そして俺は召喚士に

イル

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69話 夕暮れ色②

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「あれ、もしかしてユートか?」
「ショウヤ!? 何でここに!?」
 単独行動としたい中で、それは望ましくない遭遇だった。
「何でって…ユートは違うのか?
 ゴーストファインダーゴーファのレイドイベント。」

 アプリで色々と調べてる時に、お知らせにあった。
 ハロウィンイベントとして、陣営協力型のレイドボスが発生するという事。
 そしてこの辺で対象箇所は1箇所のみ。駅前からでも参加できる位置なのもあり、相応に注目は集まるだろう。
 そんな程度の情報だが、思ったよりこのアプリの影響が出てる様子なのが、可能性を否定しきれずにいる。

「まぁ…そんなとこ。
 って事はショウヤもそうなのか。」
「あぁ、けど、ちょっと気になる事がな。」
「気になる事?」
「キリにも誘いかけてたんだよ。
 …ってか、グループ投げたから届いてるはずだけど、お前気付いてなかったんか?」
「あ…悪い。」
 見るとロック画面に通知が出ていた。この手の事での初の単独行動、その緊張で気付いてなかったようだ。
「ま、それはいい。お前もキリも手が空いてないもんだって思ってた。
 けど、見かけたんだよ。キリっぽい人影を、さっきさ。
 で追っかけてみて、代わりに見つけたのがお前ってわけ。」
 キリが話に絡んでくるか…ハルル経由でと思えば納得はする。
 むしろ心配なのは、ショウヤの方だ。
 これから危険な可能性は低い。けど否定しきれない以上、ショウヤをここに置くわけには……。
「お前、家遠いだろ。こんな時間に大丈夫なのか?」
「終電の時間くらいは把握してるよ。
 大丈夫、無理しない範疇で様子を見てから戻るさ。」
 帰らせる説得を通すのは、ちょっと厳しそうだ。
「…分かった、俺も行くよ。」
 自分じゃ大した戦力にはなれないだろう。
 けど、このままショウヤを一人で行かせるよりは、いくらかマシだろう。
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