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旅立ち
天才の辞書
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その命令に、砦を預かる将軍ハーゲン・カレンベルクは、穏やかな微笑を浮かべて言った。
「どうぞ、ご安心を。その件ならば、すでに最優先で調査するよう部下に命じております。近日中に詳しい報告が届くでしょう」
「ふん、聞いていたのか」
この砦にいる者たちは、四名の客人に嘘を吐くこと、危害を加えることを誓約によって禁じられている。しかし、それ以外のことであれば――たとえば、元々配備されていた警備システムを通じて、彼らの会話を聞くことは可能なのだ。
ハーゲンは、悪びれることなくさらりと言う。
「どうやらリヒトさまは、ご自分のことを大切になさることが不得手なご様子なので。主のそういった点を補うのも、配下の勤めです」
「押しかけ配下が、よく言う」
イシュケルのささやかな皮肉に、ハーゲンはうっすらと浮かべた笑みだけで応じる。
――この砦の者たちは、帝国を統べる者たちを見限った。
リヒト・クルーガーの存在は、きっかけに過ぎない。
現在の帝国の、実質的な支配者である皇太子。彼が魔力を持っていないことは、大した問題ではなかった。いずれ皇帝となった彼が、自ら魔導武器を持って国民を守るために戦うことができずとも、そんなものは周りにいる者たちが補えば事足りる。
仮定の話は無意味だが、呪具の効果が永続的なものであり、皇太子がその使用者を代替わりさせることで帝国の守りとしようとしていたなら、まだその行動にも意味があったかもしれない。
しかし、形あるものはいつか必ず壊れる。主と慕う契約者を無惨に殺され、自由意志を封じられた挙げ句に戦闘の道具とされ続けた召喚獣たちが、すさまじい憎悪と厭悪にまみれて目を覚ますときは、必ずくるのだ。
そんな当然すぎる未来を想像すらできない者に、一国の主たる資格はない。
ハーゲンが、ふと窓の外に目を向けて口を開く。
「本来ならば五年前、私が声を上げて立ち上がるべきだったのかもしれません。それが、皇帝陛下に対する忠義の証だったのやもしれぬと――いえ、後になってからなら、いくらでも最善を口にできる。無様な言い訳です」
自嘲するハーゲンに、イシュケルがどうでもよさそうな口調で言う。
「あのときのおまえは、呪具の影響で体内魔力を乱され、常に魔力暴走を抑えこんでいるような状態だったはずだ。その上、こんな前線に赴任させられたばかりで、とてもそんな気力などなかったんじゃないのか」
「……ええ。その通りです」
普通ならば、三十歳にもならない若者が、国境の守りの要となる砦のトップに立つなど無茶もいいところだ。上層部からの命令で着任したところで、古参の部下に舐められて終わりになるだけだっただろう。
しかし、常に隣国の脅威に晒され続けた兵士たちは、同時に赴任してきた『帝室秘蔵の魔術師』と唯一意思疎通を可能とし、また年若くとも有能な指揮官であったハーゲンを、疎んじることなく受け入れた。強大な力と優秀な頭脳を持つトップがいれば、その集団の生き残る可能性は跳ね上がる。幾度も死線をくぐり抜けてきた兵士たちは、その事実をいやというほどよく知っていたのだ。
東の砦の兵士たちにとって、ハーゲンは信頼に足る司令官だった。決して短くない月日の中で、築き上げた信頼関係もある。そんな砦の者たちすべてが、帝室にとってはただの捨て駒に過ぎなかったと突きつけられたのが、今回の一件だ。
椅子から立ち上がったハーゲンが、執務机に載っていたシンプルなイヤーカフ型の耳飾りを摘まんで言う。
「これは、私があなたを支配していた呪具の残骸で、妻が作った遠距離通信魔導具です。今は、対となるもの同士で会話を可能とするだけのものですが、いずれはもっと汎用性の高いものに改良すると言っておりました」
「ほう?」
召喚獣は、契約者との距離がどれほど離れていようと、相手の意識があればいつでも心話を交わすことができる。その気になれば、互いの感覚を同調させ、一方が見ている景色をもう一方に見せることも可能だ。そのため、イシュケルは今までそういった魔導具の必要性を感じたことがなかった。
しかし、人間同士が離れた距離で情報交換をしようと思うなら、音声を伝えるだけの魔導具でも充分役に立つ。実際、かなり高価な貴重品として扱われてはいるものの、人間社会で使用されている遠距離通信魔導具も存在している。ただ、それらはどれも持ち歩くには困難なほど大きい上、使用されている魔導石も最高級品質とあって、ごく限られた場所――主に貴族階級の屋敷や軍の施設に置かれているのが常だった。
そんな遠距離通信魔導具を、女性でも身につけられそうな小型で軽量なアクセサリーにしてしまうとは、驚きである。イシュケルは、ハーゲンの持つ耳飾りを見ながら問う。
「それの片割れは、今どこにある?」
「帝都に向かわせた、諜報担当の部下が持っています」
端的に応じ、ハーゲンは視線を落とした。
「上がどれほどの愚行に走ろうと、この帝国は我々の故郷。日々を懸命に生きる無辜の民たちにまで、我々が犯した罪を背負わせるわけには参りません。……リヒトさまは、この帝国をあるべき姿に戻すための、唯一の希望。あの方の心身を損なうすべてからお守りするのが、今の我らの使命です」
帝室が、ではなく、我々が犯した罪だと言うかつての支配者に、腕組みをしたイシュケルは口元だけで笑って言う。
「その無辜の民とやらも、おまえたちに守られている以上は同罪だ。オレや森の王には、明確な敵と認識している人間がいる。だから、それ以外の人間の命に興味はない。だが……」
くくっと肩を揺らし、多くの人々から水神と崇められる彼は告げた。
「残りの三体の中に、契約者を直接殺した人間を知らないやつが、いないといいなあ?」
もし彼らの中に一体でも、帝国の民のすべてを復讐対象とする者がいれば、それを止められる者はどこにもいない。酷薄な口調で、イシュケルは言う。
「連中が目こぼしをしてくれるとしたら、オレたちと同じように父親を殺され、新たな森の王の契約者となったリヒトくらいのものだろう」
「……そうでしょうね。ですから、私はリヒトさまに仕える道を選びました」
ハーゲンの言葉に、イシュケルがつまらなそうに目を細める。
「だろうな。じゃなけりゃ、あんな世間知らずのガキに、帝国への忠誠でガチガチに縛られていたおまえがつくはずがない」
一拍おいて、わかっていたのですか、とハーゲンが表情を強張らせた。
「ならば、なぜ私の後押しをするようなことをなさったのです?」
強大な力を持つ精霊の前で口にした言葉は、そのまま言霊として人間を縛る誓約となる。もっとも、それだけならばハーゲンが一方的に誓っただけだ。リヒトとの縁は、さほど強く結ばれるわけではない。
しかし、イシュケルがハーゲンの誓約を認めたことで、それは明確な縁となって結ばれた。今のハーゲンは精霊たちの目から見れば、その一族ごとリヒトの眷属と認識されるものになっているはずだ。
ハーゲンが天秤にかけたのは、皇太子とリヒトという個人の魅力ではない。皇太子に連なる者として、自由を取り戻した召喚獣たちと敵対する未来と、リヒトに仕えることで、そんな召喚獣たちの怒りを回避できる可能性だ。
彼のそんな打算を理解した上で、イシュケルはハーゲンの約束を認め、精霊との誓約に準じるものとした。
「リヒトは、人間だ。だったら、人間の中で生きるべきだとオレは思う」
「水の王……?」
何をそんな当たり前のことを、と困惑するハーゲンに、イシュケルは言う。
「おまえたちの常識で、あいつを計るな。リヒトはほんのガキの頃に父親を殺され、母親に殺されかけた挙げ句に捨てられた。それから五年、森の王の契約者が育てたらしいが……。帝室のお尋ね者だった契約者が、育て子に他人との交流をさせたとしても、本当に最低限のものだったろうな」
ハーゲンが、短く息を呑む。
「オレは精霊だが、おまえたちよりも遙かに多くの人間を見ている。――結論から言う。このままだと、いずれリヒトは森の王の領域に持っていかれるぞ」
「な……っ」
がたん、と音を立てて椅子を蹴ったハーゲンに構わず、イシュケルは続けた。
「森の王は、最初の契約者にリヒトを守ると約束した。人間の世界が、リヒトにとって害悪をもたらすものでしかないと判断したなら、やつは迷わずそうするはずだ。リヒト本人も、おそらくそれを拒むことはないだろう。今のところあのガキにとって、育て親から託された森の王以上に優先すべきものなど、何ひとつないんだ」
だが、とイシュケルはハーゲンに告げる。
「オレはやはり、人の子は人として生きて、死ぬべきだと思う。ハーゲン・カレンベルク。今のおまえがリヒトに対して示すべきなのは、配下としての模範姿勢じゃない。ごく普通の、まっとうな人間の大人としての、良識や常識だ」
「良識や、常識……ですか」
戸惑うハーゲンに、イシュケルは苦虫を噛み潰したような顔で言う。
「五年前、何度か顔を合わせた森の王の契約者は、数え切れないほどの人間を知るオレの目から見ても、人間の枠組みにギリギリ辛うじて収まっているようなレベルの天災――もとい、天才だった」
ハーゲンが絶句する。イシュケルは、重々しくうなずいた。
「天才といわれる人間の辞書から最も消えやすいのが、良識や常識の類いだろう」
「……はい。残念ながら、まったく否定できません」
「どうぞ、ご安心を。その件ならば、すでに最優先で調査するよう部下に命じております。近日中に詳しい報告が届くでしょう」
「ふん、聞いていたのか」
この砦にいる者たちは、四名の客人に嘘を吐くこと、危害を加えることを誓約によって禁じられている。しかし、それ以外のことであれば――たとえば、元々配備されていた警備システムを通じて、彼らの会話を聞くことは可能なのだ。
ハーゲンは、悪びれることなくさらりと言う。
「どうやらリヒトさまは、ご自分のことを大切になさることが不得手なご様子なので。主のそういった点を補うのも、配下の勤めです」
「押しかけ配下が、よく言う」
イシュケルのささやかな皮肉に、ハーゲンはうっすらと浮かべた笑みだけで応じる。
――この砦の者たちは、帝国を統べる者たちを見限った。
リヒト・クルーガーの存在は、きっかけに過ぎない。
現在の帝国の、実質的な支配者である皇太子。彼が魔力を持っていないことは、大した問題ではなかった。いずれ皇帝となった彼が、自ら魔導武器を持って国民を守るために戦うことができずとも、そんなものは周りにいる者たちが補えば事足りる。
仮定の話は無意味だが、呪具の効果が永続的なものであり、皇太子がその使用者を代替わりさせることで帝国の守りとしようとしていたなら、まだその行動にも意味があったかもしれない。
しかし、形あるものはいつか必ず壊れる。主と慕う契約者を無惨に殺され、自由意志を封じられた挙げ句に戦闘の道具とされ続けた召喚獣たちが、すさまじい憎悪と厭悪にまみれて目を覚ますときは、必ずくるのだ。
そんな当然すぎる未来を想像すらできない者に、一国の主たる資格はない。
ハーゲンが、ふと窓の外に目を向けて口を開く。
「本来ならば五年前、私が声を上げて立ち上がるべきだったのかもしれません。それが、皇帝陛下に対する忠義の証だったのやもしれぬと――いえ、後になってからなら、いくらでも最善を口にできる。無様な言い訳です」
自嘲するハーゲンに、イシュケルがどうでもよさそうな口調で言う。
「あのときのおまえは、呪具の影響で体内魔力を乱され、常に魔力暴走を抑えこんでいるような状態だったはずだ。その上、こんな前線に赴任させられたばかりで、とてもそんな気力などなかったんじゃないのか」
「……ええ。その通りです」
普通ならば、三十歳にもならない若者が、国境の守りの要となる砦のトップに立つなど無茶もいいところだ。上層部からの命令で着任したところで、古参の部下に舐められて終わりになるだけだっただろう。
しかし、常に隣国の脅威に晒され続けた兵士たちは、同時に赴任してきた『帝室秘蔵の魔術師』と唯一意思疎通を可能とし、また年若くとも有能な指揮官であったハーゲンを、疎んじることなく受け入れた。強大な力と優秀な頭脳を持つトップがいれば、その集団の生き残る可能性は跳ね上がる。幾度も死線をくぐり抜けてきた兵士たちは、その事実をいやというほどよく知っていたのだ。
東の砦の兵士たちにとって、ハーゲンは信頼に足る司令官だった。決して短くない月日の中で、築き上げた信頼関係もある。そんな砦の者たちすべてが、帝室にとってはただの捨て駒に過ぎなかったと突きつけられたのが、今回の一件だ。
椅子から立ち上がったハーゲンが、執務机に載っていたシンプルなイヤーカフ型の耳飾りを摘まんで言う。
「これは、私があなたを支配していた呪具の残骸で、妻が作った遠距離通信魔導具です。今は、対となるもの同士で会話を可能とするだけのものですが、いずれはもっと汎用性の高いものに改良すると言っておりました」
「ほう?」
召喚獣は、契約者との距離がどれほど離れていようと、相手の意識があればいつでも心話を交わすことができる。その気になれば、互いの感覚を同調させ、一方が見ている景色をもう一方に見せることも可能だ。そのため、イシュケルは今までそういった魔導具の必要性を感じたことがなかった。
しかし、人間同士が離れた距離で情報交換をしようと思うなら、音声を伝えるだけの魔導具でも充分役に立つ。実際、かなり高価な貴重品として扱われてはいるものの、人間社会で使用されている遠距離通信魔導具も存在している。ただ、それらはどれも持ち歩くには困難なほど大きい上、使用されている魔導石も最高級品質とあって、ごく限られた場所――主に貴族階級の屋敷や軍の施設に置かれているのが常だった。
そんな遠距離通信魔導具を、女性でも身につけられそうな小型で軽量なアクセサリーにしてしまうとは、驚きである。イシュケルは、ハーゲンの持つ耳飾りを見ながら問う。
「それの片割れは、今どこにある?」
「帝都に向かわせた、諜報担当の部下が持っています」
端的に応じ、ハーゲンは視線を落とした。
「上がどれほどの愚行に走ろうと、この帝国は我々の故郷。日々を懸命に生きる無辜の民たちにまで、我々が犯した罪を背負わせるわけには参りません。……リヒトさまは、この帝国をあるべき姿に戻すための、唯一の希望。あの方の心身を損なうすべてからお守りするのが、今の我らの使命です」
帝室が、ではなく、我々が犯した罪だと言うかつての支配者に、腕組みをしたイシュケルは口元だけで笑って言う。
「その無辜の民とやらも、おまえたちに守られている以上は同罪だ。オレや森の王には、明確な敵と認識している人間がいる。だから、それ以外の人間の命に興味はない。だが……」
くくっと肩を揺らし、多くの人々から水神と崇められる彼は告げた。
「残りの三体の中に、契約者を直接殺した人間を知らないやつが、いないといいなあ?」
もし彼らの中に一体でも、帝国の民のすべてを復讐対象とする者がいれば、それを止められる者はどこにもいない。酷薄な口調で、イシュケルは言う。
「連中が目こぼしをしてくれるとしたら、オレたちと同じように父親を殺され、新たな森の王の契約者となったリヒトくらいのものだろう」
「……そうでしょうね。ですから、私はリヒトさまに仕える道を選びました」
ハーゲンの言葉に、イシュケルがつまらなそうに目を細める。
「だろうな。じゃなけりゃ、あんな世間知らずのガキに、帝国への忠誠でガチガチに縛られていたおまえがつくはずがない」
一拍おいて、わかっていたのですか、とハーゲンが表情を強張らせた。
「ならば、なぜ私の後押しをするようなことをなさったのです?」
強大な力を持つ精霊の前で口にした言葉は、そのまま言霊として人間を縛る誓約となる。もっとも、それだけならばハーゲンが一方的に誓っただけだ。リヒトとの縁は、さほど強く結ばれるわけではない。
しかし、イシュケルがハーゲンの誓約を認めたことで、それは明確な縁となって結ばれた。今のハーゲンは精霊たちの目から見れば、その一族ごとリヒトの眷属と認識されるものになっているはずだ。
ハーゲンが天秤にかけたのは、皇太子とリヒトという個人の魅力ではない。皇太子に連なる者として、自由を取り戻した召喚獣たちと敵対する未来と、リヒトに仕えることで、そんな召喚獣たちの怒りを回避できる可能性だ。
彼のそんな打算を理解した上で、イシュケルはハーゲンの約束を認め、精霊との誓約に準じるものとした。
「リヒトは、人間だ。だったら、人間の中で生きるべきだとオレは思う」
「水の王……?」
何をそんな当たり前のことを、と困惑するハーゲンに、イシュケルは言う。
「おまえたちの常識で、あいつを計るな。リヒトはほんのガキの頃に父親を殺され、母親に殺されかけた挙げ句に捨てられた。それから五年、森の王の契約者が育てたらしいが……。帝室のお尋ね者だった契約者が、育て子に他人との交流をさせたとしても、本当に最低限のものだったろうな」
ハーゲンが、短く息を呑む。
「オレは精霊だが、おまえたちよりも遙かに多くの人間を見ている。――結論から言う。このままだと、いずれリヒトは森の王の領域に持っていかれるぞ」
「な……っ」
がたん、と音を立てて椅子を蹴ったハーゲンに構わず、イシュケルは続けた。
「森の王は、最初の契約者にリヒトを守ると約束した。人間の世界が、リヒトにとって害悪をもたらすものでしかないと判断したなら、やつは迷わずそうするはずだ。リヒト本人も、おそらくそれを拒むことはないだろう。今のところあのガキにとって、育て親から託された森の王以上に優先すべきものなど、何ひとつないんだ」
だが、とイシュケルはハーゲンに告げる。
「オレはやはり、人の子は人として生きて、死ぬべきだと思う。ハーゲン・カレンベルク。今のおまえがリヒトに対して示すべきなのは、配下としての模範姿勢じゃない。ごく普通の、まっとうな人間の大人としての、良識や常識だ」
「良識や、常識……ですか」
戸惑うハーゲンに、イシュケルは苦虫を噛み潰したような顔で言う。
「五年前、何度か顔を合わせた森の王の契約者は、数え切れないほどの人間を知るオレの目から見ても、人間の枠組みにギリギリ辛うじて収まっているようなレベルの天災――もとい、天才だった」
ハーゲンが絶句する。イシュケルは、重々しくうなずいた。
「天才といわれる人間の辞書から最も消えやすいのが、良識や常識の類いだろう」
「……はい。残念ながら、まったく否定できません」
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