地球破壊ボタン

満天の星空

文字の大きさ
上 下
1 / 12
第1話

地球破壊ボタン

しおりを挟む
「ボタン一つで地球を破壊する。」

テレビの中で学者らしき人が言っている。
「物騒なことを言い出すんだな。君はこの学者についてどう思うよ、ハナ。」

「こんなやつ表に立ってたら、ヤクザにワンパンされておしまいだね。」

「そうだよな、こいつ一人に俺ら人類は負けねぇよな!!」

「そうだね」と同僚のワンに返信し、
ハナは携帯をしまう。
電子レンジで半額になっていた惣菜を温め、夜ご飯を済ませる。美味しい物を食べている時は幸せに満たされている気がする。

「ボタン一つか。」
電子レンジはボタン一つで温まるし、電球もボタン一つで明かりがつくのは間違いない。
でも、地球を破壊することは可能だろうか。仮に可能であってもする意味は何だろう。

お風呂に浸かりながらそんな事を考えていると、頭がクラクラしたから出るとする。
お風呂上がりには冷蔵庫からアイスを取り出し、テレビをつける。

まだ学者の人が真顔で、地球破壊ボタンを作ることが出来るとかなんとか言っている。

ネットにて、
「厨二病草www草原からやっほー」
「頭良すぎると頭おかしいのか」
「お前は地球破壊か、やるな。だが!!!
俺は宇宙を破壊する!!!!」
「やれるもんならやってみろやw」
などなど。

そりゃそう思うだろと思いながら、下にスクロールしていく。地球破壊ボタンはほとんど都市伝説に近いのだろう。真に受ける人は見た感じいない。歯磨きをして寝るとしよう。

こんな夢を見た。
辺り一面が赤い炎に覆われている。焼け死んだ生物が灰へと変わっていく。自分の手は黒く染まり、体は妙な音を立てて崩れ落ちていく。世界に何があったのだろう。真理の追求はできない。無力感に襲われながら黒い世界へと引き込まれていく。

目を覚ますと、そこは何の変哲もない世界。
変な夢を見たなぁと思いながら、朝ご飯を作って食べる。カーテンを開けるとやはり、いつも見ている光景だ。テレビをつける。
いつもと変わらない生活が続いていくだけ。
そして、今日が終わっていくだけ。
周りの人たちもきっと同じだろう。



科学は生活を便利にした。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜

月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。 だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。 「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。 私は心を捨てたのに。 あなたはいきなり許しを乞うてきた。 そして優しくしてくるようになった。 ーー私が想いを捨てた後で。 どうして今更なのですかーー。 *この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

うちでのサンタさん

うてな
ライト文芸
【クリスマスなので書いてみました。】  僕には人並み外れた、ある能力を持っていた。 それは『物なら一瞬にして生成できてしまう』能力だ。 その能力があれば金さえも一瞬で作れてしまう、正に万能な能力だった。 そして僕はその能力を使って毎年、昔に世話になった孤児院の子供達にプレゼントを送っている。 今年も例年通りにサンタ役を買って出たんだけど…。 僕の能力では到底叶えられない、そんな願いを受け取ってしまう…  僕と、一人の男の子の クリスマスストーリー。

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

【完結】忘れてください

仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
愛していた。 貴方はそうでないと知りながら、私は貴方だけを愛していた。 夫の恋人に子供ができたと教えられても、私は貴方との未来を信じていたのに。 貴方から離婚届を渡されて、私の心は粉々に砕け散った。 もういいの。 私は貴方を解放する覚悟を決めた。 貴方が気づいていない小さな鼓動を守りながら、ここを離れます。 私の事は忘れてください。 ※6月26日初回完結  7月12日2回目完結しました。 お読みいただきありがとうございます。

受けさせたい兄と受けたくない妹(フリー台本)

ライト文芸
受験生になった妹がインフルエンザの予防接種を受けに行くことになったが

愛する貴方の心から消えた私は…

矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。 周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。  …彼は絶対に生きている。 そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。 だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。 「すまない、君を愛せない」 そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。 *設定はゆるいです。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

処理中です...