そして俺は召喚士に

ふぃる

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28話 技術との接触③

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 ハルルに連れられ、どうにか座れる場所へ。
「大丈夫ですか?」
「……多分…?」
 頭の痛みは少しマシなった気もするし、変わってない気もする。
 少なくとも悪化はしていない。

「何があったんだ…?」
 色々ありすぎて、一体なにがなんだか……。
「私にも突然で、詳しいところまでは……。
 とりあえず魔物は鎮圧しましたので安心を!」
 そう言い、布の包みを掲げる。さっきのを捕らえてるのだろう。


 何があったか思い返してみよう。
 後ろの草むらに隠れていた…「魔物」とやらに襲われて。

 もう一つ何か丸い…いや、こっちに関しては見覚えがある。
 そうだあれはやってるソシャゲの…ハズレの素材用モンスターだ。そのアイコンは目に焼き付いている。
「…じゃああれは自分のイメージが実体化した?」
「魔物のものでもなく、もちろん私の魔術でもない。
 ユートさんが行使した魔術、そう見えました。」
 …だとしたら、自分の無意識の「召喚魔法」イメージがそれ、かぁ……。

「なので今の状態は魔法の反動、だと思います。」
「それは進展あった、って事でいいんだよな?」
「前向きに考えればそうですね。
 ただ発現のきっかけが危機に瀕したからなのか、それとも外部的な作用があったのか。
 この症状の重さも含めて異例すぎて、調べてみるべきだと思います。調査の一環としても。」
 …やっぱり、魔法の習得なんて無茶な話だったのかな……。

「さて、応援は呼びましたし、到着まで休みましょうか。」
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