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連載
『トリュフ』
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……いくらイーズレイルが天才的な魔導士でも、魔獣の中でも膨大な魔力と戦闘力を誇るドラゴンに、正面切って喧嘩を売るような真似はしないのではないだろうか。もしイーズレイルが卑怯な手を使ってきたとしても、彼女ならば問答無用の力技で解決してしまえそうだ。
そこまで考えたデルフィーナは、はっとした。
(エルネストさまも、これからゆっくり休んでいただければ、元通り魔力を使えるようになるだろうし……。元諜報部の魔導士さんであるクレイグさんに、ちょーっと元の職場の方から情報を流してもらえれば、こっちからイーズレイルの居場所を突き止めることだって、もしかしたらできるんじゃないのかな!)
彼女は元々、待ちの戦法は好みではないのだ。
これまでは、エルネストの体調と安全を最優先に考えていたから、ガリナ離宮に引きこもっていることを当たり前に考えていた。
しかし、エルネストがめでたく自由の身になった今、いつ襲ってくるかわからない相手をただ待っているのは、面白くない。ここはひとつ、ドラゴンという最強魔獣の助力を仰ぎ、問題解決に向けて積極的なアプローチをしてみてもいいのではなかろうか――
少女の申し出に、少なからずデルフィーナの心が揺れたとき、ぐっと腕を掴まれた。
振り返ると、エルネストのオッドアイが思いのほか近くにあって驚かされる。その美しい宝石のような瞳で、デルフィーナをじっと見つめた彼は、おもむろに口を開いた。
「デルフィーナ。ドラゴンの主食は、生肉だ」
その指摘に、彼女は反射的にドラゴンの少女を見る。少女は不思議そうに瞬きをしたあと、小さく愛らしい唇を開く。
「そういえば、人間は肉を加熱して食うのだったな。仕留めたばかりの獲物の体温が残る生肉の、あのとろける舌触りと美味さを楽しめんとは……まったく、もったいないのぅ」
しみじみとうなずく少女の言葉に、デルフィーナは思わず真顔になった。
もしかしたら、ドラゴンに近い肉体を得た今の彼女ならば、生肉を食べても問題なく消化できるのかもしれない。
だが、デルフィーナはいつか普通の人間に戻ったときのためにも、極力人間らしい感性を大切にしていたいのだ。少なくとも、よっぽど切羽詰まった状況に陥らない限り、血抜きもしていない生肉を食べるのは遠慮したかった。
(うーん……。今後、このドラゴンさんのお世話になることにしたら、あんまり心臓によろしくないお食事シーンを、しょっちゅう拝見する羽目になるんだろうか)
それはそれで、実に胃が痛くなりそうな気がする。
どうしたものかと苦悩していると、エルネストが掴んだままだった彼女の腕を軽く引いた。振り返ったデルフィーナが何か言う前に、ドラゴンへ視線を向けた彼はいつも通りの口調で言う。
「イーズレイルは、オレに喧嘩を売った。たとえドラゴンだろうと、やつを全力で叩き潰す権利を譲ってやるつもりはねぇ」
「おぉ……若いのぅ」
感心したように言うドラゴンの少女は、この愛くるしい姿でいったい何年生きているのだろうか。素朴な疑問を覚えたが、エルネストは相手の発言をまったく気にした様子もなく続けた。
「それから……これはどう言えばいいのか、よくわかんねぇんだが……」
珍しく、エルネストが言いよどむ。少し考えるようにしたあと、彼はそれまでより低い声でドラゴンの少女に告げる。
「デルフィーナの一番そばにいて、一番力になってやるのは、オレだ。それも、絶対譲れねぇから」
(……はい?)
デルフィーナは、目を丸くした。一拍置いて、真っ赤になった彼女はその場でじたばたと悶えたくなった。
(エ……エルネストさま! お気持ちは大変ありがたいのですが、さすがにそれはちょっと――イエ、かなり誤解を招きかねないお言葉かと……!)
エルネストにとって、現在のデルフィーナは最優先庇護対象だ。彼がそんなふうに気にかけてくれるのは嬉しいし、ありがたいと思う。
ドラゴンの少女の申し出を受け入れれば、デルフィーナは彼女の血みどろな食卓風景を前にしたとき、きっと気分が悪くなってしまうに違いない。それでなくとも、デルフィーナはつい先日まで、魔術師や魔獣とは無縁の一般市民だったのだ。大変プライドが高い種族だというドラゴンに対し、無知のせいでどんな失礼をしでかすか、わかったものではない。
今後、ドラゴンの少女に助力を頼むとしたら、魔獣に関する知識をきちんと有しているエルネストやクレイグの助力は不可欠だ。
そういった事情を考慮して、エルネストは彼自身がデルフィーナの庇護者であることを、明確に宣言してくれたのだろうが――言葉だけなら、まるでエルネストがデルフィーナの『一番』になりたがっているように聞こえる。
そんなふたりの様子を見たドラゴンの少女がまったりとした笑みを浮かべ、口元を抑えたクレイグがさりげなく顔を背ける。……耳を赤くしたクレイグの肩が、ぷるぷると震えていた。彼は何やら、噴き出すのを懸命にこらえているらしい。なぜだ。
突然の羞恥プレイに、デルフィーナは涙目になってエルネストを見上げた。
「……エルネストさま。ひとまず、ガリナ離宮に戻りましょう。ゆっくりお休みになって、エルネストさまの体調が万全になってから、改めてこれからのことをお話ししませんか?」
これは別に、この居たたまれない状況から、一刻も早く逃げ出したいからではない。彼女にとっては、命の恩人であるエルネストの健康と安全が、現在の最優先事項なのである。
しかし、エルネストはじっと彼女を見たあと、妙なことを言いだした。
「駄目だ」
「へ?」
再び目を丸くしたデルフィーナは、自分を見つめる色違いの瞳が不安定に揺らいで見えて、戸惑う。
「おまえが……ドラゴンと一緒にいたほうが、元の体に戻る方法を探しやすいんだとしても。オレを、置いていくのは……駄目だ」
なんでそうなる、とデルフィーナは首を傾げた。
「エルネストさまが眠っている間に、ドラゴンさんとお出かけしようなんて思っていませんよ? イーズレイルがいつ襲ってくるかわからないのに、エルネストさまのおそばを離れたりするわけがないじゃないですか」
いくらエルネストがこの国の最大戦力であるといっても、彼の体調が万全でないからこそ、早く休んで欲しいと言っているのだ。デルフィーナと同じく、彼をオモチャ認定しているイーズレイルがいつ現れるかわからない今、そんな思慮の浅いことをするわけがない。
そこまで考えなしだと思われていたなら心外だ、と顔をしかめていると、エルネストが瞬きをした。それから、じっとドラゴンの少女を見つめる。
少女は軽く目を瞠ったあと、やけに大人びた笑みを浮かべた。
「わらわが地の属のドラゴンの一として助力する義務があるのは、デルフィーナだけだが……。デルフィーナの目的が普通の人間の体に戻ることである以上、人間の魔導士がそばにおったほうが、何かと都合がいいかもしれんのぅ」
穏やかな口調でそう言い、腕組みをした彼女はひとつ息をつくと、クレイグをちらりと見やる。
「これでよいのか?」
クレイグが、優雅な仕草で一礼して言う。
「ご高配、心から感謝いたします。――ひとまず、我が主の拠点にお招きしたく思うのですが、地の属のドラゴン殿はどのような酒がお好みですか?」
「すべての酒は、この世を潤す大地の恵みだ。どんなものでも、わらわは平等に心から愛しておるぞ」
なんだかよくわからないけれど、どうやらクレイグは、美味しい酒でドラゴンの少女をもてなしてくれるつもりのようだ。これからどうやって少女に「一緒にガリナ離宮へ来てくれませんか?」とお願いしようかと思っていたデルフィーナは、ほっとした。クレイグの有能な家令ぶりに、改めて感じ入りつつ感謝を述べる。
「ありがとうございます。ドラゴンさん。クレイグさん」
クレイグがほほえみ、ドラゴンの少女はうむ、とうなずく。
「ところで、そなたらの拠点とやらは、わらわが元の姿に戻っても問題ない場所か?」
その問いに、人間たちは束の間揃って押し黙る。
ガリナ離宮の庭は、彼女がドラゴンの姿になって寝そべっても問題ない程度の広さがある。以前は砂と岩しかなかった敷地の外も、今やデルフィーナの歌声により、かなり広々とした平原となっていた。
それだけを考えれば、彼女が本来の姿になっても問題ないと言えるかもしれない。だが、正直に言って、ドラゴンの体躯は大きすぎる。彼女にとっては楽な姿なのだろうけれど、先ほど見たような巨体では、ちょっとした話し合いをするにも一苦労だ。
ガリナ離宮の有能な家令であるクレイグが、にこりと笑ってドラゴンの少女に言う。
「申し訳ありません、地の属のドラゴン殿。現在は王都から遠く離れた場所にあるとはいえ、ガリナ離宮は本来王城の一部です。いつ王都からの使者がやってくるかもわからない以上、あなたには極力目立たないお姿でいていただきたいのですが……」
「そうか。了解した。ならば、そなたらの拠点にいる間は、この姿でいることにしよう」
あっさりとうなずいたドラゴンの少女が、ふっと目を伏せる。次の瞬間、愛らしい少女の姿は掻き消え、代わりにその場に現れたのは――
(か……っ、可愛いぃいいいーっっ!!)
つやつやの黒い鱗と翼に金色の角、ぱっちりと大きな緑の瞳を持つ、仔猫サイズのドラゴンであった。蝙蝠のような薄い皮膜を持つ翼を動かし、ふよふよとデルフィーナの目の前に飛んできたドラゴンが、咄嗟に差し出した彼女の手の中にぽふんと収まる。
(はぅ……っ)
そのときデルフィーナは、ときめきのあまり息が苦しくなることがあるのだという、厳粛なる事実を思い出した。はじめて彼女にそれほどのときめきを教えてくれたのは、エルネストの契約魔獣であるウルシュラだ。
しかし、いくら愛くるしい仔犬の姿をしていても、ウルシュラは本来白天狼の女王と呼ばれる存在である。撫でることはおろか、抱っこするなど夢のまた夢。そのふわふわの毛並みを眺めていることしか許されなかったデルフィーナは、生まれてはじめて触れる魔獣のつやつやすべすべ具合に、心の底から感嘆した。
彼女の手のひらに、ちょこんと落ち着いたミニマムサイズのドラゴンが、愛らしい少女の声で言う。
「ふむ。呼び名がないのは、不便であろう。そうさな、これからわらわのことは、『黒ちびゴン』と呼ぶがいい」
「………………ハイ?」
ドラゴンを捧げ持ったまま、デルフィーナは固まった。
もしかしなくとも、ドラゴンの少女が言うのは『黒くてちびっこいドラゴン』を略した呼称であろう。しかし、いくらその名が見事に体を現しているとはいえ、最強の魔獣たるドラゴンの呼び名として『黒ちびゴン』というのはいかがなものか。
……そういえば、ドラゴンというのは強大な力を持つ反面、非常に大雑把なところがある種族だと聞いたことがある。しかし、こんなところでその大雑把さを発揮しなくてもいいと思うのだ。
そんな彼女の動揺をよそに、愛くるしい小さなドラゴンがパタパタと翼を動かす。
「どうした? そなたらの拠点とやらに行かぬのか?」
一拍置いて、エルネストが口を開く。
「地の属のドラゴン。その……なんだ。これは、オレたちの人間的な感覚の問題なんだが。おまえに対して『黒ちびゴン』という呼称を使うのは、正直キツい」
「……ぬ?」
ドラゴンの緑の瞳がエルネストを映し、それからこてんと首を傾げた。その愛くるしさに、デルフィーナは膝から崩れ落ちそうになったが、どうにか堪える。
(が……がんばってください、エルネストさま……!)
今後、ドラゴンの呼称が『黒ちびゴン』になるか否かは、エルネストの交渉力にかかっている。
彼女のココロの声援が聞こえたわけでもあるまいが、エルネストは淡々とドラゴンに向けて言う。
「ちなみに、オレの契約魔獣である白天狼がオレに許している呼び名は『ウルシュラ』だ。それ以外の人間には『白銀の君』と呼ばせている」
おぉ、とドラゴンが感嘆の声を零す。
「おまえ、人間にしては随分立派な魔力を持っているとは思っていたが……。なんと、白天狼の女王の契約者であったか。驚いたぞ」
キラキラと緑の瞳を輝かせるドラゴンは、とてもとても愛くるしいが、エルネストが言いたかったのはそういうことではないと思う。口をつぐんだエルネストが、クレイグを見る。
主の無言の無茶ぶりを受けた彼は、再びにこりと笑ってドラゴンを見た。
「地の属のドラゴン殿。察するに、あなたは我々からの呼称について、これといったこだわりはないようにお見受けいたしました。もしよろしければ、浅からぬご縁のあるデルフィーナさんに、あなたの呼び名を決めていただきたく思うのですが、いかがでしょう?」
「……へ?」
エルネストからの無茶ぶりをクレイグに突然パスされて、デルフィーナは間の抜けた声を零す。ぽかんとした彼女を、手のひらのドラゴンが見上げてくる。
「ふむ。わらわは、それで構わんぞ」
エルネストが、安心させるようにうなずいてデルフィーナを促した。
「その名前で、こいつと契約を交わそうってわけじゃねぇからな。気楽に決めろ」
「い、いきなりそんなことを言われてもですね……っ」
デルフィーナは生まれてこの方、動物に名前を付けた経験など――と思ったところで、がっくりと肩を落とす。
(……ハイ。昔、近所の牧場でネズミ捕り用に飼ってた猫を、『シロ』だの『ブチ』だの、勝手に見たまんまの呼び名をつけて撫でまわしていたのは、わたしです!)
残念ながら、彼女の名づけセンスはドラゴンの少女と大差ないものであった。
しかし、このままデルフィーナが何も言わなければ、ドラゴンの呼び名が『黒ちびゴン』で定着してしまう。それは、いやだ。
(黒くて、ピカピカ……それでもって、とってもレアな……?)
うんうんと頭を悩ませていた彼女の脳裏に、ふと浮かび上がったもの。人々からときに黒いダイヤと称えられ、非常に高値で取引されるそれは――
「……トリュフ?」
デルフィーナの知る限り、最も貴重で高価なキノコの名を口にすると、ドラゴンの翼がぴこっと動いた。そして、嬉しそうにはずんだ声で言う。
「『トリュフ』か。なかなか、愛らしい呼び名だな。気に入ったぞ、デルフィーナ」
そうですね、とクレイグがうなずく。
「本当に、よい名だと思います」
心から思っているかのような笑顔に、デルフィーナは戸惑う。
(え……ドラゴンさんにキノコの名前をつけるのって、アリなんですか?)
ウッカリ口にしたキノコの名に、まさか手放しで賛同されるとは思わなかった。少なくとも彼女は、もしいつかペットを飼ったとしても、『ポルチーニ』だの『しめじ』だのという名前をつけたいとは思わない。
『黒ちびゴン』と呼ばせようとしていたドラゴンはともかく、同じ人間であるクレイグとの感覚の差に、デルフィーナは戸惑う。
――残念ながら、デルフィーナの故郷には、同じキノコの名を冠する『トリュフ』というおしゃれなチョコレート菓子は、いまだ普及していなかった。
いいのかなぁ、と内心首をひねりながらも、ドラゴン自身が気に入ってくれたようなので、深くツッコまないことにする。
そこまで考えたデルフィーナは、はっとした。
(エルネストさまも、これからゆっくり休んでいただければ、元通り魔力を使えるようになるだろうし……。元諜報部の魔導士さんであるクレイグさんに、ちょーっと元の職場の方から情報を流してもらえれば、こっちからイーズレイルの居場所を突き止めることだって、もしかしたらできるんじゃないのかな!)
彼女は元々、待ちの戦法は好みではないのだ。
これまでは、エルネストの体調と安全を最優先に考えていたから、ガリナ離宮に引きこもっていることを当たり前に考えていた。
しかし、エルネストがめでたく自由の身になった今、いつ襲ってくるかわからない相手をただ待っているのは、面白くない。ここはひとつ、ドラゴンという最強魔獣の助力を仰ぎ、問題解決に向けて積極的なアプローチをしてみてもいいのではなかろうか――
少女の申し出に、少なからずデルフィーナの心が揺れたとき、ぐっと腕を掴まれた。
振り返ると、エルネストのオッドアイが思いのほか近くにあって驚かされる。その美しい宝石のような瞳で、デルフィーナをじっと見つめた彼は、おもむろに口を開いた。
「デルフィーナ。ドラゴンの主食は、生肉だ」
その指摘に、彼女は反射的にドラゴンの少女を見る。少女は不思議そうに瞬きをしたあと、小さく愛らしい唇を開く。
「そういえば、人間は肉を加熱して食うのだったな。仕留めたばかりの獲物の体温が残る生肉の、あのとろける舌触りと美味さを楽しめんとは……まったく、もったいないのぅ」
しみじみとうなずく少女の言葉に、デルフィーナは思わず真顔になった。
もしかしたら、ドラゴンに近い肉体を得た今の彼女ならば、生肉を食べても問題なく消化できるのかもしれない。
だが、デルフィーナはいつか普通の人間に戻ったときのためにも、極力人間らしい感性を大切にしていたいのだ。少なくとも、よっぽど切羽詰まった状況に陥らない限り、血抜きもしていない生肉を食べるのは遠慮したかった。
(うーん……。今後、このドラゴンさんのお世話になることにしたら、あんまり心臓によろしくないお食事シーンを、しょっちゅう拝見する羽目になるんだろうか)
それはそれで、実に胃が痛くなりそうな気がする。
どうしたものかと苦悩していると、エルネストが掴んだままだった彼女の腕を軽く引いた。振り返ったデルフィーナが何か言う前に、ドラゴンへ視線を向けた彼はいつも通りの口調で言う。
「イーズレイルは、オレに喧嘩を売った。たとえドラゴンだろうと、やつを全力で叩き潰す権利を譲ってやるつもりはねぇ」
「おぉ……若いのぅ」
感心したように言うドラゴンの少女は、この愛くるしい姿でいったい何年生きているのだろうか。素朴な疑問を覚えたが、エルネストは相手の発言をまったく気にした様子もなく続けた。
「それから……これはどう言えばいいのか、よくわかんねぇんだが……」
珍しく、エルネストが言いよどむ。少し考えるようにしたあと、彼はそれまでより低い声でドラゴンの少女に告げる。
「デルフィーナの一番そばにいて、一番力になってやるのは、オレだ。それも、絶対譲れねぇから」
(……はい?)
デルフィーナは、目を丸くした。一拍置いて、真っ赤になった彼女はその場でじたばたと悶えたくなった。
(エ……エルネストさま! お気持ちは大変ありがたいのですが、さすがにそれはちょっと――イエ、かなり誤解を招きかねないお言葉かと……!)
エルネストにとって、現在のデルフィーナは最優先庇護対象だ。彼がそんなふうに気にかけてくれるのは嬉しいし、ありがたいと思う。
ドラゴンの少女の申し出を受け入れれば、デルフィーナは彼女の血みどろな食卓風景を前にしたとき、きっと気分が悪くなってしまうに違いない。それでなくとも、デルフィーナはつい先日まで、魔術師や魔獣とは無縁の一般市民だったのだ。大変プライドが高い種族だというドラゴンに対し、無知のせいでどんな失礼をしでかすか、わかったものではない。
今後、ドラゴンの少女に助力を頼むとしたら、魔獣に関する知識をきちんと有しているエルネストやクレイグの助力は不可欠だ。
そういった事情を考慮して、エルネストは彼自身がデルフィーナの庇護者であることを、明確に宣言してくれたのだろうが――言葉だけなら、まるでエルネストがデルフィーナの『一番』になりたがっているように聞こえる。
そんなふたりの様子を見たドラゴンの少女がまったりとした笑みを浮かべ、口元を抑えたクレイグがさりげなく顔を背ける。……耳を赤くしたクレイグの肩が、ぷるぷると震えていた。彼は何やら、噴き出すのを懸命にこらえているらしい。なぜだ。
突然の羞恥プレイに、デルフィーナは涙目になってエルネストを見上げた。
「……エルネストさま。ひとまず、ガリナ離宮に戻りましょう。ゆっくりお休みになって、エルネストさまの体調が万全になってから、改めてこれからのことをお話ししませんか?」
これは別に、この居たたまれない状況から、一刻も早く逃げ出したいからではない。彼女にとっては、命の恩人であるエルネストの健康と安全が、現在の最優先事項なのである。
しかし、エルネストはじっと彼女を見たあと、妙なことを言いだした。
「駄目だ」
「へ?」
再び目を丸くしたデルフィーナは、自分を見つめる色違いの瞳が不安定に揺らいで見えて、戸惑う。
「おまえが……ドラゴンと一緒にいたほうが、元の体に戻る方法を探しやすいんだとしても。オレを、置いていくのは……駄目だ」
なんでそうなる、とデルフィーナは首を傾げた。
「エルネストさまが眠っている間に、ドラゴンさんとお出かけしようなんて思っていませんよ? イーズレイルがいつ襲ってくるかわからないのに、エルネストさまのおそばを離れたりするわけがないじゃないですか」
いくらエルネストがこの国の最大戦力であるといっても、彼の体調が万全でないからこそ、早く休んで欲しいと言っているのだ。デルフィーナと同じく、彼をオモチャ認定しているイーズレイルがいつ現れるかわからない今、そんな思慮の浅いことをするわけがない。
そこまで考えなしだと思われていたなら心外だ、と顔をしかめていると、エルネストが瞬きをした。それから、じっとドラゴンの少女を見つめる。
少女は軽く目を瞠ったあと、やけに大人びた笑みを浮かべた。
「わらわが地の属のドラゴンの一として助力する義務があるのは、デルフィーナだけだが……。デルフィーナの目的が普通の人間の体に戻ることである以上、人間の魔導士がそばにおったほうが、何かと都合がいいかもしれんのぅ」
穏やかな口調でそう言い、腕組みをした彼女はひとつ息をつくと、クレイグをちらりと見やる。
「これでよいのか?」
クレイグが、優雅な仕草で一礼して言う。
「ご高配、心から感謝いたします。――ひとまず、我が主の拠点にお招きしたく思うのですが、地の属のドラゴン殿はどのような酒がお好みですか?」
「すべての酒は、この世を潤す大地の恵みだ。どんなものでも、わらわは平等に心から愛しておるぞ」
なんだかよくわからないけれど、どうやらクレイグは、美味しい酒でドラゴンの少女をもてなしてくれるつもりのようだ。これからどうやって少女に「一緒にガリナ離宮へ来てくれませんか?」とお願いしようかと思っていたデルフィーナは、ほっとした。クレイグの有能な家令ぶりに、改めて感じ入りつつ感謝を述べる。
「ありがとうございます。ドラゴンさん。クレイグさん」
クレイグがほほえみ、ドラゴンの少女はうむ、とうなずく。
「ところで、そなたらの拠点とやらは、わらわが元の姿に戻っても問題ない場所か?」
その問いに、人間たちは束の間揃って押し黙る。
ガリナ離宮の庭は、彼女がドラゴンの姿になって寝そべっても問題ない程度の広さがある。以前は砂と岩しかなかった敷地の外も、今やデルフィーナの歌声により、かなり広々とした平原となっていた。
それだけを考えれば、彼女が本来の姿になっても問題ないと言えるかもしれない。だが、正直に言って、ドラゴンの体躯は大きすぎる。彼女にとっては楽な姿なのだろうけれど、先ほど見たような巨体では、ちょっとした話し合いをするにも一苦労だ。
ガリナ離宮の有能な家令であるクレイグが、にこりと笑ってドラゴンの少女に言う。
「申し訳ありません、地の属のドラゴン殿。現在は王都から遠く離れた場所にあるとはいえ、ガリナ離宮は本来王城の一部です。いつ王都からの使者がやってくるかもわからない以上、あなたには極力目立たないお姿でいていただきたいのですが……」
「そうか。了解した。ならば、そなたらの拠点にいる間は、この姿でいることにしよう」
あっさりとうなずいたドラゴンの少女が、ふっと目を伏せる。次の瞬間、愛らしい少女の姿は掻き消え、代わりにその場に現れたのは――
(か……っ、可愛いぃいいいーっっ!!)
つやつやの黒い鱗と翼に金色の角、ぱっちりと大きな緑の瞳を持つ、仔猫サイズのドラゴンであった。蝙蝠のような薄い皮膜を持つ翼を動かし、ふよふよとデルフィーナの目の前に飛んできたドラゴンが、咄嗟に差し出した彼女の手の中にぽふんと収まる。
(はぅ……っ)
そのときデルフィーナは、ときめきのあまり息が苦しくなることがあるのだという、厳粛なる事実を思い出した。はじめて彼女にそれほどのときめきを教えてくれたのは、エルネストの契約魔獣であるウルシュラだ。
しかし、いくら愛くるしい仔犬の姿をしていても、ウルシュラは本来白天狼の女王と呼ばれる存在である。撫でることはおろか、抱っこするなど夢のまた夢。そのふわふわの毛並みを眺めていることしか許されなかったデルフィーナは、生まれてはじめて触れる魔獣のつやつやすべすべ具合に、心の底から感嘆した。
彼女の手のひらに、ちょこんと落ち着いたミニマムサイズのドラゴンが、愛らしい少女の声で言う。
「ふむ。呼び名がないのは、不便であろう。そうさな、これからわらわのことは、『黒ちびゴン』と呼ぶがいい」
「………………ハイ?」
ドラゴンを捧げ持ったまま、デルフィーナは固まった。
もしかしなくとも、ドラゴンの少女が言うのは『黒くてちびっこいドラゴン』を略した呼称であろう。しかし、いくらその名が見事に体を現しているとはいえ、最強の魔獣たるドラゴンの呼び名として『黒ちびゴン』というのはいかがなものか。
……そういえば、ドラゴンというのは強大な力を持つ反面、非常に大雑把なところがある種族だと聞いたことがある。しかし、こんなところでその大雑把さを発揮しなくてもいいと思うのだ。
そんな彼女の動揺をよそに、愛くるしい小さなドラゴンがパタパタと翼を動かす。
「どうした? そなたらの拠点とやらに行かぬのか?」
一拍置いて、エルネストが口を開く。
「地の属のドラゴン。その……なんだ。これは、オレたちの人間的な感覚の問題なんだが。おまえに対して『黒ちびゴン』という呼称を使うのは、正直キツい」
「……ぬ?」
ドラゴンの緑の瞳がエルネストを映し、それからこてんと首を傾げた。その愛くるしさに、デルフィーナは膝から崩れ落ちそうになったが、どうにか堪える。
(が……がんばってください、エルネストさま……!)
今後、ドラゴンの呼称が『黒ちびゴン』になるか否かは、エルネストの交渉力にかかっている。
彼女のココロの声援が聞こえたわけでもあるまいが、エルネストは淡々とドラゴンに向けて言う。
「ちなみに、オレの契約魔獣である白天狼がオレに許している呼び名は『ウルシュラ』だ。それ以外の人間には『白銀の君』と呼ばせている」
おぉ、とドラゴンが感嘆の声を零す。
「おまえ、人間にしては随分立派な魔力を持っているとは思っていたが……。なんと、白天狼の女王の契約者であったか。驚いたぞ」
キラキラと緑の瞳を輝かせるドラゴンは、とてもとても愛くるしいが、エルネストが言いたかったのはそういうことではないと思う。口をつぐんだエルネストが、クレイグを見る。
主の無言の無茶ぶりを受けた彼は、再びにこりと笑ってドラゴンを見た。
「地の属のドラゴン殿。察するに、あなたは我々からの呼称について、これといったこだわりはないようにお見受けいたしました。もしよろしければ、浅からぬご縁のあるデルフィーナさんに、あなたの呼び名を決めていただきたく思うのですが、いかがでしょう?」
「……へ?」
エルネストからの無茶ぶりをクレイグに突然パスされて、デルフィーナは間の抜けた声を零す。ぽかんとした彼女を、手のひらのドラゴンが見上げてくる。
「ふむ。わらわは、それで構わんぞ」
エルネストが、安心させるようにうなずいてデルフィーナを促した。
「その名前で、こいつと契約を交わそうってわけじゃねぇからな。気楽に決めろ」
「い、いきなりそんなことを言われてもですね……っ」
デルフィーナは生まれてこの方、動物に名前を付けた経験など――と思ったところで、がっくりと肩を落とす。
(……ハイ。昔、近所の牧場でネズミ捕り用に飼ってた猫を、『シロ』だの『ブチ』だの、勝手に見たまんまの呼び名をつけて撫でまわしていたのは、わたしです!)
残念ながら、彼女の名づけセンスはドラゴンの少女と大差ないものであった。
しかし、このままデルフィーナが何も言わなければ、ドラゴンの呼び名が『黒ちびゴン』で定着してしまう。それは、いやだ。
(黒くて、ピカピカ……それでもって、とってもレアな……?)
うんうんと頭を悩ませていた彼女の脳裏に、ふと浮かび上がったもの。人々からときに黒いダイヤと称えられ、非常に高値で取引されるそれは――
「……トリュフ?」
デルフィーナの知る限り、最も貴重で高価なキノコの名を口にすると、ドラゴンの翼がぴこっと動いた。そして、嬉しそうにはずんだ声で言う。
「『トリュフ』か。なかなか、愛らしい呼び名だな。気に入ったぞ、デルフィーナ」
そうですね、とクレイグがうなずく。
「本当に、よい名だと思います」
心から思っているかのような笑顔に、デルフィーナは戸惑う。
(え……ドラゴンさんにキノコの名前をつけるのって、アリなんですか?)
ウッカリ口にしたキノコの名に、まさか手放しで賛同されるとは思わなかった。少なくとも彼女は、もしいつかペットを飼ったとしても、『ポルチーニ』だの『しめじ』だのという名前をつけたいとは思わない。
『黒ちびゴン』と呼ばせようとしていたドラゴンはともかく、同じ人間であるクレイグとの感覚の差に、デルフィーナは戸惑う。
――残念ながら、デルフィーナの故郷には、同じキノコの名を冠する『トリュフ』というおしゃれなチョコレート菓子は、いまだ普及していなかった。
いいのかなぁ、と内心首をひねりながらも、ドラゴン自身が気に入ってくれたようなので、深くツッコまないことにする。
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後悔するのはどちらかを示すために。

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電子書籍発売から買ってましたが続きがなかなか読めずしょんぼりしてます😞
元々なろうで読んでいて、途中からアルポのレンタルに飛んできた者です。
(この時、初めて書籍化に気づきました)
無料チケで読んでいるので、まだ最新話まで追いつけてないですが……やっぱり面白いですね!
今読んでいるのは、書籍化部分の1ー15のところですが、一つ前に変態魔導士は、ある意味でも『魔法使い』な疑惑が浮上してましたね(笑)
さて、本当のところはどうなんでしょう?w
そして、ヒロインはスーパーガールで、ヒーローはギャップ萌え系。彼らはとってもピュアなので、こちらまで浄化されるようです。
あぁ、この組み合わせ……イイッ!
ドラゴンの名前・・・超兄貴でもいいやんwと、ボケはここまででw
クレイグはキノコじゃなくチョコレート菓子で連想してたとw
ご感想ありがとうございます!
『超兄貴』……それは、盲点でした(目から鱗)。
ハイ、クレイグは『ドラゴンにチョコレート菓子の名前をつけるなんて、やっぱりお年頃の女の子だなぁ』とほほえましく思っておりますw