11 / 14
開始
しおりを挟む
静かな山だった。
樹海はもちろんのこと、渓流や草原もあった。
4班は攻められにくそうな岩場の上に陣取って作戦を立てることにした。
菫が何かぶつぶつと呟くと岩の上に不思議な紋様が現れて小さく爆発する。
ポンという小さな破裂音と同時に白い煙が立ち、中から大きな男が現れた。
誰もが絵や映像で見たことがあるだろうその大男を実際に目にするのは初めてのことで驚く。
「菫さん、そちらの方は?」
一応聞いてみることにした。
「天狗さんです!山の中での闘いですし、天狗さんが適任かと」
「何で天狗なの?」
「山岳の宗教では天狗は鬼の一種なんですよ」
感心する京一に天狗が口を開く
「京一殿、お初にお目にかかりまする。以後お見知りおきを」
「しゃべった!?じゃなくて、ご丁寧にどーも」
「よーし、じゃあ作戦は、あたしと天狗が突っ込んで、菫とクズが後援、大橋は……死ぬなよ!」
百合が満面の笑顔を向けている。
「ちょ、百合さんそれはちょっと…」
「大丈夫何とかなるってー」
すると天狗が挙手した。
「(天狗さん、もしかして助けてくれr…)」
「頑張ったら百合殿の胸をもませていただけるのでござるか!」
「死ね!エロ天狗!」
「(ああああ!ただの変態!)」
「そろそろ時間ですし、動きますかね」
葛谷が立ち上がり、皆もそれに続く。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
岩場をおりると緩やかな斜面だ。
転ばないように気をつけながら坂を下りると平地があった。
周りに障害物はなく、地面には雪がところどころ残っている。
「ここじゃ身を隠すことはできないっすねー、障害物もないんで、遠距離から奇襲もされそうだし、森の中に戻った方がいいんじゃないすか?」
「葛谷殿の言う通りでござるな」
森に戻ったとき、4人のブレスレットが機会音声で喋り出した。
「イッパン、ゼンイン、セントウフノウニヨリ、ソクテイシュウショウデス、オツカレサマデシタ。」
「え!1班終了ですか!?」
「早すぎない!?」
「ははは、どっかの班に変態が固まったんじゃない?」
「変態とは失礼だな」
声のする方を見ようとすると、パチンと音がしてひどい耳鳴りがして4班は耳をおさえてうずくまった
樹海はもちろんのこと、渓流や草原もあった。
4班は攻められにくそうな岩場の上に陣取って作戦を立てることにした。
菫が何かぶつぶつと呟くと岩の上に不思議な紋様が現れて小さく爆発する。
ポンという小さな破裂音と同時に白い煙が立ち、中から大きな男が現れた。
誰もが絵や映像で見たことがあるだろうその大男を実際に目にするのは初めてのことで驚く。
「菫さん、そちらの方は?」
一応聞いてみることにした。
「天狗さんです!山の中での闘いですし、天狗さんが適任かと」
「何で天狗なの?」
「山岳の宗教では天狗は鬼の一種なんですよ」
感心する京一に天狗が口を開く
「京一殿、お初にお目にかかりまする。以後お見知りおきを」
「しゃべった!?じゃなくて、ご丁寧にどーも」
「よーし、じゃあ作戦は、あたしと天狗が突っ込んで、菫とクズが後援、大橋は……死ぬなよ!」
百合が満面の笑顔を向けている。
「ちょ、百合さんそれはちょっと…」
「大丈夫何とかなるってー」
すると天狗が挙手した。
「(天狗さん、もしかして助けてくれr…)」
「頑張ったら百合殿の胸をもませていただけるのでござるか!」
「死ね!エロ天狗!」
「(ああああ!ただの変態!)」
「そろそろ時間ですし、動きますかね」
葛谷が立ち上がり、皆もそれに続く。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
岩場をおりると緩やかな斜面だ。
転ばないように気をつけながら坂を下りると平地があった。
周りに障害物はなく、地面には雪がところどころ残っている。
「ここじゃ身を隠すことはできないっすねー、障害物もないんで、遠距離から奇襲もされそうだし、森の中に戻った方がいいんじゃないすか?」
「葛谷殿の言う通りでござるな」
森に戻ったとき、4人のブレスレットが機会音声で喋り出した。
「イッパン、ゼンイン、セントウフノウニヨリ、ソクテイシュウショウデス、オツカレサマデシタ。」
「え!1班終了ですか!?」
「早すぎない!?」
「ははは、どっかの班に変態が固まったんじゃない?」
「変態とは失礼だな」
声のする方を見ようとすると、パチンと音がしてひどい耳鳴りがして4班は耳をおさえてうずくまった
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
(完結)お姉様を選んだことを今更後悔しても遅いです!
青空一夏
恋愛
私はブロッサム・ビアス。ビアス候爵家の次女で、私の婚約者はフロイド・ターナー伯爵令息だった。結婚式を一ヶ月後に控え、私は仕上がってきたドレスをお父様達に見せていた。
すると、お母様達は思いがけない言葉を口にする。
「まぁ、素敵! そのドレスはお腹周りをカバーできて良いわね。コーデリアにぴったりよ」
「まだ、コーデリアのお腹は目立たないが、それなら大丈夫だろう」
なぜ、お姉様の名前がでてくるの?
なんと、お姉様は私の婚約者の子供を妊娠していると言い出して、フロイドは私に婚約破棄をつきつけたのだった。
※タグの追加や変更あるかもしれません。
※因果応報的ざまぁのはず。
※作者独自の世界のゆるふわ設定。
※過去作のリメイク版です。過去作品は非公開にしました。
※表紙は作者作成AIイラスト。ブロッサムのイメージイラストです。
婚約者の浮気相手が子を授かったので
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ファンヌはリヴァス王国王太子クラウスの婚約者である。
ある日、クラウスが想いを寄せている女性――アデラが子を授かったと言う。
アデラと一緒になりたいクラウスは、ファンヌに婚約解消を迫る。
ファンヌはそれを受け入れ、さっさと手続きを済ませてしまった。
自由になった彼女は学校へと戻り、大好きな薬草や茶葉の『研究』に没頭する予定だった。
しかし、師であるエルランドが学校を辞めて自国へ戻ると言い出す。
彼は自然豊かな国ベロテニア王国の出身であった。
ベロテニア王国は、薬草や茶葉の生育に力を入れているし、何よりも獣人の血を引く者も数多くいるという魅力的な国である。
まだまだエルランドと共に茶葉や薬草の『研究』を続けたいファンヌは、エルランドと共にベロテニア王国へと向かうのだが――。
※表紙イラストはタイトルから「お絵描きばりぐっどくん」に作成してもらいました。
※完結しました
婚約者の幼馴染?それが何か?
仏白目
恋愛
タバサは学園で婚約者のリカルドと食堂で昼食をとっていた
「あ〜、リカルドここにいたの?もう、待っててっていったのにぃ〜」
目の前にいる私の事はガン無視である
「マリサ・・・これからはタバサと昼食は一緒にとるから、君は遠慮してくれないか?」
リカルドにそう言われたマリサは
「酷いわ!リカルド!私達あんなに愛し合っていたのに、私を捨てるの?」
ん?愛し合っていた?今聞き捨てならない言葉が・・・
「マリサ!誤解を招くような言い方はやめてくれ!僕たちは幼馴染ってだけだろう?」
「そんな!リカルド酷い!」
マリサはテーブルに突っ伏してワアワア泣き出した、およそ貴族令嬢とは思えない姿を晒している
この騒ぎ自体 とんだ恥晒しだわ
タバサは席を立ち 冷めた目でリカルドを見ると、「この事は父に相談します、お先に失礼しますわ」
「まってくれタバサ!誤解なんだ」
リカルドを置いて、タバサは席を立った
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる