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旅立ち
友達の定義
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アリーシャ・ルーの母親は、異国からの技芸団の一員としてアンビシオン帝国にやってきた踊り子だった。美しい容姿と踊りに高い値段をつけ、男たちに一夜の夢を売る。
当然ながら、自分自身の肉体が売り物である以上、その価値が著しく下がるような愚行は許されない。体に消えない傷を作ることはもちろん、脂ぎった食事や過度の飲酒、日々の鍛錬を欠かすこと。
そして、中でも最も許されないのは、将来を約束していない相手との子どもをもうけることだった。本来ならば、新たな命が宿るというのは、何よりも尊く喜ばしいことである。しかし、アリーシャの母親は、この帝国でかなり高い身分と財力を持つという触れ込みの男に熱心に口説かれたものの、二ヶ月ほどの蜜月ののち、突然『飽きた』の一言で捨てられたらしい。そんな男の子どもを宿していると気づいたところで、嬉しくもなんともないのは当たり前だ。
技芸団の天幕の隅で産声を上げたアリーシャは、子どもを産んだことで体の線が崩れ、表舞台で脚光を浴びることのなくなった母親の恨み言を聞かされて育った。やがて、母親とアリーシャを哀れに思った団長夫妻が、田舎の小さな家で暮らせるよう取り計らってくれたけれど、団員たちの明るい声が聞こえない家でのふたり暮らしは、逃げ場のない幼い娘にとっては苦痛でしかない。
不幸中の幸いというべきか、どうやら母親を召し抱えた男は、相当大きな魔力を持っていたようだ。魔力を持たない母親から生まれたとは思えないほど、アリーシャは魔力保有量の大きな子どもだった。
この帝国では、魔力持ちの平民はそう珍しくはない。だが、魔力で強化した肉体で攻撃魔術を操り、単独で蟲を殺せるほどの魔力保有量となると、大抵が貴族階級の人間に限られる。平民生まれでは、せいぜい数千人にひとりというところだ。
そのため、農地や山林を荒らす蟲たちを、帝都から購入する高価な攻撃魔導具に頼らずとも殺せるアリーシャは、幼いながらも田舎町で重宝されることになった。吹けば折れそうに小さな体で、獣のように大地を駆け、素手で蟲を引きちぎってはその核を破壊する幼い少女。いつしかその噂は、遠く帝都にまで聞こえていたらしい。
結局、最後まで親子らしい会話がないまま母親が亡くなると、アリーシャの父親の名代だという男性がやってきた。まだ未成年の彼女の身元引受人を申し出た彼は、いつの間にか周囲にその旨を知らせて外堀を埋め、呆然としたままのアリーシャを帝都に拉致して言ったのである。
『おまえのような穢れた娘が、あの方の血を引くと知れては後々の禍根となる。あの方の名を、おまえが知る必要はない。慈悲によって住処と食事と教育は与えるが、感謝の心を忘れず身を粉にして尽くすように』
そのとき、アリーシャは――
「頭蓋骨を握りつぶして、その腐った中身を盛大にぶちまけてやろうかなあ、って思ったんだけどさ。後始末が面倒そうだし、せっかく隙間風のない部屋とご飯がもらえるっていうんだから、とりあえず黙ってうなずいてみたんだよねえ」
にこにこと笑いながら、握って開いてを繰り返している少女の細い指は、たしかにその気になれば人間の頭蓋骨程度、難なく砕くことができるだろう。
明日からに備えて早く寝るよう、スバルトゥルには忠告されていたのだが、今日はいろいろなことがあり過ぎた。体はそれなりに疲弊しているはずなのに、なかなか寝付くことができなかったのは、どうやらアリーシャも同じだったらしい。メインの部屋の窓辺でぼうっと外の光を眺めていたリヒトに、彼女はどうせ眠れないのなら、と断って昔語りをはじめた。
スバルトゥルは自分の寝室に行っているが、眠っているのかどうかはわからない。子どもたちがあまり夜更かしするようなら、早く眠るよう言ってくるかもしれないけれど、今のところその気配はなかった。
突然、自分の同行者となることが決まった少女の過去は、なんとなく想像はしていたけれど、やはり幸福とは無縁のものであったようだ。リヒトは、素朴な疑問を彼女に向けた。
「アンタ……そんな連中のところから、今までよく逃げ出さなかったな?」
もしリヒトがアリーシャの立場だったなら、間違いなく金目の物をかっぱらって出奔している。
そうだねえ、と少女が笑う。
「なんだか、面倒くさくて。連中の言うことを聞いていれば、とりあえず着るものと寝床に困ることはなかったし。ご飯はろくなものが出てこなかったけど、連中が恩着せがましく寄越してくる小遣いがあったから、街で買ってくれば問題なかったしさ。人間って、特に困ることがないと、現状から必死になって逃げだそうとはあんまり思わないみたいだよ」
「まあ、そうかもしれないな」
だからといって、積極的に幸せになりたいと思える環境では、とてもなかったようだが。
リヒトと友達になりたいと、アリーシャは言う。いろいろとよく理解できない理由を語っていたけれど、リヒトには彼女の友達になったところで、返せるものが何もない。だから、いまだにその望みにうなずこうとは思えないのだ。
「……リヒトは、さ」
ふと、アリーシャの声が柔らかくなる。
「得体の知れないやつがそばにいるのはイヤかなあと思って、ちょっと自分語りなんかしてみちゃったんだけど。どうやら、よけいなことをしたみたいだ。悪かったね」
そんなことを考えていたのか、と少し意外に思いながら、リヒトは応じた。
「アンタはスバルトゥルとの誓約がある以上、警戒する必要がないからな」
「ああ、そっか! あの誓約には、そんな特典があったんだね!」
ぽん、と両手を打ち鳴らしたアリーシャが、照れくさそうに眉を下げる。
「それじゃあ、あんまり気持ちのいい話じゃなかっただろうし、今話したことは適当に忘れてくれると嬉しいな。……うー、恥ずかしい」
どうやらアリーシャは、自分でも語りたくはなかった過去を、リヒトの警戒心を緩めるためにわざわざ口にしたようだ。けれど、忘れろと言われたところで、そう簡単にできるものではない。
「おれの……師匠が、言っていたんだが。友達というのは、そいつが何か困っているところに遭遇したら、無責任に助けてやりたくなる他人のことらしい。この認識で、間違っていないか?」
「え? あ、うん。基本的に、そんな感じで合っているんじゃないかな……?」
首を傾げたアリーシャも自信なさげだが、彼女も今まで友達がひとりもいなかったというのだから、仕方があるまい。そうか、とうなずきリヒトは続ける。
「だったら、アンタが一方的におれを守ると言っている現状は、友達の概念とは違うと思う」
「……ええぇー。今更そんなことを言われても、手遅れだよ。そこはもうちょっとこう、緩い感じでもいいんじゃないかなあ」
ものすごく困った顔をしたアリーシャに、リヒトは言う。
「ただ、もし今後、アンタの母親をたぶらかしたクソ野郎や、アンタを帝都に拉致したゲス野郎どもが出てきて、アンタを困らせることがあったら――おれは、そいつらをぶっ飛ばしてやりたいと思う」
アリーシャの目が、丸くなる。ただでさえ大きな目をしているのに、そんなに見開いているとポロッとこぼれ落ちてきそうで、ちょっと怖い。
「アンタがおれを守るとスバルトゥルに誓ったなら、おれはアンタを助けると師匠に誓って約束する。それで、いいか?」
「いいか、って……」
友達とは本来どういう関係であるものなのか、リヒトは知らない。
ただ、どんな理由であれ、自分を守ると誓った少女が望むなら、それに応えるためには彼女と同等のものを差し出すべきだと思った。
「それでいいなら、おれはアンタと友達になれるよう努力する」
「……うわあ」
アリーシャが、ぱちぱちと瞬く。長い睫毛が、窓越しに降る月光を弾いて揺れる。
「うわあ、うわー……。どうしよう。めちゃくちゃ嬉しい。本当に? わたしと、友達になってくれる?」
「……努力は、する。なれるかどうかは、試してみないとわからない」
嘘は言えない。アリーシャの喜びように、軽々しく請け負いすぎたかと後悔しかけたリヒトの手を、少女の細い手ががっしと掴む。
「そうだね! わたしも、ちゃんときみと友達になれるようがんばるよ!」
「ああ。おれも、がんばる」
そのとき、アリーシャに握った手をぶんぶんと振り回されていたリヒトは、寝室でふたりの会話に聞き耳を立てていたスバルトゥルが「何をやってるんだ、あいつらは……?」と困惑しまくっていたことに、当然ながらまるで気づいていなかった。
当然ながら、自分自身の肉体が売り物である以上、その価値が著しく下がるような愚行は許されない。体に消えない傷を作ることはもちろん、脂ぎった食事や過度の飲酒、日々の鍛錬を欠かすこと。
そして、中でも最も許されないのは、将来を約束していない相手との子どもをもうけることだった。本来ならば、新たな命が宿るというのは、何よりも尊く喜ばしいことである。しかし、アリーシャの母親は、この帝国でかなり高い身分と財力を持つという触れ込みの男に熱心に口説かれたものの、二ヶ月ほどの蜜月ののち、突然『飽きた』の一言で捨てられたらしい。そんな男の子どもを宿していると気づいたところで、嬉しくもなんともないのは当たり前だ。
技芸団の天幕の隅で産声を上げたアリーシャは、子どもを産んだことで体の線が崩れ、表舞台で脚光を浴びることのなくなった母親の恨み言を聞かされて育った。やがて、母親とアリーシャを哀れに思った団長夫妻が、田舎の小さな家で暮らせるよう取り計らってくれたけれど、団員たちの明るい声が聞こえない家でのふたり暮らしは、逃げ場のない幼い娘にとっては苦痛でしかない。
不幸中の幸いというべきか、どうやら母親を召し抱えた男は、相当大きな魔力を持っていたようだ。魔力を持たない母親から生まれたとは思えないほど、アリーシャは魔力保有量の大きな子どもだった。
この帝国では、魔力持ちの平民はそう珍しくはない。だが、魔力で強化した肉体で攻撃魔術を操り、単独で蟲を殺せるほどの魔力保有量となると、大抵が貴族階級の人間に限られる。平民生まれでは、せいぜい数千人にひとりというところだ。
そのため、農地や山林を荒らす蟲たちを、帝都から購入する高価な攻撃魔導具に頼らずとも殺せるアリーシャは、幼いながらも田舎町で重宝されることになった。吹けば折れそうに小さな体で、獣のように大地を駆け、素手で蟲を引きちぎってはその核を破壊する幼い少女。いつしかその噂は、遠く帝都にまで聞こえていたらしい。
結局、最後まで親子らしい会話がないまま母親が亡くなると、アリーシャの父親の名代だという男性がやってきた。まだ未成年の彼女の身元引受人を申し出た彼は、いつの間にか周囲にその旨を知らせて外堀を埋め、呆然としたままのアリーシャを帝都に拉致して言ったのである。
『おまえのような穢れた娘が、あの方の血を引くと知れては後々の禍根となる。あの方の名を、おまえが知る必要はない。慈悲によって住処と食事と教育は与えるが、感謝の心を忘れず身を粉にして尽くすように』
そのとき、アリーシャは――
「頭蓋骨を握りつぶして、その腐った中身を盛大にぶちまけてやろうかなあ、って思ったんだけどさ。後始末が面倒そうだし、せっかく隙間風のない部屋とご飯がもらえるっていうんだから、とりあえず黙ってうなずいてみたんだよねえ」
にこにこと笑いながら、握って開いてを繰り返している少女の細い指は、たしかにその気になれば人間の頭蓋骨程度、難なく砕くことができるだろう。
明日からに備えて早く寝るよう、スバルトゥルには忠告されていたのだが、今日はいろいろなことがあり過ぎた。体はそれなりに疲弊しているはずなのに、なかなか寝付くことができなかったのは、どうやらアリーシャも同じだったらしい。メインの部屋の窓辺でぼうっと外の光を眺めていたリヒトに、彼女はどうせ眠れないのなら、と断って昔語りをはじめた。
スバルトゥルは自分の寝室に行っているが、眠っているのかどうかはわからない。子どもたちがあまり夜更かしするようなら、早く眠るよう言ってくるかもしれないけれど、今のところその気配はなかった。
突然、自分の同行者となることが決まった少女の過去は、なんとなく想像はしていたけれど、やはり幸福とは無縁のものであったようだ。リヒトは、素朴な疑問を彼女に向けた。
「アンタ……そんな連中のところから、今までよく逃げ出さなかったな?」
もしリヒトがアリーシャの立場だったなら、間違いなく金目の物をかっぱらって出奔している。
そうだねえ、と少女が笑う。
「なんだか、面倒くさくて。連中の言うことを聞いていれば、とりあえず着るものと寝床に困ることはなかったし。ご飯はろくなものが出てこなかったけど、連中が恩着せがましく寄越してくる小遣いがあったから、街で買ってくれば問題なかったしさ。人間って、特に困ることがないと、現状から必死になって逃げだそうとはあんまり思わないみたいだよ」
「まあ、そうかもしれないな」
だからといって、積極的に幸せになりたいと思える環境では、とてもなかったようだが。
リヒトと友達になりたいと、アリーシャは言う。いろいろとよく理解できない理由を語っていたけれど、リヒトには彼女の友達になったところで、返せるものが何もない。だから、いまだにその望みにうなずこうとは思えないのだ。
「……リヒトは、さ」
ふと、アリーシャの声が柔らかくなる。
「得体の知れないやつがそばにいるのはイヤかなあと思って、ちょっと自分語りなんかしてみちゃったんだけど。どうやら、よけいなことをしたみたいだ。悪かったね」
そんなことを考えていたのか、と少し意外に思いながら、リヒトは応じた。
「アンタはスバルトゥルとの誓約がある以上、警戒する必要がないからな」
「ああ、そっか! あの誓約には、そんな特典があったんだね!」
ぽん、と両手を打ち鳴らしたアリーシャが、照れくさそうに眉を下げる。
「それじゃあ、あんまり気持ちのいい話じゃなかっただろうし、今話したことは適当に忘れてくれると嬉しいな。……うー、恥ずかしい」
どうやらアリーシャは、自分でも語りたくはなかった過去を、リヒトの警戒心を緩めるためにわざわざ口にしたようだ。けれど、忘れろと言われたところで、そう簡単にできるものではない。
「おれの……師匠が、言っていたんだが。友達というのは、そいつが何か困っているところに遭遇したら、無責任に助けてやりたくなる他人のことらしい。この認識で、間違っていないか?」
「え? あ、うん。基本的に、そんな感じで合っているんじゃないかな……?」
首を傾げたアリーシャも自信なさげだが、彼女も今まで友達がひとりもいなかったというのだから、仕方があるまい。そうか、とうなずきリヒトは続ける。
「だったら、アンタが一方的におれを守ると言っている現状は、友達の概念とは違うと思う」
「……ええぇー。今更そんなことを言われても、手遅れだよ。そこはもうちょっとこう、緩い感じでもいいんじゃないかなあ」
ものすごく困った顔をしたアリーシャに、リヒトは言う。
「ただ、もし今後、アンタの母親をたぶらかしたクソ野郎や、アンタを帝都に拉致したゲス野郎どもが出てきて、アンタを困らせることがあったら――おれは、そいつらをぶっ飛ばしてやりたいと思う」
アリーシャの目が、丸くなる。ただでさえ大きな目をしているのに、そんなに見開いているとポロッとこぼれ落ちてきそうで、ちょっと怖い。
「アンタがおれを守るとスバルトゥルに誓ったなら、おれはアンタを助けると師匠に誓って約束する。それで、いいか?」
「いいか、って……」
友達とは本来どういう関係であるものなのか、リヒトは知らない。
ただ、どんな理由であれ、自分を守ると誓った少女が望むなら、それに応えるためには彼女と同等のものを差し出すべきだと思った。
「それでいいなら、おれはアンタと友達になれるよう努力する」
「……うわあ」
アリーシャが、ぱちぱちと瞬く。長い睫毛が、窓越しに降る月光を弾いて揺れる。
「うわあ、うわー……。どうしよう。めちゃくちゃ嬉しい。本当に? わたしと、友達になってくれる?」
「……努力は、する。なれるかどうかは、試してみないとわからない」
嘘は言えない。アリーシャの喜びように、軽々しく請け負いすぎたかと後悔しかけたリヒトの手を、少女の細い手ががっしと掴む。
「そうだね! わたしも、ちゃんときみと友達になれるようがんばるよ!」
「ああ。おれも、がんばる」
そのとき、アリーシャに握った手をぶんぶんと振り回されていたリヒトは、寝室でふたりの会話に聞き耳を立てていたスバルトゥルが「何をやってるんだ、あいつらは……?」と困惑しまくっていたことに、当然ながらまるで気づいていなかった。
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