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第3話
科学の本性
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「これ、重っ!。持ち上がる訳ないだろ。」
ひもとよく分からない部品で重い物が簡単に持ち上がる。
「魔法だ。魔法使いがここにいる!」
今では仕組みも全て解明済みのことである。
科学は人間が少しでも楽するための道具として使われてきた。
「俺はなぁ、地球破壊ボタンは作られるべきだったのかもしれねぇなって思うわけよ。」
いきなり頭のおかしなことを言うワンに唖然としながら、
「いやいやいや、だめでしょ。地球破壊されちゃ困るし、いや死ぬし。作られるべきじゃないでしょ。」
「いやー、科学ってのは楽したい人間が生み出したもんだろ。楽した人間への祟りじゃねぇかなって思うんだよ。」
何言ってるかよく分からないが、たしかに科学は楽したい人間のためにあるものだ。祟りとはどういうことだろうか。科学の神様でもいるのだろうか。そんなことを考えながら、いつもの飲み会を終える。もちろん最後は、地球破壊ボタンの話から愚痴大会になっていたのは言うまでもない。
目が覚めるとテレビに学者の実験の様子が映っている。何もない海がただ映っている。
そう思っていた瞬間、けたたましい轟音。
画面にグラグラ揺れている映像が流れる。
「やば。うるさっ。」
「何これ。カメラ揺らしてるだけだろ」
「ゆ~らゆ~らゆらゆららー」
やらせを疑う声が多数ある。
そうして、海は大津波を起こした。
赤い文字で避難の指示。
上空からの映像で津波が映される。
「うそ、だろ、。」
「CGに決まっている。」
「は、、。」
「…。」
なんだこの逆転物語は。と思いつつ被災地域を確認する。自宅は大丈夫そうだ。
学者は匿名の声をはねのけた。
いや、ここから、はねのけていくのだろう。
二発目の轟音と地震が起こった。
三発目の轟音と地震が起こった。
学者が行っているのは、あくまで実験だ。
今日出る被害者は、尊い犠牲だとでも考えるのだろう。
「地球破壊ボタンの実験は成功した。」
学者がテレビでそう言うのだった。
科学は人間を変えた。
ひもとよく分からない部品で重い物が簡単に持ち上がる。
「魔法だ。魔法使いがここにいる!」
今では仕組みも全て解明済みのことである。
科学は人間が少しでも楽するための道具として使われてきた。
「俺はなぁ、地球破壊ボタンは作られるべきだったのかもしれねぇなって思うわけよ。」
いきなり頭のおかしなことを言うワンに唖然としながら、
「いやいやいや、だめでしょ。地球破壊されちゃ困るし、いや死ぬし。作られるべきじゃないでしょ。」
「いやー、科学ってのは楽したい人間が生み出したもんだろ。楽した人間への祟りじゃねぇかなって思うんだよ。」
何言ってるかよく分からないが、たしかに科学は楽したい人間のためにあるものだ。祟りとはどういうことだろうか。科学の神様でもいるのだろうか。そんなことを考えながら、いつもの飲み会を終える。もちろん最後は、地球破壊ボタンの話から愚痴大会になっていたのは言うまでもない。
目が覚めるとテレビに学者の実験の様子が映っている。何もない海がただ映っている。
そう思っていた瞬間、けたたましい轟音。
画面にグラグラ揺れている映像が流れる。
「やば。うるさっ。」
「何これ。カメラ揺らしてるだけだろ」
「ゆ~らゆ~らゆらゆららー」
やらせを疑う声が多数ある。
そうして、海は大津波を起こした。
赤い文字で避難の指示。
上空からの映像で津波が映される。
「うそ、だろ、。」
「CGに決まっている。」
「は、、。」
「…。」
なんだこの逆転物語は。と思いつつ被災地域を確認する。自宅は大丈夫そうだ。
学者は匿名の声をはねのけた。
いや、ここから、はねのけていくのだろう。
二発目の轟音と地震が起こった。
三発目の轟音と地震が起こった。
学者が行っているのは、あくまで実験だ。
今日出る被害者は、尊い犠牲だとでも考えるのだろう。
「地球破壊ボタンの実験は成功した。」
学者がテレビでそう言うのだった。
科学は人間を変えた。
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