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戦闘力53万➕雑魚

別に俺居なくて良くね?

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俺は時々ヨウコが教えているマーシャルアーツ教室のバイトに駆り出されていた。

バイトというと聞こえはいいが、ヨウコに上納金として殆ど持っていかれてしまう。

バイトと言う名の体の良い奴隷だ。

「ヨウコちゃんも佑くんも助かるよ」

しゅうが、この教室でもバイトしてたので俺も教室に通っていたが、余りセンスが無くてやめてしまった。ヨウコは、柔術系のものが好きで、少林寺や柔道などにも通っていた。

「子供と戯れるのはとっても楽しいです♪」

…全力で言える。そりゃ嘘だ。ヨウコが子供を好きな筈は無い。ただし美少年は除く。

俺は、今日も“言葉をしゃべる道具”として、良く働いた。

「なぁ…。しゅうくんには止められたけど、お前の友達もレイプされたんだろ?」

ヨウコがギロリと俺を睨んだので慌てて距離を置いた。

…こんな至近距離でこいつのキックを食らうのは、ゴメンだ。

「違うんだ。絶対誰にも言わないって約束してくれ。俺のクラスにも被害者が居るんだ。俺は…第一発見者だった。」

ヨウコの目から闘志が和らいだ気がした。

「俺…そいつの為に絶対犯人を見つけてやりたいんだ。だから、ヨウコも協力して欲しい…てか情報交換をしよう。」

「よし…お前の話を聞いてやろうじゃないか。」

腰に手を置いて仁王立ちのヨウコの姿は、師範代のような貫禄があった。

…思いっきり上から目線のその態度を何とかしろよ、女ターミネーター。

ユカの名前を出さないで、俺の知っている全ての情報をヨウコに話した。

「俺は、煮雪が怪しいと踏んでる。」

ヨウコはじっと考えて居た。

「…で、ものは相談なんだが、おとり捜査を二人でしないか?」

「お前が無敵なのは学校の誰も知らないだろ?それを逆手に取って、俺とお前で、今まで連続レイプがあった場所巡りをするんだ。」

正しくは、知っているのはユカとフナキだけだ。

「おとり…だ…と?」

道着を来たヨウコがジリジリと俺に向かって距離を縮めてきやがった。

…や…ば…い。

「だ…だから、俺はヨウコから離れて歩くから何かあったら、すぐに行くようにするからさ。なんならフナキも…。」

俺は慌てて言った。

「面白そう…じゃないか…。だが、雑魚は何人集まっても雑魚だ。フナキは要らん。雑魚はお前だけで充分だ。」

ヨウコはニタニタと嬉しそうに笑った。

…連続レイプ犯…死亡フラグ。

「お前らに止められて、下着ドロは、擦り傷で逃しちゃったがな。」

俺は背中がぞーっとした。

「今回は確実にぬっころす!!」

…肋骨数本折っといてかすり傷って。

「今度は容赦無く行くぜ!」

指をバキバキと鳴らしながら、気合いを入れたヨウコ。

…俺の姉ちゃん。仕事キッチリするタイプ。



11月も終わりに近付こうとしていた頃。

「これ…プレゼント。でもクリスマス・プレゼントじゃないよ」

俺はセナの部屋で寛いでいた。可愛いセナに何かあったらと思っただけで落ち着かない俺は、セナに小さな包みを渡した。

「佑くんがわたしに?」

セナは嬉しそうに包みを受け取った。

「プレゼントって言っても、実用的なものだよ。」

開けても良い?とセナは俺に聞いてガサガサと包みを開けた。

「防犯ブザーとペッパー・スプレー?!」

…期待させちゃったかな。

「ひとりで夜遅く出かける時もあるだろうから、持ってて欲しい。」

「佑くんからのプレゼントなら何でも嬉しい♪どうもありがとう。」

セナは俺に抱き付いた。柔らかい胸ふたつが俺の胸にしっかりとくっついている。

「なぁセナ。セナの胸が…くっついてる…んだけど」

俺はドキドキしていた。また前のように我慢が出来なくなってしまいそうだ。

「ん?」

セナはそのままキスを俺にしてきた。何度も繰り返されるバード・キス。

「セナ…大好きだ」

セナの髪の甘い香りが俺の鼻をくすぐった。

「わたしも」

セナは真っ赤な顔をして笑った。

「ほら…映画の続きを見よう。」

俺は気を逸らさないとどうにかなりそうだった。セナの家に来る前に、セナを想像しながら抜いてきたのに、やっぱり俺は完全体になった。

「うん」

セナはそう言いながら、いつものように俺の膝の上に座った。

「あっ…。」

小さな声をセナがあげた。ガッチガチのそれは存在を主張し続けていたからだ。

「ごめん…俺…セナと居ると…。」

恥ずかしくて心臓がドキドキした。

「いつもキス以上のことをしたくな…る」

「佑くんは…あの…その…ひとりで…する…の?」

恥ずかしそうに俺に聞いた。

「うん…セナのこと…想像して」

自分で言っといて俺も恥ずかしくなった。

「ねぇ…触ってみて…いい?」

俺は頷いた。
それはズボンの中で腫れあがっていた。

「か…硬いね。なんか恥ずかしいけど、ちょっと嬉しい。」

セナの手はさわさわと俺に触れ続けた。

…ヤメロ…暴発しちまう。

俺は思わずセナの手首を掴んで止めた。

「…それ以上…駄目。」

俺の息子はセナに触って貰って
歓喜の拍動をし始めていた。

「もし…佑くんさえ良ければ…見せてくれない?」

…お…お前。無邪気な顔して物凄いこと言ってんだぞ?

「ひとりでしてるところ?」

セナの言葉で、
俺の股間はギシギシと音を立てた。

「う…ん」

…セナ…お前は可愛すぎだ!

「セナ…手で手伝ってくれる?」

ダメ元で俺は聞いたが、セナは恥ずかしそうに頷いた。

セナが見ている前でなんて恥ずかしいが、それ以上に俺は興奮していた。

ズボンを下しトランクスになった。息子はトランクスのウエスト部分から顔を覗かせていた。

「…凄い。男の人の…初めて見た」

俺はトランクスをセナの前でゆっくりと下した。臍に張り付いた完全体は、はち切れんばかりだ。

「セナ…触って?」

セナは恐る恐る興奮で拍動する俺に触った。その手は少し冷たくて、背中かゾクゾクとした。

「あったかい。」

俺はセナと手の上に自分の手を重ね、ゆっくりと動かした。

「硬くて…大きい…ね。」

俺のをまじまじとみながら言った。

「ずっと見られてるの恥ずかしい…けど興奮する。」

セナに俺のちん●を触って貰っているだけで、いつでも発射オーケーの状態だった。

「ねぇ…いつもしているみたいにしてみて?」

…なんだ…その挑発。

「じゃぁ…セナの胸…触りたい。」

セナは少し戸惑って見えた。

「まだ早い…よな。やっぱりいい。ごめん。」

手で触れて貰っているだけで充分だ。

…充分じゃないけど、それでも良い。

「触るだけなら…良いよ。」

セナは消え入りそうな小さな声で言った。

俺はセナにキスをしながらゆっくりとTシャツの下から手を入れた。

「あ…佑くんの手…とっても温かい」

俺はブラの上からゆっくりと大きく揉んだ。そろそろと胸の上へと這いあがり、ブラのカップの中にゆっくりと手を忍ばせた。

「あっ…ちょっとくすぐったい…かも。」

セナは少し身を強張らせて笑った。

…夢にまで見た小さな突起。

それは柔らかかった。俺は指でそっと摘まんだ。セナの身体がビクンとした。

「ごめん…痛かった?」

「ううん…なんか…変な感じ」

俺は何度もキスをしながらセナの胸…特にその先端に何度も触れた。

「あん…佑くん…くすぐったいよ。」

…ああ…駄目た。

「俺…もういきそう…。」

俺は手のスピードを速めた。

「もっと…強く握って…」

セナの手を誘導しシャフトと、くびれの間を集中的にスライドさせる。

「ああ…セナ…気持が良い…大好きだ…あ…あ…。」

俺は先端にティッシュを素早く当てがった。湧き上がる衝動は、出口を探しながら、何度も拍動を繰りかえし、欲棒は歓喜を吐き出した。

吐気揚眉ときようびの瞬間。

俺はティッシュを丸めて、綺麗に拭いた。

「ありがとう…。」

衣服を整えるとセナにキスをした。

「うん。佑くん可愛かった。」

耳まで真っ赤なセナも少し興奮しているように見えた。

「なんか…恥ずかしい。ねぇ今なら落ち着いて抱っこ出来るよ。」

…今ならベタベタ甘えられても大丈夫だ。

「じゃぁ…いっぱいキスしたい。」

セナは向かい合わせに俺の膝に座り俺の首に腕を回した。

「クリスマス…うちに誰も居ないの…泊まりに来ない?」

…これは…もしかして…。

俺はセナの顔をじっと見たが怖くて聞けなかった。

「うん…判った。」

やった♪セナは俺の首に思いっきりしがみ付いた。

…ぐえっ。じぬ゛。

俺は長い間、この時のことをおかずにして過ごした。





ヨウコは寒空の下、毎日暗い河原を朝晩ジョギングしていた。

「何で餌に喰いついてこない?」

ヨウコは少々不機嫌だった。

「当たり前だよ…角材ぶん回し乍ら、ジョギングなんて普通の女の子はやらねーもん。」

必死に笑いを堪え、真面目な顔でヨウコに俺は言った。ここで笑ったら最後、俺がヤラレてしまうのよ?
 
…そんなアブねー女。俺だって手出ししねーわ。

「そっか…。そういうもんか?」

ガラリと角材を投げ捨てた。

「我ながら素材のチョイスは良かったと思ったんだがな。」

…マジかよ。

ヨウコの戦闘に対する無駄な真面目さがつくづく怖い。

「なぁ。ペッパースプレーぐらいにすれば良いんじゃないの?」

…お前ならそれだけで十分だ。

「判った。」

それ以来ヨウコは素手で少しは普通に見えるジョギングを始めた。


ーーー 数週間後。

その日は学校で遅くなってしまい、俺は一緒に走ることが出来なかった。思うに、そんな機会をずっと狙っていたのかも知れない。

「おい。やったぞ」

俺が学校から帰って来ると、ジャージの裾に泥を付けたヨウコが待っていた。

「お…おい。マジかよ。大丈夫か?」

…成功したという意味か?それとも殺ったという意味か?

俺は勿論、犯人の安否が心配だった。

「肋骨は数本折れただろうし、肩も軽く外しといたから、学校を休むかも知れないな。残念だかそれぐらいしか出来なかった。」

…おいおいおい。それで充分だろ?充分だよ!

「警察には通報したのか?」

「する訳ないだろ?オーバー・キルできなかったんだ。次回は絶対仕留める。」

…やべぇ。私刑執行人。

「非常に楽しかったが、不本意な形で終わってしまった。風呂入る。」

眉を潜め腕を組み何かを考えながら、風呂場へと向かうヨウコの背中を見送った。

…やっぱ…お前。ちん●ついてるだろ?絶対。



翌日から犯人探しが秘密裡に行われた。
うちの学校の被害者が他の学校に比べ多いことはしゅうから聞いていた。だからこそ俺は学校関係者を疑っていた。



「マジかよ?ヨウコ…スゲーな」

フナキは、面白そうに言った。

「ああ…しかも恐ろしいことにアイツときたら“それぐらいしか出来なかった”って言ってたんだぞ?」

休み時間ふたりでベランダに出て、風に吹かれていた。誰にも聞かれたく無かった。

「うわぁ…すげぇな。お前の姉ちゃん何もせんでも、フル装備の課金勇者だもんな」

体育の後の火照った体には寒い風が心地良かった。

…なんだよそれ。

「なぁ。だから、身の回りで怪我をしてる奴を探して欲しいんだ。目に痣をつけてる奴とか、病院行った話をしてた奴とか…。」

「おう。判った。」

「あの日から、ひとり休んでる奴がいる。そして、今日そいつが来てる。」

ヨウコが来たと、ユカがベランダにいる俺たちに知らせてくれた。

「あっ…先輩♪」

学級委員のミキが教室に入ってきたヨウコに声を掛けると、お邪魔しますと背筋の凍るような優しい笑顔を浮かべた。

「ショックだ…だが、あいつに間違いない。」

ベランダに来て、しっかりとガラス戸を閉めてから無表情のままで言った。そしてヨウコは既にしゅうに連絡したと話した。

「ちょっ…素早過ぎるだろ?間違ってたらどーすんだよ」

俺は慌てた。

「今から、あいつに会いに行こうぜ。」

さっさと教室内に入り、出て行こうとするヨウコ。しかもヨウコと来たら興奮しすぎてミキの前でも地が出てる。

「屋上に呼び出しといた。ラブレター作戦だ。」

…なんだよそりゃ。

告白を装って呼び出したとヨウコが語った。俺もフナキも慌ててついていった。

しゅうに勝手に動くなって言われたんじゃねーのか?」

ヨウコは何も言わずに屋上への階段を昇っていく。

「…。」

俺もフナキも小走りでついていく。屋上のドアを開けたその先に、そいつはいた。

「おい…待たせたな。」

背中しか見えなかったが、ヨウコは不気味な笑いを浮かべていた…と思う。

…えっ?

俺もフナキもそいつを見て驚いた。

…煮雪…じゃ無い…だと?

ヨウコの顔を見てそいつはギョッとしていた。

「月野…お前だったとはな」

ヨウコが静かにそいつを睨んだ。月野は、目の周りに紫色の痣が出来、肩はしっかりバンドで固定されていた。

俺は、軽い頭痛と目眩に襲われながらも、必死で感覚を研ぎ澄ました。ヨウコのイメージとそれはオーバーラップしてより鮮明に再生されていく。

(…。)

ヨウコは声を一切あげず、背後から月野に抱きつかれたままの状態でいたが、月野がヨウコの胸を揉んだ瞬間からそれは始まった。

暗闇の中でまるで、小動物のようにすばしっこく動いたヨウコは、思いっきり金蹴りを食らわせた。

(…ぐぇっ)

月野は、おかしな声をあげた。
ヨウコの本気蹴り…俺でも食らったことが無いのに、それでも体勢を崩さなかったのが、驚きだ。

だがしかし、ヨウコがそれだけで終わる筈は無かった。ここからが本番だ。関節技を決めるとボキッというような鈍い音が月野の肩から聞こえ、暴れた月野は、ヨウコの肘をもろに顔面に受けた。

(…‼︎…!)
そこから数回にわたる蹴りの応酬。
月野はヨウコに近づくどころか、痛みで声を上げる暇さえ与えられなかった。

(目撃者現る…だな)

遠くから自転車のライトが近づいて来るのを見ると、月野は無言のまま猛ダッシュで逃げた。

その後ろにぴったりとついて追いかけるヨウコ。背後を気にしながら全速力で走り続ける月野は、鼻歌を歌いながら自転車を漕いでいたおっさんに物凄い勢いでぶつかった。

(わーっ。あぶ…あぶ…)

月野もおっさんも盛大に転んだ…が、おっさんは自転車と共に土手をまるでコントのように転げ落ちていく。

暫く動けないおっさんを救助する為に、ヨウコは、月野を見逃すしか無かったんだ。

「私だってことが判らなかったんだろう?」

ヨウコの声で現実に引き戻された俺。ヨウコが、そう言いながらじりじりと月野に近づいているところだった。

「優等生ぶってるお前が何をしてるのか、私は知ってるぞ?」

ヨウコは間合いを詰めていく。

「おい…ヨウコ。やめろ…取り敢えず、俺は止めたぞ?」

俺は慌ててヨウコ言った。だが、この状況でヨウコに手出しは出来ない。

…止めたら俺がヨウコにヤラレル危険性200% 


「僕は…。」

いつもはクールな月野の顔が怯えていた。

…ああ。判るとも。その気持ち。

ヨウコから日常茶飯事の暴行を食らってる俺なら良く判る。

「月野…悪いな。ヨウコは俺にもフナキにも止められない」

もうひとりぐらい居ればヨウコを止める事が出来るだろうが、フナキは絶対に当てにならない。

「違う…。」

「お前…この状況で逃げられると思ってるのか?」

そして俺は知っている、あと1m程でヨウコの射程距離内に月野が入ることを。フナキは俺の隣で声も出さずに恐怖で震えている。

…ダメだ。

だが、月野を見殺しする事も俺には出来なかった。俺が死を覚悟して2人の間に飛び込む決意を固めた時だった。

――― バターン!

屋上のドアが力強く開かれた。

「おいっ!お前ら何やってるんだ?!」

ミキが体育教師を連れて来た。

…チッ。

ヨウコの舌打ちが聞こえた。

「馳目に、フナキ、それに生徒会長が一体ここで何をやってるんだ?」

ヨウコはくるりと振り返ると、怖いぐらいに優しい笑みを浮かべた。


「いえ…ちょっと…月野くんにその怪我について聞きたい事がありまして、語り合おうと思っていたところです」

…語り合いと言う名の決闘。 

他の教師もやっていて、俺ら全員が校長室に連行された。

月野は体調不良ということで、学校を暫く休んでいたが、いつの間にか父親の転勤で、引っ越すことになった…と教師は俺たちに説明した。

それ以上のことは教えて貰えなかった。











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