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134話 日替わりボスレイド②
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道中でもアプリで確認した。現地を指しているのは、何度か来た事のある「くくり蔦」。
だが、そこに居たのは高さ5mはあろうかという蔦の巨人だった。
「…こんなのを相手してたのか?」
「あぁ。一応言っておくが、これまでの怪異鎮圧とは別物と思え。」
蔦の巨人は敵対の意思は見せてはいない。
けど、動くだけで簡単に木をなぎ倒す。それだけで放置するのは危険なのは明白。
なのに被害範囲がまだそんな広くない事から、これが日替わりボスレイドの影響なのだろう。
「討伐の方法は前と同じでいいのか…?」
前は核である大蔦を切断する事で活動が停止した。
しかし見たところ、この蔦の巨人にそれらしき部位は無い。
「核はあるはずだがどこにあるのか、そもそも以前と同じように形として存在するのか不明だ。
だから確実な方法として、大人しくさせて別途で浄化を行う。」
「つまりダウン取るなり拘束なりしろ、と?」
蔦の巨人がこちらに向く。振り回した腕が木をなぎ倒す音と共に。
「あぁ。だがこの程度の怪我なら、この僕の術には何の問題も無い。
援護であれば十全に行える。」
「…要するに、俺が前衛か。」
意識からいつもの長柄の斧を作り出し、ウルフを召喚。
ソウクロウも紙人形の束を投げ、術のコントロール下に置き浮遊させる。
その魔力に釣られてか、蔦の巨人もこちらの存在を意識した様子だ。
だが、そこに居たのは高さ5mはあろうかという蔦の巨人だった。
「…こんなのを相手してたのか?」
「あぁ。一応言っておくが、これまでの怪異鎮圧とは別物と思え。」
蔦の巨人は敵対の意思は見せてはいない。
けど、動くだけで簡単に木をなぎ倒す。それだけで放置するのは危険なのは明白。
なのに被害範囲がまだそんな広くない事から、これが日替わりボスレイドの影響なのだろう。
「討伐の方法は前と同じでいいのか…?」
前は核である大蔦を切断する事で活動が停止した。
しかし見たところ、この蔦の巨人にそれらしき部位は無い。
「核はあるはずだがどこにあるのか、そもそも以前と同じように形として存在するのか不明だ。
だから確実な方法として、大人しくさせて別途で浄化を行う。」
「つまりダウン取るなり拘束なりしろ、と?」
蔦の巨人がこちらに向く。振り回した腕が木をなぎ倒す音と共に。
「あぁ。だがこの程度の怪我なら、この僕の術には何の問題も無い。
援護であれば十全に行える。」
「…要するに、俺が前衛か。」
意識からいつもの長柄の斧を作り出し、ウルフを召喚。
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その魔力に釣られてか、蔦の巨人もこちらの存在を意識した様子だ。
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