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第二章
第16話 夜の心地良い静けさが、時に人を寝られなくする
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隠し事はやめようと決めたバーブノウンとフィーダ。
笑い合いながら話をしていると、気づけば夜になっていた。
村人たちと夕食を済ませると、2人はまた家へと向かった。
「ふぁあ~……そろそろ寝ようかな。しばらく寝られてなかったからゆっくり寝よう……」
「じゃあわたしも寝る。おやすみバーブ」
「おやすみ……って! そこ僕のベットなんだけど!? フィーダのベットはそっちでしょ!」
「今日はこっちで寝たい」
「えぇ……。まあ、良いけど……」
フィーダは頻繁にバーブノウンの寝床に潜り込んでくる。
もともとフィーダは寝相が悪いため、同じベットに寝ればあちこちに寝転がって、気づけばバーブノウンの腹の上で寝ていたりすることもあった。
バーブノウンと一緒に寝ていても、フィーダは特に何もしない。
バーブノウン自身のうるさく鼓動する心臓を何とかすれば良いだけだ。
「じゃ、おやすみフィーダ」
「おやすみ~」
2人は布団を被り、寝床についた。
「――――」
バーブノウンはまたいつものように心臓の鼓動が早くなるのを抑えていた。
相手がフィーダだからといって、平常心でいられるのは難しい。
だって、相手は女の子なのだから。
(フィーダはただ寝たいだけ! フィーダはただ寝たいだけ!)
バーブノウンは頭の中でずっとそう言い聞かせていた。
なんとか平常心を保とうとしてはいるが――――やはりフィーダの顔が気になってしまう。
(ど、どうしたら良いんだろう!?)
ますます心臓の鼓動がうるさくなっていく。
自分の左胸を手で抑えても、心臓は言うことを聞いてくれない。
(そ、そうだ! フィーダとは反対の方を向けば大丈夫だよ!)
名案だと思ったバーブノウンは寝返りをうち、フィーダの顔が見えないように体ごと反対に向けた。
これで何とか落ち着けることが出来そうだと思った。
「――――」
しかし、今度は別のことでバーブノウンはさらに寝られなくなってしまった。
それは、寝る直前の出来事……不意にフィーダにキスをされた瞬間だ。
その光景が頭の中で浮かんでしまった。
(なんでフィーダは僕に……?)
最初は友情的な意味でキスをしてきたのかと思った。
何故なら、フィーダは銀竜《シルバードラゴン》だからだ。
しかし、バーブノウンから顔を離した後の彼女の顔はどうだっただろうか。
普段相手の顔をしっかり見ながら話すフィーダが、その時は一瞬だけだが目を合わせなかった。
そしてやっと目が合ったと思えば、今度は上目遣いで、顔を赤くしながらバーブノウンを見つめて……。
「――――」
あの光景が頭から離れない。
もはや、ずっとリピートされ続ける。
「フィーダは僕にとって、どんな存在なんだろう……」
デル、アルセフル、キルナ、そしてロレンスがいるマカル最強のパーティーから追放を言い渡され、体調が絶不調のまま街を彷徨った。
そして街の外に出たが、あまりの体調の悪さにバーブノウンは倒れてしまった。
その時に現れたのがフィーダだった。
『地べたに寝る人なのかなって思って――――』といういきなりのパワーワードがフィーダの口から出てきた衝撃はすごかった。
確かにすごかったが、それよりもフィーダが自分を助けてくれたことが一番嬉しかった。
(フィーダは僕にとって――――救世主みたいな存在だ)
まさに女神と言っても過言ではない。
あの時もしフィーダがいなければ、バーブノウンは本当に死んでいたかもしれないのだ。
いま自分の横にいるフィーダがいてくれたからこそ、自分はまだまだ戦える、そして秘められた才能を知った。
バーブノウンにとってフィーダはかけがえのない存在になっていた。
彼の頭の中で、フィーダが自分の方を振り向いて、そっと微笑む姿が映し出された。
「フィーダ、ありがとう」
すやすやと心地良さそうに眠っているフィーダに、そっと感謝を伝えた。
もちろん本人は夢の中にいるため、聞こえているわけがない。
でも、それで良かった。
「ん、バーブ……」
「えっ? わっ!」
すると突然フィーダがバーブノウンの名前を呼んだ。
そして、体の向きをバーブノウンの方へ寝転がると、なんとバーブノウンを抱きしめたのだ。
そして、その勢いでフィーダの足も彼の足に絡みついた。
当然、バーブノウンは大混乱状態。
顔もあっという間に真っ赤に染まった。
「フィ、フィーダ!?」
「すぅ……」
「ね、寝てる……。夢の中で僕が出てきてるのかな? ね、寝ぼけてるだけだもんね」
何とか気を紛らわそうとするが、すぐに問題が発生した。
バーブノウンの顎の下にフィーダの頭があるが、そのせいで彼のお腹に柔らかい感触が伝わる。
(こ、これってまさか――――フィーダの……胸!?)
寝ぼけたままバーブノウンをがっちりホールドしている。
そのため、余計ダイレクトに感触が伝わってくるのだ。
この時、バーブノウンは思った。
フィーダは小さい方だ。
しかし、小さいからといって決して悪いとは言い切れない。
小さくても、ちゃんとした柔らかさがあるのだ。
「へぁ~……はっ、危ない危ない! 僕がいなくなってしまうところだった……!」
思わず理性が飛んでしまいそうになったが、何とか本来の自分を戻すことが出来た。
しかし、さすがにこれ以上は身の危険を感じたバーブノウン。
そこで、申し訳ない気持ちでフィーダを起こすことにした。
「フィーダ、起きて」
「んみゅう……?」
「――――!」
寝ぼけた状態で出す可愛らしくて高めの声に、バーブノウンはドキッとする。
しかし、とりあえず離れてもらうことを優先したいバーブノウンは気持ちを切り替えた。
「起こしてごめんね。ちょっと離れてもらっても良い?」
「――――やだぁ~」
「うーん、でも僕ちょっと寝づらいから、ね? だからちょっとだけ離れて寝てもらうと嬉しいんだけど……」
「うーん……」
バーブノウンの願いが届いたのか、フィーダはバーブノウンの体から腕を離した。
しかし、体自体はまだ接近状態だ。
(うーん、これだったら僕がフィーダを運んであげたほうが良いのかな?)
ちょっとだけフィーダを横にずらすだけなら、自分でやったほうが早いと考えたバーブノウンは布団を抜け出した。
そして、彼女をどう運ぼうと色々考えた結果……結局彼女を無理やり動かすしかなかった。
そう、お姫様抱っこをする直前のやり方だ。
(えーっ!? でもこうするしかないよね……。よし!)
バーブノウンは頬をぺちっと叩いて気合を入れると、布団を取りフィーダの体の下に手を入れる。
本当にこんなことをして良いのかと疑問と焦りが出るが、これしか方法がない。
「――――!」
バーブノウンはゆっくりとフィーダを持ち上げた。
それなりの力がいると思っていたバーブノウンだが、想像以上に軽い力でフィーダの体が横にズルズルと動き出した。
(えっ、フィーダってこんなに軽いの!?)
女の人は軽い、そんな言葉をどこかで聞いたことがあったが、それは本当の話だったんだと驚くバーブノウン。
すぐにフィーダの寝ている場所が、バーブノウンの寝る場所から離れた。
これで後は手を抜いて、置き去りにされて斜めになっているフィーダの脚を動かすだけだった。
起こさないようそっとフィーダの体の下から手を抜く。
「――――?」
「あっ……」
と思った瞬間、フィーダの目が開いた。
そして、寝ぼけ顔でバーブノウンを見つめた。
まさかこのタイミングで目を覚ますと思っていなかったバーブノウンは、思わず声を出してしまい焦りだす。
「バーブ……わたしの体にそんなに興味あるの?」
「ち、違うよ!? フィーダが僕にくっついてきて寝づらかったから動かしたくて……」
「ふぅーん……」
何か言い出すのかと思ったが、フィーダはまた布団を被り寝てしまった。
安心したバーブノウンはベットに戻り、横になって眠った。
そして、布団の中に潜り始めたフィーダ。
その中で、彼女は体を丸めながら顔を手で覆った。
笑い合いながら話をしていると、気づけば夜になっていた。
村人たちと夕食を済ませると、2人はまた家へと向かった。
「ふぁあ~……そろそろ寝ようかな。しばらく寝られてなかったからゆっくり寝よう……」
「じゃあわたしも寝る。おやすみバーブ」
「おやすみ……って! そこ僕のベットなんだけど!? フィーダのベットはそっちでしょ!」
「今日はこっちで寝たい」
「えぇ……。まあ、良いけど……」
フィーダは頻繁にバーブノウンの寝床に潜り込んでくる。
もともとフィーダは寝相が悪いため、同じベットに寝ればあちこちに寝転がって、気づけばバーブノウンの腹の上で寝ていたりすることもあった。
バーブノウンと一緒に寝ていても、フィーダは特に何もしない。
バーブノウン自身のうるさく鼓動する心臓を何とかすれば良いだけだ。
「じゃ、おやすみフィーダ」
「おやすみ~」
2人は布団を被り、寝床についた。
「――――」
バーブノウンはまたいつものように心臓の鼓動が早くなるのを抑えていた。
相手がフィーダだからといって、平常心でいられるのは難しい。
だって、相手は女の子なのだから。
(フィーダはただ寝たいだけ! フィーダはただ寝たいだけ!)
バーブノウンは頭の中でずっとそう言い聞かせていた。
なんとか平常心を保とうとしてはいるが――――やはりフィーダの顔が気になってしまう。
(ど、どうしたら良いんだろう!?)
ますます心臓の鼓動がうるさくなっていく。
自分の左胸を手で抑えても、心臓は言うことを聞いてくれない。
(そ、そうだ! フィーダとは反対の方を向けば大丈夫だよ!)
名案だと思ったバーブノウンは寝返りをうち、フィーダの顔が見えないように体ごと反対に向けた。
これで何とか落ち着けることが出来そうだと思った。
「――――」
しかし、今度は別のことでバーブノウンはさらに寝られなくなってしまった。
それは、寝る直前の出来事……不意にフィーダにキスをされた瞬間だ。
その光景が頭の中で浮かんでしまった。
(なんでフィーダは僕に……?)
最初は友情的な意味でキスをしてきたのかと思った。
何故なら、フィーダは銀竜《シルバードラゴン》だからだ。
しかし、バーブノウンから顔を離した後の彼女の顔はどうだっただろうか。
普段相手の顔をしっかり見ながら話すフィーダが、その時は一瞬だけだが目を合わせなかった。
そしてやっと目が合ったと思えば、今度は上目遣いで、顔を赤くしながらバーブノウンを見つめて……。
「――――」
あの光景が頭から離れない。
もはや、ずっとリピートされ続ける。
「フィーダは僕にとって、どんな存在なんだろう……」
デル、アルセフル、キルナ、そしてロレンスがいるマカル最強のパーティーから追放を言い渡され、体調が絶不調のまま街を彷徨った。
そして街の外に出たが、あまりの体調の悪さにバーブノウンは倒れてしまった。
その時に現れたのがフィーダだった。
『地べたに寝る人なのかなって思って――――』といういきなりのパワーワードがフィーダの口から出てきた衝撃はすごかった。
確かにすごかったが、それよりもフィーダが自分を助けてくれたことが一番嬉しかった。
(フィーダは僕にとって――――救世主みたいな存在だ)
まさに女神と言っても過言ではない。
あの時もしフィーダがいなければ、バーブノウンは本当に死んでいたかもしれないのだ。
いま自分の横にいるフィーダがいてくれたからこそ、自分はまだまだ戦える、そして秘められた才能を知った。
バーブノウンにとってフィーダはかけがえのない存在になっていた。
彼の頭の中で、フィーダが自分の方を振り向いて、そっと微笑む姿が映し出された。
「フィーダ、ありがとう」
すやすやと心地良さそうに眠っているフィーダに、そっと感謝を伝えた。
もちろん本人は夢の中にいるため、聞こえているわけがない。
でも、それで良かった。
「ん、バーブ……」
「えっ? わっ!」
すると突然フィーダがバーブノウンの名前を呼んだ。
そして、体の向きをバーブノウンの方へ寝転がると、なんとバーブノウンを抱きしめたのだ。
そして、その勢いでフィーダの足も彼の足に絡みついた。
当然、バーブノウンは大混乱状態。
顔もあっという間に真っ赤に染まった。
「フィ、フィーダ!?」
「すぅ……」
「ね、寝てる……。夢の中で僕が出てきてるのかな? ね、寝ぼけてるだけだもんね」
何とか気を紛らわそうとするが、すぐに問題が発生した。
バーブノウンの顎の下にフィーダの頭があるが、そのせいで彼のお腹に柔らかい感触が伝わる。
(こ、これってまさか――――フィーダの……胸!?)
寝ぼけたままバーブノウンをがっちりホールドしている。
そのため、余計ダイレクトに感触が伝わってくるのだ。
この時、バーブノウンは思った。
フィーダは小さい方だ。
しかし、小さいからといって決して悪いとは言い切れない。
小さくても、ちゃんとした柔らかさがあるのだ。
「へぁ~……はっ、危ない危ない! 僕がいなくなってしまうところだった……!」
思わず理性が飛んでしまいそうになったが、何とか本来の自分を戻すことが出来た。
しかし、さすがにこれ以上は身の危険を感じたバーブノウン。
そこで、申し訳ない気持ちでフィーダを起こすことにした。
「フィーダ、起きて」
「んみゅう……?」
「――――!」
寝ぼけた状態で出す可愛らしくて高めの声に、バーブノウンはドキッとする。
しかし、とりあえず離れてもらうことを優先したいバーブノウンは気持ちを切り替えた。
「起こしてごめんね。ちょっと離れてもらっても良い?」
「――――やだぁ~」
「うーん、でも僕ちょっと寝づらいから、ね? だからちょっとだけ離れて寝てもらうと嬉しいんだけど……」
「うーん……」
バーブノウンの願いが届いたのか、フィーダはバーブノウンの体から腕を離した。
しかし、体自体はまだ接近状態だ。
(うーん、これだったら僕がフィーダを運んであげたほうが良いのかな?)
ちょっとだけフィーダを横にずらすだけなら、自分でやったほうが早いと考えたバーブノウンは布団を抜け出した。
そして、彼女をどう運ぼうと色々考えた結果……結局彼女を無理やり動かすしかなかった。
そう、お姫様抱っこをする直前のやり方だ。
(えーっ!? でもこうするしかないよね……。よし!)
バーブノウンは頬をぺちっと叩いて気合を入れると、布団を取りフィーダの体の下に手を入れる。
本当にこんなことをして良いのかと疑問と焦りが出るが、これしか方法がない。
「――――!」
バーブノウンはゆっくりとフィーダを持ち上げた。
それなりの力がいると思っていたバーブノウンだが、想像以上に軽い力でフィーダの体が横にズルズルと動き出した。
(えっ、フィーダってこんなに軽いの!?)
女の人は軽い、そんな言葉をどこかで聞いたことがあったが、それは本当の話だったんだと驚くバーブノウン。
すぐにフィーダの寝ている場所が、バーブノウンの寝る場所から離れた。
これで後は手を抜いて、置き去りにされて斜めになっているフィーダの脚を動かすだけだった。
起こさないようそっとフィーダの体の下から手を抜く。
「――――?」
「あっ……」
と思った瞬間、フィーダの目が開いた。
そして、寝ぼけ顔でバーブノウンを見つめた。
まさかこのタイミングで目を覚ますと思っていなかったバーブノウンは、思わず声を出してしまい焦りだす。
「バーブ……わたしの体にそんなに興味あるの?」
「ち、違うよ!? フィーダが僕にくっついてきて寝づらかったから動かしたくて……」
「ふぅーん……」
何か言い出すのかと思ったが、フィーダはまた布団を被り寝てしまった。
安心したバーブノウンはベットに戻り、横になって眠った。
そして、布団の中に潜り始めたフィーダ。
その中で、彼女は体を丸めながら顔を手で覆った。
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