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捻くれ子爵の不本意な結婚
◎34
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ベルベットの椅子に掛けたまま、シャノンは手を伸ばし、ドレスの襞を整えた。
シャノンは途方もなく不安に駆られていた。トリスタンがいなくなってまだ数分だというのに、彼を待っている時間は一分一秒が驚くほど長く感じられた。泡のない飲み物なんて頼まなければよかった。フルートグラスに注がれたシャンパンを思い浮かべ、なぜそれで満足できなかったのかと俯いた。シャンパンだって好きなのに。
答えはわかっている。シャノンはトリスタンにあまえたかったのだ。どんな些細なことでも良い。トリスタンに願いを叶えて欲しかった。彼がシャノンの頼みを断らないことは知っている。ふたりは特殊な出会いを経て、不本意な結婚を余儀なくされたから、だから彼は責任を感じていて、シャノンに優しくしてくれる。
でも、それがなかったら? 彼は今も、美しい愛人と優雅な独身生活を満喫していたのではないかしら?
シャノンは椅子に掛けたまま首を伸ばし、人垣の向こう側にトリスタンの姿を探した。そんなことをしても、彼が見つかるはずがないのはわかっていた。そもそもトリスタンは背が高くない。シャノンに比べればずっと高いけれど、ラーズクリフ伯爵のように大勢の人に紛れても居場所がわかるというようなことはない。けれど、彼はいつも堂々としていて、自信に満ち溢れた存在感があったから、大勢の人に紛れていても、シャノンの目には一際目立って見えていた。あるいはそれは、シャノンが彼に恋をしているからなのかもしれない。
シャノンは椅子に掛けたまま身動いだ。こんなにもそわそわして落ち着かないのは、先ほどのトリスタンの取り乱した様子が気になっているからだ。ワルツの途中で、彼は唐突に足を止めた。彼はダンスが得意だから、たとえ余所事を考えていたって自然な動きでパートナーをリードすることができるはずなのに、あの一瞬、彼は完璧にダンスのことを忘れていて、それを取り繕うことすらできていなかった。
いったい何に気づいたの? その眼に誰が映ったの?
シャノンとトリスタンがセオドア・ガーデンに滞在して、今日で四日目になる。これまでの四日間、トリスタンはいつもと変わらなかった。彼はシャノンに優しかった。紳士と淑女で別々のグループに加わって行動していても、シャノンは折に触れて彼の視線を感じていた。夜、ベッドの中においては、今まで以上に親密な空気があった。トリスタンは毎晩、文字通りシャノンを抱き締めて眠っていた。シャノンは幸せだった。はじめの夜はどきどきして緊張して眠れなかったけれど、二度目の夜は驚くほど安心して眠りにつくことができた。彼の逞しい腕に抱かれていると、不安も恐怖も何もかもを忘れることができた。愛されていると実感できた。それに、レディ・バークレイだ。シャノンは彼女の姿も見かけなかった。レティの話によれば、招待客のリストにも名前は記載されていなかったようだ。だからシャノンは、すっかり安心していたのだ。あのとき、彼の様子がおかしくなるまでは。
改めて周囲を見回すと、シャノンから少し離れた壁際で、椅子に掛けたレティが数人の紳士に囲まれているのが見えた。レティは扇子で口元を隠し、品良く笑って紳士たちと歓談していた。本人は貴族と結婚する気はまったくないと言っていたけれど、レティには貴族が集う華やかな社交界が良く似合っている。
シシリー子爵と会うことができたら、レティは社交界に戻ってきてくれるのだろうか。レティがなぜシシリー子爵に興味を持ったのか、シャノンにはよくわからなかった。確かに人柄は手紙の筆跡から窺える。力強く紳士らしい、穏やかな人物を思わせるものだった。けれど、王立公園で約束をしたあの日、結局レティはシシリー子爵に会えなかったと聞いているし、何より、あの有名なラーズクリフ伯爵にあんなにも熱い視線を注がれていたら、本当の意味でレティと近付きになろうとする紳士なんて、現れないのではないかしら?
レティから少し離れた柱の側で大勢の人に囲まれながら、今もなお熱心にレティに視線を投げかけているラーズクリフの姿を眺めながら、シャノンはぼんやりとそう思った。
「レディ・アーデン?」
不意に声を掛けられて、シャノンは驚いて振り返った。目の前に背の高い紳士が立っていた。トリスタンよりも濃い黒に近い褐色の髪と、深い海のように濃い青の瞳の紳士だ。彼は、仕立ての良い黒い夜会服に身を包んでいた。
「やはりそうだ。お目にかかれて光栄です」
にこやかに微笑んでそう言うと、彼は恭しくシャノンの手を取り、指先に口付けた。
「シャーウッドと申します。お見知り置きを、レディ」
「ええ、こちらこそ」
シャノンはにっこりした。ミスター・シャーウッドは朗らかに微笑むと、フロアで揺れ動く人波へと目を向けた。
舞踏会で人に声を掛けられたのは初めてだった。顔にも名前にも覚えがないけれど、爵位を持っていないと言うことは事業家か何かで、トリスタンと仕事上の付き合いがある人物なのかもしれない。失礼のないようにしなければ。トリスタンはまだ戻らないのかしら?
シャノンはもう一度、端から端までホールを見渡した。フロアではたくさんの男女が時折り賑やかな声をあげながらカドリールを踊っていた。相変わらずトリスタンの姿は見えず、シャノンはそわそわとドレスのスカートを握り締めた。
「しかし貴女も寛大な方だ」
不意に耳に届いた低い声で、シャノンはまだミスター・シャーウッドが傍に立っていたことを思い出した。何か話をするべきだろうか。そうするべきだとは思うけれど、人と話をするのはあまり得意ではない。トリスタンとなら、他愛のないやり取りも楽しくて仕方がないのだけれど。
「ごめんなさい、お話を聞いていなくて。何の話でしたかしら」
「貴女はお若いのに寛大だ、と言ったのです、レディ・アーデン。私が同じ立場なら、結婚して日も浅いうちに、夫のあのような振る舞いを許すことなどできないでしょう。ましてや貴女たちは熱烈な恋愛結婚だと聞いておりましたから」
シャーウッドの話が飲み込めず、シャノンは訝しむように目を細めた。
「なにを仰っているの? 夫は私の飲み物を取りに行ったのよ」
「ご存じないのですか? 先ほど貴女のご主人を西翼でお見掛けしたのです。美しい女性を連れていました。彼女は確か、レディ——」
——レディ・バークレイ! やっぱり彼女は招待されていたんだわ!
シャノンは勢い良く立ち上がり、シャーウッドの胸倉を掴んで詰め寄った。
「どこで? どこで彼を見掛けたの!?」
彼は青い瞳をまるくして驚いていたものの、ふと穏やかに目を細めると、宥めるようにシャノンの両手に触れて、言った。
「口で伝えるのは難しい場所です。よろしければ、私がご案内致しましょう」
「ええ、お願い」
シャノンはうなずいて彼の上着から手を放し、「ごめんなさい」とつぶやいた。あまりに取り乱しすぎてしまった。こうなることは予測できていたはずなのに。ようやく白黒つけることができるのだと、喜ぶべき状況のはずなのに。
シャーウッドは肩と腕を動かして上着を着直すと、シャノンに向かってうなずいた。
「では、参りましょうか」
感情の籠らない声でそう言って、舞踏室の出入り口に向かって歩き出す。シャノンは一度、大きく息を吸って吐き出すと、しゃんと背筋を伸ばし、彼の後を追って歩き出した。
心臓がばくばくと音を立て、冷たい血が身体中の熱を奪っていくようだ。シャノンは不安でたまらなかった。
——愛人と戯れるトリスタンの姿を見て、私は冷静でいられるかしら。
シャノンは途方もなく不安に駆られていた。トリスタンがいなくなってまだ数分だというのに、彼を待っている時間は一分一秒が驚くほど長く感じられた。泡のない飲み物なんて頼まなければよかった。フルートグラスに注がれたシャンパンを思い浮かべ、なぜそれで満足できなかったのかと俯いた。シャンパンだって好きなのに。
答えはわかっている。シャノンはトリスタンにあまえたかったのだ。どんな些細なことでも良い。トリスタンに願いを叶えて欲しかった。彼がシャノンの頼みを断らないことは知っている。ふたりは特殊な出会いを経て、不本意な結婚を余儀なくされたから、だから彼は責任を感じていて、シャノンに優しくしてくれる。
でも、それがなかったら? 彼は今も、美しい愛人と優雅な独身生活を満喫していたのではないかしら?
シャノンは椅子に掛けたまま首を伸ばし、人垣の向こう側にトリスタンの姿を探した。そんなことをしても、彼が見つかるはずがないのはわかっていた。そもそもトリスタンは背が高くない。シャノンに比べればずっと高いけれど、ラーズクリフ伯爵のように大勢の人に紛れても居場所がわかるというようなことはない。けれど、彼はいつも堂々としていて、自信に満ち溢れた存在感があったから、大勢の人に紛れていても、シャノンの目には一際目立って見えていた。あるいはそれは、シャノンが彼に恋をしているからなのかもしれない。
シャノンは椅子に掛けたまま身動いだ。こんなにもそわそわして落ち着かないのは、先ほどのトリスタンの取り乱した様子が気になっているからだ。ワルツの途中で、彼は唐突に足を止めた。彼はダンスが得意だから、たとえ余所事を考えていたって自然な動きでパートナーをリードすることができるはずなのに、あの一瞬、彼は完璧にダンスのことを忘れていて、それを取り繕うことすらできていなかった。
いったい何に気づいたの? その眼に誰が映ったの?
シャノンとトリスタンがセオドア・ガーデンに滞在して、今日で四日目になる。これまでの四日間、トリスタンはいつもと変わらなかった。彼はシャノンに優しかった。紳士と淑女で別々のグループに加わって行動していても、シャノンは折に触れて彼の視線を感じていた。夜、ベッドの中においては、今まで以上に親密な空気があった。トリスタンは毎晩、文字通りシャノンを抱き締めて眠っていた。シャノンは幸せだった。はじめの夜はどきどきして緊張して眠れなかったけれど、二度目の夜は驚くほど安心して眠りにつくことができた。彼の逞しい腕に抱かれていると、不安も恐怖も何もかもを忘れることができた。愛されていると実感できた。それに、レディ・バークレイだ。シャノンは彼女の姿も見かけなかった。レティの話によれば、招待客のリストにも名前は記載されていなかったようだ。だからシャノンは、すっかり安心していたのだ。あのとき、彼の様子がおかしくなるまでは。
改めて周囲を見回すと、シャノンから少し離れた壁際で、椅子に掛けたレティが数人の紳士に囲まれているのが見えた。レティは扇子で口元を隠し、品良く笑って紳士たちと歓談していた。本人は貴族と結婚する気はまったくないと言っていたけれど、レティには貴族が集う華やかな社交界が良く似合っている。
シシリー子爵と会うことができたら、レティは社交界に戻ってきてくれるのだろうか。レティがなぜシシリー子爵に興味を持ったのか、シャノンにはよくわからなかった。確かに人柄は手紙の筆跡から窺える。力強く紳士らしい、穏やかな人物を思わせるものだった。けれど、王立公園で約束をしたあの日、結局レティはシシリー子爵に会えなかったと聞いているし、何より、あの有名なラーズクリフ伯爵にあんなにも熱い視線を注がれていたら、本当の意味でレティと近付きになろうとする紳士なんて、現れないのではないかしら?
レティから少し離れた柱の側で大勢の人に囲まれながら、今もなお熱心にレティに視線を投げかけているラーズクリフの姿を眺めながら、シャノンはぼんやりとそう思った。
「レディ・アーデン?」
不意に声を掛けられて、シャノンは驚いて振り返った。目の前に背の高い紳士が立っていた。トリスタンよりも濃い黒に近い褐色の髪と、深い海のように濃い青の瞳の紳士だ。彼は、仕立ての良い黒い夜会服に身を包んでいた。
「やはりそうだ。お目にかかれて光栄です」
にこやかに微笑んでそう言うと、彼は恭しくシャノンの手を取り、指先に口付けた。
「シャーウッドと申します。お見知り置きを、レディ」
「ええ、こちらこそ」
シャノンはにっこりした。ミスター・シャーウッドは朗らかに微笑むと、フロアで揺れ動く人波へと目を向けた。
舞踏会で人に声を掛けられたのは初めてだった。顔にも名前にも覚えがないけれど、爵位を持っていないと言うことは事業家か何かで、トリスタンと仕事上の付き合いがある人物なのかもしれない。失礼のないようにしなければ。トリスタンはまだ戻らないのかしら?
シャノンはもう一度、端から端までホールを見渡した。フロアではたくさんの男女が時折り賑やかな声をあげながらカドリールを踊っていた。相変わらずトリスタンの姿は見えず、シャノンはそわそわとドレスのスカートを握り締めた。
「しかし貴女も寛大な方だ」
不意に耳に届いた低い声で、シャノンはまだミスター・シャーウッドが傍に立っていたことを思い出した。何か話をするべきだろうか。そうするべきだとは思うけれど、人と話をするのはあまり得意ではない。トリスタンとなら、他愛のないやり取りも楽しくて仕方がないのだけれど。
「ごめんなさい、お話を聞いていなくて。何の話でしたかしら」
「貴女はお若いのに寛大だ、と言ったのです、レディ・アーデン。私が同じ立場なら、結婚して日も浅いうちに、夫のあのような振る舞いを許すことなどできないでしょう。ましてや貴女たちは熱烈な恋愛結婚だと聞いておりましたから」
シャーウッドの話が飲み込めず、シャノンは訝しむように目を細めた。
「なにを仰っているの? 夫は私の飲み物を取りに行ったのよ」
「ご存じないのですか? 先ほど貴女のご主人を西翼でお見掛けしたのです。美しい女性を連れていました。彼女は確か、レディ——」
——レディ・バークレイ! やっぱり彼女は招待されていたんだわ!
シャノンは勢い良く立ち上がり、シャーウッドの胸倉を掴んで詰め寄った。
「どこで? どこで彼を見掛けたの!?」
彼は青い瞳をまるくして驚いていたものの、ふと穏やかに目を細めると、宥めるようにシャノンの両手に触れて、言った。
「口で伝えるのは難しい場所です。よろしければ、私がご案内致しましょう」
「ええ、お願い」
シャノンはうなずいて彼の上着から手を放し、「ごめんなさい」とつぶやいた。あまりに取り乱しすぎてしまった。こうなることは予測できていたはずなのに。ようやく白黒つけることができるのだと、喜ぶべき状況のはずなのに。
シャーウッドは肩と腕を動かして上着を着直すと、シャノンに向かってうなずいた。
「では、参りましょうか」
感情の籠らない声でそう言って、舞踏室の出入り口に向かって歩き出す。シャノンは一度、大きく息を吸って吐き出すと、しゃんと背筋を伸ばし、彼の後を追って歩き出した。
心臓がばくばくと音を立て、冷たい血が身体中の熱を奪っていくようだ。シャノンは不安でたまらなかった。
——愛人と戯れるトリスタンの姿を見て、私は冷静でいられるかしら。
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