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第17話 新天地リケード
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カトレアの死から一年が経過した。
レンヤはフィオナ王国から東へ大きく離れたリケード王国と言う国で冒険者をやっていた。生憎と、この国に芸術ギルドはなかった。趣味程度で絵画と陶芸は続けているが収入には繋がらない。
しかし何というか、レンヤも異世界セイラに転生して随分と経つが、彼はようやく異世界転生ものの主人公のような冒険が出来るようになった。いや、容貌は17歳くらいのままなのだが。
冒険者ギルドに登録して、仲間と出会いパーティーを組み、モンスターに挑む。
魔王のような脅威はリケード王国に無いものの、ミッション達成やランクアップに一喜一憂する、そんな当たり前の異世界転生ものの主人公の辿る軌跡、それにようやく足を踏み入ることが出来たのだ。
「がははははははは!」
「「がははははははははは!」」
レンヤが現在組んでいるのは“新”荒くれ男ABCのメンバー。
ギルドに冒険者登録をする時、まさか二度もないだろうと思った先輩冒険者たちの新人いびりのテンプレ。あった。
レンヤは感動のあまり泣き出し、予想だにしなかった反応に驚いた新荒くれ男ABCの面々、レンヤは語る。
実は冒険者ギルドの登録は二度目で、最初に登録した時、同じように荒くれ男たちに絡まれたと。村一番のガキ大将、怖い者なしだったがあっさりやられてしまった。いつか仕返ししてやろうと思っていたが、ギルドのミッションにより、その荒くれ男たちと組むことになった。
しかし、討伐対象の敵が想像以上に強く撤退を余儀なくされた。その時、新人いびりをした荒くれ男たちが身を挺して自分を逃がしてくれて二度と帰ってこなかった。それにより自分は一度冒険者を辞めて実家に帰ったが凶作で家を失い、再びやらざるを得ない。そして登録時に同じく荒くれ男たちに絡まれた。死んだ彼らを思い出して涙したと…よくこんな出まかせ言えると自分でも感心したレンヤだが、新荒くれ男ABCは漢泣きした。号泣した。
「うう、いい先輩に出会えたなぁ坊主!そうよ、新人いびりなどしても、いざって時は若いのを助けるため体張るもんだ!うう……。ああ、俺はバレン、よろしくな」
「俺はグード、鉄級だ。そんな漢たちが命懸けで守った命だ。粗末にすんなよ坊主、うう」
「同じく鉄級のゼンダだ。いや、久しぶりに漢と言える男たちの話を聞けたぜ。ううう」
すっかり、この新荒くれ男ABCに気に入られたレンヤ、パーティーに入ることになった。
しかし、お世辞にもあまり良いパーティーバランスとは言えない。
全員がパワーファイター系、大剣と槍でモンスターに挑む。魔法使いはいない。
そこにレンヤが入ったわけだ。レンヤが彼らに打ち明けた強さの内訳はこうだ。
魔法は炎と治癒を使うが大怪我と病には対応できない。収納魔法もあるがズタ袋一つ程度。武器は剣と槍と投石、実戦経験はそれなりに、という感じだ。
そして話は戻る。
「がははははははは!」
「「がははははははははは!」」
ミッション『害獣退治』を成功させて上機嫌のパーティー、レンヤは下戸ということになっているので飲まないが、宴に参加して共に笑っている。
「いやぁ、治癒魔法使いが一人いるだけで、こうも安心して戦えるもんなんだなぁ!」
「でも気ぃつけて下さいよ、ゼンダのおっちゃん、治せるのはかすり傷程度なんですから。わははははは!」
「それが、どれほど助かるかだ!わははは、いい若いのと組めたぜ!」
「収納魔法もなぁ、ズタ袋一つ分でも大助かりだ」
「全くだ。水と食糧を詰め込められるだけで大助かりだ」
バレンとグードも上機嫌だ。年齢的に言うと、新荒くれ男ABCの平均年齢は三十歳くらいだ。出会いのきっかけは新人いびりというものだったが、今ではよき仲間たちだ。
ここ、リケード王国領は未踏破の迷宮と古代遺跡も多い。稼ぎにはなる。
しかしレンヤもだが、新荒くれ男ABCも、あまり迷宮の類は好まない。
あんな陰気くさいところ、たとえ多少金になろうとも入る気にもなれない。古代遺跡も発見してお宝を見つけられれば良いが、一度入ってしまったら抜け出せなかったという事例もあり、そっちも御免だ。
だから現状、鉄級冒険者の彼らにとって主に行うミッションは田畑を荒らして家畜も食う害獣やヒトを襲う低級なモンスターを退治するというものが多い。新荒くれ男ABCは人相がとても悪く商人護衛のたぐいの仕事は任せてもらえないのだ。根はいいやつらなのに。
また、レンヤは害獣とモンスター退治のミッションのさい、同時進行して薬草も採取しているがギルドで換金していない。その意図をバレンが聞くと
『乾燥させて故郷に送るんです』と返し、何て健気な!と泣き出すバレン。
本当はレンヤが創薬の材料として使うのだが。
しかし、この充実していた新荒くれ男ABCとパーティーを組む時間は終わりを告げた。
レンヤ以外は平均三十歳の中年たち。魔法が使えない冒険者にとって戦うチカラは下り坂になっていく。元々長く続ける生業でもない。
三人ともそれなりに蓄えも出来たし、故郷に帰り身を固めるとレンヤに告げた。ギルド前で別れる新荒くれ男ABCとレンヤ。
「おっちゃんよ…」
何か不自然な髪形をした真っ白なボクサーのような言い方。
「楽しかったぜ、レンヤ」
「今度は俺たちのようなおっちゃんたちとじゃなく、可愛い女の子と組めよ」
「元気でな」
新荒くれ男ABCの面々はレンヤの肩を抱き、あるいは抱きしめ、別れを惜しみ、去っていった。
彼らと様々なミッションをこなしたレンヤ、今は銅級冒険者となっていた。
「やれやれ、一人か…」
頭を掻きつつギルドの掲示板に赴き、ソロの冒険者で対応可能の仕事を探すが、適当なのがない。
「魔王の国に行って子種蒔くか、それとも色町にでも行くか…」
ひまな日は女を抱きに行く男だった。ちなみにリケード王国に来てから、伴侶どころか恋人もいない日々だった。新荒くれ男ABCがまったく女にモテないため遠慮していたのだ。リケード王国城下町の色町に行くか、転移で魔王の国に行き、女体を堪能していた。
「カトレアみたいに毎日抱ける子が欲しいな。また奴隷を買いに行くか…」
ここリケード王国は北国でもあるので、そろそろ冷え始める季節、人肌が恋しくもなるだろう。レンヤがそんなこんな思案していた時、ギルド内のフロアで
「もう、お前パーティーから抜けろ!」
レンヤそれに振り向き、キター!と思った。
ライトノベルの王道、パーティー追放だ。数多のライトノベルの題材である婚約破棄された挙句、非道な仕打ちを受けた貴族令嬢の復讐劇は見たレンヤ。今度はこれか!と思った。王道なら追放されるメンバーが実は秘めた実力者であるのだが…。
「あららら…。あの子かぁ…」
レンヤは当人に悪いと思ったが、追放されても仕方ないと第三者も思える冒険者だった。
ジョブは弓術士だが、腕はてんでダメで、敵に当たるどころか味方に当ててしまうことも。魔法も使えず、非力なので荷物持ちも出来ない少女だった。レンヤは方便として、冒険者になった理由を凶作で家を失ったためと言ったが、彼女の場合は、それが本当で親に娼館へ売り飛ばされたが隙を見て逃げだし、このリケード王国の城下町に流れてきたとのこと。
彼女の属するパーティー『シャイニング』と協力ミッションをした時、彼女は誤って新荒くれ男Aのバレンの臀部に矢を当ててしまい、激怒するバレンと泣いて謝る彼女との間にレンヤが入り、何とか収めたという経緯があった。同じ黄色人種だし助けてやりたいが、後ろから味方に射られるのもなぁと思いつつ、鑑定した。
名前 イズミ
年齢 17歳
職業 弓術士
能力 なし
…と羅列されるイズミのステータスを見ていたところ、イズミは仲間たちに責められている最中にも関わらずレンヤをキッと睨んだ。
「…おいおい、俺が鑑定しているの見抜いたのか、あの子は」
「おい、聴いているのか!パーティー資金で買った胸当てと弓も返せ。パン一斤くらいの金にはなるからな」
「分かった。抜けるよパーティー」
イズミはパーティーリーダーのケインに言われる通り、胸当てと弓を返した。そしてギルドの出口に向かうが、レンヤをもう一度睨む。唇が動くがレンヤは読唇した。『最低』そう言っているのが分かった。確かに女の秘密を黙って探るのは最低行為だ。しかし、レンヤがこの世界セイラで鑑定を使い、それを見抜かれたのは初めてのこと。レンヤは微笑み
「見つけたよ。仲間…。ふっふっふ」
レンヤはフィオナ王国から東へ大きく離れたリケード王国と言う国で冒険者をやっていた。生憎と、この国に芸術ギルドはなかった。趣味程度で絵画と陶芸は続けているが収入には繋がらない。
しかし何というか、レンヤも異世界セイラに転生して随分と経つが、彼はようやく異世界転生ものの主人公のような冒険が出来るようになった。いや、容貌は17歳くらいのままなのだが。
冒険者ギルドに登録して、仲間と出会いパーティーを組み、モンスターに挑む。
魔王のような脅威はリケード王国に無いものの、ミッション達成やランクアップに一喜一憂する、そんな当たり前の異世界転生ものの主人公の辿る軌跡、それにようやく足を踏み入ることが出来たのだ。
「がははははははは!」
「「がははははははははは!」」
レンヤが現在組んでいるのは“新”荒くれ男ABCのメンバー。
ギルドに冒険者登録をする時、まさか二度もないだろうと思った先輩冒険者たちの新人いびりのテンプレ。あった。
レンヤは感動のあまり泣き出し、予想だにしなかった反応に驚いた新荒くれ男ABCの面々、レンヤは語る。
実は冒険者ギルドの登録は二度目で、最初に登録した時、同じように荒くれ男たちに絡まれたと。村一番のガキ大将、怖い者なしだったがあっさりやられてしまった。いつか仕返ししてやろうと思っていたが、ギルドのミッションにより、その荒くれ男たちと組むことになった。
しかし、討伐対象の敵が想像以上に強く撤退を余儀なくされた。その時、新人いびりをした荒くれ男たちが身を挺して自分を逃がしてくれて二度と帰ってこなかった。それにより自分は一度冒険者を辞めて実家に帰ったが凶作で家を失い、再びやらざるを得ない。そして登録時に同じく荒くれ男たちに絡まれた。死んだ彼らを思い出して涙したと…よくこんな出まかせ言えると自分でも感心したレンヤだが、新荒くれ男ABCは漢泣きした。号泣した。
「うう、いい先輩に出会えたなぁ坊主!そうよ、新人いびりなどしても、いざって時は若いのを助けるため体張るもんだ!うう……。ああ、俺はバレン、よろしくな」
「俺はグード、鉄級だ。そんな漢たちが命懸けで守った命だ。粗末にすんなよ坊主、うう」
「同じく鉄級のゼンダだ。いや、久しぶりに漢と言える男たちの話を聞けたぜ。ううう」
すっかり、この新荒くれ男ABCに気に入られたレンヤ、パーティーに入ることになった。
しかし、お世辞にもあまり良いパーティーバランスとは言えない。
全員がパワーファイター系、大剣と槍でモンスターに挑む。魔法使いはいない。
そこにレンヤが入ったわけだ。レンヤが彼らに打ち明けた強さの内訳はこうだ。
魔法は炎と治癒を使うが大怪我と病には対応できない。収納魔法もあるがズタ袋一つ程度。武器は剣と槍と投石、実戦経験はそれなりに、という感じだ。
そして話は戻る。
「がははははははは!」
「「がははははははははは!」」
ミッション『害獣退治』を成功させて上機嫌のパーティー、レンヤは下戸ということになっているので飲まないが、宴に参加して共に笑っている。
「いやぁ、治癒魔法使いが一人いるだけで、こうも安心して戦えるもんなんだなぁ!」
「でも気ぃつけて下さいよ、ゼンダのおっちゃん、治せるのはかすり傷程度なんですから。わははははは!」
「それが、どれほど助かるかだ!わははは、いい若いのと組めたぜ!」
「収納魔法もなぁ、ズタ袋一つ分でも大助かりだ」
「全くだ。水と食糧を詰め込められるだけで大助かりだ」
バレンとグードも上機嫌だ。年齢的に言うと、新荒くれ男ABCの平均年齢は三十歳くらいだ。出会いのきっかけは新人いびりというものだったが、今ではよき仲間たちだ。
ここ、リケード王国領は未踏破の迷宮と古代遺跡も多い。稼ぎにはなる。
しかしレンヤもだが、新荒くれ男ABCも、あまり迷宮の類は好まない。
あんな陰気くさいところ、たとえ多少金になろうとも入る気にもなれない。古代遺跡も発見してお宝を見つけられれば良いが、一度入ってしまったら抜け出せなかったという事例もあり、そっちも御免だ。
だから現状、鉄級冒険者の彼らにとって主に行うミッションは田畑を荒らして家畜も食う害獣やヒトを襲う低級なモンスターを退治するというものが多い。新荒くれ男ABCは人相がとても悪く商人護衛のたぐいの仕事は任せてもらえないのだ。根はいいやつらなのに。
また、レンヤは害獣とモンスター退治のミッションのさい、同時進行して薬草も採取しているがギルドで換金していない。その意図をバレンが聞くと
『乾燥させて故郷に送るんです』と返し、何て健気な!と泣き出すバレン。
本当はレンヤが創薬の材料として使うのだが。
しかし、この充実していた新荒くれ男ABCとパーティーを組む時間は終わりを告げた。
レンヤ以外は平均三十歳の中年たち。魔法が使えない冒険者にとって戦うチカラは下り坂になっていく。元々長く続ける生業でもない。
三人ともそれなりに蓄えも出来たし、故郷に帰り身を固めるとレンヤに告げた。ギルド前で別れる新荒くれ男ABCとレンヤ。
「おっちゃんよ…」
何か不自然な髪形をした真っ白なボクサーのような言い方。
「楽しかったぜ、レンヤ」
「今度は俺たちのようなおっちゃんたちとじゃなく、可愛い女の子と組めよ」
「元気でな」
新荒くれ男ABCの面々はレンヤの肩を抱き、あるいは抱きしめ、別れを惜しみ、去っていった。
彼らと様々なミッションをこなしたレンヤ、今は銅級冒険者となっていた。
「やれやれ、一人か…」
頭を掻きつつギルドの掲示板に赴き、ソロの冒険者で対応可能の仕事を探すが、適当なのがない。
「魔王の国に行って子種蒔くか、それとも色町にでも行くか…」
ひまな日は女を抱きに行く男だった。ちなみにリケード王国に来てから、伴侶どころか恋人もいない日々だった。新荒くれ男ABCがまったく女にモテないため遠慮していたのだ。リケード王国城下町の色町に行くか、転移で魔王の国に行き、女体を堪能していた。
「カトレアみたいに毎日抱ける子が欲しいな。また奴隷を買いに行くか…」
ここリケード王国は北国でもあるので、そろそろ冷え始める季節、人肌が恋しくもなるだろう。レンヤがそんなこんな思案していた時、ギルド内のフロアで
「もう、お前パーティーから抜けろ!」
レンヤそれに振り向き、キター!と思った。
ライトノベルの王道、パーティー追放だ。数多のライトノベルの題材である婚約破棄された挙句、非道な仕打ちを受けた貴族令嬢の復讐劇は見たレンヤ。今度はこれか!と思った。王道なら追放されるメンバーが実は秘めた実力者であるのだが…。
「あららら…。あの子かぁ…」
レンヤは当人に悪いと思ったが、追放されても仕方ないと第三者も思える冒険者だった。
ジョブは弓術士だが、腕はてんでダメで、敵に当たるどころか味方に当ててしまうことも。魔法も使えず、非力なので荷物持ちも出来ない少女だった。レンヤは方便として、冒険者になった理由を凶作で家を失ったためと言ったが、彼女の場合は、それが本当で親に娼館へ売り飛ばされたが隙を見て逃げだし、このリケード王国の城下町に流れてきたとのこと。
彼女の属するパーティー『シャイニング』と協力ミッションをした時、彼女は誤って新荒くれ男Aのバレンの臀部に矢を当ててしまい、激怒するバレンと泣いて謝る彼女との間にレンヤが入り、何とか収めたという経緯があった。同じ黄色人種だし助けてやりたいが、後ろから味方に射られるのもなぁと思いつつ、鑑定した。
名前 イズミ
年齢 17歳
職業 弓術士
能力 なし
…と羅列されるイズミのステータスを見ていたところ、イズミは仲間たちに責められている最中にも関わらずレンヤをキッと睨んだ。
「…おいおい、俺が鑑定しているの見抜いたのか、あの子は」
「おい、聴いているのか!パーティー資金で買った胸当てと弓も返せ。パン一斤くらいの金にはなるからな」
「分かった。抜けるよパーティー」
イズミはパーティーリーダーのケインに言われる通り、胸当てと弓を返した。そしてギルドの出口に向かうが、レンヤをもう一度睨む。唇が動くがレンヤは読唇した。『最低』そう言っているのが分かった。確かに女の秘密を黙って探るのは最低行為だ。しかし、レンヤがこの世界セイラで鑑定を使い、それを見抜かれたのは初めてのこと。レンヤは微笑み
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