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第22話 魔王vs氷帝1
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「ふー! ふー!」
ティフィーはわたしの言葉で怒り狂っている。
息が荒々しくなってきていて目も血走っている。
そうそう、そう来なくっちゃ。
そのくらい本気で来てもらわないと、戦いというものは楽しくないでしょ?
「ルーカスに……何をしたの!」
「何もしてない」
「『マシュク・アルサルジュ』!」
わたしがそう答えた瞬間にティフィーは魔法を唱え、わたしに向かって放った。
わたしは簡単な闇属性の魔法の球を作り、それを放って止めた。
「―――本当に何もしてないよ? ルーカスはわたしに、本当の気持ちを教えてくれたんだもの」
「うるさい! ルーカスを陰で操ってたんでしょ!」
はぁ……。
この子はかなり重症ね。
わたしは事実を伝えているだけなのに――――まあ、こんなふうにしてしまったわたしが悪いんだけどね。あはは……。
「―――!」
ティフィーは相変わらず攻撃をやめない。
わたしは攻撃を防いでいるけど、あまり時間をかけている余裕はない。
ディージャジャたちの手助けもしてあげないと……。
「許さない、許さない! あんたを倒して、ルーカスのお嫁さんにしてもらうんだもん!」
ティフィーは涙を流しながらわたしに抵抗する。
彼女の執着心は恐ろしい。
余程ルーカスのことが好きらしく、彼に対する想いが強くなっていくたびに、どんどんキレが増している。
流石のわたしも余裕がなくなってきた。
やはり七帝は相手にすると怖い存在ね。
「はあ、はあ……」
突然攻撃をやめたティフィー。
わたしは肩で息をするくらい疲れてしまっている。
でも、ティフィーはあれだけ高速攻撃をしているのに疲れている仕草すら見せない。
「もう……諦めちゃったのかしら?」
わたしは息を切らしながら言った。
するとティフィーの周りに膨大な魔力が集まり始めた。
「もう、もう許さない!」
『全解放!』
ティフィーの詠唱とともに、ティフィーを包み込むように魔力が渦巻く。
これを見たわたしは体が震え始めた。
怖いとかじゃない。
体が身の危険を感じて、警鐘を鳴らすかのような感じ。
頬に一筋の汗が伝っていくのを感じた。
「―――」
魔力の渦が消え、その中から姿を現したのは、さっきとは容姿が全く違うティフィーだった。
息をするたびに白い息を吐き出し、髪の色も凍りついたようにさらに白くなっている。
「―――! き、消えた!?」
ティフィーは突然目の前から姿を消した。
その瞬間、わたしの目に映る景色は真っ白になった。
猛吹雪で何も見えない。
「わたしを怒らしたこと、後悔してね」
ティフィーはいつの間にかわたしの真横にいて、耳元でそう囁いた。
バッと声の方に振り向いて身構えたが、もう彼女の姿はない。
「―――がはっ!?」
わたしの横腹に強い衝撃が走り、そのまま吹き飛んだ。
なんとか体制を整え―――
「―――!」
すぐさまティフィーはわたしに向かって飛び込んでいき、氷属性の魔法を纏った拳をわたしの顔に食らわそうとする。
何とか腕で防ぐことはできたものの、体制上は不利。
どんどん押し返されていく。
「ぐぐっ……『アルザラム・ディファー』!」
自分の周りに魔法陣を作り、ティフィーから少しでも引き剥がすことにした。
この魔法は防衛魔法と呼ばれ、魔王であるわたしくらいしか扱うことができない。
七帝の1人であるティフィーでも、少しの間なら体制を立て直す時間ができる。
そう思っていたのも束の間だった。
「なっ……」
ティフィーは魔法が発動されてもびくともしなかった。
「防御魔法……魔王だからどんな威力かと思ったら―――全然そんなことないじゃん! あははは……!」
「―――っ!」
「じゃあお返しに、わたしの本気を見せてあげる……」
まだ、まだこれより上があるというの!?
体が怯えてガタガタと震えだした。
やっぱり異界人の能力を甘く見るんじゃなかった……。
相手は軍事力世界トップレベルのアーリア王国の最高位に属する者。
わたしより遥かに強い、ティフィーと今相手にして思い知らされた。
「魔王のあなたがわたしの攻撃でいつまで生きれるか……楽しみ!」
「がっ……!」
ティフィーの猛攻撃が始まった。
耐えきれないほどの強い魔法攻撃が、わたしに襲いかかる。
特権持ちの彼女は、普通なら習得できないような上位魔法をわたしに連射していく。
わたしを見下すように下卑た笑みを浮かべているのが見えた。
「はぁ……はぁ……」
「ヒュー……ヒュー……」
ティフィーが攻撃を止めた時には、視界がぼやけ、もう息をすることすら辛かった。
体中が熱い……。
大量の血が流れ、わたしの周りの地面には血溜まりが広がっていた。
「はぁ……はぁ……。あはは、わたし、魔王を倒しちゃった! やったー! カラーにいっぱい褒められて、国王様にもいっぱい褒められるんだ!」
ティフィーは勝利を確信したらしく、子どものように飛び跳ねてて喜んでいた。
もう、わたしもいつまで持つか……。
あの時、彼女を挑発しなければ……。
そう思ったとき、突然わたしの目の前に色んな映像が映し出された。
それはわたしが今まであった出来事が映し出されていた。
あぁ、これが死ぬ直前に見えるという桃源郷というやつなのかもしれない。
幼少期から年代順に流れていく中、ある1人の人物が映し出された。
アーリア王国の出身で、元聖帝、そしてわたしの傍にいてくれた人。
そしてわたしの愛する人、ルーカスだった。
「―――」
ルーカスが来てから、わたしの日常は激変した。
親身になって話してくれたり、笑わしてくれたり……。
あの日、ルーカスを初めて見たときの胸の高まりは、今も覚えている。
容姿だけじゃない、わたし達のような人間じゃなくても、偏見は全く無く、逆に魔族やモンスター達の考え方も全て知っていた。
何もかもカッコよく見えた。
『アンラ』
優しい声で、わたしの名前を呼ぶルーカスの映像がたくさん流れる。
ルーカスにわたしの名前を呼んでくれることが、わたしは一番好き。
『アンラ、大事な話がある』
これは……出発する直前に礼拝堂に行った時の……。
『アンラ、この戦いに勝ったら……俺と結婚してくれないか?』
「―――!」
『―――いいよ』
『え?』
『わたしはルーカスとずっと一緒にいたい。だからルーカスのお嫁さんになってもいいよ……』
『ほ、本当か!?』
『うん、だから絶対この戦いは勝とうね!』
『あぁ!』
「―――」
わたしはルーカスからくれた髪飾りに触れた。
あの時、ルーカスはわたしに最高の言葉をくれた。
この戦いが終わっても、ずっと一緒にいようねって約束した。
ここでわたしがいなくなったら、ルーカスはどう思うだろうか……。
どう過ごしていくだろうか……。
「―――っ」
馬鹿だ、わたしは馬鹿だ!
なんでここで終わろうとしているの、諦めているの!
そう、わたしは大好きなシャイタンのために……そして大好きなルーカスのために、あの子に負けるわけにはいかない!
「―――っ! な、なんで?」
わたしは全身に走る痛みを堪えながら、よろよろと立ち上がった。
今わたしの頭の中にあるのはただ一つ。
「あなたに負けるわけにはいかない……だから……限界まで、戦い続ける!」
わたしは最後の力を振り絞って、今自分が使える最高の魔法を使うことにした。
だけどタイムリミットはわずかしかない。
かなりの博打だけど、彼女の今の状態に唯一勝てる自信があった。
「『アルザラム・イイフラジ』……!」
「―――!」
わたしの詠唱とともに、周りに魔力が集まり始める。
闇属性の魔力がわたしを覆った。
「一体、何が起こってるの……?」
わたしの身に何が起こっているのかわからず、ティフィーは困惑の表情を見せている。
集まった魔力が解き放たれると、いつもと全く違う姿のわたしが現れる。
白目部分は全て黒くなり、角にはどす黒い闇属性の魔力が覆う。
八重歯は鋭く尖っていて口から出るほど長い。
肌全体も黒めになる。
「―――」
ティフィーはこの姿に萎縮してしまったのか、体をブルブル震わせ、顔に青筋を立てている。
「さぁ、氷帝ティフィー・ヒムロ、ここからはわたしも本気で行くよ!」
ティフィーはわたしの言葉で怒り狂っている。
息が荒々しくなってきていて目も血走っている。
そうそう、そう来なくっちゃ。
そのくらい本気で来てもらわないと、戦いというものは楽しくないでしょ?
「ルーカスに……何をしたの!」
「何もしてない」
「『マシュク・アルサルジュ』!」
わたしがそう答えた瞬間にティフィーは魔法を唱え、わたしに向かって放った。
わたしは簡単な闇属性の魔法の球を作り、それを放って止めた。
「―――本当に何もしてないよ? ルーカスはわたしに、本当の気持ちを教えてくれたんだもの」
「うるさい! ルーカスを陰で操ってたんでしょ!」
はぁ……。
この子はかなり重症ね。
わたしは事実を伝えているだけなのに――――まあ、こんなふうにしてしまったわたしが悪いんだけどね。あはは……。
「―――!」
ティフィーは相変わらず攻撃をやめない。
わたしは攻撃を防いでいるけど、あまり時間をかけている余裕はない。
ディージャジャたちの手助けもしてあげないと……。
「許さない、許さない! あんたを倒して、ルーカスのお嫁さんにしてもらうんだもん!」
ティフィーは涙を流しながらわたしに抵抗する。
彼女の執着心は恐ろしい。
余程ルーカスのことが好きらしく、彼に対する想いが強くなっていくたびに、どんどんキレが増している。
流石のわたしも余裕がなくなってきた。
やはり七帝は相手にすると怖い存在ね。
「はあ、はあ……」
突然攻撃をやめたティフィー。
わたしは肩で息をするくらい疲れてしまっている。
でも、ティフィーはあれだけ高速攻撃をしているのに疲れている仕草すら見せない。
「もう……諦めちゃったのかしら?」
わたしは息を切らしながら言った。
するとティフィーの周りに膨大な魔力が集まり始めた。
「もう、もう許さない!」
『全解放!』
ティフィーの詠唱とともに、ティフィーを包み込むように魔力が渦巻く。
これを見たわたしは体が震え始めた。
怖いとかじゃない。
体が身の危険を感じて、警鐘を鳴らすかのような感じ。
頬に一筋の汗が伝っていくのを感じた。
「―――」
魔力の渦が消え、その中から姿を現したのは、さっきとは容姿が全く違うティフィーだった。
息をするたびに白い息を吐き出し、髪の色も凍りついたようにさらに白くなっている。
「―――! き、消えた!?」
ティフィーは突然目の前から姿を消した。
その瞬間、わたしの目に映る景色は真っ白になった。
猛吹雪で何も見えない。
「わたしを怒らしたこと、後悔してね」
ティフィーはいつの間にかわたしの真横にいて、耳元でそう囁いた。
バッと声の方に振り向いて身構えたが、もう彼女の姿はない。
「―――がはっ!?」
わたしの横腹に強い衝撃が走り、そのまま吹き飛んだ。
なんとか体制を整え―――
「―――!」
すぐさまティフィーはわたしに向かって飛び込んでいき、氷属性の魔法を纏った拳をわたしの顔に食らわそうとする。
何とか腕で防ぐことはできたものの、体制上は不利。
どんどん押し返されていく。
「ぐぐっ……『アルザラム・ディファー』!」
自分の周りに魔法陣を作り、ティフィーから少しでも引き剥がすことにした。
この魔法は防衛魔法と呼ばれ、魔王であるわたしくらいしか扱うことができない。
七帝の1人であるティフィーでも、少しの間なら体制を立て直す時間ができる。
そう思っていたのも束の間だった。
「なっ……」
ティフィーは魔法が発動されてもびくともしなかった。
「防御魔法……魔王だからどんな威力かと思ったら―――全然そんなことないじゃん! あははは……!」
「―――っ!」
「じゃあお返しに、わたしの本気を見せてあげる……」
まだ、まだこれより上があるというの!?
体が怯えてガタガタと震えだした。
やっぱり異界人の能力を甘く見るんじゃなかった……。
相手は軍事力世界トップレベルのアーリア王国の最高位に属する者。
わたしより遥かに強い、ティフィーと今相手にして思い知らされた。
「魔王のあなたがわたしの攻撃でいつまで生きれるか……楽しみ!」
「がっ……!」
ティフィーの猛攻撃が始まった。
耐えきれないほどの強い魔法攻撃が、わたしに襲いかかる。
特権持ちの彼女は、普通なら習得できないような上位魔法をわたしに連射していく。
わたしを見下すように下卑た笑みを浮かべているのが見えた。
「はぁ……はぁ……」
「ヒュー……ヒュー……」
ティフィーが攻撃を止めた時には、視界がぼやけ、もう息をすることすら辛かった。
体中が熱い……。
大量の血が流れ、わたしの周りの地面には血溜まりが広がっていた。
「はぁ……はぁ……。あはは、わたし、魔王を倒しちゃった! やったー! カラーにいっぱい褒められて、国王様にもいっぱい褒められるんだ!」
ティフィーは勝利を確信したらしく、子どものように飛び跳ねてて喜んでいた。
もう、わたしもいつまで持つか……。
あの時、彼女を挑発しなければ……。
そう思ったとき、突然わたしの目の前に色んな映像が映し出された。
それはわたしが今まであった出来事が映し出されていた。
あぁ、これが死ぬ直前に見えるという桃源郷というやつなのかもしれない。
幼少期から年代順に流れていく中、ある1人の人物が映し出された。
アーリア王国の出身で、元聖帝、そしてわたしの傍にいてくれた人。
そしてわたしの愛する人、ルーカスだった。
「―――」
ルーカスが来てから、わたしの日常は激変した。
親身になって話してくれたり、笑わしてくれたり……。
あの日、ルーカスを初めて見たときの胸の高まりは、今も覚えている。
容姿だけじゃない、わたし達のような人間じゃなくても、偏見は全く無く、逆に魔族やモンスター達の考え方も全て知っていた。
何もかもカッコよく見えた。
『アンラ』
優しい声で、わたしの名前を呼ぶルーカスの映像がたくさん流れる。
ルーカスにわたしの名前を呼んでくれることが、わたしは一番好き。
『アンラ、大事な話がある』
これは……出発する直前に礼拝堂に行った時の……。
『アンラ、この戦いに勝ったら……俺と結婚してくれないか?』
「―――!」
『―――いいよ』
『え?』
『わたしはルーカスとずっと一緒にいたい。だからルーカスのお嫁さんになってもいいよ……』
『ほ、本当か!?』
『うん、だから絶対この戦いは勝とうね!』
『あぁ!』
「―――」
わたしはルーカスからくれた髪飾りに触れた。
あの時、ルーカスはわたしに最高の言葉をくれた。
この戦いが終わっても、ずっと一緒にいようねって約束した。
ここでわたしがいなくなったら、ルーカスはどう思うだろうか……。
どう過ごしていくだろうか……。
「―――っ」
馬鹿だ、わたしは馬鹿だ!
なんでここで終わろうとしているの、諦めているの!
そう、わたしは大好きなシャイタンのために……そして大好きなルーカスのために、あの子に負けるわけにはいかない!
「―――っ! な、なんで?」
わたしは全身に走る痛みを堪えながら、よろよろと立ち上がった。
今わたしの頭の中にあるのはただ一つ。
「あなたに負けるわけにはいかない……だから……限界まで、戦い続ける!」
わたしは最後の力を振り絞って、今自分が使える最高の魔法を使うことにした。
だけどタイムリミットはわずかしかない。
かなりの博打だけど、彼女の今の状態に唯一勝てる自信があった。
「『アルザラム・イイフラジ』……!」
「―――!」
わたしの詠唱とともに、周りに魔力が集まり始める。
闇属性の魔力がわたしを覆った。
「一体、何が起こってるの……?」
わたしの身に何が起こっているのかわからず、ティフィーは困惑の表情を見せている。
集まった魔力が解き放たれると、いつもと全く違う姿のわたしが現れる。
白目部分は全て黒くなり、角にはどす黒い闇属性の魔力が覆う。
八重歯は鋭く尖っていて口から出るほど長い。
肌全体も黒めになる。
「―――」
ティフィーはこの姿に萎縮してしまったのか、体をブルブル震わせ、顔に青筋を立てている。
「さぁ、氷帝ティフィー・ヒムロ、ここからはわたしも本気で行くよ!」
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