猫耳幼女の異世界騎士団暮らし

騎士とクレアお姉ちゃん

「あの…クレアお姉ちゃん降ろしてもらってもいい？」


そう言った私にニコッと微笑んだ後、クレアお姉ちゃんはまた騎士寮に向かって歩き出した。
下ろす気ありませんよねぇこの人！


結局降ろされないまま騎士寮へついてしまった…。
騎士寮で降ろされるかと思えばクレアお姉ちゃんはそのまま騎士寮の中へ入っていく。


ドンッと開けられた扉を覗くと多くの騎士さんたちがこちらを見ている。

うわ気まずい！


「えーっと、ただいまです。」


「ただいま帰りました！」


気まずくて若干どもりながら挨拶した私、元気に挨拶したクレアお姉ちゃん。
なんで悪びれないんだろうこの人は！


「おー、帰ったか。」

ん、リオお兄ちゃんがいる。
今日は帰らないのかな？と思ったけどもう帰るところみたいだ。

「っと、あんたはクレアさんだっけか、お噂はかねがね聞いているよ。
この国初の女騎士になり女王の護衛騎士をやるほどの天才騎士だってな。」


「光栄でございます、リオ様。
その評価に劣らぬようこれからももっと精進しようと思います。」

微笑みながらクレアお姉ちゃんがそう答える。
うわお、さすが貴族だなぁ。
ああいう受けごたえが即座にできる人間になりたい…獣人だけど。


「噂以上の人物だな…やっぱすごい騎士になるには剣の技術の他にあんたみたいに教養もある人間にならないとなっと。
っと、俺はそろそろ行くよ、今日はミコの顔が見たくて残っただけだし…また明日なミコ、クレアさん。」


「あ、うんっ。
また明日！リオお兄ちゃん！」


クレアさんもお辞儀をしている。

リオお兄ちゃんは私の頭をひとなでした後出ていった。

なんだか前の世界でよく私の頭を撫でていた人を思い出すなぁ…。


「あっ、クレアさんっす～！
お久しぶりっす！」


「ハインさん、お久しぶりです。」


あれ、ここ面識あるんだ。
しかも仲良さそう。

「クレアはよく女王から届けろと命令された文書や物を届けに色々なとこに回ってるんだ。
女王にとってクレアは最も信頼できると言っても過言じゃない騎士だからな、届けろと言った書類の書き換えも、物のすり替えも行わないし1人で馬に乗れるし強いしで、そりゃ多用されるわなって話だがな。」


「ライお兄ちゃん…いつの間に横に。」



気配しなかったんだけど！？
騎士ってすごいなぁ…。



「で、クレアがここに届けてきた書類や物を人懐っこいハインが受け取っているとなんか仲良くなっていたというわけです。」

ケイトお兄ちゃんまでライお兄ちゃんと同じことやってきた…。
なに？気配消して隣に立つの流行ってるの？

というかハインお兄ちゃんのあの瞳。
あれは仲がいいというより、


「ミコ、あなたは見た目以上に察しがいいのでわかるかもしれませんが、気づいていてもどうか見守ってあげてください。」

こっそり耳打ちしてきたケイトお兄ちゃん。

「？なんの話だ？」

わけわかってなさそうなライお兄ちゃん。



…ふーん、ハインお兄ちゃんがクレアお姉ちゃんの事を…ねぇ？

うん、私はお似合いだと思うから、後はハインお兄ちゃんの努力次第だね。

がんばれーっという気持ちで私は目の前で話している2人のことを眺めていた。



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恋愛をかきたすぎて手が勝手に恋愛を書いてました。
反省はしてますが後悔はしてません（おい）