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【分岐/梨穂生存ルート】第2話 ついにメジャーデビュー!

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北海道の函館に到着した。五稜郭タワーにストリートピアノが設置されている。アングルによっては窓の向こうに見える五稜郭をバックに歌うことも出来る。
日本全国を巡り、動画を配信。現地の風景を歩く場面と共に梨穂が歌う動画を製作、視聴者はピアノ演奏者のトシPとの関係は何だと時に聴いてくる。梨穂が動画内でポロッと『夫婦でーす』と言ってしまったが、さしたる混乱はなかった。少なからず、そう感じていた者は少なくなかったのだろう。

そして五稜郭を背景にオリジナルのバラードを歌う梨穂の撮影を終えた。同じ観光客で歌い手あずきを知っていた者がいてサインを求められた。相変わらずトシPに求められることは無い。
異世界セイラシアでモンスターや賊徒相手に多くの実戦を経験している彼は五十路の俊樹となっても怖い印象を持たれてしまうのかもしれない。平和な令和日本で暮らす男性にはない武人の顔立ちをしているのだから。特に女性は寄ってこない。面構えに精悍さが宿るのも考えもののようだ。

いそいそとデジカメと三脚を片付ける俊樹に歩み寄る梨穂。
「俊樹さん、雨が降ってきたみたい」
「え?」
今夜、函館の夜景を観に行く予定だった二人。
「ああ、こりゃ参ったな…」
「でもまだ夜まで時間あるし…止んだら空気が澄んで絶景が見られるかもしれないじゃない」
「それもそうだな、それまで函館の観光地を巡って待つとしようか」
「うーんと、お休憩に行きたい。何か体が火照ってきちゃった」
梨穂は性行為大好き娘だ。俊樹の房中術に蕩け切っているので欲しくなったら躊躇いもなく願う。真っ昼間でも求めてくるのだ。
「お、いいね。その前に食事だ。確か函館にしかないハンバーガー屋さんがあると聞いたぞ」
「だめだめ、食欲を満足すると性欲萎むんだから。食事はお楽しみのあと」
閨房スキルを有する俊樹には無縁の話なのだが、それを言うことは出来ない。

函館市内のラブホテルに休憩で入り、若い新妻の肢体を堪能する俊樹、今回はスクール水着を着てもらった。旅先で何を購入しているのやら。胸元に白地の名札『りほ』を貼るほど徹底している。
「初めて知った…。スクール水着って、へそ下がめくれるのか…」
齢五十六歳で知った発見だった。
「まあ、いちいち小学校中学校で女の子に確認できないものね。そこがめくれるということは…」
「ここに手を入れて直接あそこを愛でられる。素晴らしい機能だ。スクール水着!」
「うん、俊樹さん、指も気持ちいいから大好き」


お互い心身をスッキリさせたあとに軽食を済ませると、ちょうどいい時間になった。
函館駅から出発する夜景の見える展望台直通のバスに乗る。
到着してバスを降りた。かなり冷えるので、俊樹は梨穂を抱き寄せながら夜景の見えるベストポジションへと。
「わあああああ…」
白い息を吐いて梨穂は函館の夜景に見惚れた。俊樹も。
「これは見事だ…」
テレビやパソコンのモニターで見るのとは大違い。見入ってしまう俊樹と梨穂だった。
「ねえ、俊樹さん」
「ん?」
「ありがとう」
「なっ、何だよ、急に」
「アシッドアタックを受けた私を助けてくれて…お嫁さんにしてくれて…一緒に音楽もやってくれて…俊樹さんがいなければ私、こんな絶景見られなかった」
「…どういたしまして」
君も俺の心身を癒してくれるではないか。そう思った。これは言葉にしなくてはならない。
「俺も感謝しているよ。こんなおじさんと結婚してくれて…毎日心身を癒してくれて」
「それはお互い様、俊樹さんに抱かれている時、私はすごく幸せなの」
「嬉しいな」
「それでね、俊樹さん…。いま言っていいか分からないのだけど…私たちの新婚旅行はここ函館で終えようと思うの」
「ん、函館以外の北海道は巡らずに?」
「うん、メジャーデビューのオファーが来たんだ。こっちを優先したいと思って」
「え?」
パソコンが大の苦手の俊樹、スマホはゲーム機としか使っていない彼はアイパイプの自分と梨穂のチャンネル『トシPと歌い手あずき』の確認をロクにしていなかった。パソコン操作やチャンネル運営については梨穂にお願いしている彼。オファーが届いたとは初耳だった。
俊樹の驚きが予想できたか、梨穂はアイパイプのスマホ画面を開いて自分宛てに送られてきたダイレクトメッセージを見せた。
「すごいじゃないか…。『俺たちの歌を聴け』をデビュー曲にして本格的に歌手になるのか。おめでとう、梨穂!」
「いや、よく読んで。俊樹さんも一緒にと言うのが条件なんだから」
「え?」
梨穂をメジャーデビューに至らせるまでが自分の仕事と思っていた俊樹。一緒にデビューする気までなかった。もう五十六歳のおっさんの自分が。
「…今夜、ゆっくり話し合おうか。今は夜景を見よう」
「うん」
力強く梨穂を抱き寄せる俊樹だった。

函館駅近くのホテル、夕食を食べてお茶を飲む二人。
「梨穂、こういうのはどうだろう。俺は君に楽曲を作り続け、現場ではバンドメンバーとして音楽活動をする。君とデュオユニットを組むと言うのは正直気乗りしない」
「そう言うだろうと思った。でも一応理由を訊かせてほしいな」
「俺は裏方の方が性に合っている。それに…年のせいにしたくはないが今さらステージの真ん中に立って音楽やりたいという気力自体が湧かない。ごめんな」
別世界の彼は声優となりステージに立つのだが、それは若返り篠永和樹となっての話。
いくら異世界で齢十五の少年となる彼でも今は五十六歳の男だ。目立つことを避けるのは不思議ではないだろう。
「うん…。そう言われると反論も出来ないかな。俊樹さん、動画でもあまり目立たないよう心掛けていたものね」
「ああ、俺が俺が、と前面に出ていたら動画はぶち壊しになっていたと思う。目立たなくていいんだ。俺は引き立て役でいい」
観光地を巡る動画では俊樹がデジカメを持って撮影し顔出しはせず声だけの出演だった。
それを視聴者に問われた時は『Pは表にあまり出るべきではないので』と答えている。
「分かった。私たちをスカウトしてくれた音楽事務所には二人の総意としてそれを伝えようよ。俊樹さんは楽曲の作成とバンドメンバーとして。デュオは組まないと。これがダメなら、それを受け入れてくれるところを探すだけね」
「そうだな。新婚旅行最後の夜だ。思い切り君を愛させてほしい」
「うん、たっぷり可愛がってね」

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

「驚きました。名古屋駅構内で私に話しかけて下された貴方が社長だったなんて」
俊樹たちは函館旅行の翌日、飛行機で羽田空港まで行き、渋谷に在る芸能事務所へと立ち寄った。事前にアポ取りは梨穂が済ませていたので彼女と俊樹をスカウトした芸能事務所『大江戸プロ』の社長と面会した。それは名古屋駅構内で俊樹のピアノを称賛した人物、俊樹とは同じ年頃の人物だった。
「改めて…私は大江戸プロの代表取締役を務める藤堂と言います」
丁寧に名刺を渡す藤堂社長、俊樹も
「こちらも改めて…。私は篠永俊樹と言います。すいません、名刺は持っていなくて。こちらは妻の梨穂。歌い手あずきです。公私共によきパートナーです」
「あずきです。本名は篠永梨穂です」
世間話も済ませて本題に入る。梨穂、中々堂々としているものだ。先の条件を藤堂に伝える。俊樹はあくまで梨穂のフォローしかしない。デュオとしてデビューはしないと。
「まあ…私も篠永さんと同じ年のころです。目立つのを避けて一歩引いた立場で活動したいというのは分かります」
「わがままを言って申し訳ございません。今さらステージに立ってパフォーマンスなんて考えられません。バンドメンバーだけで精一杯ですよ」
「主人とよくよく話し合って行きついた話です。藤堂社長、どうかこの方針で受け入れていただけませんか」
「分かりました。ただ楽曲の権利、ピアニストとしてプロデュースの関係から篠永さんにも当事務所と契約してほしいのですが」
大江戸プロについても俊樹たちはある程度の調べは終えている。
創業は昭和の学生運動全盛のころで歴史ある事務所だ。多くのミュージシャンをプロデュースし、現在もメジャー歌手とバンドが所属している。社長の藤堂も元は同プロに在籍していたミュージシャン、バンド名を聞けば、それは若い梨穂も知っていたバンドだった。藤堂はギタリストだったがボーカルが病により急逝したため解散せざるを得なかった。
藤堂はその後、属していた大江戸プロの音楽プロデューサーとなり、先年に四代目の社長を継いだという。
俊樹は三十年以上消防士をしてきたのだ。人の生き死の修羅場を何度も目の当たりにしている。異世界セイラシアでは数えきれないほど賊徒と命のやり取りをしてきた。藤堂の人となりは少し話せば、だいたい分かるつもりだ。信頼に値する人物だと。
「梨穂、いいか」
「うん」
「それでは家内共々、お世話になります」


契約に伴う話し合いを終えると、もう夕方になっていた。事務所ビルを出て俊樹と梨穂は大きく息を吸って体を伸ばした。
「今日は渋谷のラブホに泊まろうか」
「そうね」
梨穂の顔は紅潮している。ついにメジャーデビューだと。
「それにしても三島の家はどうしようか…。梨穂、正直言うと俺は手放したくない」
どうしても東京での仕事が多くなると予想してのことだ。
「手放す必要なんてないよ。三島から通えばいいんだもん。それに関西方面の仕事なら、むしろ三島の方が便利じゃない」
「それもそうか、必要があれば都内のビジネスホテルかラブホに泊まればいいわけだし」
「それより今日は祝杯よ!でもアルコールはだめね。今夜もたっぷり可愛がってもらうんだから!」
俊樹は梨穂と結婚以来、酒を一滴も飲んでいない。細マッチョの体を得たものの内臓まで強靭になっているかは疑問だ。若い新妻に腰を使っている時に万一あれば。酒なんて飲めるものではない。いつもノンアルコールで乾杯なのだ。
梨穂は俊樹の腕に抱き着いた。夕暮れの渋谷の街を歩いていく夫婦だった。


歌い手あずきがメジャーデビューしたことはネットの芸能ニュースでも大々的に報じられた。アイパイプへの投稿は若干疎遠となってしまうが閉鎖はしない。
トシPは楽曲制作に携わり、あずきのバンドメンバーとして活動すると文末に捕捉程度に記されていた。デビューが報じられ、ファーストライブが早くも決定したが、そこからが忙しかった。歌い手あずきはアイパイプですでに知名度は高く、大人気の歌手であるから

「デビューライブが武道館?ははは、御冗談を」
歌い手あずきのプロデュースを大江戸プロから任された中堅プロデューサー桜井からそんな話を電話で受けた俊樹。この時、俊樹は梨穂と都内のラブホテルでご休憩中だったのだが、当の梨穂も
「まさかぁ」
と笑っていた。どうやら日頃から桜井は冗談が好きな性格で肝心な報告を信じてもらえていないようだ。しかし
『いや、本当なんですよ。デビューライブが武道館というのは別にあずきが初めてじゃないので、あり得ない話でもないのです』
スマホをスピーカーにしたので、桜井の熱弁は梨穂にも届いた。俊樹と梨穂はしばらく互いを見つめ合った。信じられない、そんな顔で。
『とにかく、アイパイプで配信していた曲だけでは足りませんのでカヴァーを含め、篠永さんも楽曲をお願いします。ライブは三ヶ月後、五曲お願いしますよ!』
電話が切られた。梨穂はまだ呆然としていた。ベッド横のテーブルにスマートフォンを置いた俊樹は一言
「こりゃ忙しくなるな…」
ようやく我に返った梨穂は
「そ、そうだね…。あははは…」


予想していた通り、三島に帰る余裕もなかった。
たまに俊樹だけが戻って、家の掃除や庭の手入れ、洗車や税金の支払い等の用事を済ませて、そのまま東京へ引き返す。
まさか、こんな多忙になるとは思わなかったが充実した日々だった。
新幹線の中で桜井から言い渡されたノルマである楽曲も制作していく。新幹線での移動中が一番捗るらしく、三島への行き来は家の用事を終わらせ、かつ楽曲制作にもよしと一石二鳥だ。ライブ二ヶ月前には五曲の制作も終えた。
梨穂は都内でホテル住まい、ジムにも通っている。ライブは二時間三十分、その長丁場に耐えうる体作り。真剣そのものだ。ランニングマシンで一心不乱に駆ける。傍らで俊樹も同様のトレーニングをしていたが
「十キロ達成だ。よくやった」
「はぁ、はぁ…。まったく…高校のころ帰宅部であったことを後悔しているわ」
「さて、少し休んだらプールに行こう」
「うん、今日は絶対に千五百泳いでみせる!」

すごい根性だ、俊樹は思う。俊樹は元消防士としての地力に加え異世界セイラシアで魔王ゼインの課した荒行が今の彼にも反映されてマラソンも遠泳も何でもない体力を有しているが梨穂は普通の人間だ。
毎日十キロのマラソンと千五百の遠泳は容易ではない。でも自らにこれを課したのは梨穂当人。武道館において二時間三十分のライブ、今までのように一曲歌って、はい終わりではないのだ。その下地となるスタミナを身につけるため懸命だ。食事も事務所の栄養士が考えてくれた献立のみ。律儀に俊樹もその食事に付き合っている。

さて、一度ロッカー室に戻った俊樹に桜井から電話が入った。室内の隅に行き電話を取った。
『あずき、電話に出ないので篠永さんに』
「いま彼女はジムのロッカー室にいるので…。で、どうしました?」
『ご承知の通り、今日からC-topからチケット販売となりましたが』
C-topとは、チケットの販売サイトだ。ああ、そういえば今日だったと思いだした俊樹、歌い手あずきの武道館ライブのチケット販売の日。
『完売しました!』
「完売…!」
『まさか即日完売とは私も驚きました!』
「私もです。急ぎ彼女に伝えます。大喜びしますよ!」

俊樹より早くプールサイドに着いていた梨穂は準備運動をしていた。いつも俊樹を喜ばせているスクール水着ではなく、ちゃんとした競泳用の水着だ。それもいいなと俊樹は思う。
「俊樹さん、ゴーグル、ホテルに置いてきちゃった。貸して」
「いいよ、それと梨穂、いい知らせがあるよ」
「なぁに?」
「桜井さんから電話があった。武道館のチケット、即日完売したそうだ」
「……え」
「すごいな、梨穂」
一瞬、驚きのあまり硬直していた梨穂だが、ようやく俊樹の言葉を理解すると
「やったあー!」
プールサイドでピョンピョン跳ねて喜ぶ梨穂、滑ったら危ないぞと思いつつ、その様をまぶしく見つめる俊樹だった。揺れる乳房が絶景だ。
梨穂は涙と鼻水垂れ流し状態で
「こうしちゃ、いられない!ライブで存分なパフォーマンスをファンの人たちに見せるため、千五百しっかり泳げる体力を身に着けなくちゃ!」
「ああ、その前に鼻水拭こうな」


俊樹を始め、バンドメンバーも揃い、リハーサルが開始。実際に二時間三十分を通す。
トレーニングの甲斐あって、最後までいいパフォーマンスが出来ている。ボイストレーニングも欠かしていないため歌もバンドメンバーを魅了するほどだ。
しかし難関があった。
「ねえ、どうしよ、MCって何を言えばいいのよ~!」
人前で歌うことは大好きだが、話すことは少し苦手なよう。ウケる話をしたいが、どうもままならない。俊樹を始めスタッフが何とかフォローしてネタを考えるも梨穂がそれを上手く話すことが出来ない。困り果てたのでギタリストの飯塚が
「もうラストの曲に入る前に俺たちバンドメンバーを紹介するだけでいいんじゃないか。あずきが袖に引っ込む時は俺たちが音楽を弾いて繋げるとか」
同じくドラムの山田が
「もしくは、ライブ前に以前のような動画を撮ってきてライブ内シアターとして上映するとか」
MCなしでやるしかないという話になり、梨穂がステージで歌以外に言葉を発するのはバンドメンバーの紹介だけになった。一度休憩に入り衣装を変える時は、バンドメンバーが繋げるかライブ内シアターを上映、これが歌い手あずきのライブのスタイルとなっていく。
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