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兄と弟と弟だった人
束の間の反省
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「はっ……はっ……――っ♡ んっ……――っ♡」
射精の後も、玲は主の性器から顔を離さなかった。
まるでもう自分のものだと言わんばかりに、
絶頂の余韻に浸りながら主の匂いに浸っている。
「――っ……♡ かずひろさま…………っ!?」
体中に残っていた快感の余韻をひとしきり堪能しきった後、玲は気づいた。
自身が今、どこに精液を漏らしたのかを。
「っ……うぅっ……なんて、愚かな……!」
自身の浅慮さを罵っても、起きてしまった現実は覆らない。
玲は今、何も身に纏っていなかった。
いつも通り夜伽をするつもりだったので、長襦袢を脱いでしまっていた。
そして玲は今、主の寝ている布団の中に居る。
布団の中で、主の体に身を寄せている。
そんな状態で玲が絶頂すれば、射精した精液がどうなるのかなんてわかりきっている。
「もっ、申し訳ありません……一宏様……」
寝ているとわかっていても。
寝ていることを望んでいても。
玲は謝罪をせずにはいられなかった。
汚した寝具はまた洗って干せばいい。
汚れた衣服も同様だ。
普段の夜伽の時も、玲は主の寝具と衣服をぐしょぐしょに汚している。
しかし、その御身を汚すことは別だ。
主は気にするなと言葉をかけてくれるだろうが、従者の体液で主を汚していいわけがない。
「すぐにお拭き致します……!」
主の足にかかってしまった、しゃばしゃばの白濁液。
主の濃く濃密な物とは違う、粗末な精液。
主の為の夜伽だというのに、
主を勃起させることなく先にイってしまうなど、
情けない限りと玲は反省した。
「――……やはり、匂いは取れない……」
既に脱がせていたために主の衣服は汚れなかった。
主の体に密着していたため、布団に零れたのも少しだった。
しかし、裏を返せば玲の精液の殆どが主にかかってしまったということだ。
表面こそタオルで拭き取れたものの、既に主の足には玲の精液の匂いが染みついてしまっていた。
「――……朝には、もう少し薄くなるかも……でも、正直に言った方が……」
明日も主は大学に向かうはずだ。
主は基本的に朝には入浴しないため、玲が何も言わなければこのまま外へ出てしまうだろう。
「それは、まずい……宗田の当主として……」
例え気付かれなかったとしても。
主さえ知らず、玲だけが知っていたとしても。
主が従者の精液の匂いを纏ったまま外に出るなど、ありえてはならない。
「っ……でも……」
ありえてはならない。
それは間違いない。
しかし、玲しか知らないのであれば――
「不敬…………っ、不敬なのに…………でも……」
故意ではなくとも、主を汚してしまった。
謝罪は当然として、厳罰も甘んじて受ける覚悟を玲は持っている。
しかし、主の体を精液で汚したことで、
玲の股間が熱くなっていることも確かだった。
「……大丈夫……きっと、匂いはもっと薄くなる……。それに、外にお世話係が居るなんて聞いたことない。だから、一宏様に近寄る人間は私だけのはず……。だから、今はそれよりも……っ」
失敗を悔いるよりも、使命に励むべき。
そう自分に言い聞かせながら、玲は再び主の性器へと顔を寄せた。
今度こそ、夜伽をする為に。
射精の後も、玲は主の性器から顔を離さなかった。
まるでもう自分のものだと言わんばかりに、
絶頂の余韻に浸りながら主の匂いに浸っている。
「――っ……♡ かずひろさま…………っ!?」
体中に残っていた快感の余韻をひとしきり堪能しきった後、玲は気づいた。
自身が今、どこに精液を漏らしたのかを。
「っ……うぅっ……なんて、愚かな……!」
自身の浅慮さを罵っても、起きてしまった現実は覆らない。
玲は今、何も身に纏っていなかった。
いつも通り夜伽をするつもりだったので、長襦袢を脱いでしまっていた。
そして玲は今、主の寝ている布団の中に居る。
布団の中で、主の体に身を寄せている。
そんな状態で玲が絶頂すれば、射精した精液がどうなるのかなんてわかりきっている。
「もっ、申し訳ありません……一宏様……」
寝ているとわかっていても。
寝ていることを望んでいても。
玲は謝罪をせずにはいられなかった。
汚した寝具はまた洗って干せばいい。
汚れた衣服も同様だ。
普段の夜伽の時も、玲は主の寝具と衣服をぐしょぐしょに汚している。
しかし、その御身を汚すことは別だ。
主は気にするなと言葉をかけてくれるだろうが、従者の体液で主を汚していいわけがない。
「すぐにお拭き致します……!」
主の足にかかってしまった、しゃばしゃばの白濁液。
主の濃く濃密な物とは違う、粗末な精液。
主の為の夜伽だというのに、
主を勃起させることなく先にイってしまうなど、
情けない限りと玲は反省した。
「――……やはり、匂いは取れない……」
既に脱がせていたために主の衣服は汚れなかった。
主の体に密着していたため、布団に零れたのも少しだった。
しかし、裏を返せば玲の精液の殆どが主にかかってしまったということだ。
表面こそタオルで拭き取れたものの、既に主の足には玲の精液の匂いが染みついてしまっていた。
「――……朝には、もう少し薄くなるかも……でも、正直に言った方が……」
明日も主は大学に向かうはずだ。
主は基本的に朝には入浴しないため、玲が何も言わなければこのまま外へ出てしまうだろう。
「それは、まずい……宗田の当主として……」
例え気付かれなかったとしても。
主さえ知らず、玲だけが知っていたとしても。
主が従者の精液の匂いを纏ったまま外に出るなど、ありえてはならない。
「っ……でも……」
ありえてはならない。
それは間違いない。
しかし、玲しか知らないのであれば――
「不敬…………っ、不敬なのに…………でも……」
故意ではなくとも、主を汚してしまった。
謝罪は当然として、厳罰も甘んじて受ける覚悟を玲は持っている。
しかし、主の体を精液で汚したことで、
玲の股間が熱くなっていることも確かだった。
「……大丈夫……きっと、匂いはもっと薄くなる……。それに、外にお世話係が居るなんて聞いたことない。だから、一宏様に近寄る人間は私だけのはず……。だから、今はそれよりも……っ」
失敗を悔いるよりも、使命に励むべき。
そう自分に言い聞かせながら、玲は再び主の性器へと顔を寄せた。
今度こそ、夜伽をする為に。
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