女として兄に尽くすよう育てられた弟は、当たり前のように兄に恋をする

片田舎の地主である宗田の家では、古い因習が今も引き継がれていた。

それは次男が生まれたら女性として育てること。
長男への家督相続が円滑に進むよう、長男への忠義を第一とするように教育すること。

長男である一宏は、それを日常として育てられた。
年を重ねて自身の兄弟観が異常に属することに気付いた時には、もう常識として染みついていた。

次男である玲は、それしか知らなかった。
学校にも通わされてもらえなかった身分では、異常と自覚することもかなわなかった。

ある日、兄弟の父である宗田家当主が死に、長男である一宏が家督を継いだ。
そして当主の弟であり兄弟の叔父にあたる珠美が後見人として家に居候することになる。

歪な教育を施してきた父は死んだ。
欠けた日常に入り込んできた人間はその弟。

かくして、兄弟たちの異常だった日常もまた変革を強要されるのだった。
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