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第八章 迷宮行進曲
悪魔の王
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『新田に風』
パパパパパパパッ、破裂音と共に何やら喋っていた悪魔の頭部、人の頭蓋骨に似たそれに弾丸が叩き込まれる。
『クククッ、その程度の攻撃は俺には通じぬ』
「コホーッ」
クソッ、やはりバルカンは雑魚チラシにしか使えないかッ。
健太郎は仕方ないと視界を覆いロックオンを解除した。
そんな健太郎を他所に悪魔は頭蓋骨に似た顔の中央、暗い眼窩に燃える赤い炎の様な瞳を新田達に向けた。
『新田、風丸、四天王でありながら冒険者風情の仲間になるとは、この裏切り者が』
「クッ……」
「べノン……」
赤い肌で四本腕の悪魔は忌々し気に、自分の言葉で顔を顰めた新田達を睨みつけた。
悪魔の体高は六メートル程、髑髏の頭部からは長くねじれた角が二本、伸びている。
そんな異形の怪物にミラルダは臆することなく口を開く。
「この迷宮じゃ強い奴が正しいんだろ? 二人はギャガンとミシマに負けてこっち側に付いたんだ、その意味じゃ裏切りとは言えないんじゃないかい?」
『グルル……確かにメルディス様がお隠れになった今、この迷宮での秩序は強さによって保たれている……では貴様らを屠り、再びその者らをあるべき場所に戻すとしようぞ』
悪魔王べノンはそう言うと蒸気の様な呼気を口から吐き出した。
「よぉ、あれが悪魔王なのか?」
「そうじゃ、この迷宮が生まれた頃より迷宮の主だった魔導士メルディスに仕えた地獄の大公じゃ」
「地獄の大公ねぇ……そんな偉者の悪魔なら斬ればもっと強くなれそうだなぁ」
「ギャガン、奴はあんたが斬った魔道化なんかとは比べ物にならないぐらい強いぜ。刃も簡単には通らねぇ……やるなら全員で掛かった方がいい」
「刃が……しゃあねぇか、グリゼルダ、ミラルダ、支援を頼む」
「うむ」
「分かったよ」
「首を狙うにゃあの腕は邪魔だな……ミシマ、新田、風丸、おあつらえ向きに腕は四本だ。それぞれ一本ずつ落すとしようぜ」
ギャガンはそう言うとおもむろに剣を抜いた。
それに続き、新田は妖刀を、風丸はクナイを抜いてそれぞれ構える。
「刃は通らねぇがどの道、俺にやりようはねぇか……」
「ギャガン殿、風丸、二人には上の腕を頼みたい。儂とミシマ殿は下の腕を」
「おう、任せろ」
「お前に命令されるのは癇に障るが……いいだろう」
「コホー……」
分かったよ……でも落すって……俺ってば丸腰なんだが上手くやれるだろうか……。
バルカンは効かなかったし……危ないけどビームで……。
健太郎がどの機能を使えばいいか考えている間に、ギャガン達はべノンに向けて駆け出していた。
「コホーッ!!」
わっ、みんな待ってよッ!!
健太郎も慌ててギャガン達を追う。
「グリゼルダ、あたし達も」
「そうだな」
「二人とも待ってッ!! わたしの聞いた話だと悪魔王には殆どの魔法は通じないって話だよッ!! あと、そのくせ向こうはガンガン強力な魔法を使ってくるんだからズルいって話を聞いた人は言ってたッ!!」
「ふむ、そういえばレベッカの物語でも、悪魔に魔法が効かなくて苦戦する場面があったな……」
「なら仲間の方に強化魔法を掛けるとしようか?」
「強化魔法か……それなら一つ考えがある」
グリゼルダの提案を聞いたミラルダは彼女に頷きを返した。
「なるほど、それなら」
「誰かが怪我しちゃった時が怖いけど……」
「大丈夫、水薬ならたんまり持って来てるからねぇ」
「……それなら大丈夫かな。お薬運ぶのは引き受けるよッ!」
「ふむ、決まりだな、では始めるぞ」
「ああ」
「うんッ!」
そんなグリゼルダ達の作戦が行われる前に、ギャガンは既に悪魔王に攻撃を始めていた。
「オラッ!!」
振るわれたギャガンの剣は硬いデーモンの皮膚に阻まれ、浅く表面を傷付けるに止まる。
「チッ、ミシマ程じゃねぇが、かてぇ野郎だ。大悪魔は結構いけたってのによぉ」
『お前達が魔素で強くなる様に我ら悪魔も人の血によって強さを増す、召喚されたばかりの三下とは違う……どれ、その違いを少し見せてやろう』
べノンはギャガンに言葉を返しながら四本の腕を巧みに操り、健太郎達に打撃を加えて行く。
「チッ、重いッ!!」
「ググッ、この化け物めッ」
「コホーッ!?」
デカいくせに早いッ!?
『グハハハッ、新田、風丸、今戻るなら冒険者に与した事を不問にしてやるぞッ!!』
べノンは哄笑しながら四本の腕を縦横無尽振り回した。
「そりゃ有難い申し出でッ!! だがそれでお前に使われる様になるのは御免だぜッ!!」
「そうじゃなッ、人であるアキラならまだしも、悪魔の下につく気は無いわッ!!」
ギャガンと風丸は打撃を寸でで躱し、新田は刀で打撃をいなす、健太郎もわい最拳を使い振るわれた拳を捌いたが、体格差から流石に反撃出来ずにいた。
そんな風に苦戦していた健太郎達に、グリゼルダとミラルダから強化魔法が飛ぶ。
「強化魔法の効果は十分程だッ!! その間に奴をッ!!」
グリゼルダの言葉が示す通り、ギャガン達の体はミラルダとグリゼルダが掛けた強化魔法により淡く輝きを放っていた
「へへッ、こいつは筋力とスピードか……これなら」
そんな呟きと共に飛び出したギャガンの剣が、べノンの四本の腕のうち上側の左腕を二の腕の真ん中で断つ。
「おお、風丸、儂らもッ!!」
「分かってるよぉッ!!」
ギャガンに続き、風丸のクナイが上側の右腕の腱を引き裂き、新田の妖刀が下側の左腕を前腕部で断ち切った。
『ググッ……おのれぇ……』
「コホーッ!!」
これならどうだッ!!
そんな中、武器の無い健太郎は腕にしがみ付き締め上げる事で、悪魔の下側の右腕を骨ごとへし折っていた。
『グオオオ、ゴーレム如きがぁッ!!』
「コホーッ!!」
ふぅ、何とか全部の腕を落とせたねッ!!
暴れたべノンから飛び降りる健太郎を見て思わず風丸が呟く。
「悪魔の腕を素手でへし折るなんて……スゲェなあいつ」
「ミシマの野郎、力だけはありやがるからな」
「ギャガン殿、今なら彼奴の首を」
「だな。風丸、お前は左側を、俺は右側を狙う。新田は落ちた首をカチ割れ」
「了解だ」
「承知」
自分に向かってくるギャガンと風丸、そしてその後ろで上段に刀を構えた新田を確認し、べノンは忌々し気に顔を歪めると大きく口を開け咆哮を上げた。
『グオオオオンッ!!』
その咆哮と共に断ち切られた腕が再生し、折れた骨が復元していく。
「再生ッ!? ギャガン、このままじゃッ!?」
「今更止まれねぇ、突っ込むぞッ!!」
愚か者共め。べノンは新田と風丸を切り捨てる事を決め、自らの最大魔法を使おうと再び咆哮を上げた。
『………………!?』
しかし、悪魔の王の声は迷宮に響く事は無く、彼が望んだ魔法、滅びの光は発動する事は無かった。
気付けば全ての音が消えている。大口を開けて何か喚いている黒豹の声も、自分に駆け寄る者達の鎧が生み出す筈の騒音も、そしてその足音さえも。
べノンがその事に戸惑っている隙を突き、黒い獣人と黒装束の人族は跳躍、彼の首の横、右と左をすり抜けた。
直後、人の頭蓋骨に似た首がごろりと前方に転がり落ちる。
回転する視界の中、悪魔の王は額の角を光らせた女がこちらに左手を掲げているのに気付いた。
そうか、静寂の間……自らの魔法を捨て仲間に賭けたか……人の操る魔法等、効かぬと思っていたが……。
そんな事を考えていたべノンの思考は振り下ろされた刃の煌めきを最後に途切れた。
パパパパパパパッ、破裂音と共に何やら喋っていた悪魔の頭部、人の頭蓋骨に似たそれに弾丸が叩き込まれる。
『クククッ、その程度の攻撃は俺には通じぬ』
「コホーッ」
クソッ、やはりバルカンは雑魚チラシにしか使えないかッ。
健太郎は仕方ないと視界を覆いロックオンを解除した。
そんな健太郎を他所に悪魔は頭蓋骨に似た顔の中央、暗い眼窩に燃える赤い炎の様な瞳を新田達に向けた。
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「クッ……」
「べノン……」
赤い肌で四本腕の悪魔は忌々し気に、自分の言葉で顔を顰めた新田達を睨みつけた。
悪魔の体高は六メートル程、髑髏の頭部からは長くねじれた角が二本、伸びている。
そんな異形の怪物にミラルダは臆することなく口を開く。
「この迷宮じゃ強い奴が正しいんだろ? 二人はギャガンとミシマに負けてこっち側に付いたんだ、その意味じゃ裏切りとは言えないんじゃないかい?」
『グルル……確かにメルディス様がお隠れになった今、この迷宮での秩序は強さによって保たれている……では貴様らを屠り、再びその者らをあるべき場所に戻すとしようぞ』
悪魔王べノンはそう言うと蒸気の様な呼気を口から吐き出した。
「よぉ、あれが悪魔王なのか?」
「そうじゃ、この迷宮が生まれた頃より迷宮の主だった魔導士メルディスに仕えた地獄の大公じゃ」
「地獄の大公ねぇ……そんな偉者の悪魔なら斬ればもっと強くなれそうだなぁ」
「ギャガン、奴はあんたが斬った魔道化なんかとは比べ物にならないぐらい強いぜ。刃も簡単には通らねぇ……やるなら全員で掛かった方がいい」
「刃が……しゃあねぇか、グリゼルダ、ミラルダ、支援を頼む」
「うむ」
「分かったよ」
「首を狙うにゃあの腕は邪魔だな……ミシマ、新田、風丸、おあつらえ向きに腕は四本だ。それぞれ一本ずつ落すとしようぜ」
ギャガンはそう言うとおもむろに剣を抜いた。
それに続き、新田は妖刀を、風丸はクナイを抜いてそれぞれ構える。
「刃は通らねぇがどの道、俺にやりようはねぇか……」
「ギャガン殿、風丸、二人には上の腕を頼みたい。儂とミシマ殿は下の腕を」
「おう、任せろ」
「お前に命令されるのは癇に障るが……いいだろう」
「コホー……」
分かったよ……でも落すって……俺ってば丸腰なんだが上手くやれるだろうか……。
バルカンは効かなかったし……危ないけどビームで……。
健太郎がどの機能を使えばいいか考えている間に、ギャガン達はべノンに向けて駆け出していた。
「コホーッ!!」
わっ、みんな待ってよッ!!
健太郎も慌ててギャガン達を追う。
「グリゼルダ、あたし達も」
「そうだな」
「二人とも待ってッ!! わたしの聞いた話だと悪魔王には殆どの魔法は通じないって話だよッ!! あと、そのくせ向こうはガンガン強力な魔法を使ってくるんだからズルいって話を聞いた人は言ってたッ!!」
「ふむ、そういえばレベッカの物語でも、悪魔に魔法が効かなくて苦戦する場面があったな……」
「なら仲間の方に強化魔法を掛けるとしようか?」
「強化魔法か……それなら一つ考えがある」
グリゼルダの提案を聞いたミラルダは彼女に頷きを返した。
「なるほど、それなら」
「誰かが怪我しちゃった時が怖いけど……」
「大丈夫、水薬ならたんまり持って来てるからねぇ」
「……それなら大丈夫かな。お薬運ぶのは引き受けるよッ!」
「ふむ、決まりだな、では始めるぞ」
「ああ」
「うんッ!」
そんなグリゼルダ達の作戦が行われる前に、ギャガンは既に悪魔王に攻撃を始めていた。
「オラッ!!」
振るわれたギャガンの剣は硬いデーモンの皮膚に阻まれ、浅く表面を傷付けるに止まる。
「チッ、ミシマ程じゃねぇが、かてぇ野郎だ。大悪魔は結構いけたってのによぉ」
『お前達が魔素で強くなる様に我ら悪魔も人の血によって強さを増す、召喚されたばかりの三下とは違う……どれ、その違いを少し見せてやろう』
べノンはギャガンに言葉を返しながら四本の腕を巧みに操り、健太郎達に打撃を加えて行く。
「チッ、重いッ!!」
「ググッ、この化け物めッ」
「コホーッ!?」
デカいくせに早いッ!?
『グハハハッ、新田、風丸、今戻るなら冒険者に与した事を不問にしてやるぞッ!!』
べノンは哄笑しながら四本の腕を縦横無尽振り回した。
「そりゃ有難い申し出でッ!! だがそれでお前に使われる様になるのは御免だぜッ!!」
「そうじゃなッ、人であるアキラならまだしも、悪魔の下につく気は無いわッ!!」
ギャガンと風丸は打撃を寸でで躱し、新田は刀で打撃をいなす、健太郎もわい最拳を使い振るわれた拳を捌いたが、体格差から流石に反撃出来ずにいた。
そんな風に苦戦していた健太郎達に、グリゼルダとミラルダから強化魔法が飛ぶ。
「強化魔法の効果は十分程だッ!! その間に奴をッ!!」
グリゼルダの言葉が示す通り、ギャガン達の体はミラルダとグリゼルダが掛けた強化魔法により淡く輝きを放っていた
「へへッ、こいつは筋力とスピードか……これなら」
そんな呟きと共に飛び出したギャガンの剣が、べノンの四本の腕のうち上側の左腕を二の腕の真ん中で断つ。
「おお、風丸、儂らもッ!!」
「分かってるよぉッ!!」
ギャガンに続き、風丸のクナイが上側の右腕の腱を引き裂き、新田の妖刀が下側の左腕を前腕部で断ち切った。
『ググッ……おのれぇ……』
「コホーッ!!」
これならどうだッ!!
そんな中、武器の無い健太郎は腕にしがみ付き締め上げる事で、悪魔の下側の右腕を骨ごとへし折っていた。
『グオオオ、ゴーレム如きがぁッ!!』
「コホーッ!!」
ふぅ、何とか全部の腕を落とせたねッ!!
暴れたべノンから飛び降りる健太郎を見て思わず風丸が呟く。
「悪魔の腕を素手でへし折るなんて……スゲェなあいつ」
「ミシマの野郎、力だけはありやがるからな」
「ギャガン殿、今なら彼奴の首を」
「だな。風丸、お前は左側を、俺は右側を狙う。新田は落ちた首をカチ割れ」
「了解だ」
「承知」
自分に向かってくるギャガンと風丸、そしてその後ろで上段に刀を構えた新田を確認し、べノンは忌々し気に顔を歪めると大きく口を開け咆哮を上げた。
『グオオオオンッ!!』
その咆哮と共に断ち切られた腕が再生し、折れた骨が復元していく。
「再生ッ!? ギャガン、このままじゃッ!?」
「今更止まれねぇ、突っ込むぞッ!!」
愚か者共め。べノンは新田と風丸を切り捨てる事を決め、自らの最大魔法を使おうと再び咆哮を上げた。
『………………!?』
しかし、悪魔の王の声は迷宮に響く事は無く、彼が望んだ魔法、滅びの光は発動する事は無かった。
気付けば全ての音が消えている。大口を開けて何か喚いている黒豹の声も、自分に駆け寄る者達の鎧が生み出す筈の騒音も、そしてその足音さえも。
べノンがその事に戸惑っている隙を突き、黒い獣人と黒装束の人族は跳躍、彼の首の横、右と左をすり抜けた。
直後、人の頭蓋骨に似た首がごろりと前方に転がり落ちる。
回転する視界の中、悪魔の王は額の角を光らせた女がこちらに左手を掲げているのに気付いた。
そうか、静寂の間……自らの魔法を捨て仲間に賭けたか……人の操る魔法等、効かぬと思っていたが……。
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