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親衛隊隊長と風紀委員長
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姫乃塚 雪先輩
通称【白雪姫】と呼ばれる生徒会長親衛隊の隊長
在席クラスは確か2年A組。
まぁそれぐらいでないと生徒会長親衛隊の隊長は務まらないんだろうなぁ。
そんな彼から呼出された先は、第1隊がお茶会をしている会議室。
軽くノックをして指定された会議室へと入室する。
いつも思うのだが、会議室というより高級ホテルのラウンジのようだ。
その中でも一際大きな猫脚のソファに腰掛け、長い脚を組んで優雅にカップに口をつけている姫乃塚先輩と目が合った。
「やぁ。待っていたよ園宮……こちらへおいで」
言われるままに先輩の側へと近付く。
相変わらず綺麗な人だなぁ。
シャープなラインの顎にふっくらとした頬。
どこかの外国の血が入っているのだろう、天然の亜麻色の髪と翠色の瞳は、初めて見た時あまりにも綺麗で言葉が出なかった事を覚えている。
亜麻色の長い睫毛に縁取られた、少しだけ垂れた大きな瞳。
前髪は長めなのだが、目にかかる箇所だけ左右に流しているから、綺麗な翠がはっきりと見えるし、左だけ横髪ごと耳にかけているのが彼の美しさを際立たせているようだと思った。
反対に右側からは前髪と横髪が頬にかかっていて
、彼の動きに合わせてハラリと揺れる様が艶めいている。
無造作に跳ねさせたりしている後ろ髪は襟足だけ項辺りまで長くてこれまた色っぽい。
この人にも親衛隊がいてもおかしくないんだけど、いないんだよな。
何度か申請されているらしいけど、その度にお断りしているらしい。
『僕は会長を支える事に集中したいんだ。そうなると、僕の親衛隊にまで手が回らなくて結局傷付けてしまうから……ごめんね?』
だそうだ。
こんな綺麗な人が全身全霊で奉仕してしまうような魅力が会長にはあるんだろう。
一生分かる日は来なさそうだけど。
綺麗な頭頂部から一房だけぴょこんと飛び出たアホ毛を眺めながら、そんな事をぼんやりと思っていると、中々座らない俺に焦れたのか、自身の隣を叩いてきた。
隣?
通称【白雪姫】と呼ばれる生徒会長親衛隊の隊長
在席クラスは確か2年A組。
まぁそれぐらいでないと生徒会長親衛隊の隊長は務まらないんだろうなぁ。
そんな彼から呼出された先は、第1隊がお茶会をしている会議室。
軽くノックをして指定された会議室へと入室する。
いつも思うのだが、会議室というより高級ホテルのラウンジのようだ。
その中でも一際大きな猫脚のソファに腰掛け、長い脚を組んで優雅にカップに口をつけている姫乃塚先輩と目が合った。
「やぁ。待っていたよ園宮……こちらへおいで」
言われるままに先輩の側へと近付く。
相変わらず綺麗な人だなぁ。
シャープなラインの顎にふっくらとした頬。
どこかの外国の血が入っているのだろう、天然の亜麻色の髪と翠色の瞳は、初めて見た時あまりにも綺麗で言葉が出なかった事を覚えている。
亜麻色の長い睫毛に縁取られた、少しだけ垂れた大きな瞳。
前髪は長めなのだが、目にかかる箇所だけ左右に流しているから、綺麗な翠がはっきりと見えるし、左だけ横髪ごと耳にかけているのが彼の美しさを際立たせているようだと思った。
反対に右側からは前髪と横髪が頬にかかっていて
、彼の動きに合わせてハラリと揺れる様が艶めいている。
無造作に跳ねさせたりしている後ろ髪は襟足だけ項辺りまで長くてこれまた色っぽい。
この人にも親衛隊がいてもおかしくないんだけど、いないんだよな。
何度か申請されているらしいけど、その度にお断りしているらしい。
『僕は会長を支える事に集中したいんだ。そうなると、僕の親衛隊にまで手が回らなくて結局傷付けてしまうから……ごめんね?』
だそうだ。
こんな綺麗な人が全身全霊で奉仕してしまうような魅力が会長にはあるんだろう。
一生分かる日は来なさそうだけど。
綺麗な頭頂部から一房だけぴょこんと飛び出たアホ毛を眺めながら、そんな事をぼんやりと思っていると、中々座らない俺に焦れたのか、自身の隣を叩いてきた。
隣?
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