29 / 66
第二章
確かなつながり
しおりを挟む
「……みっともないところをお見せしてしまって、ごめんなさい。それに、たくさんひどいことを言ってしまって……」
背筋をピンと伸ばして頭を下げるルーシア様に、私はあわてて首を横に振った。
「と、とんでもないです!! その、私も、余計なことをしてしまってすみませんでした」
他家の、しかも身分の高い家の内情に首を突っ込んではいけない。
それは貴族の中では常識だというのに。
「……いいえ。そのような常識、不要ですわ。だってここは孤児院。私は、平民のルーシアですもの」
目を赤くして笑ったルーシア様は、どことなくすっきりしたように見える。
彼女の中で何か吹っ切ることができたのならいいな。
「ところであなた、フェブリール公爵家のあの子、ですわよね? 確か名前は──」
「セシリアです」
「え? いえ、でも」
「私はセシリア。長いこと“出涸らし”と呼ばれ、本当の名も忘れてしまいましたから。でも、良いんです、忘れたままで。だって私は、オズ様がつけてくださった“セシリア”という大切な名前がありますから」
名は親から与えられる一つの愛情だと聞いたことがある。
それが幸せの一つの形なのだと。
だったら私の幸せは、オズ様のくれた“セシリア”とともにあるのだと、最近思うのだ。
「セシリア……。わかりましたわ。あなたが今幸せならばよかった。もう、あちらには戻る気はありませんの?」
「はい。私が戻っては、誰も幸せになりませんから」
だから私は、来世にしか期待はしない。
いずれ来るその時しか。
「……そう。……私、あの王都での魔力測定式の後も、あなたを探したのですよ。もしかしたら会えるかもしれない、と。でもあなたはいなくて、私の前に測定して、魔力枯らしだったからすぐに孤児院に送られたのだと思った。でも、この孤児院でローゼリア嬢の妹がデビュタントをしたと聞いて、どうしようもなく嫉妬してしまった。魔力枯らしでも家に置いてもらえてデビュタントまでしてもらえたのだと勘違いして。あなたは、一人で耐えてきたというのに……。……セシリア、あんな態度をとってしまった私が言うことではありません。でももし許していただけるならば、あらためて、私と友達になっていただけませんか?」
そう差し出された右手を見下ろして、私は驚き息をのむ。
あの日を境に会えなくなってしまった私達。
もう会えないのだと諦めて手放してしまったその手が、そこにある。
「っ……よ、喜んで……っ!!」
私は胸にこみあげる熱いものをこらえながら、ルーシア様のあの頃よりも大きく、そして少し硬くなった手を握りしめた。
そんな私たちの真下では、季節外れのピンクの花が一輪だけ顔を出した。
***
「と、こんなふうに古紙で磨くと取っても綺麗に汚れが落ちるのよ」
「すごいですわ……。本当にぴかぴかになった……」
一緒にルーシア様のお母様のカップケーキを頂いて、私は今、孤児院の教室の窓をピッカピカに磨き上げている。
お勉強の後の家事の時間になり、子どもたちが分担して夕食づくりや掃除を始めたので、お手伝いを申し出たのだ。
「古紙は溜まっては回収され燃やされるだけだけど、その前にこんな活用術もあるから、実はお得なものなのよ」
あれから敬語をなくすように言われた私は、敬語もなくルーシア様をルーシアと呼び捨てることになった。
なんだか普通の友達ができたみたいで、少しだけむず痒い。
「あなた……本当になんて生活をして生きてきたの……」
「はは……」
そういう生活です。
洗剤代をケチるために活用してみただなんて言えない、絶対に。
「セシリア様──あぁ、ここでしたか」
「ハーティス院長」
「お迎えが来られましたよ」
「お迎え?」
え、でもまる子もカンタロウもずっと一緒にいるけれど……。
首を傾げ考えている間に、ハーティス院長の後ろから入ってきたのは、眉間にしわを寄せてものすごく不機嫌そうな顔をした、オズ様だった。
鬼だ……鬼がいるぞ……!!
「オズ様、どうして……?」
書き置きはしておいたはずなのに。
「もう夜になるのに帰ってこないから、迎えに来た」
「ひ、一人でも帰れますよ!? まる子とカンタロウも一緒ですし」
「それでも危険だ。君は一応女性だろうが。それに──連れてきたい人もいたからな」
「い、一応は余計ですっ!! って……連れてきたい人?」
オズ様が振り返り後ろにいる誰かに頷くと、ゆっくりと部屋に入ってきた人物に、私も、そしてルーシアも驚きに目を見開いた。
「お父……様……? お母様……?」
そこにいたのは、カップケーキを作り終えて公爵領へ帰ったはずのブロディジィ公爵夫妻。
「ルーシア」
「大きくなったわね、ルーシア」
「っ……!! お父様……!! お母様っ!!」
ご両親の腕の中に飛び込むルーシア様。
十年ぶりのそのぬくもりを互いにかみしめるように抱き合う三人に、心がどくんと跳ねた。
「私を……・守ってくれて、ありがとうっ……。私を大切に思ってくれてありがとう……っ!! 私、ここでちゃんと、生きていくから……!! お父様とお母様の娘として生まれてきたことを、誇りに思ってもらえるように……!!」
「っ、ルーシアっ……。住む場所は違っても、私たちの可愛い娘には変わりないわ」
「また会いに来るよ。今度からは遠くからこっそり見るんじゃない。ちゃんと会いに来るよ。この孤児院に」
立場上、頻繁に会いに来るわけにはいかないだろう。
だけど、この約束は、三人にとってとても幸せな希望溢れる未来の約束に違いない。
「オズ殿、本当にありがとうございました。セシリア殿も。本当に、本当にありがとう……!!」
「私からもお礼を言わせてください。本当にありがとう。私達“家族”を、もう一度繋げてくれて……。これからもこの子のこと、よろしくお願いしますね」
“家族”の繋がり。
私みたいな不確かなものもあれば、オズ様やルーシア様のように確かなつながりもある。
それをつなぎなおすお手伝いができたのなら、幸せなことだ。
「公爵様、夫人。わがままを聞いてくださってありがとうございました。私こそ、お二人にルーシア様との縁をまたつないでもらったようなものです。また、いつでもいらしてくださいね」
そう微笑めば、ルーシアと視線が交わり、笑みが返ってくる。
「では、俺たちはこれで失礼する。公爵、また」
「失礼します」
私は皆さまに頭を下げると、オズ様について孤児院を後にした。
***
「オズ様?」
「……」
「あの……怒ってらっしゃいます、よね?」
また勝手なことをしてしまった。
しかも男爵家の私が、ブロディジィ公爵夫人にカップケーキを焼けだなんてお願いまで。
本来ならとても無礼な話だ。
「……怒る? そんなことするはずがないだろう」
「へ?」
怒ってるんじゃないの!?
ぽかんとしてオズ様を見上げると、オズ様は複雑そうな表情で私を見下ろした。
「君はルーシアの心を救った。そして公爵夫妻の心もな。前から寄付に来るたびにルーシアのことを気にして遠くからこそこそと見ていた二人だが、二人とも今更だとか、ここに馴染めていない娘に会えば言われるがままに連れて帰ってしまいそうだとか言いながら、きっかけもつかめず十年が過ぎた。そんな彼らの時を再び動かしたのは、まぎれもなく君だ。称えこそすれ、怒るなど、そんな気はない」
怒ってない、だと……!?
さっきまでものすごい怖い顔してたのに!?
まるで今すぐにでも来世に送られそうな顔をしてたんだけど!?
「……はぁ……。俺の顔が悪かったな。すまない」
「い、いいえ!! 顔が悪いだなんて!! オズ様はいつもかっこよくて美しくてその上時々可愛いお顔──」
「っ、待て!! 可愛いって何だ!? ……そうじゃなくて……っ、すまん、少し疲れていたのと、暗くなっても帰ってこない君を心配した。だから、本当に君に怒っているなんてことはないから、誤解……しないでほしい」
そうだ。
オズ様、今日は嫌々ながらに朝から王都に行ってらしたのよね。
なのに私を心配して……。
夜の肌寒さが一気に私たちの周りだけ暖かくなる。
魔力が漏れてしまってる。
でも、今はそれでいいのかもしれない。
だってとってもポカポカして、気持ちいいもの。
「オズ様」
「ん?」
「心配してくれて、ありがとうございます」
「……あぁ」
オズ様の赤に私の赤が映る。
暖かさが広がるのを感じる。
あぁそうか。確かなもの。
今の私には、ここにあるんだ。
「ちょ~っとぉ~、お二人さん?」
「!!」
見つめあう私たちの間で声がして、私とオズ様はそろって地面を見下ろす。
するとそこには、じっとりと見つめるカンタロウと、にやにやと笑顔で見上げるまる子がいた。
「僕たちもいるんだから、イチャイチャするのは二人きりの時にしようね」
「イチャ!? し、してない!!」
「してたわよ、このむっつりコンビ」
「む……っ!?」
あぁ、完全に二匹のペースだ。
私は苦笑いを一つこぼしてから、再びオズ様を見上げた。
「行きましょう、オズ様。公爵夫人がカップケーキを作ってくださっている間、私はオズ様にチョコレートタルトを作っていたんです。帰って、皆で食べましょう」
「……あぁ、行こう」
少しだけ温かくなった冬の道を、二人と二匹が並んで歩く。
暖かい家ではきっと、甘いチョコタルトが癒してくれると楽しみにしながら。
背筋をピンと伸ばして頭を下げるルーシア様に、私はあわてて首を横に振った。
「と、とんでもないです!! その、私も、余計なことをしてしまってすみませんでした」
他家の、しかも身分の高い家の内情に首を突っ込んではいけない。
それは貴族の中では常識だというのに。
「……いいえ。そのような常識、不要ですわ。だってここは孤児院。私は、平民のルーシアですもの」
目を赤くして笑ったルーシア様は、どことなくすっきりしたように見える。
彼女の中で何か吹っ切ることができたのならいいな。
「ところであなた、フェブリール公爵家のあの子、ですわよね? 確か名前は──」
「セシリアです」
「え? いえ、でも」
「私はセシリア。長いこと“出涸らし”と呼ばれ、本当の名も忘れてしまいましたから。でも、良いんです、忘れたままで。だって私は、オズ様がつけてくださった“セシリア”という大切な名前がありますから」
名は親から与えられる一つの愛情だと聞いたことがある。
それが幸せの一つの形なのだと。
だったら私の幸せは、オズ様のくれた“セシリア”とともにあるのだと、最近思うのだ。
「セシリア……。わかりましたわ。あなたが今幸せならばよかった。もう、あちらには戻る気はありませんの?」
「はい。私が戻っては、誰も幸せになりませんから」
だから私は、来世にしか期待はしない。
いずれ来るその時しか。
「……そう。……私、あの王都での魔力測定式の後も、あなたを探したのですよ。もしかしたら会えるかもしれない、と。でもあなたはいなくて、私の前に測定して、魔力枯らしだったからすぐに孤児院に送られたのだと思った。でも、この孤児院でローゼリア嬢の妹がデビュタントをしたと聞いて、どうしようもなく嫉妬してしまった。魔力枯らしでも家に置いてもらえてデビュタントまでしてもらえたのだと勘違いして。あなたは、一人で耐えてきたというのに……。……セシリア、あんな態度をとってしまった私が言うことではありません。でももし許していただけるならば、あらためて、私と友達になっていただけませんか?」
そう差し出された右手を見下ろして、私は驚き息をのむ。
あの日を境に会えなくなってしまった私達。
もう会えないのだと諦めて手放してしまったその手が、そこにある。
「っ……よ、喜んで……っ!!」
私は胸にこみあげる熱いものをこらえながら、ルーシア様のあの頃よりも大きく、そして少し硬くなった手を握りしめた。
そんな私たちの真下では、季節外れのピンクの花が一輪だけ顔を出した。
***
「と、こんなふうに古紙で磨くと取っても綺麗に汚れが落ちるのよ」
「すごいですわ……。本当にぴかぴかになった……」
一緒にルーシア様のお母様のカップケーキを頂いて、私は今、孤児院の教室の窓をピッカピカに磨き上げている。
お勉強の後の家事の時間になり、子どもたちが分担して夕食づくりや掃除を始めたので、お手伝いを申し出たのだ。
「古紙は溜まっては回収され燃やされるだけだけど、その前にこんな活用術もあるから、実はお得なものなのよ」
あれから敬語をなくすように言われた私は、敬語もなくルーシア様をルーシアと呼び捨てることになった。
なんだか普通の友達ができたみたいで、少しだけむず痒い。
「あなた……本当になんて生活をして生きてきたの……」
「はは……」
そういう生活です。
洗剤代をケチるために活用してみただなんて言えない、絶対に。
「セシリア様──あぁ、ここでしたか」
「ハーティス院長」
「お迎えが来られましたよ」
「お迎え?」
え、でもまる子もカンタロウもずっと一緒にいるけれど……。
首を傾げ考えている間に、ハーティス院長の後ろから入ってきたのは、眉間にしわを寄せてものすごく不機嫌そうな顔をした、オズ様だった。
鬼だ……鬼がいるぞ……!!
「オズ様、どうして……?」
書き置きはしておいたはずなのに。
「もう夜になるのに帰ってこないから、迎えに来た」
「ひ、一人でも帰れますよ!? まる子とカンタロウも一緒ですし」
「それでも危険だ。君は一応女性だろうが。それに──連れてきたい人もいたからな」
「い、一応は余計ですっ!! って……連れてきたい人?」
オズ様が振り返り後ろにいる誰かに頷くと、ゆっくりと部屋に入ってきた人物に、私も、そしてルーシアも驚きに目を見開いた。
「お父……様……? お母様……?」
そこにいたのは、カップケーキを作り終えて公爵領へ帰ったはずのブロディジィ公爵夫妻。
「ルーシア」
「大きくなったわね、ルーシア」
「っ……!! お父様……!! お母様っ!!」
ご両親の腕の中に飛び込むルーシア様。
十年ぶりのそのぬくもりを互いにかみしめるように抱き合う三人に、心がどくんと跳ねた。
「私を……・守ってくれて、ありがとうっ……。私を大切に思ってくれてありがとう……っ!! 私、ここでちゃんと、生きていくから……!! お父様とお母様の娘として生まれてきたことを、誇りに思ってもらえるように……!!」
「っ、ルーシアっ……。住む場所は違っても、私たちの可愛い娘には変わりないわ」
「また会いに来るよ。今度からは遠くからこっそり見るんじゃない。ちゃんと会いに来るよ。この孤児院に」
立場上、頻繁に会いに来るわけにはいかないだろう。
だけど、この約束は、三人にとってとても幸せな希望溢れる未来の約束に違いない。
「オズ殿、本当にありがとうございました。セシリア殿も。本当に、本当にありがとう……!!」
「私からもお礼を言わせてください。本当にありがとう。私達“家族”を、もう一度繋げてくれて……。これからもこの子のこと、よろしくお願いしますね」
“家族”の繋がり。
私みたいな不確かなものもあれば、オズ様やルーシア様のように確かなつながりもある。
それをつなぎなおすお手伝いができたのなら、幸せなことだ。
「公爵様、夫人。わがままを聞いてくださってありがとうございました。私こそ、お二人にルーシア様との縁をまたつないでもらったようなものです。また、いつでもいらしてくださいね」
そう微笑めば、ルーシアと視線が交わり、笑みが返ってくる。
「では、俺たちはこれで失礼する。公爵、また」
「失礼します」
私は皆さまに頭を下げると、オズ様について孤児院を後にした。
***
「オズ様?」
「……」
「あの……怒ってらっしゃいます、よね?」
また勝手なことをしてしまった。
しかも男爵家の私が、ブロディジィ公爵夫人にカップケーキを焼けだなんてお願いまで。
本来ならとても無礼な話だ。
「……怒る? そんなことするはずがないだろう」
「へ?」
怒ってるんじゃないの!?
ぽかんとしてオズ様を見上げると、オズ様は複雑そうな表情で私を見下ろした。
「君はルーシアの心を救った。そして公爵夫妻の心もな。前から寄付に来るたびにルーシアのことを気にして遠くからこそこそと見ていた二人だが、二人とも今更だとか、ここに馴染めていない娘に会えば言われるがままに連れて帰ってしまいそうだとか言いながら、きっかけもつかめず十年が過ぎた。そんな彼らの時を再び動かしたのは、まぎれもなく君だ。称えこそすれ、怒るなど、そんな気はない」
怒ってない、だと……!?
さっきまでものすごい怖い顔してたのに!?
まるで今すぐにでも来世に送られそうな顔をしてたんだけど!?
「……はぁ……。俺の顔が悪かったな。すまない」
「い、いいえ!! 顔が悪いだなんて!! オズ様はいつもかっこよくて美しくてその上時々可愛いお顔──」
「っ、待て!! 可愛いって何だ!? ……そうじゃなくて……っ、すまん、少し疲れていたのと、暗くなっても帰ってこない君を心配した。だから、本当に君に怒っているなんてことはないから、誤解……しないでほしい」
そうだ。
オズ様、今日は嫌々ながらに朝から王都に行ってらしたのよね。
なのに私を心配して……。
夜の肌寒さが一気に私たちの周りだけ暖かくなる。
魔力が漏れてしまってる。
でも、今はそれでいいのかもしれない。
だってとってもポカポカして、気持ちいいもの。
「オズ様」
「ん?」
「心配してくれて、ありがとうございます」
「……あぁ」
オズ様の赤に私の赤が映る。
暖かさが広がるのを感じる。
あぁそうか。確かなもの。
今の私には、ここにあるんだ。
「ちょ~っとぉ~、お二人さん?」
「!!」
見つめあう私たちの間で声がして、私とオズ様はそろって地面を見下ろす。
するとそこには、じっとりと見つめるカンタロウと、にやにやと笑顔で見上げるまる子がいた。
「僕たちもいるんだから、イチャイチャするのは二人きりの時にしようね」
「イチャ!? し、してない!!」
「してたわよ、このむっつりコンビ」
「む……っ!?」
あぁ、完全に二匹のペースだ。
私は苦笑いを一つこぼしてから、再びオズ様を見上げた。
「行きましょう、オズ様。公爵夫人がカップケーキを作ってくださっている間、私はオズ様にチョコレートタルトを作っていたんです。帰って、皆で食べましょう」
「……あぁ、行こう」
少しだけ温かくなった冬の道を、二人と二匹が並んで歩く。
暖かい家ではきっと、甘いチョコタルトが癒してくれると楽しみにしながら。
184
お気に入りに追加
753
あなたにおすすめの小説
【本編完結】五人のイケメン薔薇騎士団団長に溺愛されて200年の眠りから覚めた聖女王女は困惑するばかりです!
七海美桜
恋愛
フーゲンベルク大陸で、長く大陸の大半を治めていたバッハシュタイン王国で、最後の古龍への生贄となった第三王女のヴェンデルガルト。しかしそれ以降古龍が亡くなり王国は滅びバルシュミーデ皇国の治世になり二百年後。封印されていたヴェンデルガルトが目覚めると、魔法は滅びた世で「治癒魔法」を使えるのは彼女だけ。亡き王国の王女という事で城に客人として滞在する事になるのだが、治癒魔法を使える上「金髪」である事から「黄金の魔女」と恐れられてしまう。しかしそんな中。五人の美青年騎士団長たちに溺愛されて、愛され過ぎて困惑する毎日。彼女を生涯の伴侶として愛する古龍・コンスタンティンは生まれ変わり彼女と出逢う事が出来るのか。龍と薔薇に愛されたヴェンデルガルトは、誰と結ばれるのか。
この作品は、小説家になろうにも掲載しています。
二度目の召喚なんて、聞いてません!
みん
恋愛
私─神咲志乃は4年前の夏、たまたま学校の図書室に居た3人と共に異世界へと召喚されてしまった。
その異世界で淡い恋をした。それでも、志乃は義務を果たすと居残ると言う他の3人とは別れ、1人日本へと還った。
それから4年が経ったある日。何故かまた、異世界へと召喚されてしまう。「何で!?」
❋相変わらずのゆるふわ設定と、メンタルは豆腐並みなので、軽い気持ちで読んでいただけると助かります。
❋気を付けてはいますが、誤字が多いかもしれません。
❋他視点の話があります。
そろそろ前世は忘れませんか。旦那様?
氷雨そら
恋愛
結婚式で私のベールをめくった瞬間、旦那様は固まった。たぶん、旦那様は記憶を取り戻してしまったのだ。前世の私の名前を呼んでしまったのがその証拠。
そしておそらく旦那様は理解した。
私が前世にこっぴどく裏切った旦那様の幼馴染だってこと。
――――でも、それだって理由はある。
前世、旦那様は15歳のあの日、魔力の才能を開花した。そして私が開花したのは、相手の魔力を奪う魔眼だった。
しかも、その魔眼を今世まで持ち越しで受け継いでしまっている。
「どれだけ俺を弄んだら気が済むの」とか「悪い女」という癖に、旦那様は私を離してくれない。
そして二人で眠った次の朝から、なぜかかつての幼馴染のように、冷酷だった旦那様は豹変した。私を溺愛する人間へと。
お願い旦那様。もう前世のことは忘れてください!
かつての幼馴染は、今度こそ絶対幸せになる。そんな幼馴染推しによる幼馴染推しのための物語。
小説家になろうにも掲載しています。
召喚から外れたら、もふもふになりました?
みん
恋愛
私の名前は望月杏子。家が隣だと言う事で幼馴染みの梶原陽真とは腐れ縁で、高校も同じ。しかも、モテる。そんな陽真と仲が良い?と言うだけで目をつけられた私。
今日も女子達に嫌味を言われながら一緒に帰る事に。
すると、帰り道の途中で、私達の足下が光り出し、慌てる陽真に名前を呼ばれたが、間に居た子に突き飛ばされて─。
気が付いたら、1人、どこかの森の中に居た。しかも──もふもふになっていた!?
他視点による話もあります。
❋今作品も、ゆるふわ設定となっております。独自の設定もあります。
メンタルも豆腐並みなので、軽い気持ちで読んで下さい❋
【完結】経費削減でリストラされた社畜聖女は、隣国でスローライフを送る〜隣国で祈ったら国王に溺愛され幸せを掴んだ上に国自体が明るくなりました〜
よどら文鳥
恋愛
「聖女イデアよ、もう祈らなくとも良くなった」
ブラークメリル王国の新米国王ロブリーは、節約と経費削減に力を入れる国王である。
どこの国でも、聖女が作る結界の加護によって危険なモンスターから国を守ってきた。
国として大事な機能も経費削減のために不要だと決断したのである。
そのとばっちりを受けたのが聖女イデア。
国のために、毎日限界まで聖なる力を放出してきた。
本来は何人もの聖女がひとつの国の結界を作るのに、たった一人で国全体を守っていたほどだ。
しかも、食事だけで生きていくのが精一杯なくらい少ない給料で。
だがその生活もロブリーの政策のためにリストラされ、社畜生活は解放される。
と、思っていたら、今度はイデア自身が他国から高値で取引されていたことを知り、渋々その国へ御者アメリと共に移動する。
目的のホワイトラブリー王国へ到着し、クラフト国王に聖女だと話すが、意図が通じず戸惑いを隠せないイデアとアメリ。
しかし、実はそもそもの取引が……。
幸いにも、ホワイトラブリー王国での生活が認められ、イデアはこの国で聖なる力を発揮していく。
今までの過労が嘘だったかのように、楽しく無理なく力を発揮できていて仕事に誇りを持ち始めるイデア。
しかも、周りにも聖なる力の影響は凄まじかったようで、ホワイトラブリー王国は激的な変化が起こる。
一方、聖女のいなくなったブラークメリル王国では、結界もなくなった上、無茶苦茶な経費削減政策が次々と起こって……?
※政策などに関してはご都合主義な部分があります。
【完結】聖女召喚に巻き込まれたバリキャリですが、追い出されそうになったのでお金と魔獣をもらって出て行きます!
チャららA12・山もり
恋愛
二十七歳バリバリキャリアウーマンの鎌本博美(かまもとひろみ)が、交差点で後ろから背中を押された。死んだと思った博美だが、突如、異世界へ召喚される。召喚された博美が発した言葉を誤解したハロルド王子の前に、もうひとりの女性が現れた。博美の方が、聖女召喚に巻き込まれた一般人だと決めつけ、追い出されそうになる。しかし、バリキャリの博美は、そのまま追い出されることを拒否し、彼らに慰謝料を要求する。
お金を受け取るまで、博美は屋敷で暮らすことになり、数々の騒動に巻き込まれながら地下で暮らす魔獣と交流を深めていく。
「お前を愛するつもりはない」な仮面の騎士様と結婚しました~でも白い結婚のはずなのに溺愛してきます!~
卯月ミント
恋愛
「お前を愛するつもりはない」
絵を描くのが趣味の侯爵令嬢ソールーナは、仮面の英雄騎士リュクレスと結婚した。
だが初夜で「お前を愛するつもりはない」なんて言われてしまい……。
ソールーナだって好きでもないのにした結婚である。二人はお互いカタチだけの夫婦となろう、とその夜は取り決めたのだが。
なのに「キスしないと出られない部屋」に閉じ込められて!?
「目を閉じてくれるか?」「えっ?」「仮面とるから……」
書き溜めがある内は、1日1~話更新します
それ以降の更新は、ある程度書き溜めてからの投稿となります
*仮面の俺様ナルシスト騎士×絵描き熱中令嬢の溺愛ラブコメです。
*ゆるふわ異世界ファンタジー設定です。
*コメディ強めです。
*hotランキング14位行きました!お読みいただき&お気に入り登録していただきまして、本当にありがとうございます!
【完結】逆行した聖女
ウミ
恋愛
1度目の生で、取り巻き達の罪まで着せられ処刑された公爵令嬢が、逆行してやり直す。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めて書いた作品で、色々矛盾があります。どうか寛大な心でお読みいただけるととても嬉しいですm(_ _)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる