6 / 18
拗らせ馬鹿でも仕方がない
しおりを挟む
目覚めると直はもういない。いつものことだ、直は気まぐれにやってきて勝手に帰る。だから、なんか追いたくなる。みんなきっと同じ理由で彼を追うのだろう。俺はきっと、何人もいる中の一人だ。きっと彼はフラフラと色んな人間の所を渡り歩いてる、渡り鳥みたいなものなんだ。だから、自分だけ特別だなんて思っちゃいけない。分かっている…分かっていても、勘違いしそうになる。いつものように期待して、苦しむ。
カーテンの隙間から漏れる光で、今日は晴れているのだとわかる。伸びをして、ベッドから起き上がる。布団は粗雑に畳められ、クローゼットに押し込まれていた。
アラームを止めておこうとスマホを探すと小さなテーブルの上にあったので手を伸ばす、ふとそこに箱が置いてある。青いリボンが結ばれた箱、側にはメッセージカード。
『郁人、誕生日おめでとう。』
綺麗な字だった。大したことは書いていない。ただ、彼の字で丁寧に書かれた自分の名前とおめでとうといった祝う言葉があるだけだ。
覚えてたんだ…、俺の誕生日。
嬉しい、嬉しかった。祝われたのは高校生以来だ。プレゼントに至っては小学生以来、今更男同士でプレゼントを贈り合うなんてことは殆ど無い。性懲りもなく、また喜びと期待が胸を占める。そっと、直の字を指先で辿った。
馬鹿だよな、俺って。こんなことですぐ泣きそうになる。
優しくリボンを解き、破かないよう丁寧に包装紙を剥がす。シンプルな箱を眺めてから、ゆっくり慎重に中のモノを取り出した。現れたのは、リボンと同じ色の青いマグカップ。取っ手を持ってぐるぐると回しながらそれを眺める。コップの下をよく見ると青紫の紫陽花が小さく描かれていた。いつか、直が「郁人は青っぽい」と言ってくれたことがある。それ以来、自分は青という色が好きになった。単純すぎるだろうか? 恋に堕ちるのと同じで、好きになる理由なんていつも単純。
郁人はマグカップをそっと箱にしまうと包装紙を綺麗に折り、それからリボンを小さくまとめた。それを大切なものをしまう宝箱、幼いころ亡き祖母に貰った見たこともない昭和なキャラクターの描かれた大きめのブリキ箱にしまう。その中には小学生の頃、直から貰ったキーホルダーや二人で写っている写真、借りるつもりが「やるよ」と言われて思わず受け取った普通の鉛筆などなど、やや犯罪臭の漂うものが入っている。ブリキ箱をまた元の場所に戻しておく。使って壊したり汚れてしまっては嫌なのだ。郁人は小さい頃から、大事なものは大切にしまっておくタイプで隠し事や秘密を守り、自分もまたそういうことが多かった。今の今まで誰にも自分のセクシャリティを告げられなかったのもこの性格が原因と言ってもいい。
箱にしまって満足したアタルは顔を洗うと、着ていた寝間着を脱ぎ洗濯物と一緒に全自動洗濯機に投げ入れた。気管支の弱い郁人は柔軟剤を使わない。こだわりの無添加洗剤を雑に注ぎ、スタートボタンを押す。仕上がるのは三時間後。スーツに着替え髪を整え、昨日炊いた米をお茶漬けで食べる。常備菜のたくあんとキャベツの漬物を取り出し、涼しくなった気温に合わせて白湯を飲む。朝食を終え、かたづけたら今日は弁当を諦め昼食を買うことにし、仕事の打ち合わせの確認をする。書類のチェックを終えたら、鞄の中身を確かめて家を出て会社に向かう。これが郁人の日常だ。
あ、そうだ。
直にお礼言わなくちゃな。
スマホでアプリを開き、指先を動かす。青好きなの知ってたんだな、とか、誕生日覚えててくれたんだ、とか。いろいろ打ち込んでは消して最終的に「ありがと! 嬉しかったわ!」と入れておく。恥ずかしさを隠すため、変なスタンプを送信して電源を切った。
郁人は本当は料理人になりたかった。しかしそんな夢を捨てて直を追いかけてきた。東京で入社したのは、わりと大きな企業の兄弟会社だった。給料はまあまあ、都内に住むとなると新しいマンションや広い部屋は選べないけど好きなものは買えるし、生活も安定している。恋以外は充実している、恋以外は。
郁人の会社は偶然にも直の所属事務所の近く。だからときどき直を見かけることがある。はじめこそ分からなかったが最近では身バレ防止のフル装備でも見つけ出せてしまう。先に言っておくが、断じてストーカーとかではない。
休憩の時間がやってきた、昼食を食べようと会社の外に出る。歩いていると、ふとカフェの前に見覚えのある姿を捉えた。直だ…。でもなぜか今日はフル装備ではなくオシャレなマスタードイエローのコートに身を包み腕時計を気にしている。それから顔を上げた直は、嬉しそうにニッコリ笑った。
「ゆいさん!」
「ごめんねっ! 待たせちゃった。」
「ううん、大丈夫。おれも今来たから。」
そう言って直は、ゆいと呼んだ女性を抱きしめた。見たこともないほど優しい笑顔で。本当にこの女が愛おしくてたまらない、そんな感情が手に取るように分かる。郁人は自分の胸がギリギリと痛むのを感じた。イヤなモヤ付きが喉をせり上がってきてその場を立ち去る。昼食をとる気分にはなれなかった。
よくよく考え思い出してみれば、あの場には通行人がおらず、しかもカメラが数台とスタッフが複数人居た。それでも、演技だと分かっていても目の前で見るのは苦しかった。テレビの画面で眺めるのとは圧倒的に違う。昨夜まで自分の部屋にいた男、なのにそんなことなんて無かったみたい。ツカツカと音を立てて早足に歩き会社に戻る。出てからすぐに手ぶらで戻ってきた郁人に同僚の浜路圭がどうしたんだ、と言った。
「なんか、ドラマ撮影のラブシーンみちゃって。激しめのやつ。」
「ははっ、まじか。そんな激しいの?」
「胃もたれしたわ。」
少しふざけながら、本当のことと嘘を織り交ぜ真実味を出す。よくやる郁人の手法だ。いつの間にか身についた上手な嘘の吐き方、隠し方。ケラケラと笑いながら嫌な言い方になってしまったと思いつつ備え付けのコーヒーを取りに進もうと歩き出す、途端に腕を掴まれた。
「わっ、なんだよ。」
「巨人くん、具合悪いの?」
「大丈夫悪くねぇよ。てか、その巨人呼びやめろ馬鹿。」
「なら良いケド? じゃ童貞巨人くんには俺のパンをやろう!」
「どっ……⁉ ばっ!でかい声でいうな‼」
「あ、否定しないんだ?」
「うるせー、こいつは俺が食っといてやる! お前のゼリーもな!」
「おうおう食え食え、でもみかんゼリーちゃんは返してもらうぜ!」
会社の中でわーぎゃーと小学生のように追いかけ合う、そのうちに女子社員からこっぴどく怒られたのは言うまでもない。浜路は同じ年に入社した同僚で、背がそこそこデカいやつ。どうやら背の高さが自慢らしく、俺のほうがデカいのが悔しかったらしい。それからちょくちょくちょっかいを掛けてくるが、何だかんだ優しくて良いヤツだ。猫っ毛でくるふわな髪と愛想の良さと弟体質、女子社員に人気なわりに女の噂は聞かない。
俺はパンにかじり付き、浜路お気に入りのみかんゼリーを奪うと三口ほどで全て飲み込んだ。その瞬間の浜路の絶望顔がおもしろすぎて大笑いした。
カーテンの隙間から漏れる光で、今日は晴れているのだとわかる。伸びをして、ベッドから起き上がる。布団は粗雑に畳められ、クローゼットに押し込まれていた。
アラームを止めておこうとスマホを探すと小さなテーブルの上にあったので手を伸ばす、ふとそこに箱が置いてある。青いリボンが結ばれた箱、側にはメッセージカード。
『郁人、誕生日おめでとう。』
綺麗な字だった。大したことは書いていない。ただ、彼の字で丁寧に書かれた自分の名前とおめでとうといった祝う言葉があるだけだ。
覚えてたんだ…、俺の誕生日。
嬉しい、嬉しかった。祝われたのは高校生以来だ。プレゼントに至っては小学生以来、今更男同士でプレゼントを贈り合うなんてことは殆ど無い。性懲りもなく、また喜びと期待が胸を占める。そっと、直の字を指先で辿った。
馬鹿だよな、俺って。こんなことですぐ泣きそうになる。
優しくリボンを解き、破かないよう丁寧に包装紙を剥がす。シンプルな箱を眺めてから、ゆっくり慎重に中のモノを取り出した。現れたのは、リボンと同じ色の青いマグカップ。取っ手を持ってぐるぐると回しながらそれを眺める。コップの下をよく見ると青紫の紫陽花が小さく描かれていた。いつか、直が「郁人は青っぽい」と言ってくれたことがある。それ以来、自分は青という色が好きになった。単純すぎるだろうか? 恋に堕ちるのと同じで、好きになる理由なんていつも単純。
郁人はマグカップをそっと箱にしまうと包装紙を綺麗に折り、それからリボンを小さくまとめた。それを大切なものをしまう宝箱、幼いころ亡き祖母に貰った見たこともない昭和なキャラクターの描かれた大きめのブリキ箱にしまう。その中には小学生の頃、直から貰ったキーホルダーや二人で写っている写真、借りるつもりが「やるよ」と言われて思わず受け取った普通の鉛筆などなど、やや犯罪臭の漂うものが入っている。ブリキ箱をまた元の場所に戻しておく。使って壊したり汚れてしまっては嫌なのだ。郁人は小さい頃から、大事なものは大切にしまっておくタイプで隠し事や秘密を守り、自分もまたそういうことが多かった。今の今まで誰にも自分のセクシャリティを告げられなかったのもこの性格が原因と言ってもいい。
箱にしまって満足したアタルは顔を洗うと、着ていた寝間着を脱ぎ洗濯物と一緒に全自動洗濯機に投げ入れた。気管支の弱い郁人は柔軟剤を使わない。こだわりの無添加洗剤を雑に注ぎ、スタートボタンを押す。仕上がるのは三時間後。スーツに着替え髪を整え、昨日炊いた米をお茶漬けで食べる。常備菜のたくあんとキャベツの漬物を取り出し、涼しくなった気温に合わせて白湯を飲む。朝食を終え、かたづけたら今日は弁当を諦め昼食を買うことにし、仕事の打ち合わせの確認をする。書類のチェックを終えたら、鞄の中身を確かめて家を出て会社に向かう。これが郁人の日常だ。
あ、そうだ。
直にお礼言わなくちゃな。
スマホでアプリを開き、指先を動かす。青好きなの知ってたんだな、とか、誕生日覚えててくれたんだ、とか。いろいろ打ち込んでは消して最終的に「ありがと! 嬉しかったわ!」と入れておく。恥ずかしさを隠すため、変なスタンプを送信して電源を切った。
郁人は本当は料理人になりたかった。しかしそんな夢を捨てて直を追いかけてきた。東京で入社したのは、わりと大きな企業の兄弟会社だった。給料はまあまあ、都内に住むとなると新しいマンションや広い部屋は選べないけど好きなものは買えるし、生活も安定している。恋以外は充実している、恋以外は。
郁人の会社は偶然にも直の所属事務所の近く。だからときどき直を見かけることがある。はじめこそ分からなかったが最近では身バレ防止のフル装備でも見つけ出せてしまう。先に言っておくが、断じてストーカーとかではない。
休憩の時間がやってきた、昼食を食べようと会社の外に出る。歩いていると、ふとカフェの前に見覚えのある姿を捉えた。直だ…。でもなぜか今日はフル装備ではなくオシャレなマスタードイエローのコートに身を包み腕時計を気にしている。それから顔を上げた直は、嬉しそうにニッコリ笑った。
「ゆいさん!」
「ごめんねっ! 待たせちゃった。」
「ううん、大丈夫。おれも今来たから。」
そう言って直は、ゆいと呼んだ女性を抱きしめた。見たこともないほど優しい笑顔で。本当にこの女が愛おしくてたまらない、そんな感情が手に取るように分かる。郁人は自分の胸がギリギリと痛むのを感じた。イヤなモヤ付きが喉をせり上がってきてその場を立ち去る。昼食をとる気分にはなれなかった。
よくよく考え思い出してみれば、あの場には通行人がおらず、しかもカメラが数台とスタッフが複数人居た。それでも、演技だと分かっていても目の前で見るのは苦しかった。テレビの画面で眺めるのとは圧倒的に違う。昨夜まで自分の部屋にいた男、なのにそんなことなんて無かったみたい。ツカツカと音を立てて早足に歩き会社に戻る。出てからすぐに手ぶらで戻ってきた郁人に同僚の浜路圭がどうしたんだ、と言った。
「なんか、ドラマ撮影のラブシーンみちゃって。激しめのやつ。」
「ははっ、まじか。そんな激しいの?」
「胃もたれしたわ。」
少しふざけながら、本当のことと嘘を織り交ぜ真実味を出す。よくやる郁人の手法だ。いつの間にか身についた上手な嘘の吐き方、隠し方。ケラケラと笑いながら嫌な言い方になってしまったと思いつつ備え付けのコーヒーを取りに進もうと歩き出す、途端に腕を掴まれた。
「わっ、なんだよ。」
「巨人くん、具合悪いの?」
「大丈夫悪くねぇよ。てか、その巨人呼びやめろ馬鹿。」
「なら良いケド? じゃ童貞巨人くんには俺のパンをやろう!」
「どっ……⁉ ばっ!でかい声でいうな‼」
「あ、否定しないんだ?」
「うるせー、こいつは俺が食っといてやる! お前のゼリーもな!」
「おうおう食え食え、でもみかんゼリーちゃんは返してもらうぜ!」
会社の中でわーぎゃーと小学生のように追いかけ合う、そのうちに女子社員からこっぴどく怒られたのは言うまでもない。浜路は同じ年に入社した同僚で、背がそこそこデカいやつ。どうやら背の高さが自慢らしく、俺のほうがデカいのが悔しかったらしい。それからちょくちょくちょっかいを掛けてくるが、何だかんだ優しくて良いヤツだ。猫っ毛でくるふわな髪と愛想の良さと弟体質、女子社員に人気なわりに女の噂は聞かない。
俺はパンにかじり付き、浜路お気に入りのみかんゼリーを奪うと三口ほどで全て飲み込んだ。その瞬間の浜路の絶望顔がおもしろすぎて大笑いした。
0
お気に入りに追加
116
あなたにおすすめの小説
男とラブホに入ろうとしてるのがわんこ属性の親友に見つかった件
水瀬かずか
BL
一夜限りの相手とホテルに入ろうとしていたら、後からきた男女がケンカを始め、その場でその男はふられた。
殴られてこっち向いた男と、うっかりそれをじっと見ていた俺の目が合った。
それは、ずっと好きだけど、忘れなきゃと思っていた親友だった。
俺は親友に、ゲイだと、バレてしまった。
イラストは、すぎちよさまからいただきました。
【R18BL/短編】引きこもりイケメンは幼馴染の平凡にご執心
ナイトウ
BL
引きこもりイケメン天才科学者攻め×平凡流され高校生受け
傾向: 同い年、幼馴染、感度強制強化、キスイき、乳首責め、脇責め
※リクエストを頂いた現代物です
幼馴染は俺がくっついてるから誰とも付き合えないらしい
中屋沙鳥
BL
井之原朱鷺は幼馴染の北村航平のことを好きだという伊東汐里から「いつも井之原がくっついてたら北村だって誰とも付き合えないじゃん。親友なら考えてあげなよ」と言われて考え込んでしまう。俺は航平の邪魔をしているのか?実は片思いをしているけど航平のためを考えた方が良いのかもしれない。それをきっかけに2人の関係が変化していく…/高校生が順調(?)に愛を深めます
初めてを絶対に成功させたくて頑張ったら彼氏に何故かめっちゃ怒られたけど幸せって話
もものみ
BL
【関西弁のR-18の創作BLです】
R-18描写があります。
地雷の方はお気をつけて。
関西に住む大学生同士の、元ノンケで遊び人×童貞処女のゲイのカップルの初えっちのお話です。
見た目や馴れ初めを書いた人物紹介
(本編とはあまり関係ありませんが、自分の中のイメージを壊したくない方は読まないでください)
↓
↓
↓
↓
↓
西矢 朝陽(にしや あさひ)
大学3回生。身長174cm。髪は染めていて明るい茶髪。猫目っぽい大きな目が印象的な元気な大学生。
空とは1回生のときに大学で知り合ったが、初めてあったときから気が合い、大学でも一緒にいるしよく2人で遊びに行ったりもしているうちにいつのまにか空を好きになった。
もともとゲイでネコの自覚がある。ちょっとアホっぽいが明るい性格で、見た目もわりと良いので今までにも今までにも彼氏を作ろうと思えば作れた。大学に入学してからも、告白されたことは数回あるが、そのときにはもう空のことが好きだったので断った。
空とは2ヶ月前にサシ飲みをしていたときにうっかり告白してしまい、そこから付き合い始めた。このときの記憶はおぼろげにしか残っていないがめちゃくちゃ恥ずかしいことを口走ったことは自覚しているので深くは考えないようにしている。
高校時代に先輩に片想いしていたが、伝えずに終わったため今までに彼氏ができたことはない。そのため、童貞処女。
南雲 空(なぐも そら)
大学生3回生。身長185cm。髪は染めておらず黒髪で切れ長の目。
チャラい訳ではないがイケメンなので女子にしょっちゅう告白されるし付き合ったりもしたけれどすぐに「空って私のこと好きちゃうやろ?」とか言われて長続きはしない。来るもの拒まず去るもの追わずな感じだった。
朝陽のことは普通に友達だと思っていたが、周りからは彼女がいようと朝陽の方を優先しており「お前もう朝陽と付き合えよ」とよく呆れて言われていた。そんな矢先ベロベロに酔っ払った朝陽に「そらはもう、僕と付き合ったらええやん。ぜったい僕の方がそらの今までの彼女らよりそらのこと好きやもん…」と言われて付き合った。付き合ってからの朝陽はもうスキンシップひとつにも照れるしかと思えば甘えたりもしてくるしめちゃくちゃ可愛くて正直あの日酔っぱらってノリでOKした自分に大感謝してるし今は溺愛している。
チョコをあげなかったら彼氏の無表情が崩れた
ぽぽ
BL
冴えない風紀委員の琴森は生徒会書記の超絶美形な葉桐と付き合って一年が経つ。
喧嘩もせず良い関係を築いていると思っていたが、ふと葉桐が他の男が好きかもしれないという情報が琴森の耳に入った。更に「今年はチョコはいらない」と話しているところを聞いてしまい、琴森はバレンタインにチョコを渡すことをやめた。
しかしバレンタイン当日、普段無表情で動じない葉桐の様子は何かおかしい。
━━━━━━━
寡黙美形書記×平凡鈍感年上
王道学園を意識してます。普通にバレンタイン遅れちゃいました。
表紙はくま様からお借りしました。
https://www.pixiv.net/artworks/84075145
R18には☆を付けてます。
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
好きなあいつの嫉妬がすごい
カムカム
BL
新しいクラスで新しい友達ができることを楽しみにしていたが、特に気になる存在がいた。それは幼馴染のランだった。
ランはいつもクールで落ち着いていて、どこか遠くを見ているような眼差しが印象的だった。レンとは対照的に、内向的で多くの人と打ち解けることが少なかった。しかし、レンだけは違った。ランはレンに対してだけ心を開き、笑顔を見せることが多かった。
教室に入ると、運命的にレンとランは隣同士の席になった。レンは心の中でガッツポーズをしながら、ランに話しかけた。
「ラン、おはよう!今年も一緒のクラスだね。」
ランは少し驚いた表情を見せたが、すぐに微笑み返した。「おはよう、レン。そうだね、今年もよろしく。」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる