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康臣との出会い
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ヤスさんとの出会いを思い出す…。
色んな声優養成所があったけれど、私はイーストNと云う声優事務所が運営している養成所を選んだ。有名な声優さんが何人も所属しているし、講師陣は声優のみならず舞台関係者やドラマの演出家さんなど、その道のプロの方が指導してくれることが理由です。
イーストNの説明会に行った時だ。初めてヤスさん、中山康臣に出会ったのは。説明会に来た参加者は会議室に通されて、担当職員の来るのを待ったけれど…
(な、なに、あの人相の悪いおじさんは…。私のお父さんと同じくらいじゃないの)
イケメンには程遠く、ヤクザ顔負けなほどに迫力がある面構え。あの強面に『おい、ネエちゃん』なんて凄まれたら確実にチビる自信がある。担当職員が入ってきたけれど、やはり中年男性がいることに少し驚いたらしい。
担当の方は宮田と云う人で、プロデューサーをしているらしい。イーストN、そして養成所について簡単な説明を終えると、どうして声優を目指そうとしたかを一人一人発表していくことになった。説明会の段階ですでに勝負は始まっていると思った。私の番が来た。
「広島県より来ました村上真理子です!19歳です!子供のころからアニメが大好きで、アニメのヒロインが演じたくてたまりませんでした!中学高校と演劇部に入っておりまして、お芝居に励んでおりました。よろしくお願いいたします!」
「ああ、はい、分かりました」
うう…何か反応が思わしくない。そして私の次が
「東京都北区より参りました、中山康臣、41歳です」
うわっ…渋い声…!
しかし、そのあとに言った言葉がすごかった。
「ちなみにバカボ○のパパと同じ年です」
(……え?)
場は大爆笑だった。ヤクザ顔負けの強面の人がそんな冗談を言うなんて。プロデューサーも笑い、ちなみに私も笑ってしまった。そして彼の資料を見てプロデューサーは驚き
「え…!?中山さんは中山香織と詩織姉妹のお父さんなのですか!?」
これには私もビックリした。他の参加者たちも驚いている。姉の香織さんが私と同い年で妹の詩織さんが1コ下である。2人とも高校時代から声優として活躍している。所属事務所も大手の23カンパニーである。
「はい、妻に先立たれ、娘2人は声優としてやっていけるようですし、男一人なので気楽な身の上です。どうせなら若き日の夢再びということです」
「しかし、どうしてご息女と同じ事務所にしなかったのです?23は大手で、ウチはまだ小さいですし」
「23の養成所は年齢制限がありまして。他も似たり寄ったり。しかし、ここには年齢制限がないので、まあ選択の余地もなかったわけです。それに父親が後輩として入ってきたら娘たちもやりづらいでしょう」
「ははは、年齢制限を設けなかった社長を褒めたいですね。しかし、元ハイパーレスキューとは驚きましたね」
私も含め、また他の参加者たちがざわめく。消防の知識はないけれど、ハイパーレスキューが消防士のエリート中のエリートと云うことくらいは知っている。…すごい。
それと、いつの間にかプロデューサーとの会話形式の自己紹介に持ち込んでいる。これもまたすごいと思った。
「ですが、消防士と云う安定した仕事を…。よくご決心されましたね」
「…過分にもハイパーの隊員になんてなれたものの、消防の赴く現場には凄惨な光景も多く、少し心が参ってしまいましてね」
「ああ…すいません。悪いことを聞いてしまいました」
「いえ、心療内科に通い、幸いに快癒へと向かっておりますし、何より娘たちが応援してくれています。それと…若き日の夢再びと云うのもあるのですが」
「他に何か理由が?」
「プロデューサーさんは声優ユニット『ミルキス』をご存知でしょうか?」
『ミルキス』とは、人気アイドルアニメでキャラクターを演じた声優たちによって結成されたユニットだ。すごい人気なので私でも知っている。
「もちろん知っておりますが…ミルキスが何か?」
「ライブチケットの競争率が凄まじくて席が取れないんです。だから自分が声優になれれば何とかなるかもと思いまして」
「……は?」
プロデューサーは唖然とし、今の『は?』は私だ。他の参加者も目が点になっている。
何て言った?声優ユニットのライブチケットが欲しいけど椅子取り合戦が熾烈で取ることが難しい。なら、いっそのこと自分が声優になれば…と、この人は言ったのか?
「あ、あの、娘さんに頼めば何とかなるのでは?」
つい、言ってしまった。彼は苦笑いしながら首を振り
「じ、実は娘2人には内緒にしているんですよ。ミルキスの大ファンと云うことは」
「は、はあ…」
絶対にバレているだろうなと思った。
「いやぁ、ミルキスのセンターの根岸敦美ちゃん、かわいいんですよ!」
いや、そんなことを私に言われても困るんですけど。
「と、いうわけで、若き日の夢再びと、声優になって、そのコネでミルキスのライブチケットを手に入れる!あわよくば、ミルキスのメンバーと共演もしたい!それが私の声優を目指す理由です!」
再び場は大爆笑となった。こんな強面の人が声優ユニットのライブチケットを欲しがるなんて本当に面白い。しかも冗談じゃないようで、その場にいる他の参加者たちにも
「皆さんが私より先にそのコネを手に入れたら、どうか、どうかチケットを私に!」
頭下げているし。プロデューサーは苦笑していたが満足そうな顔だった。すごい逸材が来た。そう思っているに違いない。もはや私など眼中にない。ちょっと悔しかった。
説明会の翌週に入学オーディションがあり、幸い私は合格し、そして中山さんも合格していた。私と中山さんのいるクラスはベーシッククラスで週に2度のレッスンがある。本年度に入った養成所の同期は20人いた。
私たち同期の中でも、やっぱりヤスさんは目立った。
ああ、ヤスさんと云う通称は宮田プロデューサーがつけました。宮田プロデューサーはヤスさんのことがすごく気に入ったみたいでした。宮田プロデューサーはヤスさんより2つ年下なのだけれど、あのくらいの年齢になると多少の歳の差などどうでもいいのだろう。
うらやましいと思った。私は事務所の人は無論、講師にも中々名前を覚えてもらえないのに、何故かヤスさんはすぐに覚えてもらえている。
ヤスさんは演技力もあった。あとで分かったことだけれど、子供の頃から市民劇団でお芝居に励み、消防士になったあとも娘さん2人を連れて市民劇団でお芝居を続けて舞台には何度も立っているんだって。中山香織と詩織姉妹の演技力は幼少のころから父親と共に市民劇団で稽古に励んだのが大きいのだと思う。
最初は父親と同じ年くらいの人を通称で呼ぶなんて、と思ったがヤスさん当人はそう呼ばれることが気に入っていて私にもそう呼んでくれと言ってくれた。
また、若い声優たちには礼儀や社会マナー、常識が欠けている人も多かったのだけど…養成所側はその矯正に積極的ではありません。教えるのは声優としての基礎、それ以外のことは自分でどうにかしろということです。義務教育では無いのだから当たり前の話です。
しかし、ヤスさんと同期となった私たちには、そんなこと許されなかったのです。
「右向け―右!」
正規のレッスンが終わった後、私たちは養成所近くの公民館に半ば強制的にヤスさんに連れて行かれ『訓練礼式』というものを徹底的に仕込まれました。当然渋った私たちですが、何故か拒否しきれなくて…
「何でこんな…」
「真理子!ブウたれているヒマあったら体で覚えろ!」
「はっ、はい!」
「声が小さい!」
「はいっ!」
何でも、この訓練礼式の目的は『右向け右』『回れ右』などの動作が出来ることが目的では無く、ヤスさんが言うには『礼節を明らかにして、規律を正し、品位の向上を図る』と言っていたけれど…正直半信半疑だった。
しかし、繰り返し指導を受けるうちに私たちの礼儀作法は見違えるように綺麗になっていき、ヤスさんの指導を私たち同期メンバーは心から感謝することになったのです。
物語なら、この指導を受けた声優の卵たちは『ヤス組』なんて名乗って快進撃、となるのでしょうけど現実は甘くありません。声優を死ぬまで続けられたのは私と、そしてヤスさんしかいなかったのですから。
色んな声優養成所があったけれど、私はイーストNと云う声優事務所が運営している養成所を選んだ。有名な声優さんが何人も所属しているし、講師陣は声優のみならず舞台関係者やドラマの演出家さんなど、その道のプロの方が指導してくれることが理由です。
イーストNの説明会に行った時だ。初めてヤスさん、中山康臣に出会ったのは。説明会に来た参加者は会議室に通されて、担当職員の来るのを待ったけれど…
(な、なに、あの人相の悪いおじさんは…。私のお父さんと同じくらいじゃないの)
イケメンには程遠く、ヤクザ顔負けなほどに迫力がある面構え。あの強面に『おい、ネエちゃん』なんて凄まれたら確実にチビる自信がある。担当職員が入ってきたけれど、やはり中年男性がいることに少し驚いたらしい。
担当の方は宮田と云う人で、プロデューサーをしているらしい。イーストN、そして養成所について簡単な説明を終えると、どうして声優を目指そうとしたかを一人一人発表していくことになった。説明会の段階ですでに勝負は始まっていると思った。私の番が来た。
「広島県より来ました村上真理子です!19歳です!子供のころからアニメが大好きで、アニメのヒロインが演じたくてたまりませんでした!中学高校と演劇部に入っておりまして、お芝居に励んでおりました。よろしくお願いいたします!」
「ああ、はい、分かりました」
うう…何か反応が思わしくない。そして私の次が
「東京都北区より参りました、中山康臣、41歳です」
うわっ…渋い声…!
しかし、そのあとに言った言葉がすごかった。
「ちなみにバカボ○のパパと同じ年です」
(……え?)
場は大爆笑だった。ヤクザ顔負けの強面の人がそんな冗談を言うなんて。プロデューサーも笑い、ちなみに私も笑ってしまった。そして彼の資料を見てプロデューサーは驚き
「え…!?中山さんは中山香織と詩織姉妹のお父さんなのですか!?」
これには私もビックリした。他の参加者たちも驚いている。姉の香織さんが私と同い年で妹の詩織さんが1コ下である。2人とも高校時代から声優として活躍している。所属事務所も大手の23カンパニーである。
「はい、妻に先立たれ、娘2人は声優としてやっていけるようですし、男一人なので気楽な身の上です。どうせなら若き日の夢再びということです」
「しかし、どうしてご息女と同じ事務所にしなかったのです?23は大手で、ウチはまだ小さいですし」
「23の養成所は年齢制限がありまして。他も似たり寄ったり。しかし、ここには年齢制限がないので、まあ選択の余地もなかったわけです。それに父親が後輩として入ってきたら娘たちもやりづらいでしょう」
「ははは、年齢制限を設けなかった社長を褒めたいですね。しかし、元ハイパーレスキューとは驚きましたね」
私も含め、また他の参加者たちがざわめく。消防の知識はないけれど、ハイパーレスキューが消防士のエリート中のエリートと云うことくらいは知っている。…すごい。
それと、いつの間にかプロデューサーとの会話形式の自己紹介に持ち込んでいる。これもまたすごいと思った。
「ですが、消防士と云う安定した仕事を…。よくご決心されましたね」
「…過分にもハイパーの隊員になんてなれたものの、消防の赴く現場には凄惨な光景も多く、少し心が参ってしまいましてね」
「ああ…すいません。悪いことを聞いてしまいました」
「いえ、心療内科に通い、幸いに快癒へと向かっておりますし、何より娘たちが応援してくれています。それと…若き日の夢再びと云うのもあるのですが」
「他に何か理由が?」
「プロデューサーさんは声優ユニット『ミルキス』をご存知でしょうか?」
『ミルキス』とは、人気アイドルアニメでキャラクターを演じた声優たちによって結成されたユニットだ。すごい人気なので私でも知っている。
「もちろん知っておりますが…ミルキスが何か?」
「ライブチケットの競争率が凄まじくて席が取れないんです。だから自分が声優になれれば何とかなるかもと思いまして」
「……は?」
プロデューサーは唖然とし、今の『は?』は私だ。他の参加者も目が点になっている。
何て言った?声優ユニットのライブチケットが欲しいけど椅子取り合戦が熾烈で取ることが難しい。なら、いっそのこと自分が声優になれば…と、この人は言ったのか?
「あ、あの、娘さんに頼めば何とかなるのでは?」
つい、言ってしまった。彼は苦笑いしながら首を振り
「じ、実は娘2人には内緒にしているんですよ。ミルキスの大ファンと云うことは」
「は、はあ…」
絶対にバレているだろうなと思った。
「いやぁ、ミルキスのセンターの根岸敦美ちゃん、かわいいんですよ!」
いや、そんなことを私に言われても困るんですけど。
「と、いうわけで、若き日の夢再びと、声優になって、そのコネでミルキスのライブチケットを手に入れる!あわよくば、ミルキスのメンバーと共演もしたい!それが私の声優を目指す理由です!」
再び場は大爆笑となった。こんな強面の人が声優ユニットのライブチケットを欲しがるなんて本当に面白い。しかも冗談じゃないようで、その場にいる他の参加者たちにも
「皆さんが私より先にそのコネを手に入れたら、どうか、どうかチケットを私に!」
頭下げているし。プロデューサーは苦笑していたが満足そうな顔だった。すごい逸材が来た。そう思っているに違いない。もはや私など眼中にない。ちょっと悔しかった。
説明会の翌週に入学オーディションがあり、幸い私は合格し、そして中山さんも合格していた。私と中山さんのいるクラスはベーシッククラスで週に2度のレッスンがある。本年度に入った養成所の同期は20人いた。
私たち同期の中でも、やっぱりヤスさんは目立った。
ああ、ヤスさんと云う通称は宮田プロデューサーがつけました。宮田プロデューサーはヤスさんのことがすごく気に入ったみたいでした。宮田プロデューサーはヤスさんより2つ年下なのだけれど、あのくらいの年齢になると多少の歳の差などどうでもいいのだろう。
うらやましいと思った。私は事務所の人は無論、講師にも中々名前を覚えてもらえないのに、何故かヤスさんはすぐに覚えてもらえている。
ヤスさんは演技力もあった。あとで分かったことだけれど、子供の頃から市民劇団でお芝居に励み、消防士になったあとも娘さん2人を連れて市民劇団でお芝居を続けて舞台には何度も立っているんだって。中山香織と詩織姉妹の演技力は幼少のころから父親と共に市民劇団で稽古に励んだのが大きいのだと思う。
最初は父親と同じ年くらいの人を通称で呼ぶなんて、と思ったがヤスさん当人はそう呼ばれることが気に入っていて私にもそう呼んでくれと言ってくれた。
また、若い声優たちには礼儀や社会マナー、常識が欠けている人も多かったのだけど…養成所側はその矯正に積極的ではありません。教えるのは声優としての基礎、それ以外のことは自分でどうにかしろということです。義務教育では無いのだから当たり前の話です。
しかし、ヤスさんと同期となった私たちには、そんなこと許されなかったのです。
「右向け―右!」
正規のレッスンが終わった後、私たちは養成所近くの公民館に半ば強制的にヤスさんに連れて行かれ『訓練礼式』というものを徹底的に仕込まれました。当然渋った私たちですが、何故か拒否しきれなくて…
「何でこんな…」
「真理子!ブウたれているヒマあったら体で覚えろ!」
「はっ、はい!」
「声が小さい!」
「はいっ!」
何でも、この訓練礼式の目的は『右向け右』『回れ右』などの動作が出来ることが目的では無く、ヤスさんが言うには『礼節を明らかにして、規律を正し、品位の向上を図る』と言っていたけれど…正直半信半疑だった。
しかし、繰り返し指導を受けるうちに私たちの礼儀作法は見違えるように綺麗になっていき、ヤスさんの指導を私たち同期メンバーは心から感謝することになったのです。
物語なら、この指導を受けた声優の卵たちは『ヤス組』なんて名乗って快進撃、となるのでしょうけど現実は甘くありません。声優を死ぬまで続けられたのは私と、そしてヤスさんしかいなかったのですから。
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