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やっべえな!?
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「久しぶりじゃねぇか!最近見ないと思ったら…」
「うわっ!寄るな寄るな!」
ガバルおじちゃん…いや、ガバルさんだな。おじちゃんっていうのはなんか違和感。
んで、2人はなんの関係なんだろね
「そんなつれないこと言うなよ、俺とお前の仲じゃねぇか!」
「あーもー!寄るなって言ってるんだ、このヘンタイ!!」
「変態…。」
何があった、シグニール…。…あれ、シグニールの周りにまともな人いないじゃん。
聖剣を粗末に扱うお父さん、火の中にぶっ込むお母さん、変態(?)ガバルさん…。
「…2人は知り合いなのー?」
変態って呼ばれるようなことしたんだよね、ガバルさん。今すぐ何があったか説明せぇや。私無邪気だから、しっかり説明してくんないと分かんないよー?
「とりあえず!助けてくれ、アメリア!」
そんな悲痛な声あげないでよ。心が痛くなる。とりあえず、助けよう。ここで助けたりしなかったら私まで嫌われる。
「ガバルおじちゃん。シグニール嫌がってるから離してあげてね。」
ガバルさんをシグニールからひっぺがして、シグニールを庇って立つ。大人のくせにめんどくさい奴らばっかだな。
「ガバルおじちゃんはシグニールと友達?」
「まあな。ファーガスの野郎が毎回ボロボロにして持ち帰ってくるから定期的に俺が見てたって訳だ!」
ちょっとお父さん、毎回ボロボロにするって何事よ…。あ、でもそうか。投げられたり落とされたり色々酷い扱い受けてたって言ったっけ。で、なんで変態になるわけ?
「こいつはオレを見る度に鼻息荒くなるんだ。アメリアも気をつけた方がいいぞ。」
「そりゃあ、 聖剣シグニールってのは言わば伝説の剣な訳だが、俺ら鍛冶師からしちゃあ別の意味でも伝説だ。伝説の聖剣目の前にして興奮しねぇ鍛冶師がいるかよ!」
こっっっわ。いや、まあ言い分は分かるけどさ…。ふつーに怖いからね?お父さんだけじゃなくてガバルさんも近寄らせないようにしないと。思わず視線を逸らした。…って、素でドン引いてしまった。前に向き直ろうとすると後ろに引っ張られる。
「どうし、うわ…。」
どうしたの、と言いかけて思わずガチトーンで呟く。いや、ガバルさんが目をギラギラさせてすこーしづつこっちに近ずいて来んだよね。いやもう怖いの通り越していっそ気持ち悪いんだけど。じりじり後ずさる。…って、シグニール!さりげなく盾にしないで欲しいんだけど!
「あらぁ~。なにしてるの~?」
「ハリエットおばちゃん!た、助けて。」
2階から降りてきたハリエットおばちゃんにとっさに助けを求める。いつの間に2階に上がってたらしい。とりあえずこの変態おじさん何とかして。
ハリエットおばちゃんは、チラっとガバルさんの方をみてからにっこり笑った。そして、
「小さい子怖がらせたらダメでしょ~?」
と言って手刀を喰らわせる。見事に気絶してる…。え、まって、いつの間に移動したの?今さっきまで隣にいたのになんで3mくらい離れたガバルさんの後ろにいんの?
「すごい…。」
「あら~褒められちゃった。」
こっちも別の意味で怖いわ…。でもいーな、あれ。魔法なのかな?瞬間移動は憧れるよね。
「それじゃあ、お茶にしましょうか~。こっちよ~。」
マイペースだな。てかガバルさんここに転がしといで大丈夫なの?あっ、大丈夫そうですね。全く気にしてませんね、ハイ。
「じゃあ、シグニール。私達も行こ。」
「ああ。ありがとな、アメリア。」
はは、と笑い声をあげると、シグニールも笑った。あれ、既視感デジャヴ…。
ハリエットおばちゃんの後を追って奥に入ると、石で出来た鍛冶場とは裏腹に木で出来た明るい家だった。
おお、いいな。柔らかい雰囲気で。
「アメリア、おいで。」
お母さんが振り返って微笑む。いちいち綺麗だなぁ、もう。お母さんが動く度に1枚の絵みたいになるのやめて欲しいんだけど。目ぇ潰れそう。
とりあえず席について、紅茶をちょびっと飲む。うわ、この紅茶めっちゃ美味い!え、これまでに飲んだことないくらい美味いよ?
「おいしい。」
「そうでしょ~?オリヴィエちゃんの作る紅茶は世界一なのよ~。」
オリヴィエちゃん…。また新しい人。にしても美味いわ。入れ方も上手いんだろな。最高。
「クッキーもどうぞ~。」
……うっっっま。これは神様の食べ物もんだ。やべぇわ、これ。ほっぺたが落ちるとかの次元じゃない。頭取れる(?)。
紅茶と一緒に食べたらどうなんだろ。
………。
「…。」
「アメリア?どうしたの?」
「おい、ハリエット。アメリアが固まった。」
「あらぁ~。小さい子には刺激が強すぎたかしら~?」
「死んでるのか?」
「縁起でもないこと言わないでちょうだい、シグニール。」
「とりあえず元に戻しましょっか~。時間巻き戻した方がいいかしら~?水掛ける?解呪する?」
「解呪が一番楽だな。オレがやる。」
………。はっっっ!何、何事?…ええーと?紅茶とクッキーを一緒に頂いて、それで、それで…?記憶がない…。これのせいで!?とんだ悪魔の食べ物もんじゃねぇか!なんなんだよ!
「うわっ!寄るな寄るな!」
ガバルおじちゃん…いや、ガバルさんだな。おじちゃんっていうのはなんか違和感。
んで、2人はなんの関係なんだろね
「そんなつれないこと言うなよ、俺とお前の仲じゃねぇか!」
「あーもー!寄るなって言ってるんだ、このヘンタイ!!」
「変態…。」
何があった、シグニール…。…あれ、シグニールの周りにまともな人いないじゃん。
聖剣を粗末に扱うお父さん、火の中にぶっ込むお母さん、変態(?)ガバルさん…。
「…2人は知り合いなのー?」
変態って呼ばれるようなことしたんだよね、ガバルさん。今すぐ何があったか説明せぇや。私無邪気だから、しっかり説明してくんないと分かんないよー?
「とりあえず!助けてくれ、アメリア!」
そんな悲痛な声あげないでよ。心が痛くなる。とりあえず、助けよう。ここで助けたりしなかったら私まで嫌われる。
「ガバルおじちゃん。シグニール嫌がってるから離してあげてね。」
ガバルさんをシグニールからひっぺがして、シグニールを庇って立つ。大人のくせにめんどくさい奴らばっかだな。
「ガバルおじちゃんはシグニールと友達?」
「まあな。ファーガスの野郎が毎回ボロボロにして持ち帰ってくるから定期的に俺が見てたって訳だ!」
ちょっとお父さん、毎回ボロボロにするって何事よ…。あ、でもそうか。投げられたり落とされたり色々酷い扱い受けてたって言ったっけ。で、なんで変態になるわけ?
「こいつはオレを見る度に鼻息荒くなるんだ。アメリアも気をつけた方がいいぞ。」
「そりゃあ、 聖剣シグニールってのは言わば伝説の剣な訳だが、俺ら鍛冶師からしちゃあ別の意味でも伝説だ。伝説の聖剣目の前にして興奮しねぇ鍛冶師がいるかよ!」
こっっっわ。いや、まあ言い分は分かるけどさ…。ふつーに怖いからね?お父さんだけじゃなくてガバルさんも近寄らせないようにしないと。思わず視線を逸らした。…って、素でドン引いてしまった。前に向き直ろうとすると後ろに引っ張られる。
「どうし、うわ…。」
どうしたの、と言いかけて思わずガチトーンで呟く。いや、ガバルさんが目をギラギラさせてすこーしづつこっちに近ずいて来んだよね。いやもう怖いの通り越していっそ気持ち悪いんだけど。じりじり後ずさる。…って、シグニール!さりげなく盾にしないで欲しいんだけど!
「あらぁ~。なにしてるの~?」
「ハリエットおばちゃん!た、助けて。」
2階から降りてきたハリエットおばちゃんにとっさに助けを求める。いつの間に2階に上がってたらしい。とりあえずこの変態おじさん何とかして。
ハリエットおばちゃんは、チラっとガバルさんの方をみてからにっこり笑った。そして、
「小さい子怖がらせたらダメでしょ~?」
と言って手刀を喰らわせる。見事に気絶してる…。え、まって、いつの間に移動したの?今さっきまで隣にいたのになんで3mくらい離れたガバルさんの後ろにいんの?
「すごい…。」
「あら~褒められちゃった。」
こっちも別の意味で怖いわ…。でもいーな、あれ。魔法なのかな?瞬間移動は憧れるよね。
「それじゃあ、お茶にしましょうか~。こっちよ~。」
マイペースだな。てかガバルさんここに転がしといで大丈夫なの?あっ、大丈夫そうですね。全く気にしてませんね、ハイ。
「じゃあ、シグニール。私達も行こ。」
「ああ。ありがとな、アメリア。」
はは、と笑い声をあげると、シグニールも笑った。あれ、既視感デジャヴ…。
ハリエットおばちゃんの後を追って奥に入ると、石で出来た鍛冶場とは裏腹に木で出来た明るい家だった。
おお、いいな。柔らかい雰囲気で。
「アメリア、おいで。」
お母さんが振り返って微笑む。いちいち綺麗だなぁ、もう。お母さんが動く度に1枚の絵みたいになるのやめて欲しいんだけど。目ぇ潰れそう。
とりあえず席について、紅茶をちょびっと飲む。うわ、この紅茶めっちゃ美味い!え、これまでに飲んだことないくらい美味いよ?
「おいしい。」
「そうでしょ~?オリヴィエちゃんの作る紅茶は世界一なのよ~。」
オリヴィエちゃん…。また新しい人。にしても美味いわ。入れ方も上手いんだろな。最高。
「クッキーもどうぞ~。」
……うっっっま。これは神様の食べ物もんだ。やべぇわ、これ。ほっぺたが落ちるとかの次元じゃない。頭取れる(?)。
紅茶と一緒に食べたらどうなんだろ。
………。
「…。」
「アメリア?どうしたの?」
「おい、ハリエット。アメリアが固まった。」
「あらぁ~。小さい子には刺激が強すぎたかしら~?」
「死んでるのか?」
「縁起でもないこと言わないでちょうだい、シグニール。」
「とりあえず元に戻しましょっか~。時間巻き戻した方がいいかしら~?水掛ける?解呪する?」
「解呪が一番楽だな。オレがやる。」
………。はっっっ!何、何事?…ええーと?紅茶とクッキーを一緒に頂いて、それで、それで…?記憶がない…。これのせいで!?とんだ悪魔の食べ物もんじゃねぇか!なんなんだよ!
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