208 / 231
208話 発展と①
しおりを挟む
あれからというもの、なんだかロロがよそよそしい。
…いや、様子が変わってきてるという点で言えば、最近ずっとか。魔法銃の開発が始まった直後頃からか、戦力面の変化がロロとしては気に食わなかったのだろうか。
とはいえ別に暴れるとかそういう事には至ってはおらず。ただじわじわと距離を置かれていって、それを明確に意識するきっかけがこの間の蜂との戦いの時だった、ってだけか。
こうして警戒の為に召喚してる今も、ツンとした様子で前を歩き、こちらを意に介していない様子。
それでもやる事はちゃんとやってくれてるし、わざわざ咎める事でもないな、という結論に達してはいる。
普段より深く入り込んだ、森の奥。
それもそのはず、今回は大型…久し振りにレイドボス対象の討伐を兼ねてだ。
こういう大型戦は控えると言った、その話は聞いているとの事だった。けどその上での頼まれ事、それだけ人手が不足してるという事だろう。
そもそも大きな戦いを避けた理由は、自分では戦力になれる気がしなかったからなわけで。今回はあくまでソウクロウが主として前に立っての戦闘、その補佐として別途役割が割り当てられるなら、その限りではない。
それに、魔法銃開発の高速アップデートは、ちょっと楽しみになってきてもいる。
周囲には中型以上の反応が多数、だけど襲ってくる動きはなし。
ソウクロウが掲げてる提灯のような道具が発する大きな反応が、それらが寄るのを防いでいる。詳しい仕組みまでは分からないが、妖力の見せかけを大きく増幅させているようだ。
そして、行く先にある反応は更にそれ以上のもの。
周りからすれば、大きな戦いに近付いて巻き添えを食らいたくない、とでもいったところか。
「ここで構えておけ。」
と、立ち止まりながら言うソウクロウ。普段より視界悪く木々が阻む中、大きな反応の本体が見えるか否かといった距離のあたり。
同時にそっと置かれていく怪異除けの提灯。今更生半可な怪異に負けるつもりはないが、変に絡まれても邪魔だし助かる。
先へと向かうソウクロウ、こっちもこっちで準備だ。
抱えてきた鞄からロングバレルの銃、スナイパーライフルを取り出し構える。
…いや、様子が変わってきてるという点で言えば、最近ずっとか。魔法銃の開発が始まった直後頃からか、戦力面の変化がロロとしては気に食わなかったのだろうか。
とはいえ別に暴れるとかそういう事には至ってはおらず。ただじわじわと距離を置かれていって、それを明確に意識するきっかけがこの間の蜂との戦いの時だった、ってだけか。
こうして警戒の為に召喚してる今も、ツンとした様子で前を歩き、こちらを意に介していない様子。
それでもやる事はちゃんとやってくれてるし、わざわざ咎める事でもないな、という結論に達してはいる。
普段より深く入り込んだ、森の奥。
それもそのはず、今回は大型…久し振りにレイドボス対象の討伐を兼ねてだ。
こういう大型戦は控えると言った、その話は聞いているとの事だった。けどその上での頼まれ事、それだけ人手が不足してるという事だろう。
そもそも大きな戦いを避けた理由は、自分では戦力になれる気がしなかったからなわけで。今回はあくまでソウクロウが主として前に立っての戦闘、その補佐として別途役割が割り当てられるなら、その限りではない。
それに、魔法銃開発の高速アップデートは、ちょっと楽しみになってきてもいる。
周囲には中型以上の反応が多数、だけど襲ってくる動きはなし。
ソウクロウが掲げてる提灯のような道具が発する大きな反応が、それらが寄るのを防いでいる。詳しい仕組みまでは分からないが、妖力の見せかけを大きく増幅させているようだ。
そして、行く先にある反応は更にそれ以上のもの。
周りからすれば、大きな戦いに近付いて巻き添えを食らいたくない、とでもいったところか。
「ここで構えておけ。」
と、立ち止まりながら言うソウクロウ。普段より視界悪く木々が阻む中、大きな反応の本体が見えるか否かといった距離のあたり。
同時にそっと置かれていく怪異除けの提灯。今更生半可な怪異に負けるつもりはないが、変に絡まれても邪魔だし助かる。
先へと向かうソウクロウ、こっちもこっちで準備だ。
抱えてきた鞄からロングバレルの銃、スナイパーライフルを取り出し構える。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
鋼なるドラーガ・ノート ~S級パーティーから超絶無能の烙印を押されて追放される賢者、今更やめてくれと言われてももう遅い~
月江堂
ファンタジー
― 後から俺の実力に気付いたところでもう遅い。絶対に辞めないからな ―
“賢者”ドラーガ・ノート。鋼の二つ名で知られる彼がSランク冒険者パーティー、メッツァトルに加入した時、誰もが彼の活躍を期待していた。
だが蓋を開けてみれば彼は無能の極致。強い魔法は使えず、運動神経は鈍くて小動物にすら勝てない。無能なだけならばまだしも味方の足を引っ張って仲間を危機に陥れる始末。
当然パーティーのリーダー“勇者”アルグスは彼に「無能」の烙印を押し、パーティーから追放する非情な決断をするのだが、しかしそこには彼を追い出すことのできない如何ともしがたい事情が存在するのだった。
ドラーガを追放できない理由とは一体何なのか!?
そしてこの賢者はなぜこんなにも無能なのに常に偉そうなのか!?
彼の秘められた実力とは一体何なのか? そもそもそんなもの実在するのか!?
力こそが全てであり、鋼の教えと闇を司る魔が支配する世界。ムカフ島と呼ばれる火山のダンジョンの攻略を通して彼らはやがて大きな陰謀に巻き込まれてゆく。

元勇者、魔王の娘を育てる~血の繋がらない父と娘が過ごす日々~
雪野湯
ファンタジー
勇者ジルドランは少年勇者に称号を奪われ、一介の戦士となり辺境へと飛ばされた。
新たな勤務地へ向かう途中、赤子を守り戦う女性と遭遇。
助けに入るのだが、女性は命を落としてしまう。
彼女の死の間際に、彼は赤子を託されて事情を知る。
『魔王は殺され、新たな魔王となった者が魔王の血筋を粛清している』と。
女性が守ろうとしていた赤子は魔王の血筋――魔王の娘。
この赤子に頼れるものはなく、守ってやれるのは元勇者のジルドランのみ。
だから彼は、赤子を守ると決めて娘として迎え入れた。
ジルドランは赤子を守るために、人間と魔族が共存する村があるという噂を頼ってそこへ向かう。
噂は本当であり両種族が共存する村はあったのだが――その村は村でありながら軍事力は一国家並みと異様。
その資金源も目的もわからない。
不審に思いつつも、頼る場所のない彼はこの村の一員となった。
その村で彼は子育てに苦労しながらも、それに楽しさを重ねて毎日を過ごす。
だが、ジルドランは人間。娘は魔族。
血が繋がっていないことは明白。
いずれ真実を娘に伝えなければならない、王族の血を引く魔王の娘であることを。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★


転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる