38 / 132
放浪開始・ブドパス編
37.女の子同士の会話だよ
しおりを挟む
「そう言えばジェルマエルフとかって名前出てきたよね。そのアルブランエルフっていうのも、アルブランっていう場所に住んでるからそう呼ばれてるの?」
「そう。アルブランっていう、西の大きな島国。私たちの祖先と、違うエルフ。ジェルマの向こうに、ルフランって国あって、その海の向こうがアルブラン」
「ルフラン……アルブラン……ややこしいわね」
この世界の人は国名をミスったりしないのかしら。……まあ、前世でも同じような話はあったし、こっちでも微妙に発音が違ったりすることでその辺はクリアしてるのかもしれないけど。
「ルフラン、料理美味しい。お菓子も美味しい。アルブラン、料理まずい。お菓子美味しい。ルフラン、エルフいない」
「何かどっかで聞いたような関係性の2か国ね……ルフランとアルブランって前に大きい戦争したりしなかったかしら?」
「? それは、ない。小さいのは、何回か」
なるほど、そこら辺はあまり共通点はなさそうね。まあ小競り合い程度が散発してたなんて言っても国と国との間の紛争なわけだから全然何もなかったとはとてもじゃないけど言えないわけだけど。
でもちょっと行ってみたいな、ルフランにアルブラン。トーゴさんに今後の行き先についてで相談してみようかな。
「今度、私から。聞いていい?」
「ええ、いいわよ。何?」
「あの、エリナ、さん。トーゴさん? と、一緒に来たの? エステルから」
「うん、そうよ。あの……なんて言えばいいのかしら。車に乗ってね?」
「ミュシクモウィワ?」
「そうそれ。……魔動車ってそういう言い方するんだ」
トーゴさんから聞いた言葉……フィンランド語ではマギスモティヴと言ってた。何となく発音も似てるけど、発音が甲高いからちょっと分かりづらいわね。
「で、それがどうかしたの?」
「トーゴさんとエリナさん、夫婦?」
「ぶっ!」
いきなり何ドが付くほどの剛速球投げて来てるのこの娘! ……いやまあ、確かに傍から見たらそういうふうに見られるとは思うし私としてはむしろ大歓迎だけども! 大歓迎とは言え!!
「だから一緒に魔動車乗ってた……もしかして違う?」
「違うわよ! 私としては違わないで欲しいけどまだそんな関係じゃないし!?」
ええ、もう本当にキャンピングカーが出来た時というか作ってる最中もそんな素振り全然見せてくれないし……なんて事をこの流れだと考えそうなところだけど、実際のところ私自身にも原因があるというか二の足を踏んでいるというか。
だから一方的にトーゴさんを非難するわけにもいかない。むしろこれは私の気持ちの問題なんだ。エステルの街で魔動車を作ってた時と同じ悩みや不安を、私はここにきてまだ抱えている。
トーゴさんも同じことで悩んでくれてたらいいんだけど。ああでも、一目惚れって言ってくれたしきっと同じ気持ちよね。そうだそうに違いない。
「エリナさん、大丈夫?」
「ええ……ありがとう、レニさん。大丈夫よ、心配しないで……夫婦かどうかって話だけど、確かに私たちは夫婦じゃない。それどころかお付き合いしてるかどうかも曖昧な感じね。
けど、トーゴさんからはもう気持ちをもらってるし、私も多分あの人の事が好き。だからこそ、半端な気持ちで答えたくないっていうのはあるかな……」
前世でそういう環境の中育ってきたからとは言え、人とのコミュニケーションをとるのが億劫だった私は、もうここでは同じ轍を踏みたくない。でも、だからこそこだわりたいところはこだわりたい。
なんてことを思ってると、レニさんがじっとこちらを見て言う。
「だけど、トーゴさんには言った方がいい」
「え? 言った方がいいって……?」
「エリナさんの、今の気持ち。何もかも、内緒なしで。何も言わないでいると、凄い誤解に変わるから。横取りされても、おかしくない」
「――っ!」
言われてみれば、確かにレニさんの言うとおりだ。そもそも私はここまでトーゴさんに自分の気持ちを伝えた記憶がない……あれ? もしかしてこれ結構ヤバい? ブドパスにいる間にちゃんと話をしておかないと本当にまずい事になるような気がしてならないんですけど!
それにしてもレニさんは何でこんなアドバイスを突然……はっ、まさか!
「もしかしてとは思うけどレニさんもトーゴさんのことを狙って……!」
「それはない」
「ない……んだ……よかったあ……」
「私はエルフ。トーゴさんいい人、だけど好みじゃない。私はエルフが好き」
「あ、ああ……なるほど、そういう事ね……」
要するに同族じゃないと好みに合わないってことかー。前世でも白人は白人、アジア人はアジア人で固まることが多かったし、そこら辺はしょうがないところなのかな。でも私としては本当によかったあああ……
あ、安心したらメチャクチャ熱くなってきた。そう言えばこのサウナ、私が知ってるのより温度かなり高かったんだっけ……そろそろプールに行って体冷やしてこないとな。
「レニさん、そろそろ出よう?」
「うん。私も、出たかった」
こんなところで考え事して倒れたらシャレにならないからね……レニさんとコミュニケーションが取れて本当によかった。これだったらもうちょっと他の言葉も覚えてみようかな。あ、でも英語がアルブランエルフ語として認知されてるのかー。だったら各地のエルフ語を極めてみるのも面白いかも。
それはともかく今は――
「さあて、プール行くわよー!」
この火照った頭と体を冷やさなきゃね。
「ふー……」
湯船に浸かってしっかりと温まった後、軽く桶シャワーを浴びてサウナ、そしてプールへと移動する。エステルの宿でもサウナに入れはしたけど、やっぱりこれくらいしっかり入浴すると体も気持ちもさっぱりするな。
あー、でも前世でも入浴の習慣がある国とそうでない国の差は結構激しかったような……いかん、これから先の入浴ライフに不安が生じかねん。
まあでも、あの魔動車にも折り畳み式とは言えサウナを備え付けてあるし、こういう温泉が有名な国に入った時の楽しみがあると思えばこういうのも悪くない。そもそも前世だって銭湯やら温泉やらはそんなに頻繁に行ってたわけじゃないしな、銭湯にしたってここまで大きい施設に毎日入る奴はそういなかっただろうし。
「しかし水深が深いなあ……泳げない人には地獄だなコレ」
何か立ってるだけで顎まで浸かってる感じなんだけど。女湯にも同じようなプールがあるって話だったけど、もしかしてそっちのプールもこれだけ深かったりするのかな? ……まあエリナさんも泳げないってことはないだろうし心配ないか。
「それにしてもエリナさんとレニさん、何話してるのかな……って、考えたら言葉通じないんだから会話のしようがないか」
まあ流石に無言だとアレだから、ジェスチャーか何かで簡単な会話くらいはしてるだろうけど……でもそれって会話っていうのかな、甚だ疑問ではあるけど。
いずれにしてもエリナさんを見ていると、特別転生者のコミュニケーションがどれだけ大変か分かるような分からないような。だって彼女言葉覚えるのめっちゃ早いんだもん。で、それでも会話が出来ない相手がいるってのはもう途方もない労力と徒労感を覚える話だよね……
実はアルブランエルフ語という英語によく似た言語があり、それのおかげでエリナさんとレニさんがわずかながらコミュニケーションを取れているという事は、男湯にいたその時の俺には当然知る由もなかったのだった。
---
あーあーもう結婚しちまえよお前らケッ(酷
ほとんど結婚してるようなものだと思うんですが取り敢えずレニさん自らフラグを折ってくれたのはナイスゥ
そしていよいよ来週なので告知を。
コミックマーケット95、12/30(日曜・二日目)にてサークル参加します。
スペースはツ-37a、サークル名はAxiaBridgeです。
同人の方で作ってるゲーム関連の小説本になります。
次回更新は12/26の予定です!
「そう。アルブランっていう、西の大きな島国。私たちの祖先と、違うエルフ。ジェルマの向こうに、ルフランって国あって、その海の向こうがアルブラン」
「ルフラン……アルブラン……ややこしいわね」
この世界の人は国名をミスったりしないのかしら。……まあ、前世でも同じような話はあったし、こっちでも微妙に発音が違ったりすることでその辺はクリアしてるのかもしれないけど。
「ルフラン、料理美味しい。お菓子も美味しい。アルブラン、料理まずい。お菓子美味しい。ルフラン、エルフいない」
「何かどっかで聞いたような関係性の2か国ね……ルフランとアルブランって前に大きい戦争したりしなかったかしら?」
「? それは、ない。小さいのは、何回か」
なるほど、そこら辺はあまり共通点はなさそうね。まあ小競り合い程度が散発してたなんて言っても国と国との間の紛争なわけだから全然何もなかったとはとてもじゃないけど言えないわけだけど。
でもちょっと行ってみたいな、ルフランにアルブラン。トーゴさんに今後の行き先についてで相談してみようかな。
「今度、私から。聞いていい?」
「ええ、いいわよ。何?」
「あの、エリナ、さん。トーゴさん? と、一緒に来たの? エステルから」
「うん、そうよ。あの……なんて言えばいいのかしら。車に乗ってね?」
「ミュシクモウィワ?」
「そうそれ。……魔動車ってそういう言い方するんだ」
トーゴさんから聞いた言葉……フィンランド語ではマギスモティヴと言ってた。何となく発音も似てるけど、発音が甲高いからちょっと分かりづらいわね。
「で、それがどうかしたの?」
「トーゴさんとエリナさん、夫婦?」
「ぶっ!」
いきなり何ドが付くほどの剛速球投げて来てるのこの娘! ……いやまあ、確かに傍から見たらそういうふうに見られるとは思うし私としてはむしろ大歓迎だけども! 大歓迎とは言え!!
「だから一緒に魔動車乗ってた……もしかして違う?」
「違うわよ! 私としては違わないで欲しいけどまだそんな関係じゃないし!?」
ええ、もう本当にキャンピングカーが出来た時というか作ってる最中もそんな素振り全然見せてくれないし……なんて事をこの流れだと考えそうなところだけど、実際のところ私自身にも原因があるというか二の足を踏んでいるというか。
だから一方的にトーゴさんを非難するわけにもいかない。むしろこれは私の気持ちの問題なんだ。エステルの街で魔動車を作ってた時と同じ悩みや不安を、私はここにきてまだ抱えている。
トーゴさんも同じことで悩んでくれてたらいいんだけど。ああでも、一目惚れって言ってくれたしきっと同じ気持ちよね。そうだそうに違いない。
「エリナさん、大丈夫?」
「ええ……ありがとう、レニさん。大丈夫よ、心配しないで……夫婦かどうかって話だけど、確かに私たちは夫婦じゃない。それどころかお付き合いしてるかどうかも曖昧な感じね。
けど、トーゴさんからはもう気持ちをもらってるし、私も多分あの人の事が好き。だからこそ、半端な気持ちで答えたくないっていうのはあるかな……」
前世でそういう環境の中育ってきたからとは言え、人とのコミュニケーションをとるのが億劫だった私は、もうここでは同じ轍を踏みたくない。でも、だからこそこだわりたいところはこだわりたい。
なんてことを思ってると、レニさんがじっとこちらを見て言う。
「だけど、トーゴさんには言った方がいい」
「え? 言った方がいいって……?」
「エリナさんの、今の気持ち。何もかも、内緒なしで。何も言わないでいると、凄い誤解に変わるから。横取りされても、おかしくない」
「――っ!」
言われてみれば、確かにレニさんの言うとおりだ。そもそも私はここまでトーゴさんに自分の気持ちを伝えた記憶がない……あれ? もしかしてこれ結構ヤバい? ブドパスにいる間にちゃんと話をしておかないと本当にまずい事になるような気がしてならないんですけど!
それにしてもレニさんは何でこんなアドバイスを突然……はっ、まさか!
「もしかしてとは思うけどレニさんもトーゴさんのことを狙って……!」
「それはない」
「ない……んだ……よかったあ……」
「私はエルフ。トーゴさんいい人、だけど好みじゃない。私はエルフが好き」
「あ、ああ……なるほど、そういう事ね……」
要するに同族じゃないと好みに合わないってことかー。前世でも白人は白人、アジア人はアジア人で固まることが多かったし、そこら辺はしょうがないところなのかな。でも私としては本当によかったあああ……
あ、安心したらメチャクチャ熱くなってきた。そう言えばこのサウナ、私が知ってるのより温度かなり高かったんだっけ……そろそろプールに行って体冷やしてこないとな。
「レニさん、そろそろ出よう?」
「うん。私も、出たかった」
こんなところで考え事して倒れたらシャレにならないからね……レニさんとコミュニケーションが取れて本当によかった。これだったらもうちょっと他の言葉も覚えてみようかな。あ、でも英語がアルブランエルフ語として認知されてるのかー。だったら各地のエルフ語を極めてみるのも面白いかも。
それはともかく今は――
「さあて、プール行くわよー!」
この火照った頭と体を冷やさなきゃね。
「ふー……」
湯船に浸かってしっかりと温まった後、軽く桶シャワーを浴びてサウナ、そしてプールへと移動する。エステルの宿でもサウナに入れはしたけど、やっぱりこれくらいしっかり入浴すると体も気持ちもさっぱりするな。
あー、でも前世でも入浴の習慣がある国とそうでない国の差は結構激しかったような……いかん、これから先の入浴ライフに不安が生じかねん。
まあでも、あの魔動車にも折り畳み式とは言えサウナを備え付けてあるし、こういう温泉が有名な国に入った時の楽しみがあると思えばこういうのも悪くない。そもそも前世だって銭湯やら温泉やらはそんなに頻繁に行ってたわけじゃないしな、銭湯にしたってここまで大きい施設に毎日入る奴はそういなかっただろうし。
「しかし水深が深いなあ……泳げない人には地獄だなコレ」
何か立ってるだけで顎まで浸かってる感じなんだけど。女湯にも同じようなプールがあるって話だったけど、もしかしてそっちのプールもこれだけ深かったりするのかな? ……まあエリナさんも泳げないってことはないだろうし心配ないか。
「それにしてもエリナさんとレニさん、何話してるのかな……って、考えたら言葉通じないんだから会話のしようがないか」
まあ流石に無言だとアレだから、ジェスチャーか何かで簡単な会話くらいはしてるだろうけど……でもそれって会話っていうのかな、甚だ疑問ではあるけど。
いずれにしてもエリナさんを見ていると、特別転生者のコミュニケーションがどれだけ大変か分かるような分からないような。だって彼女言葉覚えるのめっちゃ早いんだもん。で、それでも会話が出来ない相手がいるってのはもう途方もない労力と徒労感を覚える話だよね……
実はアルブランエルフ語という英語によく似た言語があり、それのおかげでエリナさんとレニさんがわずかながらコミュニケーションを取れているという事は、男湯にいたその時の俺には当然知る由もなかったのだった。
---
あーあーもう結婚しちまえよお前らケッ(酷
ほとんど結婚してるようなものだと思うんですが取り敢えずレニさん自らフラグを折ってくれたのはナイスゥ
そしていよいよ来週なので告知を。
コミックマーケット95、12/30(日曜・二日目)にてサークル参加します。
スペースはツ-37a、サークル名はAxiaBridgeです。
同人の方で作ってるゲーム関連の小説本になります。
次回更新は12/26の予定です!
0
お気に入りに追加
154
あなたにおすすめの小説
何を間違った?【完結済】
maruko
恋愛
私は長年の婚約者に婚約破棄を言い渡す。
彼女とは1年前から連絡が途絶えてしまっていた。
今真実を聞いて⋯⋯。
愚かな私の後悔の話
※作者の妄想の産物です
他サイトでも投稿しております
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
【完結】復讐は計画的に~不貞の子を身籠った彼女と殿下の子を身籠った私
紅位碧子 kurenaiaoko
恋愛
公爵令嬢であるミリアは、スイッチ国王太子であるウィリアムズ殿下と婚約していた。
10年に及ぶ王太子妃教育も終え、学園卒業と同時に結婚予定であったが、卒業パーティーで婚約破棄を言い渡されてしまう。
婚約者の彼の隣にいたのは、同じ公爵令嬢であるマーガレット様。
その場で、マーガレット様との婚約と、マーガレット様が懐妊したことが公表される。
それだけでも驚くミリアだったが、追い討ちをかけるように不貞の疑いまでかけられてしまいーーーー?
【作者よりみなさまへ】
*誤字脱字多数あるかと思います。
*初心者につき表現稚拙ですので温かく見守ってくださいませ
*ゆるふわ設定です
頭が花畑の女と言われたので、その通り花畑に住むことにしました。
音爽(ネソウ)
ファンタジー
見た目だけはユルフワ女子のハウラナ・ゼベール王女。
その容姿のせいで誤解され、男達には尻軽の都合の良い女と見られ、婦女子たちに嫌われていた。
16歳になったハウラナは大帝国ダネスゲート皇帝の末席側室として娶られた、体の良い人質だった。
後宮内で弱小国の王女は冷遇を受けるが……。
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。真実を確かめるため、アメリアは3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる