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パン屋と最推しと俺
22話★ パン屋の王子様と…
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俺は、やっとの思いで手に入れたクロワッサンをユピテル様にお納めした。ユピテル様は、相変わらずクールでドSだ。クロワッサンを受け取ったユピテル様は、ニッコリと微笑んで「良かった。ここのクロワッサンは何ヶ月食べても飽きないからね(訳:毎週買ってこい)」と言った。そうやって、とにかくキュンキュンさせてくれる。俺にとっては、最推し様から役目を与えられ、その上、俺が買ってきたものを受け取ってもらえるのだから幸福以上の何でもない。色々な理由はあるにしろ、こんなに最推し様とゲーム内のキャラと触れ合って良いものか…と悩むが、もうすでに『仕方がない』と開き直ってしまっている。正直「ゲームや推し様方の邪魔をしない!」なんて思っていた気持ちはすっかり薄れている。だってこんなに推しが間近にいて、無下になんてできないじゃないか! それに王子様からの命令だぞ。そりゃあ、仕方がないだろ? しゃーないしゃーない。
そうして再度、毎週通い詰める決心をした俺は、ユージーンと約束した通り自分の分も手に入れるため、以前よりさらに早くパン屋に並んだ。おかげで、その日はクロワッサンを2つ買うことができた。頑張って手に入れた焼き立てのクロワッサンにかぶりついた瞬間の幸福感はたまらないものだ。美味しいのはありまえだが、それ以上のものがあった。パン屋の前のベンチで俺がひとり、クロワッサンを貪っているとユージーンが忙しなく店から出てくる。カランカランと扉の音が激しくなり、ユピテル様に似た美しい男が俺を見て笑みを浮かべた。
「おはようございます、メソさん」
花の咲くような満面の笑み。「今日も来てくれてありがとうございます」と言う彼からは、ほんのりとパンの甘くてあたたかな香りがする。ユピテル様そっくりの彼に俺も慌てて立ち上がって、頭を下げた。まだ、彼が王子様と別人であるということに慣れない。けれど話し出すと、やはり違うと感じるのだ。それと、不思議なことがある。それは町の人達から、彼の見た目を気にする様子が見られないこと。性格や振る舞いは違えど、こんなにも王子様にそっくりの青年を見て何故、何も思わないのだろうか。もう見慣れてしまっているのか、はたまたユピテル様のお顔を見たことがないのか…。けれど、ユピテル様が俺と彼を引き合わせたのには必ず訳があるはずだし…、ユピテル様ご自身はユージーンの存在を認識している。本当に不思議なものだ。だが、そんな疑問を抱えても俺には同仕様もできない。ユピテル様のお考えになられることは、いつだって俺の想像を絶している。彼の思考を捉えることなんて誰にもできない。
そうやって俺は、ぐるぐると考えながら自分の疑問に適当に理由をつけた。
ユージーンの手を取り指先でスルスルと文字を書く。そうして、これからも毎週来ることを伝えると、とても喜んでくれた。そして…、
「それなら、毎週、日の曜の朝ではなく、土の曜の夜に来ていただくことはできませんか?」
土の曜の夜か…。
抜け出すには、もう少し遅い時間でないと難しいな。
「おれのクロワッサンを買うことが、きっと何か、とても重要なことなんでしょう? それも…必ず買ってこなくちゃならないような。どうしておれのクロワッサンなのかとか、理由とか分からないけど、そんな気がするんです。詳しい理由は聞きません。ただ、おれ、前日に必ずクロワッサンの試作と仕込みをするんです。だから、もし、あなたの役に立てることがあるなら、お手伝いさせてください。」
随分察しのいい彼と朝並ぶよりも楽に感じる話に心が揺らぐ。必ず手に入れることができる確実性とユージーンを毎週拝めるかもしれないという不純な気持ちに満たされた。少し悩んで、日をまたぐことになってしまうかもしれないと伝えると、それでも良いと言う。
「ご迷惑でなければです…!おれは、何時でも待っていますから」
それから一週間ほど経ち、悩みに悩んだ末、俺は日の曜の前日の夜に屋敷を抜け出した。
「こんばんは、メソさん」
ユージーンは、クロワッサンを包んだ紙袋を用意して待っていてくれた。寝間着姿だが、それでも待っていてくれたのが分かる。俺は、代金と一緒にお礼のメッセージと紅茶を手渡した。
「っ!そんな気を使わなくてもっ…、こんな高価な紅茶、良いんですか?」
高価か…。まだ、こっちの町の人達の感覚が掴めていないから分からなかった。学園の近くで買ったものだったが、貴族の学生ばかりの場所だ。よく考えてみれば、重かったかもしれない。選ぶのを失敗した気がして、少し落ち込む。すると、ユージーンは俺の手を取り笑った。
「嬉しいです、ありがとうございます。」
胸がきゅっと熱くなった。ドキドキして、沸騰しそうになる。
いかんいかんと、慌てて帰ろうとすると、腕を掴まれ引き留められた。
「待って下さい!紅茶、一緒に飲みませんか?」
それから毎週、土の曜の夜は少しの時間ユージーンとお茶をするのが恒例となった。彼の他愛ない話を俺は、頷きながら聞いて、たまに少しだけ筆談で会話を楽しんだ。
「やっぱりメソくんは不思議。絶対、ただの平民じゃないでしょ? だって、溢れ出る品が隠せていないもん。仕草とか所作とか全部、綺麗だし、差し入れも高いものばかり普通に買ってきてくれるし、服も綺麗すぎる。」
ユージーンは、本当に察しが良い。
いつからか敬語も解け、少し年上のユージーンはお茶ではなく、ワインを飲むようになった。
珍しく酔った様子の彼が、ドキリとするようなことを言うので驚いた。
ちなみに俺は前世とは違い、まだ学生なので、我慢している。
そんなユージーンに、今日は差し入れにワインを持ってきた。
俺はまだ飲めないけど、ユージーンがそれそれは美味しそうに飲んでくれる。
「ねぇ、メソくん……」
ああ、まただ。
酒で酔った、とろりとした視線が向けられる。
ユージーンから溢れ出る甘い雰囲気。
俺の顎先を指先で掴んで、ユージーンは相棒のぐるぐる眼鏡くんをさらっていく。
そうなると、俺の視界はぼやけて、見えなくなるんだ。
ユージーンがどんな顔をして俺を見てるかなんて分からなくなる。
「メソ……」
低く、囁くような声が耳元で俺の名を呼んで腹の奥にジクジクと熱を持たせる。
これをされると、俺の頭はバカになるんだ。
「……っ、、…っ!…はふっ……はぁっ、」
もう何度目か分からない。舌の入り込む深い接吻。
ドロドロと溶かされるような、気持ちの良すぎる接吻。
声の出ない喉からは、はふはふと息だけが漏れる。狭い部屋で、ソファー代わりのベッドの上。沈み込むようにベッドの上に押し倒されて、俺はそれを受け入れる。シーツに埋もれながら、震える身体で必死にユージーンの服にしがみついた。すっかり、彼の接吻に甘えるのが上手くなってしまった。舌が口内を犯していく気持ちよさに、脳がチリチリしてクラクラする。
いいよな、これくらい。接吻くらいはしてもいいだろう。
だってユージーンは、ユピテル様じゃない。
攻略対象者でもない。
ゲームには一切出てこなかったはずだし、存在していなかった。
ここはゲームの世界だけど、俺は確かにここで生きている。
だから別に、少し危ないお遊びをするくらい許してもらえるはずだ。
「…っ!…はっ……ふっ……は…!」
ぴくんっ!と身体が跳ねる。
接吻をしながら、ユージーンが服の上から乳首に触れてきたのだ。いつものとは違う行動、触れ方だった。すっかり立ち上がったそれをスリスリと布越しに擦られると、腰がピクピクと震えて、脚は内に入りもじもじしてしまう。これ以上はいけないと、ユージーンを必死に押し返すが止まらない。口内を犯していた舌は唇を離れて、首筋に吸い付きはじめる。耳や、うなじ、首、鎖骨を辿るように接吻を落とされていく。やがて、布の上から愛撫をしていた手が服の中に入り込んできた。
「っ……、はっ、!……!」
だめだ、だめだめだめだめだめ。
これ以上は、本当にだめだ。
どうにか止めようと暴れるが、酒が入ったユージーンの力は緩むことがない。少し痛むくらい強く、両手首を捕まれて、俺はジタバタと暴れた。
待って、本当に!
今まで、何となくつい接吻を受け入れていた。
はじめは、優しい接吻で、どんどん深くなっていたけれど、こんな触れられ方は、はじめてだ。
今まで一度も、ここまでの雰囲気になったことがない。
けれど、そりゃ何度も接吻していたら、絶対にこういう日が来るはずなわけで…。
「メソくん…、泣きそうな顔、かわいい。」
似てる。
厄介なことに、こういう時だけ、顔以外に性格までユピテル様に似るらしい。
そうして再度、毎週通い詰める決心をした俺は、ユージーンと約束した通り自分の分も手に入れるため、以前よりさらに早くパン屋に並んだ。おかげで、その日はクロワッサンを2つ買うことができた。頑張って手に入れた焼き立てのクロワッサンにかぶりついた瞬間の幸福感はたまらないものだ。美味しいのはありまえだが、それ以上のものがあった。パン屋の前のベンチで俺がひとり、クロワッサンを貪っているとユージーンが忙しなく店から出てくる。カランカランと扉の音が激しくなり、ユピテル様に似た美しい男が俺を見て笑みを浮かべた。
「おはようございます、メソさん」
花の咲くような満面の笑み。「今日も来てくれてありがとうございます」と言う彼からは、ほんのりとパンの甘くてあたたかな香りがする。ユピテル様そっくりの彼に俺も慌てて立ち上がって、頭を下げた。まだ、彼が王子様と別人であるということに慣れない。けれど話し出すと、やはり違うと感じるのだ。それと、不思議なことがある。それは町の人達から、彼の見た目を気にする様子が見られないこと。性格や振る舞いは違えど、こんなにも王子様にそっくりの青年を見て何故、何も思わないのだろうか。もう見慣れてしまっているのか、はたまたユピテル様のお顔を見たことがないのか…。けれど、ユピテル様が俺と彼を引き合わせたのには必ず訳があるはずだし…、ユピテル様ご自身はユージーンの存在を認識している。本当に不思議なものだ。だが、そんな疑問を抱えても俺には同仕様もできない。ユピテル様のお考えになられることは、いつだって俺の想像を絶している。彼の思考を捉えることなんて誰にもできない。
そうやって俺は、ぐるぐると考えながら自分の疑問に適当に理由をつけた。
ユージーンの手を取り指先でスルスルと文字を書く。そうして、これからも毎週来ることを伝えると、とても喜んでくれた。そして…、
「それなら、毎週、日の曜の朝ではなく、土の曜の夜に来ていただくことはできませんか?」
土の曜の夜か…。
抜け出すには、もう少し遅い時間でないと難しいな。
「おれのクロワッサンを買うことが、きっと何か、とても重要なことなんでしょう? それも…必ず買ってこなくちゃならないような。どうしておれのクロワッサンなのかとか、理由とか分からないけど、そんな気がするんです。詳しい理由は聞きません。ただ、おれ、前日に必ずクロワッサンの試作と仕込みをするんです。だから、もし、あなたの役に立てることがあるなら、お手伝いさせてください。」
随分察しのいい彼と朝並ぶよりも楽に感じる話に心が揺らぐ。必ず手に入れることができる確実性とユージーンを毎週拝めるかもしれないという不純な気持ちに満たされた。少し悩んで、日をまたぐことになってしまうかもしれないと伝えると、それでも良いと言う。
「ご迷惑でなければです…!おれは、何時でも待っていますから」
それから一週間ほど経ち、悩みに悩んだ末、俺は日の曜の前日の夜に屋敷を抜け出した。
「こんばんは、メソさん」
ユージーンは、クロワッサンを包んだ紙袋を用意して待っていてくれた。寝間着姿だが、それでも待っていてくれたのが分かる。俺は、代金と一緒にお礼のメッセージと紅茶を手渡した。
「っ!そんな気を使わなくてもっ…、こんな高価な紅茶、良いんですか?」
高価か…。まだ、こっちの町の人達の感覚が掴めていないから分からなかった。学園の近くで買ったものだったが、貴族の学生ばかりの場所だ。よく考えてみれば、重かったかもしれない。選ぶのを失敗した気がして、少し落ち込む。すると、ユージーンは俺の手を取り笑った。
「嬉しいです、ありがとうございます。」
胸がきゅっと熱くなった。ドキドキして、沸騰しそうになる。
いかんいかんと、慌てて帰ろうとすると、腕を掴まれ引き留められた。
「待って下さい!紅茶、一緒に飲みませんか?」
それから毎週、土の曜の夜は少しの時間ユージーンとお茶をするのが恒例となった。彼の他愛ない話を俺は、頷きながら聞いて、たまに少しだけ筆談で会話を楽しんだ。
「やっぱりメソくんは不思議。絶対、ただの平民じゃないでしょ? だって、溢れ出る品が隠せていないもん。仕草とか所作とか全部、綺麗だし、差し入れも高いものばかり普通に買ってきてくれるし、服も綺麗すぎる。」
ユージーンは、本当に察しが良い。
いつからか敬語も解け、少し年上のユージーンはお茶ではなく、ワインを飲むようになった。
珍しく酔った様子の彼が、ドキリとするようなことを言うので驚いた。
ちなみに俺は前世とは違い、まだ学生なので、我慢している。
そんなユージーンに、今日は差し入れにワインを持ってきた。
俺はまだ飲めないけど、ユージーンがそれそれは美味しそうに飲んでくれる。
「ねぇ、メソくん……」
ああ、まただ。
酒で酔った、とろりとした視線が向けられる。
ユージーンから溢れ出る甘い雰囲気。
俺の顎先を指先で掴んで、ユージーンは相棒のぐるぐる眼鏡くんをさらっていく。
そうなると、俺の視界はぼやけて、見えなくなるんだ。
ユージーンがどんな顔をして俺を見てるかなんて分からなくなる。
「メソ……」
低く、囁くような声が耳元で俺の名を呼んで腹の奥にジクジクと熱を持たせる。
これをされると、俺の頭はバカになるんだ。
「……っ、、…っ!…はふっ……はぁっ、」
もう何度目か分からない。舌の入り込む深い接吻。
ドロドロと溶かされるような、気持ちの良すぎる接吻。
声の出ない喉からは、はふはふと息だけが漏れる。狭い部屋で、ソファー代わりのベッドの上。沈み込むようにベッドの上に押し倒されて、俺はそれを受け入れる。シーツに埋もれながら、震える身体で必死にユージーンの服にしがみついた。すっかり、彼の接吻に甘えるのが上手くなってしまった。舌が口内を犯していく気持ちよさに、脳がチリチリしてクラクラする。
いいよな、これくらい。接吻くらいはしてもいいだろう。
だってユージーンは、ユピテル様じゃない。
攻略対象者でもない。
ゲームには一切出てこなかったはずだし、存在していなかった。
ここはゲームの世界だけど、俺は確かにここで生きている。
だから別に、少し危ないお遊びをするくらい許してもらえるはずだ。
「…っ!…はっ……ふっ……は…!」
ぴくんっ!と身体が跳ねる。
接吻をしながら、ユージーンが服の上から乳首に触れてきたのだ。いつものとは違う行動、触れ方だった。すっかり立ち上がったそれをスリスリと布越しに擦られると、腰がピクピクと震えて、脚は内に入りもじもじしてしまう。これ以上はいけないと、ユージーンを必死に押し返すが止まらない。口内を犯していた舌は唇を離れて、首筋に吸い付きはじめる。耳や、うなじ、首、鎖骨を辿るように接吻を落とされていく。やがて、布の上から愛撫をしていた手が服の中に入り込んできた。
「っ……、はっ、!……!」
だめだ、だめだめだめだめだめ。
これ以上は、本当にだめだ。
どうにか止めようと暴れるが、酒が入ったユージーンの力は緩むことがない。少し痛むくらい強く、両手首を捕まれて、俺はジタバタと暴れた。
待って、本当に!
今まで、何となくつい接吻を受け入れていた。
はじめは、優しい接吻で、どんどん深くなっていたけれど、こんな触れられ方は、はじめてだ。
今まで一度も、ここまでの雰囲気になったことがない。
けれど、そりゃ何度も接吻していたら、絶対にこういう日が来るはずなわけで…。
「メソくん…、泣きそうな顔、かわいい。」
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