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五話
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運ばれたのは先ほど掃除した部屋。広々としたベッドに座らされ、挫いた足首を診てもらっていた。
「やっぱり、腫れてるね」
冷たい指先が足首を触る。触れる皮膚との温度差にビクッと肩を揺らすイナミ。
見えるのは金色の頭だけ。真剣にみてくれているとわかっているが、膝をついて足を優しく触られるのは、知り合いともあって落ち着かず、体がゾワゾワとむず痒い。
童話の王子かよ。
「いしゃ……」
「いや、それ程じゃないので良いです」
「じゃあ、キッチンで氷もらってくるから待ってて」
「それもやめてください、自分で取りに行きますから結構です」
「じゃあ、ここで安静にしてくれる?」
「……善処します」
赤く腫れている足首に、濡らしたタオルを巻かれた。
大人しく座るイナミは、来たばかりの来客に何故か詰め寄られている。
この青年姿が俺だと気がついての強引さなのか。
いや、それはないな。俺が別の人間に入っていると気づく根拠がない。あと、コイツは俺に対して人を労るような愛想のある笑顔を向けたことはない。
俺だと分かれば態度が大雑把になり、馬鹿にしてくるはずだ。
『押されて転げて怪我とか、騎士として、いえ、大人としてどうかと思います』と言ってくるのが容易に想像できる。
そもそも、初めて会った時から相性が悪かったし、上司と部下という立場になっても別に親しくなかったからな。
「警戒しないで、騎士である私はただ君を助けたかったんだ。君を責め立てたいわけじゃない」
「ええ、まぁ知ってます」
「と言うのは建前で、ぶっちゃけ言うと、ここの家の人達って人に対して礼儀がなってないから嫌いなんだよね。あそこに長く居たくなくて君を連れ出した、ごめんね」
「そんなこと俺に言って……いいんですか」
「いいよ。君は違うだろ」
一カ月前お嬢様につけられた怪我の痣、こめかみを指すレオンハルト。リリィがこの家の者に虐げられているとすぐに理解したようだ。
「君もあの場から逃げられた、お互いに良かったことだと思うけど」
「今だけですけどね」
「それは、ごめんね。後でちゃんと責任は取るよ」
どこで覚えたのか、全く謝罪には聞こえない。
「あの、よろしいですか」
扉を軽く叩く音がする。レオンハルトが扉を開けると、がたいのいい男が一人立っていた。すぐにイナミはここの使用人ではないと分かった。
「隊長、やはり居ませんでした。まだ捜索させていますが、期待は薄いかと」
レオンハルトを隊長と呼ぶ男、この人間も街ゆく住民と変わらない普段着を着ているが、騎士のようだ。
鎧を着てなくとも分かる硬く発達した筋肉が、普通の住民ではない。
ここまで来たレオンハルトは休暇ではなく、騎士の仕事のようだ。
「これで2回目か……嘘を流す者がいるな。とりあえず、全てしらみ潰しにしてからここを出よう、少しの情報も逃すな」
「はい、わかりました」
敬礼をして去っていく部下。へー本当に隊長になったのか。地方から入ってきて騎士になった下積みを考えれば出世したものだ。
十年か、騎士団の中もだいぶ変わっているのだろう。レオンハルトは人生も騎士道も順調に歩んでいるようだし、安心した。
もう、亡霊と話すことはないか。
部下に慕われてないような元上司が話しかけても困るだけだろうな。
「あの、お荷物を持ってきました」
「ありがとう、そこら辺に置いておいてくれ」
騎士に続いて入ってきたのは、使用人のシロ。大きな袋に入った荷持を持ってきては慎重に床に下ろせば、続々と使用人達が荷物を持って部屋に運んでくる。
「先ほどリリィを助けていただき、ありがとうございます」
一言礼を言ってからシロはベッドに座るイナミに近づいた。
「リリィ、大丈夫か。また派手に転んだらしいな」
「転んだというか押されたのだけども、この状態です」
「歩けるか」
「歩けないことはない」
「……分かった。肩貸すから部屋まで行こう」
シロの提案に頷いた。差し出された肩に体重を預けてイナミは立ち上がる。
「本当にありがとうございます。このような失礼がないようにいたしますので。リリィ」
促されるような名前呼ばれて、二人同時に頭を下げた。
「面をあげて、謝ることじゃないから。助けたことは、私の勝手だから」
「あの……」
「お礼とかいいから、ほら、そろそろ戻ったほうがいいよ。家の者が帰ってくるだろう」
「はい、ありがとうございます」
シロは再び深く頭を下げた。俺も再び頭を深く下げてからシロと共に部屋を出る。
「リリィって言ったかな」
「はい?」
部屋から出ようとした時、レオンハルトに呼び止められた。
「名前」
「そうですが」
「……うん、良い名前だね」
それだけだった、それだけ言われたら「行って良いよ」と促された。
よく分からないが、許可はもらったのでシロと二人で再び使用人室の方に戻る。
「ーーーハルか……あの人に呼ばれたのかと思った」
部屋を出たシロとイナミには聞こえなかった。
*
「頭が治ったと思えば、次は足か。災難続きだな。いやその前に少しトラブルがあったから3つ続きだな」
片足を痛めたイナミは、シロの肩を借りながら部屋に行く途中であった。
指を折るシロは考えていた、リリィが一体幾つの災難な目に遭ったのか。
「その前は喧嘩に巻き込まれて、最終的に関係ないリリィが尻餅ついて喧嘩は終わり」
「そんなことありましたね……」
数週間前、使用人同士の喧嘩があった。ある一人が屋敷の大事な服を汚したのが始まり。それがどういう訳か罵り合いに発展し、胸ぐらを掴み合い手が出る、という直前にイナミが割り入った。
当然入ってきた部外者によって止められた二人。行き場のない手の矛先は、イナミに変わりに二人に突き飛ばされてイナミは尻餅をつく。
イナミが二人にさんざん罵られた後、もう一人のシロが割入って二人はやっと怒りを抑えた。そして、お互いに顔を背けて別々の仕事に取り掛かり場は収まる。
もちろん、原因の汚れた服を置いて。
いつも通り、仲裁したつもりが思うように体が動かず簡単に突き飛ばされてしまった。やっぱり、他人の体ってことだな。
「他人事みたいに言うなよ。あのまま、黙っていたら良かったのに、揉め事を増やして何がしたい」
「殴り合いになるよりまだ良いかなって思って」
「無駄な怪我と仕事、増えるだけだぞ」
「はい……肝に銘じます」
あの後汚れた服は、シロと俺で寝る間を惜しんで頑張って落とした。どうにかシミは消えたけど、もう寝る時間削ってまでやりたくはない。
「……俺がいうことじゃないけど、体大事にしろよ。一つしかないんだから」
「分かってます」
シロは優しい。
ここに来てからというもの、何度この人に世話になったのだろう。
会った時は役立たずと嫌われていると思ったが、困って立ち止まっている時は必ず助けてくれる。
心配してくれるのも、厄介ごとに巻き込まれてくれるのも、このシロだけだ。
体の持ち主リリィと相当仲が良かったことが伺えるほどにシロの気遣いは丁寧だった。
「ーーーあの、シロ」
「……何だ、リリィ」
「いやその……やっぱりなんでもないです」
「なんだよ、気になるな。言いたことがあるならハッキリ言えと言ってるだろ」
「……」
「まぁ、言えないなら良いけど。それより、早く足冷やしてさっさと怪我治すぞ。仕事は溜まっていくだけなんだからな」
「……はい、そうですね」
俺は悩んでいる。
彼に、リリィではないと伝えるべきなのか。
体に術式を刻まれたことによって、別の魂が入っているこの体。じゃあ、元あった魂はどこにあると考えた。
別の体に死んだ別の魂を入れる術。生命を覆すような高度な魔術は一回使うだけでも、魔力の消費および対価も大きいはずだ。
その対価は、使った者、もしくは使われた者の命を奪うものでも何もおかしくはない。
そう、誰かが死んでいでも不自然ではないということだ。
だから、一カ月前ゴミの中で倒れていたリリィという人間は、すでに死んでいた可能性が高い。
リリィと仲が良かったからこそ、シロに本当のことを伝えるべきなのか。それとも騙し騙しリリィとして生きていたほうがいいのだろうか。
この屋敷を去る前に、答えを決めかねる。
ーーー優しいのはどっちなんだろうな。
「やっぱり、腫れてるね」
冷たい指先が足首を触る。触れる皮膚との温度差にビクッと肩を揺らすイナミ。
見えるのは金色の頭だけ。真剣にみてくれているとわかっているが、膝をついて足を優しく触られるのは、知り合いともあって落ち着かず、体がゾワゾワとむず痒い。
童話の王子かよ。
「いしゃ……」
「いや、それ程じゃないので良いです」
「じゃあ、キッチンで氷もらってくるから待ってて」
「それもやめてください、自分で取りに行きますから結構です」
「じゃあ、ここで安静にしてくれる?」
「……善処します」
赤く腫れている足首に、濡らしたタオルを巻かれた。
大人しく座るイナミは、来たばかりの来客に何故か詰め寄られている。
この青年姿が俺だと気がついての強引さなのか。
いや、それはないな。俺が別の人間に入っていると気づく根拠がない。あと、コイツは俺に対して人を労るような愛想のある笑顔を向けたことはない。
俺だと分かれば態度が大雑把になり、馬鹿にしてくるはずだ。
『押されて転げて怪我とか、騎士として、いえ、大人としてどうかと思います』と言ってくるのが容易に想像できる。
そもそも、初めて会った時から相性が悪かったし、上司と部下という立場になっても別に親しくなかったからな。
「警戒しないで、騎士である私はただ君を助けたかったんだ。君を責め立てたいわけじゃない」
「ええ、まぁ知ってます」
「と言うのは建前で、ぶっちゃけ言うと、ここの家の人達って人に対して礼儀がなってないから嫌いなんだよね。あそこに長く居たくなくて君を連れ出した、ごめんね」
「そんなこと俺に言って……いいんですか」
「いいよ。君は違うだろ」
一カ月前お嬢様につけられた怪我の痣、こめかみを指すレオンハルト。リリィがこの家の者に虐げられているとすぐに理解したようだ。
「君もあの場から逃げられた、お互いに良かったことだと思うけど」
「今だけですけどね」
「それは、ごめんね。後でちゃんと責任は取るよ」
どこで覚えたのか、全く謝罪には聞こえない。
「あの、よろしいですか」
扉を軽く叩く音がする。レオンハルトが扉を開けると、がたいのいい男が一人立っていた。すぐにイナミはここの使用人ではないと分かった。
「隊長、やはり居ませんでした。まだ捜索させていますが、期待は薄いかと」
レオンハルトを隊長と呼ぶ男、この人間も街ゆく住民と変わらない普段着を着ているが、騎士のようだ。
鎧を着てなくとも分かる硬く発達した筋肉が、普通の住民ではない。
ここまで来たレオンハルトは休暇ではなく、騎士の仕事のようだ。
「これで2回目か……嘘を流す者がいるな。とりあえず、全てしらみ潰しにしてからここを出よう、少しの情報も逃すな」
「はい、わかりました」
敬礼をして去っていく部下。へー本当に隊長になったのか。地方から入ってきて騎士になった下積みを考えれば出世したものだ。
十年か、騎士団の中もだいぶ変わっているのだろう。レオンハルトは人生も騎士道も順調に歩んでいるようだし、安心した。
もう、亡霊と話すことはないか。
部下に慕われてないような元上司が話しかけても困るだけだろうな。
「あの、お荷物を持ってきました」
「ありがとう、そこら辺に置いておいてくれ」
騎士に続いて入ってきたのは、使用人のシロ。大きな袋に入った荷持を持ってきては慎重に床に下ろせば、続々と使用人達が荷物を持って部屋に運んでくる。
「先ほどリリィを助けていただき、ありがとうございます」
一言礼を言ってからシロはベッドに座るイナミに近づいた。
「リリィ、大丈夫か。また派手に転んだらしいな」
「転んだというか押されたのだけども、この状態です」
「歩けるか」
「歩けないことはない」
「……分かった。肩貸すから部屋まで行こう」
シロの提案に頷いた。差し出された肩に体重を預けてイナミは立ち上がる。
「本当にありがとうございます。このような失礼がないようにいたしますので。リリィ」
促されるような名前呼ばれて、二人同時に頭を下げた。
「面をあげて、謝ることじゃないから。助けたことは、私の勝手だから」
「あの……」
「お礼とかいいから、ほら、そろそろ戻ったほうがいいよ。家の者が帰ってくるだろう」
「はい、ありがとうございます」
シロは再び深く頭を下げた。俺も再び頭を深く下げてからシロと共に部屋を出る。
「リリィって言ったかな」
「はい?」
部屋から出ようとした時、レオンハルトに呼び止められた。
「名前」
「そうですが」
「……うん、良い名前だね」
それだけだった、それだけ言われたら「行って良いよ」と促された。
よく分からないが、許可はもらったのでシロと二人で再び使用人室の方に戻る。
「ーーーハルか……あの人に呼ばれたのかと思った」
部屋を出たシロとイナミには聞こえなかった。
*
「頭が治ったと思えば、次は足か。災難続きだな。いやその前に少しトラブルがあったから3つ続きだな」
片足を痛めたイナミは、シロの肩を借りながら部屋に行く途中であった。
指を折るシロは考えていた、リリィが一体幾つの災難な目に遭ったのか。
「その前は喧嘩に巻き込まれて、最終的に関係ないリリィが尻餅ついて喧嘩は終わり」
「そんなことありましたね……」
数週間前、使用人同士の喧嘩があった。ある一人が屋敷の大事な服を汚したのが始まり。それがどういう訳か罵り合いに発展し、胸ぐらを掴み合い手が出る、という直前にイナミが割り入った。
当然入ってきた部外者によって止められた二人。行き場のない手の矛先は、イナミに変わりに二人に突き飛ばされてイナミは尻餅をつく。
イナミが二人にさんざん罵られた後、もう一人のシロが割入って二人はやっと怒りを抑えた。そして、お互いに顔を背けて別々の仕事に取り掛かり場は収まる。
もちろん、原因の汚れた服を置いて。
いつも通り、仲裁したつもりが思うように体が動かず簡単に突き飛ばされてしまった。やっぱり、他人の体ってことだな。
「他人事みたいに言うなよ。あのまま、黙っていたら良かったのに、揉め事を増やして何がしたい」
「殴り合いになるよりまだ良いかなって思って」
「無駄な怪我と仕事、増えるだけだぞ」
「はい……肝に銘じます」
あの後汚れた服は、シロと俺で寝る間を惜しんで頑張って落とした。どうにかシミは消えたけど、もう寝る時間削ってまでやりたくはない。
「……俺がいうことじゃないけど、体大事にしろよ。一つしかないんだから」
「分かってます」
シロは優しい。
ここに来てからというもの、何度この人に世話になったのだろう。
会った時は役立たずと嫌われていると思ったが、困って立ち止まっている時は必ず助けてくれる。
心配してくれるのも、厄介ごとに巻き込まれてくれるのも、このシロだけだ。
体の持ち主リリィと相当仲が良かったことが伺えるほどにシロの気遣いは丁寧だった。
「ーーーあの、シロ」
「……何だ、リリィ」
「いやその……やっぱりなんでもないです」
「なんだよ、気になるな。言いたことがあるならハッキリ言えと言ってるだろ」
「……」
「まぁ、言えないなら良いけど。それより、早く足冷やしてさっさと怪我治すぞ。仕事は溜まっていくだけなんだからな」
「……はい、そうですね」
俺は悩んでいる。
彼に、リリィではないと伝えるべきなのか。
体に術式を刻まれたことによって、別の魂が入っているこの体。じゃあ、元あった魂はどこにあると考えた。
別の体に死んだ別の魂を入れる術。生命を覆すような高度な魔術は一回使うだけでも、魔力の消費および対価も大きいはずだ。
その対価は、使った者、もしくは使われた者の命を奪うものでも何もおかしくはない。
そう、誰かが死んでいでも不自然ではないということだ。
だから、一カ月前ゴミの中で倒れていたリリィという人間は、すでに死んでいた可能性が高い。
リリィと仲が良かったからこそ、シロに本当のことを伝えるべきなのか。それとも騙し騙しリリィとして生きていたほうがいいのだろうか。
この屋敷を去る前に、答えを決めかねる。
ーーー優しいのはどっちなんだろうな。
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ここまでの長編を最後までお読みいただきありがとうございます100お気に入りありがとうございます
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