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男だらけの異世界転生〜幼少期編〜
恋を知りたい
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side ウェルギリウス
はじめてだった。
第一皇太子である自分に歯向かうものなど。
フランドール・メディチ。両親共に優秀な人間で人望も厚い。そんな彼らのたった一つの欠点は魔力の少ないワガママ息子。良いのは家柄と整った顔に珍しい黒髪だけ。それ以外は頭が悪くて運動もできない、ワガママで派手好きでしつこくて横暴。オレはこいつが嫌いだと心の底から見下し、嫌悪していた。
そんな馬鹿は、第一皇太子である自分の婚約者となり更に調子に乗りはじめた。オレを好きだと言って媚を売りすりよってくるのが鬱陶しくて…、いつか婚約破棄をしてやろうと本気で思っていた。
見下していたそんな奴に「正妻にしてくれなくて結構。」などと言われ頭にきた。
しかし父上を引き合いに出され、何も言い返せずに握りしめた拳に下手くそな治癒魔法とオマジナイとやらを掛けられた。
恥ずかしかった、負けたと思った。
同じ年頃の相手に口論で負けたことなどなかった。
しかも、あんな馬鹿に。
何度も言うが、髪と顔が自慢で派手好きでワガママで…、印象は最悪。婚約者だということを周囲にひけらかし、オレに付き纏う。そんなイメージしか無い。フランドールとは、こんな男だっただろうか? と不思議に思った。ずっと本性を隠していたのかもしれない。もし、そうだとすれば、してやられた。敗北を認めざる負えない。
『好きな人と結婚したい。』と言いながら笑うフランドールの顔が忘れられない。短くなった髪も落ち着いた服装も以前よりずっと似合っていた。下手くそな魔法と共に掛けられたオマジナイは優しくて、どこかホッとした。
自由、そんなものないと思っていた。だけれど、フランドールの言う自由には少し希望を感じた。
もう一度会いたい、会話をしたい。
そんな気持ちになって、はじめて自分から人をお茶会に誘った。
どこかソワソワとしながら、そんな感情を隠したくて平然を装う。ソファーに腰掛けフランドールの到着を待ちながら、王家に長年仕え続けている老夫スミスに問いかける。
「なあ、スミス。」
「はい、ウェルギリウス様。」
「恋とは…、どんなものだ。」
「恋…、でございますか?」
スミスは、あの日のお茶会でも側にいた。婚約破棄騒動を子供の戯れだとでも思っていたのだろう。口も挟まず気配を消し、ひっそりと見守るように傍観していた。だから一部始終、知っている。スミスはオレの問いにヒゲを撫でながら、ゆったりと答えはじめた。
「そうですね…。まぁ、はじめは相手のことが気になって忘れられなくなります。朝起きた時、ふとした瞬間、ベッドに入った時、思い出してしまう。笑った顔なんかが思い浮かんで、その人が口にした言葉が柔らかく胸を撫でるのです。」
「気になって…、思い出してしまう?」
「そうです。恋はとても楽しく幸福です。しかし……、そのうちに、だんだんと苦しくなります。」
「苦しくなる? 幸福なのに何故だ?」
「ウェルギリウス様が恋をすれば、きっと分かる日が来ますよ。」
それ以上をスミスは教えてくれなかった。
けれど、スミスの言葉が頭に残る。
それと同時にフランドールとのお茶会を何度も思い出した。
王子様、と呼ぶ声が耳に残って消えなかった。
▼
「ウェル! 来てくれたのか!」
背の高い少年がオレの方に笑顔で走り寄ってくる。
その姿にオレの頬も思わず緩んでしまう。
「ああ、婚約者に会うのも王子の役目だからな。」
「ははっ、何いってんだよ。早く屋敷に入って、お茶を淹れてもらおう。ベェルもきっと待ってる。」
オレがさり気なく腰に腕を回しても、フランは笑うだけ。
特に気にした様子もない。
それどころか、従者のもとに戻っていく。
あの日、婚約破棄できるようにお互い頑張ろう、だなんてことを言った気もするが婚約破棄をする気など更々ない。出会った頃とは随分違うフランに…正直、夢中だ。まぁ、オレとフランの関係は悪くない。雑な敬語も外れ、一人称は「俺」になった。おまけに愛称で呼びあっているのだから、むしろ良好、なんの心配もない。
このまま結婚してしまえば、フランは完全にオレのもの。
フランがオレに恋をするのは、結婚してからでも遅くない。
なんなら婚約しているのだから、すでにオレのものだ。
従者との距離が近いのは…、少し気になるが大丈夫だろう。
オレは第一皇太子、いざとなれば、ね…?
「ああ、そういえばね、ウェル。」
「なんだ? フラン。」
ハムサンドを食べながらベェルシードの淹れたお茶を飲み、フランが思い出したかのようにこちらを向く。ニコニコと可愛らしい笑顔にオレも綻ぶ。ツリ目がちな瞳が愛しい。あの日、嫌いだと言ったのは、とうに撤回している。
「俺、父上にお願いして、剣術の先生を付けてもらえることになったんだ!」
「…は? 剣術の先生だと?」
「おう! いっつも王子様に教えてもらってばかりじゃ悪いからな。」
剣術の先生…?
ただでなくても最近、フランもオレも勉強で忙しかったりで会えていないのに、そんなものを付けたら、更に会う時間が無くなるじゃないか!
「オレがいるから、教師などいらないだろう?」
それに、オレの教えたものをフランがそのまま受け継ぐと嬉しい。
「俺、ウェルより強くなりたいんだ。そんで、ウェルに何かあったら守ってやる! そのうち気づいたら強くなってるはずだ、待ってろよぉ?」
そんなふうに拳を握りながら宣言するフラン。オレは、そんな彼の短い黒髪に手を伸ばした。さらさらとした髪を撫でる。フランは、そんなオレの手をそっと掴み、何だよ?と笑う。掴まれたままの腕を今度は目尻に移し、撫でる。柔らかそうな唇を眺めながら、言葉を紡いだ。
「君に守られるつもりはない。オレが…、オレがフランを守りたい。だから、強くなる必要なんてない。」
「ふっ、なんだよそれ。でも、ありがとな?」
「フラン…、オレ……。」
「お互い守り合おうぜ! 俺たち親友だもんな!」
いつもの大好きな笑顔で、凍えるほど冷たい言葉が吐かれた。
いつかのスミスの「恋は幸福だが苦しい。」という言葉を思い出す。
親友……、そうか。
フランにとって、オレたちはただの親友。
婚約者ですら、ない。
「……フランの気持ち、オレ絶対変えてみせる。」
「え……っ、そんなに? 変わんないと思うけどなぁ。」
いいや。
変えてみせるよ、フラン。
はじめてだった。
第一皇太子である自分に歯向かうものなど。
フランドール・メディチ。両親共に優秀な人間で人望も厚い。そんな彼らのたった一つの欠点は魔力の少ないワガママ息子。良いのは家柄と整った顔に珍しい黒髪だけ。それ以外は頭が悪くて運動もできない、ワガママで派手好きでしつこくて横暴。オレはこいつが嫌いだと心の底から見下し、嫌悪していた。
そんな馬鹿は、第一皇太子である自分の婚約者となり更に調子に乗りはじめた。オレを好きだと言って媚を売りすりよってくるのが鬱陶しくて…、いつか婚約破棄をしてやろうと本気で思っていた。
見下していたそんな奴に「正妻にしてくれなくて結構。」などと言われ頭にきた。
しかし父上を引き合いに出され、何も言い返せずに握りしめた拳に下手くそな治癒魔法とオマジナイとやらを掛けられた。
恥ずかしかった、負けたと思った。
同じ年頃の相手に口論で負けたことなどなかった。
しかも、あんな馬鹿に。
何度も言うが、髪と顔が自慢で派手好きでワガママで…、印象は最悪。婚約者だということを周囲にひけらかし、オレに付き纏う。そんなイメージしか無い。フランドールとは、こんな男だっただろうか? と不思議に思った。ずっと本性を隠していたのかもしれない。もし、そうだとすれば、してやられた。敗北を認めざる負えない。
『好きな人と結婚したい。』と言いながら笑うフランドールの顔が忘れられない。短くなった髪も落ち着いた服装も以前よりずっと似合っていた。下手くそな魔法と共に掛けられたオマジナイは優しくて、どこかホッとした。
自由、そんなものないと思っていた。だけれど、フランドールの言う自由には少し希望を感じた。
もう一度会いたい、会話をしたい。
そんな気持ちになって、はじめて自分から人をお茶会に誘った。
どこかソワソワとしながら、そんな感情を隠したくて平然を装う。ソファーに腰掛けフランドールの到着を待ちながら、王家に長年仕え続けている老夫スミスに問いかける。
「なあ、スミス。」
「はい、ウェルギリウス様。」
「恋とは…、どんなものだ。」
「恋…、でございますか?」
スミスは、あの日のお茶会でも側にいた。婚約破棄騒動を子供の戯れだとでも思っていたのだろう。口も挟まず気配を消し、ひっそりと見守るように傍観していた。だから一部始終、知っている。スミスはオレの問いにヒゲを撫でながら、ゆったりと答えはじめた。
「そうですね…。まぁ、はじめは相手のことが気になって忘れられなくなります。朝起きた時、ふとした瞬間、ベッドに入った時、思い出してしまう。笑った顔なんかが思い浮かんで、その人が口にした言葉が柔らかく胸を撫でるのです。」
「気になって…、思い出してしまう?」
「そうです。恋はとても楽しく幸福です。しかし……、そのうちに、だんだんと苦しくなります。」
「苦しくなる? 幸福なのに何故だ?」
「ウェルギリウス様が恋をすれば、きっと分かる日が来ますよ。」
それ以上をスミスは教えてくれなかった。
けれど、スミスの言葉が頭に残る。
それと同時にフランドールとのお茶会を何度も思い出した。
王子様、と呼ぶ声が耳に残って消えなかった。
▼
「ウェル! 来てくれたのか!」
背の高い少年がオレの方に笑顔で走り寄ってくる。
その姿にオレの頬も思わず緩んでしまう。
「ああ、婚約者に会うのも王子の役目だからな。」
「ははっ、何いってんだよ。早く屋敷に入って、お茶を淹れてもらおう。ベェルもきっと待ってる。」
オレがさり気なく腰に腕を回しても、フランは笑うだけ。
特に気にした様子もない。
それどころか、従者のもとに戻っていく。
あの日、婚約破棄できるようにお互い頑張ろう、だなんてことを言った気もするが婚約破棄をする気など更々ない。出会った頃とは随分違うフランに…正直、夢中だ。まぁ、オレとフランの関係は悪くない。雑な敬語も外れ、一人称は「俺」になった。おまけに愛称で呼びあっているのだから、むしろ良好、なんの心配もない。
このまま結婚してしまえば、フランは完全にオレのもの。
フランがオレに恋をするのは、結婚してからでも遅くない。
なんなら婚約しているのだから、すでにオレのものだ。
従者との距離が近いのは…、少し気になるが大丈夫だろう。
オレは第一皇太子、いざとなれば、ね…?
「ああ、そういえばね、ウェル。」
「なんだ? フラン。」
ハムサンドを食べながらベェルシードの淹れたお茶を飲み、フランが思い出したかのようにこちらを向く。ニコニコと可愛らしい笑顔にオレも綻ぶ。ツリ目がちな瞳が愛しい。あの日、嫌いだと言ったのは、とうに撤回している。
「俺、父上にお願いして、剣術の先生を付けてもらえることになったんだ!」
「…は? 剣術の先生だと?」
「おう! いっつも王子様に教えてもらってばかりじゃ悪いからな。」
剣術の先生…?
ただでなくても最近、フランもオレも勉強で忙しかったりで会えていないのに、そんなものを付けたら、更に会う時間が無くなるじゃないか!
「オレがいるから、教師などいらないだろう?」
それに、オレの教えたものをフランがそのまま受け継ぐと嬉しい。
「俺、ウェルより強くなりたいんだ。そんで、ウェルに何かあったら守ってやる! そのうち気づいたら強くなってるはずだ、待ってろよぉ?」
そんなふうに拳を握りながら宣言するフラン。オレは、そんな彼の短い黒髪に手を伸ばした。さらさらとした髪を撫でる。フランは、そんなオレの手をそっと掴み、何だよ?と笑う。掴まれたままの腕を今度は目尻に移し、撫でる。柔らかそうな唇を眺めながら、言葉を紡いだ。
「君に守られるつもりはない。オレが…、オレがフランを守りたい。だから、強くなる必要なんてない。」
「ふっ、なんだよそれ。でも、ありがとな?」
「フラン…、オレ……。」
「お互い守り合おうぜ! 俺たち親友だもんな!」
いつもの大好きな笑顔で、凍えるほど冷たい言葉が吐かれた。
いつかのスミスの「恋は幸福だが苦しい。」という言葉を思い出す。
親友……、そうか。
フランにとって、オレたちはただの親友。
婚約者ですら、ない。
「……フランの気持ち、オレ絶対変えてみせる。」
「え……っ、そんなに? 変わんないと思うけどなぁ。」
いいや。
変えてみせるよ、フラン。
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