そして俺は召喚士に

ふぃる

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133話 日替わりボスレイド①

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「すまんな、急に駆り出して。」
「いいよ、どうせ手は空いてたし。とはいえなんで急に?」
 週末の休み、ソウクロウと一緒に遠出をしていた。

 発端は、今朝かかってきた一本の電話だった。
 慣れない着信音にビビりながら通話ボタンを押し、応対し。
 今日は特に決まった予定は無いしと呼び出しに乗り、今に至る。

「…以前の戦いで足を負傷してしまってな。」
 日替わりボスレイドのスケジュールは確認していた。これまでも何度かこの地域が指定され、おそらくそれを対処していたはずだ。
 その時に受けた傷だろう、ズボンの裾を上げ包帯巻きを見せ、言葉を続ける。
「特に呪いとかも無い単なる切り傷だが、戦うとなるとどうしても機動力を欠いてしまう。
 故に、万全の為に助っ人が欲しかったのだ。」
 ハルル達やアイナ達に助けてもらえばいいのに、とは思ったが、ソウクロウとしてはそうもいかないのだろう。
「他に頼れる人はいないのか?」
「妹が2人いるが、まだ経験不足でな。
 当代である父上との二人でどうにか回してるのが現状だ。」

 そんな話をしながら向かう現地。
 緑の生い茂る廃屋の並び、向かう先に待ち構える林。
 この場所は見覚えがあった。前にも来た事がある場所だ。
 当日である今日は、現地を示すシンボルのピンが豪華に装飾されてる。
 リモート参加型だから現地に来る人はいないのが幸いか。いや、本来の狙いを見せない為の製作者の意図か?

 そうして現地にたどり着き。
 前回は深く踏み込んでから怪異に出会ったが、今回は見て明らかだった。
「…こんなのを相手してたのか?」
「あぁ。一応言っておくが、これまでの怪異鎮圧とは別物と思え。」
 道中でもアプリで確認した。現地を指しているのは、何度か来た事のある「くくり蔦」。
 だがそこに居たのは、高さ5mはあろうかという蔦の巨人だった。
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