女として兄に尽くすよう育てられた弟は、当たり前のように兄に恋をする

papporopueeee

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兄と弟

後背位

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「え? えっ……え?」

 玲の両脇に手を差し込む。
 浮いているあばら骨のでこぼこに指を嵌め合わせて、動揺しているのも構わずに玲の体を引き上げた。

「あっ、はっ……んぅっ……んっ……かっ、かずひろさまっ……?」

 つぷつぷと音を鳴らしながら玲の体から性器が引き抜かれる。
 持ち上げた玲の体を胡坐の上に座らせると、玲の勃起した小さな性器が俺の性器にこつんと触れた。

「んっ……ど、どうされましたか?」
「……四つん這いになれ、玲」
「え? ……しょっ、承知しました」

 今からやろうとしていることは夜伽の意義には少しそぐわないことだ。

 夜伽はただ俺の性欲を発散することだけが目的であって、
 快感とは二次的な副産物であって、
 玲との愛情を育む必要もない。

 しかし、そもそもは玲が原因だ。
 夜伽における俺の満足感を高めようとしたのは玲だ。

 玲は混乱した表情のまま、俺の体から降りると四つん這いの姿勢を取った。
 すると、玲の鼻先に勃起した性器が触れた。

「あっ……把握致しました。では、口と手で奉仕させていただきます」

 そう言うと、玲は返事を待たないままに媚薬と玲の体液に塗れた性器に口を付けた。

 四つん這いのまま右手で竿を握って、先端を口の中に含んで舌でちろちろと舐め始める。

「違う、玲。そうじゃない」
「ふぇっ?」

 性器を口に含んだまま間抜けな声を上げた玲の頬に手を添えて、性器から顔を離させる。
 玲はまたもきょとんとした表情をして、俺の顔を見つめていた。

「逆だ玲。四つん這いのまま向こうを向け」
「向こう……?」
「俺に尻を向けろと言ってるんだ」
「……っ!? ま、まさか、一宏様――」
「いいから、早くしろ」
「っ……かっ、かしこまりました」

 この思考が媚薬に含まれたアルコールのせいなのか。
 食事による精力増強のせいなのか。
 それとも思考が快楽に壊されてしまっただけなのか。

 原因は判然としないけれども――

 ――今はとにかく、すぐにでも玲をガンガンに突きたくて仕方がなかった――

「こっ、これでよろしいでしょうか……」
「遠い。もっとこっちに近寄れ」
「はっ、はい……」

 玲がじりじりと後退する。

 やがて、玲の小さく丸い臀部に俺の性器が触れた。

「もう少し腰を持ち上げろ」
「はいっ……」

 玲は上半身を伏せて、ぐいっと腰を持ち上げた。
 伸びをする猫のようなポーズだ。

「よしっ。それじゃあ力を抜け」
「っ……かっ、一宏様。おっ、お言葉ですが、夜伽の際中に一宏様に動いていただくなど、その……あってはならないことで……」
「玲、この家の今の当主は誰だ?」
「っ……一宏様です……」
「わかってるなら黙って従え」
「しっ……しかし……」
「なんだ。まだ何かあるなら言ってみろ、玲」
「っ……あっ……うっ……――」

 玲は少しだけ言い淀んだ後、とても弱々しく呟いた。

「こっ……こっ、壊れてしまいます……」

 それは身体的な意味ではないだろう。
 玲への挿入は幾度となく行って来たことだ。
 今更俺が多少動くくらいで後遺症の残るような怪我をするとは考えにくい。

 玲が怯えているのは精神的な意味だ。
 俺が好き勝手に玲の体を使えば、玲は襲い来る快感を全く制御できない。

 初めての行為による快楽で心が壊れてしまうことに、玲は恐怖を怯えている。

「……確かに、ちょっとしんどいかもな」
「はっ、はい……でっ、ですから――」
「でもな、玲――」

 玲の穴の淵に硬く大きくなった性器の先端をあてがう。

 ひくひくと震えるその穴は、まるで俺の性器をせがんでいるようでもあって――

「そんなことは俺は知らん」
「ひっ――!!」

 心がかきたてるままに快感を求めて、俺は玲の中へ性器を突き入れた。
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