたんだから。
城者達とは違う意味で、城に攻め込んでくるなんて聞いてないってなったよね。
「貴方達は奥に!」
剣を盾にしてハルは僕を含め城の者達を逃がしてくれた。でも僕は仲間達に話を聞きたかったんだけど、城に潜入していたから大人しく従った。
それから数分だったかな、騎士とサエグサの戦いが激しくなったのは。戦えない者達は騎士によって安全に避難する事が出来ていたけど、僕の心はソワソワして全く落ち着かなかったよ。
「きゃっ!」
同じく避難しようとした一人が叫んで前を歩く足を急に止めたんだ。何故なら、黒いマントを着たサエグサが目の前に吹っ飛んできたからだ。
壁にぶつかって横たわるサエグサ。
「離れて、危ないです」
吹っ飛ばしたであろう騎士がすぐに駆けつけて来て、横たわるサエグサに剣を向けた。でも、そのサエグサはもう動く事ができないほどに服や体がボロボロだった。
無茶な戦いしているとすぐに分かったよ。その一人だけじゃなくて、サエグサが明らかに劣勢だというのに戦っていた。
何をやっているのか、さっぱり。
目的な為なら時には無茶な戦い方もする。でも、勝ち目のない戦いに突っ込むほど僕らは馬鹿じゃない。
というのに、仲間達はボロボロになるまで戦っていた。
これは、指示している者に話を訊かないといけないと、僕は皆が混乱している中こっそりと抜け出し、城に逆戻りする事にした。
もちろん、ボロボロになっていた者は転移魔術で助けてからね。
うん、うん。この前話した内容と違うって、あはは、僕の言った言葉をそのまま信じる時点で間抜けだよね。
ちょっーーーやめて、口で勝てないからって暴力振るうのはどうかと思うよ!
ほんと……そういうところはシロみたいなんだから。
はいはい、話の続きしますよ。
巻き込まれないように城の中を進んだ。怖がりのアイツを捕まえれば、事情が分かるだろうと思って。
案の定、アイツは杖を持って身を縮めて壁の端にいた。戦場でそんな事をすれば、すぐに殺されるんだけども、アイツは幻術が得意で術を身に纏って姿を消していたんだ。
部屋の一角の景色が幻影によって少しぶれているくらいで、乱戦の中で見破られ事はほぼ不可能だったし、良い隠れ場所。
その領域にづけづけと入り込んで、震える背中からソイツの頭を杖でこづいてやった。
面白いほどソイツは跳ねて転がっていく。
「うわっ! てってきかっ! やるならこい」
「僕だよ、リリィだよ」
アイツは手を滑らせながらも杖をこちらに向けたけど、僕だと分かった途端に降ろして、長い髪の毛の隙間から睨んできた。
「お前っ、リリィ……脅かすなよ」
「そのなが~い髪の毛切ったら、視界良くなるよ」
「うるさい、これは私のアイデンティティです。なんですか、お前も逃げきたのですか」
「いや、僕は何も知らないし今回は関係ない。これ? 一体なんの仕事なの」
何故こんな無茶な襲撃をするのか、聞いたけど返事に呆れたよ。「知らない」って
「はぁ? じゃあ、何のためにここに来たのか、何をしているのか分からないって事。冗談でしょ。そんな状態でよく素直に命令が聞けるね、馬鹿なの」
「うっ、うるさい。主様からの命令で……敵である帝都を落とすって聞いたからです」
「そんな事、無理に決まってんじゃん。見てよ、どっちが勝ってる? 僕たち? 違うよね。圧倒的に騎士団だよね。だから、お前はこんなところで隠れているんだよね」
命を捨てるような真似だと。馬鹿なのとアイツを罵った結果、涙目になっては喉を詰まらせた。
「うっうう、そんなこと言ったって……お前だって、分かるだろ。断れば……居場所がなくなるんだ」
サエグサという居場所がなくなる。集まってくる奴らは、僕と同じで何もなくて、帰るところがない奴等ばかり。
命令を背けば、口封じとして殺される。見逃してもらっても、元サエグサの面倒を見てくれる人はいないし、どっちも結局は死ぬ事になるけどね。
だから、僕らはサエグサという名の組織しか生きていけない。
「分かってるけど……シロはどうしたの。こんな事をやらせないでしょ」
「シロさん、分からない。ここに着いた時からいなかったから」
「なんで、こういうのが得意なのにいないって」
「多分だけど、わざと外されたんじゃないか。ほら最近、主様と喧嘩になったって噂で聞いたし」
「そんな理由でいないって、嘘でしょ」
シロがいない状況。ここにいる仲間が全滅する。騎士団によって殲滅されるのも、時間の問題だとすぐに理解できた。
「分かった。僕が囮になって暴れるから、お前は出来るだけ仲間を連れて逃げろ」
「でも」
「この戦いに決着はついている。理由もなく、このまま負け戦を続けている方が馬鹿らしい。いいか、嘘をついて騙してもいいから仲間を引き連れて逃げろ。何をしてでもだ、分かった?」
僕はソイツに杖を向けてやった。何もせずに壁と同化し続けるなら殺してやるって勢いでね。
「わっ、分かったから杖を下せ。みんなを連れて城を抜けるよ」
「分かれば、よし」
アイツの囮になるのは癪だったけど、みんなを助けるにはこうするしかなかった。
アイツと二手に分かれるように、僕は杖で城の一部を出来るだけ派手に壊して、注目を浴びる。そして、血眼になった騎士達に追われる事となった訳。
でも、情報を得た時はあまり信用してなかった。だって、そう言った話は信じた方が馬鹿らしいほどにゴロゴロあるからね。
しかも、情報を流してきた本人すら見たことがないっていうものだから余計に疑ったよ。
「そんな話、精霊がいるか、どうかの話と一緒だよ。君が見た事ないならもっと夢の話。そんな大それた事を公にせずに実験できないし、君が知っているなら、とおの昔に隣の国に伝わっている筈だよ」
「口だけなのは分かってる。この情報が本当なのを、私はしっかりとこの目で実験資料を見た」
見たという資料の実物はもうない。半信半疑の中で、一歩相手は引かなかった。必ず城のどこかで実験していると数日跨いでも何度も訴えかけてきた。
流石に、その熱心さにこっち側が折れたよ。否定しても、話の終わりが見えなかったからもあるけど。
「じゃあさ、僕が一ヶ月くらい帝都の城を探ってみるからさ。無かった場合はすっぱり諦めてよ」
そう言うと、相手はやっと納得して座ったかな。
変な事を引き受けたと自分なりに思うけど、僕にとっては最善の選択であり、最悪の選択をした事になる。
依頼という形で前金はもらっているし、一度受けたからには信用問題になってくるから、するしか無かった。
帝都の城もあって慎重に物事を進めたく、疑われないように帝都で下仕事して、次は流れで城の雑用として潜り込んだ。
潜り込むまでの期間のほうが長かったかな。もちろん、屋敷にいない間は二人いる事はできないから、屋敷の方は幻影か、僕に扮した精霊を置いておいたよ。
……たまにシロにバレて、怒られたけど。そういや、シロは僕が何をやっているのか、訊かなかったのかな。全てを分かっていたのか、それとも本当に分からなかったのか。
何年一緒でも何を考えているのか、さっぱりだよ。
とにかく、僕は城に潜り込む事ができた。
「リリィさん、あちらのゴミを回収してきてもらえるかしら」
「はーい、わかりました」
同じ下働きの先輩に言われて、袋を持って部屋に行こうとした丁度曲がり角で人とぶつかったんだ。
相手が僕よりも大きくて屈強だったから、僕の方が弾き飛ばされて、滑るように尻餅をついた。
「いった」
「だっ、大丈夫かい? 怪我はない」
すぐに骨ばった手が差し伸べられた。金髪で蒼瞳を持った顔がいい人。背が高くて、ひとめ見ただけで女の人が好きそうだなって思ったよ。
そうそう、その時ぶつかったのがレソンハルヤって人……全然名前が違うって? 細かい事は気にしない。
うん? ハルって呼べばいいの、それがいいや。じゃあ、今日からそう呼ぶよ。
僕はハルって人に手助けされて起き上がろうとした時に、サエグサが窓ガラスを割って飛び入ってきた。
びっくりしたよ。何度も身につけた事がある黒い服装で入ってきたんだから。
城者達とは違う意味で、城に攻め込んでくるなんて聞いてないってなったよね。
「貴方達は奥に!」
剣を盾にしてハルは僕を含め城の者達を逃がしてくれた。でも僕は仲間達に話を聞きたかったんだけど、城に潜入していたから大人しく従った。
それから数分だったかな、騎士とサエグサの戦いが激しくなったのは。戦えない者達は騎士によって安全に避難する事が出来ていたけど、僕の心はソワソワして全く落ち着かなかったよ。
「きゃっ!」
同じく避難しようとした一人が叫んで前を歩く足を急に止めたんだ。何故なら、黒いマントを着たサエグサが目の前に吹っ飛んできたからだ。
壁にぶつかって横たわるサエグサ。
「離れて、危ないです」
吹っ飛ばしたであろう騎士がすぐに駆けつけて来て、横たわるサエグサに剣を向けた。でも、そのサエグサはもう動く事ができないほどに服や体がボロボロだった。
無茶な戦いしているとすぐに分かったよ。その一人だけじゃなくて、サエグサが明らかに劣勢だというのに戦っていた。
何をやっているのか、さっぱり。
目的な為なら時には無茶な戦い方もする。でも、勝ち目のない戦いに突っ込むほど僕らは馬鹿じゃない。
というのに、仲間達はボロボロになるまで戦っていた。
これは、指示している者に話を訊かないといけないと、僕は皆が混乱している中こっそりと抜け出し、城に逆戻りする事にした。
もちろん、ボロボロになっていた者は転移魔術で助けてからね。
うん、うん。この前話した内容と違うって、あはは、僕の言った言葉をそのまま信じる時点で間抜けだよね。
ちょっーーーやめて、口で勝てないからって暴力振るうのはどうかと思うよ!
ほんと……そういうところはシロみたいなんだから。
はいはい、話の続きしますよ。
巻き込まれないように城の中を進んだ。怖がりのアイツを捕まえれば、事情が分かるだろうと思って。
案の定、アイツは杖を持って身を縮めて壁の端にいた。戦場でそんな事をすれば、すぐに殺されるんだけども、アイツは幻術が得意で術を身に纏って姿を消していたんだ。
部屋の一角の景色が幻影によって少しぶれているくらいで、乱戦の中で見破られ事はほぼ不可能だったし、良い隠れ場所。
その領域にづけづけと入り込んで、震える背中からソイツの頭を杖でこづいてやった。
面白いほどソイツは跳ねて転がっていく。
「うわっ! てってきかっ! やるならこい」
「僕だよ、リリィだよ」
アイツは手を滑らせながらも杖をこちらに向けたけど、僕だと分かった途端に降ろして、長い髪の毛の隙間から睨んできた。
「お前っ、リリィ……脅かすなよ」
「そのなが~い髪の毛切ったら、視界良くなるよ」
「うるさい、これは私のアイデンティティです。なんですか、お前も逃げきたのですか」
「いや、僕は何も知らないし今回は関係ない。これ? 一体なんの仕事なの」
何故こんな無茶な襲撃をするのか、聞いたけど返事に呆れたよ。「知らない」って
「はぁ? じゃあ、何のためにここに来たのか、何をしているのか分からないって事。冗談でしょ。そんな状態でよく素直に命令が聞けるね、馬鹿なの」
「うっ、うるさい。主様からの命令で……敵である帝都を落とすって聞いたからです」
「そんな事、無理に決まってんじゃん。見てよ、どっちが勝ってる? 僕たち? 違うよね。圧倒的に騎士団だよね。だから、お前はこんなところで隠れているんだよね」
命を捨てるような真似だと。馬鹿なのとアイツを罵った結果、涙目になっては喉を詰まらせた。
「うっうう、そんなこと言ったって……お前だって、分かるだろ。断れば……居場所がなくなるんだ」
サエグサという居場所がなくなる。集まってくる奴らは、僕と同じで何もなくて、帰るところがない奴等ばかり。
命令を背けば、口封じとして殺される。見逃してもらっても、元サエグサの面倒を見てくれる人はいないし、どっちも結局は死ぬ事になるけどね。
だから、僕らはサエグサという名の組織しか生きていけない。
「分かってるけど……シロはどうしたの。こんな事をやらせないでしょ」
「シロさん、分からない。ここに着いた時からいなかったから」
「なんで、こういうのが得意なのにいないって」
「多分だけど、わざと外されたんじゃないか。ほら最近、主様と喧嘩になったって噂で聞いたし」
「そんな理由でいないって、嘘でしょ」
シロがいない状況。ここにいる仲間が全滅する。騎士団によって殲滅されるのも、時間の問題だとすぐに理解できた。
「分かった。僕が囮になって暴れるから、お前は出来るだけ仲間を連れて逃げろ」
「でも」
「この戦いに決着はついている。理由もなく、このまま負け戦を続けている方が馬鹿らしい。いいか、嘘をついて騙してもいいから仲間を引き連れて逃げろ。何をしてでもだ、分かった?」
僕はソイツに杖を向けてやった。何もせずに壁と同化し続けるなら殺してやるって勢いでね。
「わっ、分かったから杖を下せ。みんなを連れて城を抜けるよ」
「分かれば、よし」
アイツの囮になるのは癪だったけど、みんなを助けるにはこうするしかなかった。
アイツと二手に分かれるように、僕は杖で城の一部を出来るだけ派手に壊して、注目を浴びる。そして、血眼になった騎士達に追われる事となった訳。
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