女装少年たちとお姉さんの淫らな日々

papporopueeee

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欲望のお楽しみ編_ミミの章

幸せだった時を振り返ればほろ苦い味がする

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 翔斗が風呂場から部屋に戻ると、部屋は暗かった。明かりが消され、カーテンも閉ざされ、暗い壁にプロジェクターが光を放射している。

「準備ってこれのこと?」
「違うよー。これは、あくまで雰囲気作り用。準備はもうあっちの部屋に全部してあるからね」
「雰囲気作り……何か映画でも流すのですか?」
「ううん、そんなカップルの休日みたいなのじゃなくて……これ♪」
「っ!?」

 プロジェクターで映写された映像には、翔斗とミミが映っていた。背景はトイレの個室。ふたりは密着して舌を絡め合っていて、スピーカーからは粘度の高い水音が鳴っている。

「あぁ、やっぱり……」
「お、おい、こ、これって……!」
「うん。ネコちゃんがミミちゃんのスマホで撮影した、トイレでのふたりの秘め事だよ♪ さてさて、ふたりはお姉さんに内緒でどんなことをしてたのかなー?」

 映像は途中から再生されていて、翔斗が下着を履いていないことからちょうど翔斗のスイッチが入ったあたりだ。

『んちゅっ、んっ、ほら、もっと近づきなさいよ』

 画面の中の翔斗が画面の中のミミを煽る。女口調で、女声のような声色で。

 過去の自分を振り返るというのは多少の羞恥を伴うものだが、これは別格だ。とてもじゃないが、直視できたものではない。そして翔斗が見ようと見まいと、映像はどんどんと進んでいく。

「……っ、あ、あの、リサさん……え、映像を止めてくれませんか?」
「んー? 見直したいシーンでもあった?」
「その、これ……ネコに断りを入れずにリサさんに共有してしまったので……だから……」
「なるほど。ミミちゃんは、ネコちゃんがこの映像で辱められるのが嫌なんだね。ふたりだけで撮影したのに、勝手にお姉さんに映像を渡しちゃったから責任を感じてるんだ」
「……っ、は、はい……」
「ミミ……」
「ネコちゃんはどう思う? この場では見たくない? お姉さんに見られたくなかった? ミミちゃんのこと怒ってる?」
「……」
「ごめん、ネコ……」
「……ミミは、どうしてリサに映像を渡したんだ?」

 目を逸らして、俯いて、一呼吸して、ミミはぽつりと話した。

「リサさんにも見てもらいたかったんです」
「じゃあ、別にオレはいいよ。リサがこの映像持ってたって、ここで見るのだって。ミミがいいなら、いい」
「いいんですか?」
「この映像はオレとミミのだろ。ミミが見せたいなら、例えオレが反対したって一対一だ。だから、相手がリサならいいよ。リサだって、その……友達というか、なんというか、そういうあれだもんな」
「ネコ……ありがとうございます」
「そんな畏まんなくたっていいって。そういう仲でもないだろ」
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