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第三章 泥塗れの龍と手負いの麒麟は
独自解釈による第三章の登場人物
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鄧艾士載 本編の主人公。この頃になると、武将としての名声も高くなっている。ただ、演義準拠なので武勇にも知略にも秀でているが、それは姜維に引っ張られての事であり、正史での推定年齢は六十代で性格にも相当な難があったので、武将としては優秀でも評価は分かれていた。
ただ、司馬昭は高く評価していたみたいで出自からは考えられないくらいに出世している。
杜預元凱 本作では鄧艾の副将だが、それは本作のみの創作設定。なので、本作では色んな戦場を経験しているが、正史にはそんな記述は無い。
媛 鄧艾の妻と言う以外は創作設定の女性。なので、杜預の妻や羊祜やその姉と親しかったと言う記述は無い。鄧忠の他、二人の息子がいる。
司馬昭子尚 司馬師の後を継いで大将軍となった。
やたら陰険で権力欲の権化に扱われているが、実は兄をすごく尊敬していて、司馬家の本流は兄であり自分は分家であると自覚していた。
その為、溺愛する司馬攸を司馬師の養子にしたり、司馬師の義理の弟である羊祜を復職させたりしていた。
王基伯輿 活躍の場は少ないが、非常に優秀な武将。本作ではかなり若く設定している。実は正史でも諸葛誕の副将の様な立場にいた事がある。本作では省略されているが、諸葛誕の乱の後に司馬昭は勢いに任せて呉に攻め込もうとしたが、王基がそれを止めている。
賈充公閭 司馬昭の懐刀。と言うより劇薬。優秀な人物であるには違いないのだが、コイツを重用した事が司馬昭の評判を著しく下げたともいえるくらいに、クセとアクが強過ぎるヤツ。
もっとも、そんな司馬昭だったからこそコイツとウマが合ったのかもしれない。
楽綝 楽進の子。演義では張遼の子である張虎とセットで噛ませだが、張虎の方は本作には登場しない。
特に何も悪い事はしていないのに、ノイローゼ気味だった諸葛誕に切られてしまう。
諸葛誕公休 司馬昭と上手くいかなかったせいで疑心暗鬼に囚われ、ノイローゼになってしまったと思われる可哀そうな名将。乱を起こしてからの手際の悪さや戦術の拙さはとても名将とは思えないところもあるが、諸葛誕が討たれた後にも数百人の将兵が運命を共にしたという記述があるので、人望はあったと思われる。
たぶん、反乱では実力の三割も発揮できていなかったのではと思う。
諸葛靚 諸葛誕の物凄くよく出来た息子。司馬炎の幼馴染でもある。人質として呉へ送られるが、呉でも愛されまくって、呉で将軍位をもらって晋と戦ったりもする。
呉綱 諸葛誕の部下で、諸葛靚と共に呉へ行く事になる。
焦彝 諸葛誕の部下だったが、主を見捨てて司馬昭の元へ投降する。
蒋班 焦彝と同じく諸葛誕の部下だったが、主を見捨てて司馬昭の元へ投降する。
孫綝 専横を極める孫峻に代わって、専横を極めた大将軍。自分が一番偉くないと気がすまないので、色んな人を切って恨みを買いまくる事になる。
唐咨 元は魏の人ながら、曹丕に対する反逆の首謀者にされた為に呉に亡命した。諸葛誕の乱では干詮と最後まで抵抗した武将だが、最終的に敗れ孫綝に処刑される事を避ける為に司馬昭に投降する。
人々はその行動を笑ったらしいが、司馬昭は唐咨を厚遇したらしい。
文欽仲若 呉では何かと重用されていた荒くれ武将。諸葛誕と仲が悪かったのに援軍に来た事によって、その溝は深まる事になって現場の空気を悪くした。
色々揉めた後で、諸葛誕に切られる。
朱異 短気なところがもったいなかった呉の名将。ほとんど言いがかりで孫綝に切られてしまう。
全端 演義では全琮の子で、正史では甥。二宮事件で失脚しかけたが、新皇帝孫亮のお陰で持ち直し、東興の戦いで武勲を上げて波に乗る。が、孫綝から睨まれ、諸葛誕の乱の際に一族が反乱の疑いをかけられた事によって司馬昭に降る事になる。
干詮 演義にのみ存在する、諸葛誕の乱の最後に頑張った武将。架空武将なので報われない。
全禕 演義では全端の子。諸葛誕の乱の最中、司馬昭に降る事になる。
全儀 演義では全端の子で、全禕の弟。本作では本国で留守番していたところ、離間の計で反乱を疑われて死罪になりそうだったので魏に亡命する事になる。
その後、呉に残った全一族は滅ぶ事になった。
文鴦 文欽の息子で、非常識な戦闘能力を持っている。実は武勇一辺倒ではなく、鋭い戦術眼も持つ名将でもある。
が、その実力を発揮できる機会には恵まれなかった。
文虎 文欽の息子で文鴦の弟。兄のインパクトが強すぎて、影の薄い存在になってしまった。
陳泰玄白 攻めても守っても治めても良しの万能過ぎる名将。しかも超絶名門の生まれで、なのに下賤の生まれである鄧艾を尊敬していたりと人格的にも素晴らしいという完璧超人。
曹髦の死後に悲嘆に暮れて病死したとか、その事で憤死したとか言われるが、ここで唐突に退場となる。
ちなみに本作では毒殺を匂わせているが、それは創作設定。
曹髦彦士 魏の四代目皇帝。曹操に近い風格があったらしいが、時代はすでに司馬昭の手の中にあった為に不遇な扱いを受ける事になる。
とは言え司馬昭は曹髦を異常なレベルで警戒していたので、若くして覇王の風格があったのかもしれない。
郭皇太后 曹叡の妻で、何かと司馬一族に利用されている。
鍾会士季 司馬昭から『我が子房』と評された、破格の智将。
いかにも司馬昭好みな能力の高さと陰険さを持っている。
王経との会話は創作だが、だいたいあんな感じだと思う。
石苞仲容 本作では鄧艾の幼馴染。鄧艾と違って順調に出世している。
曹髦にも近しかったが、処世術には長けていた為にその後も出世していく。
胡奮 本作ではおっとりぽっちゃり、戦えば強いという武将。実は文武両道の武将でもある。
胡烈 胡奮の弟で、荒くれ武将。
陳騫 本作ではただ出てくるだけの激地味ポジションながら、史実では素晴らしく立派な武将。
州泰 同じ読み方をするのに、呉の周泰と間違われる事も無いくらい知名度が低い武将。諸葛誕の乱以降は荊州に留まっていた。
成倅 『せいさい』兄弟の兄の方。兄弟揃って曹髦殺しの犯人にされてしまう。
司馬望子初 陳泰の後任の雍州方面軍の司令官。曹真と同じく、正史では姜維に対して鄧艾と共に勝利を収めているが、演義では徹底して噛ませ。
師纂 演義では鄧忠とセットの武将。本作では鄧忠のライバルとしてセットの武将。
鄧忠 鄧艾の息子。だいたい師纂とセット。演義では鄧艾のフリをして姜維と一騎討ちを行うが、わりとあっさり撃退される。
王真 傅僉にやられた噛ませ一。
李鵬 傅僉にやられた噛ませ二。
諸葛緒 諸葛誕の一族に連なるらしいが、諸葛亮や諸葛瑾との繋がりは不明。本作では慎重な性格のくせに、攻勢を見抜く目を持っている。
意外なくらい使える武将で、鄧艾にしても司馬望にしても頼りにしている。
鄭倫 本作では鄧忠や師纂と同じタイミングで雍州方面軍に参加した武将。鄧艾の部下として、地下道を掘ったりしていたが、姜維の罠にかかった鄧艾を助ける為に蜀軍に突撃して戦死する。
姜維伯約 戦う事に関してで言うなら、この時代では他の追従を許さないレベルの才能を持つかつての麒麟児。
ただし、戦う事に特化し過ぎているので現場の武将達からは慕われているものの、成都の留守役達からは疎まれている。
実は劉禅と同世代でもある。
傅僉 蜀末期の猛将。演義準拠なので噛ませの王真と李鵬をぶちのめしている。
夏侯覇仲権 演義準拠なので空城の計にかかって戦死したが、正史ではこの時にはすでに死去していたらしい。推定年齢では七十を超えていたみたいなので、別に不思議ではない。
ただ、この人を失った事で姜維は皇族の後ろ盾を無くし、北伐反対派を勢い付かせる事になってしまった。
王含 この時代に何人かいたらしいが、蜀の武将としてちらっと名前がある人。
蒋斌 蒋琬の息子。演義では王含とセット。
張翼伯恭 本作では姜維に対して反対意見を言う事が多いが、正史でもわりとやりあっている。とは言え、仲が悪いわけではなかったらしい。
演義ではほぼモブ扱い。
本作ではどちらかといえば正史寄りな、姜維のほぼ副官みたいになっている。
廖化 能力の高い低いはともかく、何かと便利な武将。魏で言うなら諸葛緒みたいな、物凄く優秀という訳ではないにしても、扱い易い便利屋ポジション。
本作では姜維の副将なのだが、張翼の方がそれっぽくなっている。
王沈 文籍という号を持つ、曹髦の側近。ちなみに王昶の甥。最終的に曹髦を裏切って司馬昭についた。
王業 曹髦と同じく曹髦の側近だったにも関わらず、最終的には裏切って司馬昭に曹髦の反撃計画を密告する。
王経 雍州から都に呼ばれ、曹髦の側近となる。王沈や王業と違って、曹髦の乱にも参加。最後まで曹髦と運命を共にした。
出世を嫌った母に詫びたが、母は『陛下に忠誠を誓った行動はよくやった』と処刑される間際に褒められた。
劉禅公嗣 みんなのアイドル、蜀の二代目皇帝。無能の代名詞みたいな扱いを受けているが、孔明先生や蔣琬とか董允辺りからかなり厳しくされてきたせいで、反動が来たとも考えられる。
ま、少々残念であった事は間違い無い。
黄皓 みんなの憧れ。三国志の宦官の中では曹操の祖父すら超える知名度と思われる。ある意味では孔明先生くらい蜀史に名を残す人物。
郤正 黄皓様の屋敷に住まわせてもらっている文官。それで黄皓様に好かれも嫌われもしていないと言う、特殊な能力の持ち主。
諸葛瞻思遠 孔明先生の息子で、劉禅の娘を嫁にしている蜀を代表するようなサラブレッド。
そんな御方なので、前線に出る事は無く実戦経験は少ない。ちなみに北伐には反対派。
董厥 成都留守役の文官だったが、黄皓様には逆らえない北伐反対派。
樊建 成都の留守役の文官で、やっぱり北伐反対派。でも黄皓様とは一線を引いていた。
譙周 蜀の大臣級の文官。姜維の北伐反対派。ちなみに三国志正史の著者である陳寿の師匠でもある。
閻宇 正史では馬忠にこそ及ばないものの、立派な武将だった。演義ではどうしようもないクズ。
黄皓様の片腕とも言える存在で、姜維降ろしの後任にも挙げられるほど。
荀顗 本作では歪みまくった性格だが、正史では立派なところもあった文官。曹操に対して恨みを持っていたと言うのは、本作の創作設定。
出自や年齢的に陳泰と比べられる事も多かったみたいだが、陳泰からは『お前は数段下だ』と言われている。
言われるだけの事をやっているので、それも仕方がない。
成済 『せいさい』兄弟の弟の方。曹髦を討った人物だが、その後賈充に罪を被せられる事になる。
焦伯 本作では曹髦の親衛隊長。正史に名が残っているのは召使として。それでも曹髦の乱では共に剣を持って戦って、共に命を落とした。
司馬孚叔達 司馬懿の弟。だいたい悪役である司馬一族でありながら、この人だけは最後まで良い人である事が多いのは、『自分は魏の臣下』と言い切ったからこそ。
曹髦の死を悼み、庶人として葬ろうとした司馬昭に反対して王侯として葬る様に取り付け、それを行った。
年齢的なものもあるが、それ以降は軍にも政にもほぼ参加していない。
司馬炎 司馬昭の子。
曹奐 魏最後の皇帝。
王瓘 雍州に赴任した参謀。よく出来た策を考えたが、姜維には通用せず、命を落とす。
ただ、司馬昭は高く評価していたみたいで出自からは考えられないくらいに出世している。
杜預元凱 本作では鄧艾の副将だが、それは本作のみの創作設定。なので、本作では色んな戦場を経験しているが、正史にはそんな記述は無い。
媛 鄧艾の妻と言う以外は創作設定の女性。なので、杜預の妻や羊祜やその姉と親しかったと言う記述は無い。鄧忠の他、二人の息子がいる。
司馬昭子尚 司馬師の後を継いで大将軍となった。
やたら陰険で権力欲の権化に扱われているが、実は兄をすごく尊敬していて、司馬家の本流は兄であり自分は分家であると自覚していた。
その為、溺愛する司馬攸を司馬師の養子にしたり、司馬師の義理の弟である羊祜を復職させたりしていた。
王基伯輿 活躍の場は少ないが、非常に優秀な武将。本作ではかなり若く設定している。実は正史でも諸葛誕の副将の様な立場にいた事がある。本作では省略されているが、諸葛誕の乱の後に司馬昭は勢いに任せて呉に攻め込もうとしたが、王基がそれを止めている。
賈充公閭 司馬昭の懐刀。と言うより劇薬。優秀な人物であるには違いないのだが、コイツを重用した事が司馬昭の評判を著しく下げたともいえるくらいに、クセとアクが強過ぎるヤツ。
もっとも、そんな司馬昭だったからこそコイツとウマが合ったのかもしれない。
楽綝 楽進の子。演義では張遼の子である張虎とセットで噛ませだが、張虎の方は本作には登場しない。
特に何も悪い事はしていないのに、ノイローゼ気味だった諸葛誕に切られてしまう。
諸葛誕公休 司馬昭と上手くいかなかったせいで疑心暗鬼に囚われ、ノイローゼになってしまったと思われる可哀そうな名将。乱を起こしてからの手際の悪さや戦術の拙さはとても名将とは思えないところもあるが、諸葛誕が討たれた後にも数百人の将兵が運命を共にしたという記述があるので、人望はあったと思われる。
たぶん、反乱では実力の三割も発揮できていなかったのではと思う。
諸葛靚 諸葛誕の物凄くよく出来た息子。司馬炎の幼馴染でもある。人質として呉へ送られるが、呉でも愛されまくって、呉で将軍位をもらって晋と戦ったりもする。
呉綱 諸葛誕の部下で、諸葛靚と共に呉へ行く事になる。
焦彝 諸葛誕の部下だったが、主を見捨てて司馬昭の元へ投降する。
蒋班 焦彝と同じく諸葛誕の部下だったが、主を見捨てて司馬昭の元へ投降する。
孫綝 専横を極める孫峻に代わって、専横を極めた大将軍。自分が一番偉くないと気がすまないので、色んな人を切って恨みを買いまくる事になる。
唐咨 元は魏の人ながら、曹丕に対する反逆の首謀者にされた為に呉に亡命した。諸葛誕の乱では干詮と最後まで抵抗した武将だが、最終的に敗れ孫綝に処刑される事を避ける為に司馬昭に投降する。
人々はその行動を笑ったらしいが、司馬昭は唐咨を厚遇したらしい。
文欽仲若 呉では何かと重用されていた荒くれ武将。諸葛誕と仲が悪かったのに援軍に来た事によって、その溝は深まる事になって現場の空気を悪くした。
色々揉めた後で、諸葛誕に切られる。
朱異 短気なところがもったいなかった呉の名将。ほとんど言いがかりで孫綝に切られてしまう。
全端 演義では全琮の子で、正史では甥。二宮事件で失脚しかけたが、新皇帝孫亮のお陰で持ち直し、東興の戦いで武勲を上げて波に乗る。が、孫綝から睨まれ、諸葛誕の乱の際に一族が反乱の疑いをかけられた事によって司馬昭に降る事になる。
干詮 演義にのみ存在する、諸葛誕の乱の最後に頑張った武将。架空武将なので報われない。
全禕 演義では全端の子。諸葛誕の乱の最中、司馬昭に降る事になる。
全儀 演義では全端の子で、全禕の弟。本作では本国で留守番していたところ、離間の計で反乱を疑われて死罪になりそうだったので魏に亡命する事になる。
その後、呉に残った全一族は滅ぶ事になった。
文鴦 文欽の息子で、非常識な戦闘能力を持っている。実は武勇一辺倒ではなく、鋭い戦術眼も持つ名将でもある。
が、その実力を発揮できる機会には恵まれなかった。
文虎 文欽の息子で文鴦の弟。兄のインパクトが強すぎて、影の薄い存在になってしまった。
陳泰玄白 攻めても守っても治めても良しの万能過ぎる名将。しかも超絶名門の生まれで、なのに下賤の生まれである鄧艾を尊敬していたりと人格的にも素晴らしいという完璧超人。
曹髦の死後に悲嘆に暮れて病死したとか、その事で憤死したとか言われるが、ここで唐突に退場となる。
ちなみに本作では毒殺を匂わせているが、それは創作設定。
曹髦彦士 魏の四代目皇帝。曹操に近い風格があったらしいが、時代はすでに司馬昭の手の中にあった為に不遇な扱いを受ける事になる。
とは言え司馬昭は曹髦を異常なレベルで警戒していたので、若くして覇王の風格があったのかもしれない。
郭皇太后 曹叡の妻で、何かと司馬一族に利用されている。
鍾会士季 司馬昭から『我が子房』と評された、破格の智将。
いかにも司馬昭好みな能力の高さと陰険さを持っている。
王経との会話は創作だが、だいたいあんな感じだと思う。
石苞仲容 本作では鄧艾の幼馴染。鄧艾と違って順調に出世している。
曹髦にも近しかったが、処世術には長けていた為にその後も出世していく。
胡奮 本作ではおっとりぽっちゃり、戦えば強いという武将。実は文武両道の武将でもある。
胡烈 胡奮の弟で、荒くれ武将。
陳騫 本作ではただ出てくるだけの激地味ポジションながら、史実では素晴らしく立派な武将。
州泰 同じ読み方をするのに、呉の周泰と間違われる事も無いくらい知名度が低い武将。諸葛誕の乱以降は荊州に留まっていた。
成倅 『せいさい』兄弟の兄の方。兄弟揃って曹髦殺しの犯人にされてしまう。
司馬望子初 陳泰の後任の雍州方面軍の司令官。曹真と同じく、正史では姜維に対して鄧艾と共に勝利を収めているが、演義では徹底して噛ませ。
師纂 演義では鄧忠とセットの武将。本作では鄧忠のライバルとしてセットの武将。
鄧忠 鄧艾の息子。だいたい師纂とセット。演義では鄧艾のフリをして姜維と一騎討ちを行うが、わりとあっさり撃退される。
王真 傅僉にやられた噛ませ一。
李鵬 傅僉にやられた噛ませ二。
諸葛緒 諸葛誕の一族に連なるらしいが、諸葛亮や諸葛瑾との繋がりは不明。本作では慎重な性格のくせに、攻勢を見抜く目を持っている。
意外なくらい使える武将で、鄧艾にしても司馬望にしても頼りにしている。
鄭倫 本作では鄧忠や師纂と同じタイミングで雍州方面軍に参加した武将。鄧艾の部下として、地下道を掘ったりしていたが、姜維の罠にかかった鄧艾を助ける為に蜀軍に突撃して戦死する。
姜維伯約 戦う事に関してで言うなら、この時代では他の追従を許さないレベルの才能を持つかつての麒麟児。
ただし、戦う事に特化し過ぎているので現場の武将達からは慕われているものの、成都の留守役達からは疎まれている。
実は劉禅と同世代でもある。
傅僉 蜀末期の猛将。演義準拠なので噛ませの王真と李鵬をぶちのめしている。
夏侯覇仲権 演義準拠なので空城の計にかかって戦死したが、正史ではこの時にはすでに死去していたらしい。推定年齢では七十を超えていたみたいなので、別に不思議ではない。
ただ、この人を失った事で姜維は皇族の後ろ盾を無くし、北伐反対派を勢い付かせる事になってしまった。
王含 この時代に何人かいたらしいが、蜀の武将としてちらっと名前がある人。
蒋斌 蒋琬の息子。演義では王含とセット。
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王経 雍州から都に呼ばれ、曹髦の側近となる。王沈や王業と違って、曹髦の乱にも参加。最後まで曹髦と運命を共にした。
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ま、少々残念であった事は間違い無い。
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郤正 黄皓様の屋敷に住まわせてもらっている文官。それで黄皓様に好かれも嫌われもしていないと言う、特殊な能力の持ち主。
諸葛瞻思遠 孔明先生の息子で、劉禅の娘を嫁にしている蜀を代表するようなサラブレッド。
そんな御方なので、前線に出る事は無く実戦経験は少ない。ちなみに北伐には反対派。
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樊建 成都の留守役の文官で、やっぱり北伐反対派。でも黄皓様とは一線を引いていた。
譙周 蜀の大臣級の文官。姜維の北伐反対派。ちなみに三国志正史の著者である陳寿の師匠でもある。
閻宇 正史では馬忠にこそ及ばないものの、立派な武将だった。演義ではどうしようもないクズ。
黄皓様の片腕とも言える存在で、姜維降ろしの後任にも挙げられるほど。
荀顗 本作では歪みまくった性格だが、正史では立派なところもあった文官。曹操に対して恨みを持っていたと言うのは、本作の創作設定。
出自や年齢的に陳泰と比べられる事も多かったみたいだが、陳泰からは『お前は数段下だ』と言われている。
言われるだけの事をやっているので、それも仕方がない。
成済 『せいさい』兄弟の弟の方。曹髦を討った人物だが、その後賈充に罪を被せられる事になる。
焦伯 本作では曹髦の親衛隊長。正史に名が残っているのは召使として。それでも曹髦の乱では共に剣を持って戦って、共に命を落とした。
司馬孚叔達 司馬懿の弟。だいたい悪役である司馬一族でありながら、この人だけは最後まで良い人である事が多いのは、『自分は魏の臣下』と言い切ったからこそ。
曹髦の死を悼み、庶人として葬ろうとした司馬昭に反対して王侯として葬る様に取り付け、それを行った。
年齢的なものもあるが、それ以降は軍にも政にもほぼ参加していない。
司馬炎 司馬昭の子。
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三十路を過ぎた堅物な同心と謎で軟弱な絵師の青年による日常と事件と珍道中
「ほんま相変わらず真面目やなぁ」
「そういう与平、お前は怠けすぎだ」
(やれやれ、また始まったよ……)
また二人と一匹の日常が始まる
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