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オワタわ…。
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…私のお母さんは頭がおかしいですか?
…はい、おかしいです。
だって、ね?自分の家より倍でかい木を倒せって言ってるんだよ?家族みんなで手繋いでやっと1周できる位の木を、倒せって。…ちょっとおかしいと思うんだよね。お父さんもお母さんも。4歳の娘に毒持つ魔物倒させたり、今はありえないくらいでかい木を倒させようとしてるし。昨日もさ、魔物倒し行く前に私1人でマンティコア倒すって言ったらキャロお姉ちゃんが「家から応援してるわね~」って。は?意味わからなくない?だってさ、何度でも言うけど4歳児が毒持ってる魔物1人で倒すって言ってんだよ?それ止めないってみんな頭のネジどっかに落としてきたんじゃない?あるいは戦ってる時にどっか吹っ飛んだんじゃない?
だけどなぁー。大人の言動もおかしいけどさ、家に聖剣があるのもおかしいんだよなー。それに昨日お父さんが言った通りに剣振り回したら倒せちゃったしなぁー。…あれ、聖剣?ちょっと待って、聖剣使う職業って何?あ、もしかして、…いや、まさか、まさか……ねぇ…。…。
「お母さん!お母さんとお父さんってなんのお仕事してるの!?」
「え、仕事?今はただの農民よ?」
「そうじゃなくて!今じゃなくて前は何してたの?」
「何って…お父さんが勇者で私が聖女だったわよ?」
…おとうさんがゆうしゃで、おかあさんがせいじょ…。………………。
はっっっっっ!思考が停止していた!!ていうかあれだねー。まさかのまさかだったねー。あははー。
って、いや笑い事じゃないよ!?え!?勇者と聖女の娘!?!?道理で変だったわけだ!元からとんでもない力持ってた勇者と聖女の子供なら頭おかしい教育法でも納得…できないよバカ!!なんなの!?どゆこと?戦闘職だったら魔物の危険性とかわかるでしょうよ!なんで躊躇なく4歳の娘を魔物討伐に行かせた!?
て、ん?キャロお姉ちゃんは?なんでふつーに私を行かせたの?なんで止めないの?…あああああ!もう!考えれば考えるほどよくわかんない!
「アメリア?どうかしたの?」
「お母さん。キャロお姉ちゃんは何のお仕事?」
「キャロ?キャロはねぇ。暗殺者よ。かなり腕が立つからよく私たちに送り込まれたんだけど、一回暗殺に失敗してから意気投合しちゃってねー。あれでも過去に名を残す大暗殺者よ。」
「だ、大暗殺者…。」
なんなんだよ!勇者に聖女に大暗殺者!?チートじゃん!なんなんだよ!チートじゃん!バカじゃん!
…ああ…このテンション疲れる。心の中でも疲れる…。ローテンションモードに切り替えます。てかそう考えると私ってどんくらいチートなんだろね?さほどチートでもないんじゃね?いやそれよりも気になるのがめちゃくちゃな教育方法だよ。意味わかんないよ。
「さ、始めましょう。まずはー…アメリア、なんの魔術使いたい?」
「…えと、水の魔術、かな。」
お母さん、ちょっと遠慮してくれませんかね。両親が勇者と聖女で、知り合いのお姉ちゃんが暗殺者って知った時の衝撃考えてくださいよ…。無理だよ、そんなチートに付き合ってらんないよ。私もチートにしてはもらったけどさ…。
…ていうか、あの木、倒して大丈夫なの?うちのすぐ近くなんだけど。倒れたら潰れるくないですか。お母さん、ほんとに…頭大丈夫?
「お母さん。あの木、倒していいの?」
「え?」
「近くにおうちあるよ。」
いつのまにか魔術の説明を始めていたお母さんの服を引っ張ると、きょとんとした顔で振り返った。そして、満面の笑みを浮かべて言った。
「あら、そんなの関係ないでしょう?だって、壊れたら直せばいいんだから。直すのにも魔術を使うし、ちょうどいい練習じゃない!」
とんでもないサイコパス発言!!!え、え、何?怖。え、家壊れるかもしれないよ?って言ったら壊れてもいいでしょ、直せるんだから。ってそういうことじゃありませんが!?サイコパスが過ぎませんか、お母さん!!しかも直すのも魔術の練習になるよ、とか本当にどうかしてるよ!お母さんほんとに、いつか「人なんて殺しても大丈夫よ、生き返らせることできるんだから。」とか言いそうなんですけど!?怖いんですけど!?え…怖いんですけど!?!?
「でも、家壊しちゃうの、ダメだよ。」
「え?この村じゃ、1日1回はほとんどの家壊れてるわよ?ほら、耳を澄ましてみて。」
どおおん
「ほらね。家壊れるのなんて日常茶飯事なのよ。マッドサイエンティストもいれば、力の加減ができない人、一日中喧嘩してる兄弟や親子もいるわ。」
…ああああ。疲れるうううう。このテンションも疲れるし、この人と話してると意味不なことばっかすぎていちいち全部に突っ込んじゃうから疲れるうう。てか力が制御できない人って何?何?それどんな人?子供、だよね?大人で力の制御できない人なんていないよね?え?…もういいや。にしても、勇者に聖女に暗殺者、か。とんでもないな。
…ちょっと待って、勇者、聖女、大暗殺者…って、そんな人たち揃っててなんで村の人たちは普通にしてられるの。やばい人達揃ってんのに、村が普通な理由…。え、ちょっっと待って。いや、なんとなく想像はできたけどお願いだから否定してほしい。いや、ちょっと…でも普通に考えて「普通の人」が家破壊できるわけないよね…?制御できない力を常人が持ってるはずないし、そもそもマッドサイエンティストって普通じゃないし。…あー。今全部察した。最悪の極みだよ。これじゃチートもらってもチートになれないじゃんか!!
「お母さん、村の人たち、みんなすごいの?」
「え?まあ、そうね…。この世において知らないことはない賢者とか、伝説級の武器いっぱい作った鍛治師とか、戦争の時に相手の軍壊滅させた騎士団長とか、最も神に近いって言われてる仙人とか、一番最初に魔界を統べた魔王とか…。かしら?まあ、みんなそう言う経歴を持ってるわよ。」
「へ、へぇ…。」
オワタ…オワタわ。これどう考えても終わってる…!と言うか、この村ハードすぎて私暮らしてける気がしないんだけど!!!
…はい、おかしいです。
だって、ね?自分の家より倍でかい木を倒せって言ってるんだよ?家族みんなで手繋いでやっと1周できる位の木を、倒せって。…ちょっとおかしいと思うんだよね。お父さんもお母さんも。4歳の娘に毒持つ魔物倒させたり、今はありえないくらいでかい木を倒させようとしてるし。昨日もさ、魔物倒し行く前に私1人でマンティコア倒すって言ったらキャロお姉ちゃんが「家から応援してるわね~」って。は?意味わからなくない?だってさ、何度でも言うけど4歳児が毒持ってる魔物1人で倒すって言ってんだよ?それ止めないってみんな頭のネジどっかに落としてきたんじゃない?あるいは戦ってる時にどっか吹っ飛んだんじゃない?
だけどなぁー。大人の言動もおかしいけどさ、家に聖剣があるのもおかしいんだよなー。それに昨日お父さんが言った通りに剣振り回したら倒せちゃったしなぁー。…あれ、聖剣?ちょっと待って、聖剣使う職業って何?あ、もしかして、…いや、まさか、まさか……ねぇ…。…。
「お母さん!お母さんとお父さんってなんのお仕事してるの!?」
「え、仕事?今はただの農民よ?」
「そうじゃなくて!今じゃなくて前は何してたの?」
「何って…お父さんが勇者で私が聖女だったわよ?」
…おとうさんがゆうしゃで、おかあさんがせいじょ…。………………。
はっっっっっ!思考が停止していた!!ていうかあれだねー。まさかのまさかだったねー。あははー。
って、いや笑い事じゃないよ!?え!?勇者と聖女の娘!?!?道理で変だったわけだ!元からとんでもない力持ってた勇者と聖女の子供なら頭おかしい教育法でも納得…できないよバカ!!なんなの!?どゆこと?戦闘職だったら魔物の危険性とかわかるでしょうよ!なんで躊躇なく4歳の娘を魔物討伐に行かせた!?
て、ん?キャロお姉ちゃんは?なんでふつーに私を行かせたの?なんで止めないの?…あああああ!もう!考えれば考えるほどよくわかんない!
「アメリア?どうかしたの?」
「お母さん。キャロお姉ちゃんは何のお仕事?」
「キャロ?キャロはねぇ。暗殺者よ。かなり腕が立つからよく私たちに送り込まれたんだけど、一回暗殺に失敗してから意気投合しちゃってねー。あれでも過去に名を残す大暗殺者よ。」
「だ、大暗殺者…。」
なんなんだよ!勇者に聖女に大暗殺者!?チートじゃん!なんなんだよ!チートじゃん!バカじゃん!
…ああ…このテンション疲れる。心の中でも疲れる…。ローテンションモードに切り替えます。てかそう考えると私ってどんくらいチートなんだろね?さほどチートでもないんじゃね?いやそれよりも気になるのがめちゃくちゃな教育方法だよ。意味わかんないよ。
「さ、始めましょう。まずはー…アメリア、なんの魔術使いたい?」
「…えと、水の魔術、かな。」
お母さん、ちょっと遠慮してくれませんかね。両親が勇者と聖女で、知り合いのお姉ちゃんが暗殺者って知った時の衝撃考えてくださいよ…。無理だよ、そんなチートに付き合ってらんないよ。私もチートにしてはもらったけどさ…。
…ていうか、あの木、倒して大丈夫なの?うちのすぐ近くなんだけど。倒れたら潰れるくないですか。お母さん、ほんとに…頭大丈夫?
「お母さん。あの木、倒していいの?」
「え?」
「近くにおうちあるよ。」
いつのまにか魔術の説明を始めていたお母さんの服を引っ張ると、きょとんとした顔で振り返った。そして、満面の笑みを浮かべて言った。
「あら、そんなの関係ないでしょう?だって、壊れたら直せばいいんだから。直すのにも魔術を使うし、ちょうどいい練習じゃない!」
とんでもないサイコパス発言!!!え、え、何?怖。え、家壊れるかもしれないよ?って言ったら壊れてもいいでしょ、直せるんだから。ってそういうことじゃありませんが!?サイコパスが過ぎませんか、お母さん!!しかも直すのも魔術の練習になるよ、とか本当にどうかしてるよ!お母さんほんとに、いつか「人なんて殺しても大丈夫よ、生き返らせることできるんだから。」とか言いそうなんですけど!?怖いんですけど!?え…怖いんですけど!?!?
「でも、家壊しちゃうの、ダメだよ。」
「え?この村じゃ、1日1回はほとんどの家壊れてるわよ?ほら、耳を澄ましてみて。」
どおおん
「ほらね。家壊れるのなんて日常茶飯事なのよ。マッドサイエンティストもいれば、力の加減ができない人、一日中喧嘩してる兄弟や親子もいるわ。」
…ああああ。疲れるうううう。このテンションも疲れるし、この人と話してると意味不なことばっかすぎていちいち全部に突っ込んじゃうから疲れるうう。てか力が制御できない人って何?何?それどんな人?子供、だよね?大人で力の制御できない人なんていないよね?え?…もういいや。にしても、勇者に聖女に暗殺者、か。とんでもないな。
…ちょっと待って、勇者、聖女、大暗殺者…って、そんな人たち揃っててなんで村の人たちは普通にしてられるの。やばい人達揃ってんのに、村が普通な理由…。え、ちょっっと待って。いや、なんとなく想像はできたけどお願いだから否定してほしい。いや、ちょっと…でも普通に考えて「普通の人」が家破壊できるわけないよね…?制御できない力を常人が持ってるはずないし、そもそもマッドサイエンティストって普通じゃないし。…あー。今全部察した。最悪の極みだよ。これじゃチートもらってもチートになれないじゃんか!!
「お母さん、村の人たち、みんなすごいの?」
「え?まあ、そうね…。この世において知らないことはない賢者とか、伝説級の武器いっぱい作った鍛治師とか、戦争の時に相手の軍壊滅させた騎士団長とか、最も神に近いって言われてる仙人とか、一番最初に魔界を統べた魔王とか…。かしら?まあ、みんなそう言う経歴を持ってるわよ。」
「へ、へぇ…。」
オワタ…オワタわ。これどう考えても終わってる…!と言うか、この村ハードすぎて私暮らしてける気がしないんだけど!!!
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