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第2章 チート無双
第5話 めんどくさい、寝たい
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僕がいろいろ頭の中で考えていると、アレクが目を覚ました。
「あれ…俺は一体…?」
「おはよ」
「ハル?た、確か俺はハルが発動した大魔法に巻き込まれて、それで、それで…?」
「気絶してバートが治した。」
バート、完全に忘れてた。
振り返ると、真っ青な顔をしたバートがいた。
「い…まのは。治癒魔法?あの王子の怪我を一度で…。」
真っ青だけど、なんかやばそうな雰囲気がする。なんというか…死にそう。
そして唐突にハッとした顔をして、立てなくなったのか、四つん這いでこっちに近づいてくる。そして、
「あ、あなた様は…!女神か!?」
「きも。」
反射的に声が出る。その声はさっきとは裏腹に目をキラッキラさせてこっちを拝んでるバートには届いてないみたい。めんどくさいことになった。
〈で、マスター?どうするんですか。〉
「何が。」
〈え、もしかして目的忘れちゃってます?一刻も早く寝たくてここに来たんですよね。いいんですか?〉
(わ、忘れてた…!)
〈いや、それ忘れまs…〉
(主に賢者のせいで。)
賢者の言葉を遮って言うと、〈私のせいにしないでくださいよ!〉とまた騒ぎ始める。けどもうほっとく。
「ハル…ありがとう。どうやったのかは知らないが、俺を助けてくれて。」
「いや、アレクを治したのはバートで、」
「目の前で崇めてるそれを見れば、だれが助けてくれたかなんて一目瞭然だ。」
バート、それ扱いされてるけど。と言うかいい加減めんどくさい。
それよりとっとと寝かせて。
「アレク、」
「ん?どうした?」
「あったかい寝床。ふかふかベット。安眠場所。」
「…そ、そうだったな。案内させる。おい、バート。いつまでそうしているつもりだ。今すぐハルを部屋まで案内しろ。」
そう言ってアレクはバートを叩いた。
ハッとしてバートが顔を上げる。そして立ち上がり、
「め、女神の部屋…ならば、やはり神でn…」
「ふかふかのベット。」
ふざけたことを言い出すバート。それを遮って、バートの後ろの机に足をかける。
それを見ていた?のか分からないが、賢者が
〈これが所謂…足ドン!〉
(黙れ、賢者。)
賢者も大概アホだと思う。〈誰がアホですか!〉と賢者が騒いでいるけど、僕は何も聞いてない。というか何で僕の考えてることがわかるんだ、気持ち悪い。
「ハル、悪いな。まさかあのバートがこんななるなんて考えてなかったんだ。」
「あの?」
「ああ、本当はバートはプライドが高くて誰でも見下す悪い癖がある。基本的には王族の言うことしか聞かないし、王族の中でも俺の事しか信用していないし、父さんに口答えもする。本当に扱いに困るヤツなんだ。」
アレクの父親ってことは…王様?
(不敬罪…)
〈この医者は国で1番の名医師らしいですよ?医療の最先端にいるんだとか。王様もそんな貴重な人材を手放す訳にもいかず、出ていかれたくないからできる限り要望に答えてるんだとか。そのせいで増長するのが分からないんですかね?腹立ちますよねぇ。〉
(そのバートがなんで?)
〈まあ、自分の出来ないことをいとも簡単にやってのけた上に魔力枯渇も起こさず、圧倒的すぎて嫉妬心さえ湧いて来なかったんじゃないですか。〉
(なるほど?)
どっちにしろめんどくさい。それと早く寝たい。
「あれ…俺は一体…?」
「おはよ」
「ハル?た、確か俺はハルが発動した大魔法に巻き込まれて、それで、それで…?」
「気絶してバートが治した。」
バート、完全に忘れてた。
振り返ると、真っ青な顔をしたバートがいた。
「い…まのは。治癒魔法?あの王子の怪我を一度で…。」
真っ青だけど、なんかやばそうな雰囲気がする。なんというか…死にそう。
そして唐突にハッとした顔をして、立てなくなったのか、四つん這いでこっちに近づいてくる。そして、
「あ、あなた様は…!女神か!?」
「きも。」
反射的に声が出る。その声はさっきとは裏腹に目をキラッキラさせてこっちを拝んでるバートには届いてないみたい。めんどくさいことになった。
〈で、マスター?どうするんですか。〉
「何が。」
〈え、もしかして目的忘れちゃってます?一刻も早く寝たくてここに来たんですよね。いいんですか?〉
(わ、忘れてた…!)
〈いや、それ忘れまs…〉
(主に賢者のせいで。)
賢者の言葉を遮って言うと、〈私のせいにしないでくださいよ!〉とまた騒ぎ始める。けどもうほっとく。
「ハル…ありがとう。どうやったのかは知らないが、俺を助けてくれて。」
「いや、アレクを治したのはバートで、」
「目の前で崇めてるそれを見れば、だれが助けてくれたかなんて一目瞭然だ。」
バート、それ扱いされてるけど。と言うかいい加減めんどくさい。
それよりとっとと寝かせて。
「アレク、」
「ん?どうした?」
「あったかい寝床。ふかふかベット。安眠場所。」
「…そ、そうだったな。案内させる。おい、バート。いつまでそうしているつもりだ。今すぐハルを部屋まで案内しろ。」
そう言ってアレクはバートを叩いた。
ハッとしてバートが顔を上げる。そして立ち上がり、
「め、女神の部屋…ならば、やはり神でn…」
「ふかふかのベット。」
ふざけたことを言い出すバート。それを遮って、バートの後ろの机に足をかける。
それを見ていた?のか分からないが、賢者が
〈これが所謂…足ドン!〉
(黙れ、賢者。)
賢者も大概アホだと思う。〈誰がアホですか!〉と賢者が騒いでいるけど、僕は何も聞いてない。というか何で僕の考えてることがわかるんだ、気持ち悪い。
「ハル、悪いな。まさかあのバートがこんななるなんて考えてなかったんだ。」
「あの?」
「ああ、本当はバートはプライドが高くて誰でも見下す悪い癖がある。基本的には王族の言うことしか聞かないし、王族の中でも俺の事しか信用していないし、父さんに口答えもする。本当に扱いに困るヤツなんだ。」
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(そのバートがなんで?)
〈まあ、自分の出来ないことをいとも簡単にやってのけた上に魔力枯渇も起こさず、圧倒的すぎて嫉妬心さえ湧いて来なかったんじゃないですか。〉
(なるほど?)
どっちにしろめんどくさい。それと早く寝たい。
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