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24話 ※出してください!!
しおりを挟む「ふ、振られちゃった、とか!ですか!」
ハッとして、蓮を見れば明らかに不愉快な表情をしている。は?という声が聞こえた、ような気がした。
「あ。その、蓮くん、今日は、あんまり元気ないのかなーって思ったから。好きな人に振られちゃったのかな、とか、他のセフレさんと喧嘩しちゃったのかな、とか。いろいろ、考えてしまった、とイイマスカ、、」
慌てて早口にそう言うと、みるみるうちに蓮の眉が寄っていく。なんというか、むくれているみたいだ。
「ひぁっ…!れ、蓮くん?」
舌が突然、胸の飾りを舐めた。
お前のせいだろうが…!
そんな身勝手な言葉が蓮の頭の中で呟かれる。誰のせいで、こんなに悩んだと思ってんだ、なんてイライラしてくる。鈍感なのもいい加減にしてくれよ。
舌を胸の飾りから腹部まで移動させていく、それは徐々に反り立つものに近づいた。ちらりと銀二郎の顔を見れば、少し戸惑った表情をしていた。
男のなんて咥えたくない、けど。
「だ、だめだよっ!蓮くん!」
蓮がしようとしている事に気がついて焦る銀二郎に、苛立ちで現れた加虐心が悦ぶ。もっと、混乱すればいい。そう思って、濡れた先に舌を宛てがった。銀二郎の脚がビクンッと痙攣した。戸惑いながら、ダメだと首を振る銀二郎にほくそ笑んで、まだ使われたことのない淡い色の男根を頬張った。
「っっあ…!だ、だめっ、蓮くんが‥‥そんなことしちゃっ、しなくて、良いっ‥のにっ」
裏筋を舐め、取っ掛かりを舌で弄ぶ。じゅぷじゅぷと水音が響く。快楽と羞恥心で涙を溜める銀二郎の瞳が薄明かりでうらうらと光る、それを蓮は満足げに見ていた。
女が自分によくやるのを真似て、頭を動かす。銀二郎は蓮の頭を引き離そうと捉えたが、快楽で力の入らなくなってしまった手はただ添えられているだけ。それが逆に押し付けてねだっているみたいだ。銀二郎の脚がガクガクと震えだした、絶頂の兆しが見える。蓮はそんな銀二郎を容赦なく責め立てた。
「ぁあっ…!離してっ、蓮くん…!、でちゃぅ、ひっ‥ぁああっ」
言葉を無視する蓮の動きで、とうとう我慢できずに銀二郎は欲を吐き出した。はぁ、はぁ、と乱れた呼吸を整える。
快楽が過ぎ、冷静になってくる頭で銀二郎は慌てて起き上がった。大きな罪悪感に覆われる。
気持ちよさに流されて、大変なことをしてしまった・・・!!
「おぇ…、よくこんなの飲めるな、女ってすげぇ」
そう呟いた蓮の口端から白濁が漏れている。銀二郎は受け皿のような形にした手のひらを蓮の顎下に差し込んだ。
「はやくっ!はやく、ぺってして!」
すると蓮はニヤリと笑う、舌をべっと出し自らの口内を見せびらかすと「おせーよ。もう、飲んじゃった」としたり顔で言った。
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