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第10話 今夜だけ(※ダンレン)
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本邸にあるダンレンの自室、先ほどメイドに頼んだ湯浴びの準備がちゃんとできていた。それぞれの自室に湯浴びがあるのはフロート家ならでは。フロート家は先代たちも女や美少年との夜遊びが絶えない人たちだった、だからダンレンやダレスの遊び人の気質は代々受け継がれた遺伝というべきだろう。そんな彼らの血筋でも、突然変異のように、ごく稀に現当主ロルダンのような一途な人間が生まれることもある。
湯浴び場に連れてこられ、あっというまにヘレンから貰ったタキシードを脱がされてしまう。真新しいシャツにはシワひとつない、ダンレンは丁寧にボタンを外す。屈強な美しい胸板、鍛え上げられた筋肉によりウルソンの胸は大きい。スルリと撫でれば「っん」と甘い声を出す。
大男を抱えるのに、すっかり慣れたダンレンの身体も鍛え上げられている。もちろん、彼が身体を鍛えるのには邪な思いしかないが・・・それがかえって真面目だという評価を得ることもある。一石二鳥とはこのことだ。
「はぁ・・・はぁ・・・ひとりで、流せますから・・・・ダンレン様は、どうぞ、待っていて下さい・・・。」
赤らむ頬と濡れる瞳、高ぶる欲に呼吸も苦しそうなのに、ウルソンはそんなことを言う。恥ずかしがりなのか、真面目なのか。
「ひとりでココも綺麗にできるのか?」
ダンレンはウルソンの蕾をトントンと指先でノックする。固く閉じられたそこを触れれば、まだ何も知らない身体であることがよくわかる。
「ひぁっ...!、で、できます...から、!」
ウルソンの身体が逃げる。できないと、素直にねだれば良いのに。逃げる彼が少し気に入らなくて、ダンレンはウルソンの腰を掴んだ。
「ふぅん。じゃ、君はもう誰かと後ろを使ったことがあるんだ。真面目そうに見えて、淫乱ちゃんだね。」
耳元で囁き、煽る。一途で勤勉勤労な彼は処理として出すことはあっても、欲のために触れたことはないだろう。壁に手をつかせ、背をこちらに向かせる。蕾に触れた感じも、処女のそれだ・・・。だから、これはほんの意地悪。
「な、ちがっ、...あひっ?!」
丁寧に整えられた爪の指先を蕾に擦り付け撫でる、ぬるぬるとした潤滑液塗り込む。
「ぁあっ...、ぁ、...んっ、や、」
ちゅぽちゅぽと、蕾の周りをほぐしながら、指の腹で押し広げる。指の第一間接が埋まるくらい広がった。そろそろ良いなと、お湯を入れた注入器をそっと宛がった。
「...?!、ぅうっ...ぅっ!、や、...やだっ、おなか、気持ち、わるっ、ぅっ。」
「んー?ウルソン君も知ってるでしょ? 男同士はココを使うんだ。綺麗にしないと...、ああ、まだ出しちゃダメだよ?」
素直になれない子には、少しお仕置きをしなければね?
困惑や恐怖で、ふるふると涙を溜めるウルソン。自分が媚薬で、強制的におかしくなっていることに、まだ気が付かない。壁ばかり映る視界と、何をされているか分からぬ不安...、ウルソンは振り返りダンレンを見た。恋しい人に似た男を。
「.........ない。」
「ん?」
小さな声にダンレンは聞き返す。
「何も...何も、知らないんです。...俺、だからっ、、やさしく...して、ほし...。」
誰よりも強く、国騎士団への入団スカウトだってあるほどの男なのに。普段は表情すらあまり動かさないし、その背中はいつでも頼れる信頼感があった。しかし、今は不安げに涙をハラハラと流し、そんな台詞を盛った男に向かって呟く。
「っ・・・!!」
これは・・・、久しぶりに来た・・・ッ。
無自覚に煽るタイプの子は本当に危険だ。こっちが持っていかれそうになる。ああ、ハマりそうだ。
▽
愛撫をしながらウルソンの身体を丁寧に流し、自分の身体も洗ったダンレンは、我慢することに耐えきれず濡れたまま用意されたバスローブを無視して、湯浴び場を出た。抱えたウルソンをベッドの上に投げるように、転がす。屈強な騎士の男は、赤らむ頬や身体をベッドの上で恥ずかしそうに隠した。
「ダン、、れっ...んんっ!! ...ぁふっ、んむっ...。」
貪るように接吻をする。くちゅっ...じゅるっ...という音が耳まで犯す。いつも常備している、腸に優しく水に近い、男専用の潤滑液。1回分ずつ小分けになっていて注入しやすくなっている、色が白濁なのはちょっとした遊び心。ダンレン自ら開発した潤滑液だ。実は名を伏せて性玩具屋をやっている、売れ行きは上々。
ウルソンの蕾に潤滑液の注入先を挿入し、一気に注射した。
「ぁあっ?!...ぁっ..う...なん、な。」
事前に湯で温めていたそれは生ぬるい。先ほどのお湯とは違う感覚に、ウルソンの目が見開かれる。受け止めきれなかった白濁色の潤滑液は、蕾からコポッ...と溢れ出した。その光景に、ダンレンは思わず視線を反らした。
「これ、なんです...か、っ。」
「ただの潤滑液だよ。お腹に優しいモノだ、はじめてなのに怪我させたくないからね。」
燃え上がってどうしようもない野獣性を圧し殺し、ダンレンは紳士の仮面を被るとウルソンにやさしく微笑んだ。
湯浴び場に連れてこられ、あっというまにヘレンから貰ったタキシードを脱がされてしまう。真新しいシャツにはシワひとつない、ダンレンは丁寧にボタンを外す。屈強な美しい胸板、鍛え上げられた筋肉によりウルソンの胸は大きい。スルリと撫でれば「っん」と甘い声を出す。
大男を抱えるのに、すっかり慣れたダンレンの身体も鍛え上げられている。もちろん、彼が身体を鍛えるのには邪な思いしかないが・・・それがかえって真面目だという評価を得ることもある。一石二鳥とはこのことだ。
「はぁ・・・はぁ・・・ひとりで、流せますから・・・・ダンレン様は、どうぞ、待っていて下さい・・・。」
赤らむ頬と濡れる瞳、高ぶる欲に呼吸も苦しそうなのに、ウルソンはそんなことを言う。恥ずかしがりなのか、真面目なのか。
「ひとりでココも綺麗にできるのか?」
ダンレンはウルソンの蕾をトントンと指先でノックする。固く閉じられたそこを触れれば、まだ何も知らない身体であることがよくわかる。
「ひぁっ...!、で、できます...から、!」
ウルソンの身体が逃げる。できないと、素直にねだれば良いのに。逃げる彼が少し気に入らなくて、ダンレンはウルソンの腰を掴んだ。
「ふぅん。じゃ、君はもう誰かと後ろを使ったことがあるんだ。真面目そうに見えて、淫乱ちゃんだね。」
耳元で囁き、煽る。一途で勤勉勤労な彼は処理として出すことはあっても、欲のために触れたことはないだろう。壁に手をつかせ、背をこちらに向かせる。蕾に触れた感じも、処女のそれだ・・・。だから、これはほんの意地悪。
「な、ちがっ、...あひっ?!」
丁寧に整えられた爪の指先を蕾に擦り付け撫でる、ぬるぬるとした潤滑液塗り込む。
「ぁあっ...、ぁ、...んっ、や、」
ちゅぽちゅぽと、蕾の周りをほぐしながら、指の腹で押し広げる。指の第一間接が埋まるくらい広がった。そろそろ良いなと、お湯を入れた注入器をそっと宛がった。
「...?!、ぅうっ...ぅっ!、や、...やだっ、おなか、気持ち、わるっ、ぅっ。」
「んー?ウルソン君も知ってるでしょ? 男同士はココを使うんだ。綺麗にしないと...、ああ、まだ出しちゃダメだよ?」
素直になれない子には、少しお仕置きをしなければね?
困惑や恐怖で、ふるふると涙を溜めるウルソン。自分が媚薬で、強制的におかしくなっていることに、まだ気が付かない。壁ばかり映る視界と、何をされているか分からぬ不安...、ウルソンは振り返りダンレンを見た。恋しい人に似た男を。
「.........ない。」
「ん?」
小さな声にダンレンは聞き返す。
「何も...何も、知らないんです。...俺、だからっ、、やさしく...して、ほし...。」
誰よりも強く、国騎士団への入団スカウトだってあるほどの男なのに。普段は表情すらあまり動かさないし、その背中はいつでも頼れる信頼感があった。しかし、今は不安げに涙をハラハラと流し、そんな台詞を盛った男に向かって呟く。
「っ・・・!!」
これは・・・、久しぶりに来た・・・ッ。
無自覚に煽るタイプの子は本当に危険だ。こっちが持っていかれそうになる。ああ、ハマりそうだ。
▽
愛撫をしながらウルソンの身体を丁寧に流し、自分の身体も洗ったダンレンは、我慢することに耐えきれず濡れたまま用意されたバスローブを無視して、湯浴び場を出た。抱えたウルソンをベッドの上に投げるように、転がす。屈強な騎士の男は、赤らむ頬や身体をベッドの上で恥ずかしそうに隠した。
「ダン、、れっ...んんっ!! ...ぁふっ、んむっ...。」
貪るように接吻をする。くちゅっ...じゅるっ...という音が耳まで犯す。いつも常備している、腸に優しく水に近い、男専用の潤滑液。1回分ずつ小分けになっていて注入しやすくなっている、色が白濁なのはちょっとした遊び心。ダンレン自ら開発した潤滑液だ。実は名を伏せて性玩具屋をやっている、売れ行きは上々。
ウルソンの蕾に潤滑液の注入先を挿入し、一気に注射した。
「ぁあっ?!...ぁっ..う...なん、な。」
事前に湯で温めていたそれは生ぬるい。先ほどのお湯とは違う感覚に、ウルソンの目が見開かれる。受け止めきれなかった白濁色の潤滑液は、蕾からコポッ...と溢れ出した。その光景に、ダンレンは思わず視線を反らした。
「これ、なんです...か、っ。」
「ただの潤滑液だよ。お腹に優しいモノだ、はじめてなのに怪我させたくないからね。」
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